今日の市況(2010年01月25日)
NY市場の金融改革規制は絶好の押し目買いのチャンスを提供している形になるかどうか…おそらく、この金融改革構想は事前に漏れていたのでしょう。ガイドナー氏やサマーズ氏は反対だったとも伝わっています。12月の市場の動きは明らかに事前に玉を外している形跡があるので、しばらく株価が直ぐに上がることはないでしょうが、反対に大きく下がることもないのでは?…とも感じています。まぁ、今週の株価の動きを見れば大勢観の判断は付くでしょう。
かわって日本株市場は強いですね。買いたい銘柄は下がらずに、押しらしい押し目を形成しません。…と言うことは、米国金融改革規制の影響はあまり考えなくても良さそうですね。もともと、わが国の金融機関はバブルの後遺症に脅えていますから、冒険をしない体質が幸いしたのでしょう。更にアジアと言う成長地域を抱え、日本国も産業界もその方向に目を向けていますから、成長率が大きく落ち込む心配はないのでしょう。
その新興国の雄である中国はすごい数字が並んでいます。人民日報によれば広東省の一人あたりのGDPが9.5%伸びて5965ドルに達したと言います。人口が9500万人ぐらいですから、中国で自動車が爆発的に売れている理由も分かりますね。その中国の地価は上昇しており、この広州は19.9%も上昇したと言われています。故に政府は短期売買に税金をかけたり、固定資産税をかけたりして、融資を制限したりで、あの手この手で歯止めをかけようとしていますが、上昇志向のエネルギーは凄まじいものです。
今日の日経新聞の一面には、昨年の12月の臨時政策会議における金融政策が思った以上に効果を上げたことが書かれています。政策担当者自らが驚くのですから、市場と言うものを分かっていないのでしょう。金融市場では、「希望こそが価格を押し上げる原動力」なのです。この希望は政策ですね。故に市場で評価される政策を採り続ければ、景気は回復して国民生活は豊かになり、やがて税収は増えて財政赤字も減ります。簡単なことなのですが、清貧思想を尊ぶ世論を創りあげるのが日本のマスメディアです。日経新聞など常にこの考え方を振り撒いています。
25日発売の写真週刊誌「FLASH」は08年8月に広域指定暴力団山口組系の組が主催した地蔵盆というお祭りに貴乃花親方が家族で参加した写真を掲載すると言います。何故、1年半も前の写真が、この時期に公開されるのでしょう。相撲界は理事選挙を控えており、先日、二所ノ関一門で意見対立があり分裂したばかりなのです。伝統やしきたりを重視する既得権力者のいやらしさを感じるしだいです。M&Aを拒む株式市場と似ています。
経団連の次期会長に住友化学の米倉さんが内定したようです。この人選は嬉しいです。しかし同時に民主党政権になったこの時期に、輸出企業のトヨタや東芝などの大企業から小粒の住友化学に移るということは、輸出企業の自立をこの人選から私は感じた次第です。御手洗さんは春闘を控えベースアップより雇用確保を全面に掲げていますが、ベトナムとのEPA効果(サプリメントの話しではなく経済連携協定ですからね)など、日本企業がようやくグローバル化しだしたイメージがあるのですね。
何気ない出来事が株価の見方に繋がるのです。
一見すると関係ない事象の組み合わせが、実は株価の動きに繋がっている例はたくさんあります。株価の動きをみても色んな意味を感じるのです。証券マンがどのようにして銘柄選択をするか? この背景には色んな思いがあるのです。業績がいいから株価が上がるなんて単純なものではないですね。市場参加者が、どのような思いで投資をするのか?その心理が重要なのでしょう。金曜日、月曜日と耐えしのいでいる株価をみると、日本株は腰が強くなったな。と感じる次第です。


投稿者 kataru : 2010年01月25日 18:03