未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年05月15日)

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米労働省が発表した新規失業保険申請件数は、前週比プラス3万2000件の63万7000件で、市場も増加を予想していたが、それを上回る増加だそうです。同省はクライスラーなどの自動車業界の工場閉鎖に伴う申請が増えたためと解説しているとか…。しかし相場は銀行株を中心に高くなりました。弱気の見方なら失業が増えて不良債権が増えるから銀行の償却額が増えて業績が悪化し銀行株は下がる筈ですね。ところが銀行株は上がるのです。つまり材料が消化されている。株価に織り込まれていると言うことですね。昨日の相場のように、弱含みの展開の時は、かなりの利食い売りを誘いましたが、もともと売り物も少なく、下げ方がきつすぎると思っていましたが、早速、今日は反発しましたね。

なんと言っても相場の強さを感じさせたのは、増資観測が伝わった「みずほ」の相場です。朝型は安い場面がありましたが午後からは高くなり240円台に突入していました。もともと出遅れ観が強い銘柄で、増資観測でも売り物が少ないのでしょう。今日は業績から見て建設株への投資も目立ったようです。決算発表された住友電工はストップ高していました。自動車関連の売上が多いのです。ワイヤーハーネスと言う電装品を結ぶ電線ですね。このシェアが高い会社です。減益でたいした利益でもないのにストップ高するとは…。まぁ「みずほ」にしても「住友電工」にしても、相場は「これから世界景気が回復する」と言う見方の割合が、市場では強いと言うことなのでしょう。今日はハイテクが上がった為に、予想以上に日経平均株価は高くなったようです。

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この所、みずほ証券の上野さんのことを書いていますが、弱気派は別に彼だけじゃないですね。4月27日号の日経ビジネスには、日経が好きなノリエル・ルービルNY大学の経済教授の話しを載せていましたね。「株価の回復は一時的」世界不況は長期化するとの観測です。これに対し強気のかたる君は、いつもの様に『IMF増強論』を盾にして、ドルの基軸通貨権を失わない為にも、米国は株を下げることは出来ない。…とのやや戦略的な見方を披露して株は上がると思っているわけです。株を下げて世界不況感を出せば、金融不況の責任論が再び台頭し、アメリカは覇権の権力も失いますからね。

基本的にかたる君はビルダーバーグのような組織が、世界経済をコントロールしているとの幻想を、ある程度信じているわけです。今回の金融危機も、おそらく演出でしょう。勝ち組の筈だったゴールドマン・サックスの株価は、一時50ドルを割れ慌てたことでしょう。今は「強き相場は懐疑のなかで育っている」最中だと考えているのです。もっともらしく弱気論が打ち出され株価が下がるのですが、既に2006年から3年間、整理を続けているわけで、この期間は人間の精神的な時間限界ですからね。

ただ強気のかたる君自身も2003年の回復時とはイメージが少し違います。あの時は、日本だけが駄目だったのです。今回は世界全体が駄目ですね。今度は逆で、日本は大丈夫なのです。清貧思想のおかげで、金融デリバティブの餌食にならずに済みました。先日のハイ・イールド債の販売や、今回の株式営業強化の野村證券の戦略は珍しいですね。的を得た営業方針です。以前のような野村の株式営業が復活するとは思いませんが、非常にセンスの良い経営戦略ですね。氏家体制から野村に懐疑的だったかたる君は、このような現象を見て、野村と言う会社を考え直さねばならないかもしれません。

株は闇雲に上がるわけじゃないのです。例えば今日値上がり上位に入っている日神不動産などは外資系のファンドが以前から介入していましたね。最近、元気に上がっているオリックスもフィデリティーなどのファンドの買いが相場を演出しているのです。株が上がるという事は、誰かが市場から株式を5%とか、10%、買うから上がるのです。その現象を見て、前からこの株もそろそろ上がるよね。と考えている投資家が、その株が動き出すと一斉に参入してくるのですね。そうして相場が構築されます。最近の実例では三菱UFJ銀行が、そのケースですね。自然に株が上がったのではありません。切っ掛けを作る仕掛け人が必ず存在するのです。

次に狙っているかたる君の銘柄にも、まもなく新手のファンドが介入するんじゃないかと考え、前もって準備しているわけです。だって景気が回復するなら、上がる銘柄は決まっているのです。業績や相場環境などを考えて、シナリオを立てていくと、その条件に会う銘柄と言うのは、自ずと共通するものなのです。誰でも、まもなく株価が急騰すると考えている時に、新手のファンドが5%ぐらいの株を買えば、株価はスルスルと上がるのですね。果たして新たな買い手は、どんどん生まれるかな?

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投稿者 kataru : 2009年05月15日 16:29