未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年01月26日)

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米国市場はまだ予断を許さないが、落ち着いた動きになりそうな感じですね。理由は金融株の出来高が落ち着いてきました。下がJPモルガンのものです。このまま株価が大きく下がらずに出来高も落ち着けば急落のシナリオは消えますね。もともと過剰な金融制度改革が成立する可能性は低いと考えています。同様の見方は多く、欧州でも金融株の評価は悪くはありません。ドイツ証券はソシエテ・ジェネラルのレーティングを引き上げました。

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一方、発表された中古住宅販売の推移は悪く12月は悪化しています。当初、補助金が切れると予想されており、11月に駆け込み需要があった反動で12月は下がったと見られています。在庫比率は11月に6.46ヶ月分まで減りましたが、12月は7.24か月分です。まぁ、一時の10ヶ月を越える数字より、ずっと改善されています。差し押さえが増えている現実を考えれば、マズマズの回復水準なのでしょう。

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中国の貸し付け急増からバブル警戒の記事をよく目にします。確かに固定資本形成などの比率は30%を超えて高いですが、昭和30年から40年代の高度成長期のイメージですからね。中国は色んな不備が指摘されていますが、財政は健全ですね。中国では最近よく「中国はドバイの轍を踏むな」と言う報道を目にするそうです。基本的に心配する必要はないのでしょう。先日、日経新聞で2012年に自動車生産が2100万台計画で過剰との指摘をしていますが、日本人のこの過剰反応はどうでしょうね? ここで私がビスタニュースで書いた原稿を…

『本日の日経新聞では12年に2100万台で供給過剰懸念となっています。930万台から1364万台へ伸びたのが金融危機のあとの2009年です。400万台以上も伸びているわけです。補助金政策があるとは言え、中国のGDPが急速に増加し3600ドル以上になってきた現実を考えれば過剰な目標とは言えないでしょう。13億人に対し6600万台の普及です。残念ながら詳しく調べる時間がないですが、10%程度の保有普及まで今のペースが続くと見るのが普通の考え方でしょう。900万台から1300万、今年は1700万、そうして来年は2100万台と売れたとして中国全体の保有台数は1億400万台ですからね。1割未満です。日経新聞の記者は当たらない予測を掲げ過ぎています。』と書きましたが、同じことが過剰な金融引き締め反応に繋がっていますね。

今日は中国銀行の一部が預金準備率引き上げの指示を受けたとの報道を受け、為替が89.80円台まで急落し株価が急落したとの事でした。旧正月を控え手仕舞いの動きが背景にあるのでしょう。朝方高かった相場も、後場から急速に株価を消し売り急ぎの動きが見られました。まだ市場参加者はおっかなびっくりの腰の引けた買い方なのですね。日立などの動きに代表されていましたね。

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私は日銀の対応次第で株価は決まるという「ベースマネー」のついてのかたる説を採用しています。今日は金融政策会議があり「展望レポート」が発表されました。まぁ、政策担当者の自覚があるのかはっきりませんが、菅副総理兼財務大臣が「名目成長率3%を目標に日銀の努力を含め2~3年の内に達成したい」と述べています。

簡単なんですよ。成長率を高めるのは…
例えば1兆円程度不動産ファンド創設します。利率を7%ぐらいに設定して3000億円をエクイティーに(つまり募集金額は3000億円)メザニンローンとして日銀から2000億円を出してもらいます。そうすれば、あとの5000億円は民間銀行が低利で融資しますね。今の都心では10%程度に回る物件がありますから、それらを組み入れれば良いですね。1兆円の実弾買いがあれば、建設市場も動き出すでしょうね。45年ぶりとか言う異常な減産行為を実施しなくても、建設資材の需要は増えますね。おりしも国土交通省は建築基準を緩和しましたから、タイミングも良いですね。このファンドの味噌は日銀がリスクを採るメザニンローンという所にあります。お金が簡単に集まりますよ。そうして需要は生まれ経済は活性化します。こういうと…必ず誰かが「損をした時の責任論は?」浮上しますが、日銀が無尽蔵に開発すると述べれば、簡単に地価は上がり利回りは確保できます。市場価格は希望と言う政策で動くのですね。

金利を下げても融資残高が増えずに絵に描いた餅が現実です。ここまで需要を冷え込ましたデフレ政策は日銀の責任なので、正常な経済状態になるまで自らが需要を創設しなくてはなりません。FRBのように…中央銀行としての責務を果たすべきでしょうね。菅さんが偉いのは、実質成長率でなく名目数字を目標としているからです。彼がこの意味を理解しているかどうか分かりませんが、円安誘導発言など、僕はあまり彼を好きではなかったけれど、なかなかどうして、マズマズの仕事を期待して良いかもしれませんね。

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投稿者 kataru : 2010年01月26日 17:29