今日の市況(2010年01月08日)
為替は円安方向にブレ、株価は上昇しています。
本日は一服していた輸出関連も高く、ここ数日、急上昇した銀行株なども朝方は下げていましたが、後場から上昇し確りしていました。半導体黒字と報道されたエルピーダや東芝も高く、日経新聞報道も追い風になったようです。通常は12月に入れば下がり始めるDRAM価格も、値持ちがよくて確りしていますね。その為、各社は増産体制を急いでいます。株価水準が異常に安い水準の為に、相場は強く大幅高する銘柄が増えています。


意外にも…例えば「ツガミ」は昨年、ビスタニュースでも紹介していますが、なんと…こんな感じで株価が上がっています。公募増資を実施した森精機まで急騰しています。更に公募銘柄では、今日はマツダも人気になっていましたね。別にビスタニュースで紹介している銘柄だけでなく、相場環境が大きく改善したのでしょう。思い出して欲しいのですが、つい最近まで日経新聞は二番底懸念を、連日にわたって危機意識を煽る報道をしていたのです。しかしIRNETでは「中国では自動車産業は3直体制だ」と予てから報じており、増産投資が起こり始めていると述べていました。


中国では政府主導の4兆元にのぼる財政出動が、民需に切り替わっているから設備投資が起こっているのです。残念ながら日本は駄目です。この動きを昨年末にビスタの読者には報じていますが、日本の市場でもようやく設備投資関連株も見直されています。赤字でも黒字を見込んで上がり始める株式はたくさんあります。中国の自動車価格は65万円から引きあがっていますが…同様の動きは至るところで始まっています。例えばエアコンです。日本ではインバーター付きの省エネ・エアコンは当たり前ですが中国では違っていましたが、このインバーター付きのエアコンが主流になりつつあるそうです。僅か市場シェアが数%だったものが20%を超え始めたと言います。さて勘の良い人は、どの銘柄が有望か分かりますね。
モーターを制御するパワー半導体が馬鹿売れし始めています。三菱電機では早くも増産を見込んでいるとか…今日の新聞では報道されていましたね。今期、赤字予想ですが経費節減でリストラ効果が上乗せされ始めているようで、黒字に転換するかも知れません。今期、つまり2010年3月の話です。来期ではありません。何度も述べているように、多くの銘柄がこのように赤字から、黒字転換するのが今の株価位置です。本日、原料高で収益が苦しいと報道されていたブリヂストンも同じですね。12月の米国の自動車販売の数字をみれば、今期は2割程度、回復する可能性が高いのでしょう。これに中国の高成長が続きます。自動車は有望ですね。
問題は内需です。今日はイオンが賑わっていたようです。人口が減り郊外の出店構想が頓挫し、方針転換が余儀なくされていますが、果たして業績面で底入れしているのかどうか…。基本的に消費が持ち直す為には、企業が儲からないと駄目ですね。輸出が好調なので今期は国内設備投資まで持ち直すかどうか…。多くの企業は日本でのもの作りを諦めて、アジア地域に進出しています。民主党の政策が迷走しています。気になるのは製造業の派遣問題です。5年間の猶予はあるのですが、そもそも、この労働政策の変更は急激に進む空洞化を阻止する為に設けられた苦肉の策だったはずです。国内雇用が環境問題も絡み失われますが、新規雇用をどう確保するかどうか…。ただ人件費は10%程度の差なのだそうですね。
我々、証券界で言えば行動を阻害しているのは、明らかに行き過ぎたコンプライアンスですね。この商品は明日から暴落するかもしれません。出したお金がなくなるかもしれません。散々、脅すのです。誰がそんな危ない商品を買うのでしょう。このような行き過ぎたコンプライアンス規制がある限り、日本には成長と言う二文字はなかなか見えてきませんね。もう少し、役人が責任を取る仕組みから、個人の最終責任が重視される仕組みに変えないとなりません。川に落ちて溺れて死ぬ人もいます。線路に落ちて電車に撥ねられる人もいるでしょう。役人や提供している会社の責任ではなく、あくまでも個人の行動責任ですね。日本国民それぞれが自立しないとなりません。株で損をするのも、儲けるのも、あくまでも自己責任なのです。この個人の自己責任が確立されている人が、どのくらい居るのでしょうか? 生活保護など受けない自立した人間になりたいものです。出来れば年金も寄付できるような人間になりたいな。毎月1500万円も脱税する人間に未来を託す国民になりたくありません。

投稿者 kataru : 2010年01月08日 16:51