今日の市況(2010年01月19日)
NY市場はお休みで欧州は株高でしたね。
日本では郵政省の預け入れ限度額が1000万円から引き上げられると言います。競合相手の増強で民間銀行が不利と言う話しで銀行が下げたと言われていますが違うと思います。要するに利食い売りと3月安値不安で調整入りを株式市場は懸念しているのでしょう。
12月から、ほぼ一本調子の上げ波動が続き、一服感が出ても不思議はありません。ベースマネーにおける「かたるの仮説」が正しいなら、三菱UFJ銀行の下値は474円前後で大きく下がらない筈です。むしろこの下げは買い場になるのでしょう。果たして、この仮説は正しいかな? ただ三菱UFJ銀行の動きを見ていると、やはり1兆円増資の重みを感じますね。なかなか玉がこなれない印象を持っています。そろそろ次の500円乗せからは動きが早くなっても不思議ではないのですが…。どうなるのでしょう…。
日立が野村證券の推奨で人気になったようですが、僕はこの株価水準で薦めるほど勇気はありません。本来なら日立や重工が株価1000円を目指し活躍できる経営環境です。しかし両社とも経営者の能力は非常に低く、現在の経営環境を生かしていませんね。別に日立や重工に限った話しではないですが、多くの日本の企業経営者は3流だと思います。日本の税制制度などの不備も背景にあるのでしょうが、右肩上がりの官僚任せの経営主体からなかなか抜け出ることが出来ません。代表的なケースは百貨店なのでしょうが、業界を見ているとそう感じます。

先日、流通新聞に平和堂の話が載っていました。1998年に湖南省に開店したスーパーのことが書いてありました。結局、総合スーパーではなく中国では高級なブランドショップなどのテナント方式で百貨店のような形態らしいのですが…成功しているとの記事でした。この記事を読んでいてヤオハンを思い出しましたが、やり方次第で儲けることができるのですね。果たして日立が本当に脱皮できるのか? やはり疑問を感じます。現時点ではJAL化の可能性の方が高いんじゃないかな? 赤字を公募増資で埋める会社だから…。
通常はこのような相場環境の休みの局面では、仕手性の強い銘柄が物色されます。候補としては商船三井や長谷工にマツダなどの銘柄が、仕手株の素質を秘めているようですが、まだ市場のコンセンサスは得られていません。個人投資家が儲かってないからでしょう。…と言うことは、外人投資家に頼る事になりますが、押しを買い方針で向うべきかどうか。だから市場ボリュームを上げる銀行株などの動きが注目されますが、三井住友の1兆円増資は株価を下げずに消化できるかどうか…。この辺りが焦点ですね。明日は値決めの予定です。
今日の新聞から…
安川電機はインバーターを中国で増産をするそうです。このインバーター技術は省エネの環境関連の技術です。クレーンやエレベーターなどに利用され、モーターの回転数をコントロールしますが、ここで重要なのがパワー半導体です。今まではシリコンから作っていましたが、電力の削減効率は20%程度だったそうで、これを炭化ケイ素に変えて用いると90%まで効果が上がるそうです。削減効率じゃなかったかな? 兎も角、画期的な技術なのだそうです。三菱電機の話しですよ。この3月を目処にサンプルを出荷して量産に移ります。続くメーカーはロームや富士電機なのだそうです。このパワー半導体では日本が世界でトップなのです。分かりますか? 全てのモーターに利用されます。電車、自動車、エアコンなど…。市場規模は2兆円にもなると、日刊工業新聞には掲載されていました。株価は調整局面ですが何れ高値を更新するのでしょうね。
株価が下がってくると、二番底の話題が主流になってくるでしょうが、今日の新聞には日本郵船の社長のインタビューが掲載されており「二番底はない」との内容でした。そうでしょうね。不採算部門のコンテナも自動車輸送船も改善方向にあります。商船三井は非常に買いにくい株価位置ですが、楽しみな銘柄に変わりありません。要するに今年は赤字から黒字転換する企業が多く、株価は一番、変化する時期なのです。多少の下げは気にせずに強気で対処すべきでしょう。


投稿者 kataru : 2010年01月19日 17:59