今日の市況(2009年05月13日)
NY市場も強気と弱気筋のせめぎ合いになっている様相です。日本もそうなのですが、トヨタの今期赤字予想決算から、今日は円高懸念が影響しているようで、トヨタに限らず輸出企業株は弱かったですね。日立などへも、改めて構造改革の遅れを懸念し売っているようです。トヨタのチャートはある意味で日経平均株価の動きに似ています。日経平均株価9521円の壁の時にトヨタは4250円を…、先日は4080円まで行きましたが、今日は3660円です。しかし決算を見れば明らかに分かるように、スズキやホンダは黒字なのにトヨタは赤字ですからね。明らかに戦略ミスなのです。
ところがトヨタは製造業の国、日本を代表する会社のイメージですから、日立など…トヨタが赤字なら、うちだって…。そのような気持ちで甘えの構造が日本企業に充満しているような気がしています。どうして、そう考えるかと言えば、4―6月期が始まったばかりなのに、既に今期赤字予想を打ち出している企業の多いこと…。情けない経営者の集まりです。金融相場の今期は業績の見通しが立ちにくいのです。だから今のような時期は、強弱観が対立し相場が面白くなりますね。金融危機により、たった半年で時間経過で、利益の水準が1/6になる事例もありますからね。本当かな?
ここに来てBRICs銘柄の活発化が目立っています。中国は当たり前なのですが、インドも最近の動きは好調な展開です。新聞によれば大手の鉄鋼会社は前年度30%増ぐらいの実績が続いているとか…。インドの鉄鋼会社の話しです。アジア地域の景気が立ち上がっている様子は、日本のスクラップ価格にも跳ね返っているようです。輸出が好調のようですね。中国の内需振興が認められるのは、時間の問題なのでしょう。BRICs経済の強さは、やはり、その国の株価を見れば分かります。日露経済交渉も動き出しますし…。新興国は好調のようですね。
本当は、ここまでにしようと思いましたが、もう少し解説しましょうか。
例えばインドの鉄鋼大手の増産記事をどう考えるか? もう少し銘柄に繋がるヒントを書きましょう。インドは日本からの協力もあり、ボンベイ(ムンバイ)とニューディールを結ぶ鉄道や高速道路などが建設されます。基本的な社会基盤整備がされるのは、GDPの成長から見てこれからですね。スズキがこの不況下でも、黒字計上できているのはインドのおかげですね。社会インフラ整備が続くインドは、鉄鉱石の輸出国です。中国の鉄鉱石の輸入はインドからも日本同様に行っています。実は中国は、少し前まで鉄鉱石の輸出国だったのです。それが輸入国に転じたのです。理由は社会基盤整備のために、大量の鉄の需要が発生したからです。
インドで加速する社会基盤整備は、中国同様に、何れインドも鉄鉱石の輸入国になる可能性があります。鉄鉱石を輸出できる国はブラジルとオーストラリア。だから中国がオーストラリアの鉱山会社の資本参加に動いた背景があります。だんだん、解説をすると分かってきましたかね? インドと中国は比較的地理的に近いですが、オーストラリア、ブラジルは…。今日の日経新聞の原油価格の60ドル台乗せなど…背景が整っています。だからこの押しが買い場になるわけですね。昨日のみずほ証券の上野さんの悲観的な見通しは、ある意味で一理あるのですが、仮に7月危機と言う彼の見込みが、明らかに外れる事態になると株価は1万円の大台に乗る事になりますね。既に電子部品をはじめ、素材など、1-3月期より生産量が増えていますね。明らかに4-6月期は1-3月期より稼動水準が高いのです。
この様子は日刊工業や日経産業新聞などを見てみれば良いですね。生産会社へのアンケート調査が出ています。最近の製造業の操業度は徐々に上がっていますね。代表的な現象はシャープですね。在庫整理を終えてフル操業なのです。心配ないですよ。株価の押し目を積極的に買えば良いのです。高値では売り、押せば買い向かう。いつもかたる投資の復活ですね。3年ぶりですね。下がれば保有株数がどんどん増えますから、儲けが大きくなりますね。上手に買おうとせずに下がると思っても買えば良いのです。そりゃ、これだけ株が上がれば、利食いも入り25日線との乖離を埋めようと株価は動きます。しかし、だんだん買い方の勢力は増しているのです。
年金資金は下がったら売りません。上がれば売りますよ。しかし株価を決めるのは指値の売り買いではなく、成り行きの注文に株価の決定権があるのですね。かたる君は、次の飛躍への準備と、現在のフォローを黙々として、ポジションの整理をしている最中です。
投稿者 kataru : 2009年05月13日 18:57