未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年01月20日)

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米国のシティバンクの決算が発表され2009年10~12月期決算で、与信コストが約82億ドルと前年同期比で36%減、前期比で10%減となったそうです。とりわけ消費者向け与信コストが約61億ドルと前期から6%減少したそうですね。12月期の最終損益は75億7900万ドルの赤字で4四半期ぶりに赤字となりましたが株価は上がっています。先日のJPモルガンとは消費者向け与信コストの観方が異なりますね。まだ混沌のしているのでしょう。

注目されていた民主党地盤のマサチューセッツ州の上院補欠選挙では共和党のスコット・ブラウン候補が医療保険制度改革反対を訴えて勝利しました。オバマ人気もかげりが見えています。ボーナス問題で課徴金を科した人気取りの政策も意味はありませんね。日本でもそうですが、金融機関を虐めれば基本的に経済は疲弊します。証券会社の株価は下げ続け野村證券は営業キャッシュフローが6年も赤字続きなのです。こんな政策を採っているから景気が悪化し財政が苦しくなるのです。12月からチョビチョビですが、日銀がさらなる金融緩和を実施しています。故に株価が上がってきています。

大型増資が一巡したかと思ったら、1月に三井住友が1兆円の増資を発表し、今日、おそらく公募価格を決めるのでしょう。日銀の資金供給が勝るのか?この辺の攻防は…どうなるのでしょう? 今後の結果が注目されます。ただ現在の印象は上がるべきタイミングで綺麗な上昇波動を描かずに、欲求不満の株価の値動きを多くの銘柄が示しています。多くの市場参加者の儲けはまだ僅かなのでしょう。結構、株価は上がっているのですが…あまり下値で買っていないようですね。私のお客様の場合、11月に諦めていたお客様が、今月に入り、注文をくれるようになりました。今日も買っていましたね。少しずつ参加者が戻ってくると良いのですが…。

JALが昨日、会社更生法を申請しました。2006年に公募増資をする時に、かたる君は批判していました。こんな増資は詐欺だと思っていたのです。たしか日興証券も同じ思いで幹事団を降りたのですね。この株を空売りしたのは香港系のファンドだといわれていました。僕と同じ事を考えている人は大勢いますね。何もJALに限ったことでなく、多くの日本企業は自立していません。新日鐵の三村さんが銀行に株式の持ち合い要請したのは記憶に新しい所です。あの時はアルセロール・ミタルからの買収を畏れたのですね。自信のある経営者なら、株主から信認を得られるのに…。日本は偽物の経営者が多く残念です。

政策批判をするかたる君は、株価に対し昨年末、かなり希望を抱くようになったのは、日銀の対応が起因しています。現在でも不十分だとは思いますが、マズマズのラインまで流動性を供給し始めています。問題は市場がこの動きを受け入れるかどうか…。日銀がお金を入れ出したから、外人投資家は日本株を買い始め土地にも積極的に変化し始めています。仮に株価が上がれば日銀の資金供給度合いは適量なのですが、株価が下がるなら更に資金を増やさねばなりません。それが市場経済なのですね。日銀は自分達の論理が正しいと思わずに、市場の反応を見て資金量を増減させれば良いのです。その点、米国は心配ありません。FRBは市場動向を見ながら資金を調整しています。

もう一つ強気に転じ始めた理由が、ホンダの対応ですね。ホンダは国内生産を減らし効率化を求め始めたのです。製造業への派遣禁止やCO2問題を含め税制問題などで、日本での効率的な生産は難しくなっています。本日の日刊工業新聞にはFTAの話しが載っています。貿易障壁が消えれば効率化が進み、企業は利益を挙げられます。さらに資生堂の対応も興味を惹かれます。国内では高級品が売れずに苦戦しているので、低価格品を発売するのですが、アジア共通ブランドにしてグローバル対応を考えているようです。車と同じ原理ですね。ユニクロの対応もそうですが、内外価格差が是正され日本独自価格が減っています。

資産価格のバブルの清算が2005年に終了しましたが、ようやく、ものの内外価格差も是正され始めたのでしょう。グローバル対応できる企業が残り、出来ない企業はJALのように消えます。年金問題はJALだけではありません。多くの上場企業にあります。まぁ、従業員の多い企業ほど多いのですが…倒産したJALは459%、東芝は309%、三洋電機は263%、日立は210%、富士通は207%、DICは293%と自己資本に対する退職給付債務の割合です。東芝は1兆3808億円で、日立はなんと2兆2055億円もあります。資料はエコノミストの10月20日号のもので、その後、日立は増資を実施しており、この比率200%を割れますね。株価が上がればこの数字は改善するのです。

そうだ。疑問に思うのはJALの債務超過額の数字ですね。8700億円となっていましたが、この数字が本当なら粉飾決算の疑いがあり、公認会計士が査定は問題化されると思います。アメリカなら確実に訴訟になるのでしょう。日本の場合はどうかな?
まぁ、そんな話しはどうでも良いのですが…仮に今日、三井住友銀行の公募価格が決定されたとすれば、明日からの相場展開が注目されますね。今日は旭硝子、日本精工、ソフトバンクなどが賑わっており物色意欲は持ち直しています。注目されるのは旭硝子で昨年末に1098円と1122円の転換価格でCBを発行しています。売り物のある株を買うようになったのです。相場環境は変わってきましたね。頑張れ!日本株。

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投稿者 kataru : 2010年01月20日 18:24