未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年01月29日)

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NYでは大統領の一般教書演説の反応が注目されましたが空振りで、むしろ欧州のギリシャ国債問題や、特に新たに真偽を醸し出したS&Pの「もはや安定的でリスクがちいさいとはいえない」と言うイギリスの銀行を危惧するレポートが注目されるように、金融規制が再び焦点になって売られたと言います。市場解説ではこうなのですが、JPモルガンの株価は39ドル48セントで堅調でしたね。株価の動きもそろそろ金融規制懸念を消化するかもしれません。残念ながら、まだ株価からみてその確認は取れません。ここから大きく下落しなければ大丈夫なのですが…まぁ、こういうものは時間がかかるのです。

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マサチューセッツ州で民主党が46年も守ったケネディーの地盤を選挙で落としたのでオバマ大統領の政治力が衰えており、金融規制は通らないという見方の方が一般的なのでしょう。共和党も何らかの金融規制は必要と考えていますが、妥当な水準で落ち着くという見方が自然なのです。故に1999年に消えたグラス・スティーガル法の復活はないと思います。何故なら時代を遡ることは出来ません。CDSなどの仕組みを支えるのは流動性が重要ですからね。要するに市場は調整を欲していただけなのでしょう。あまり深刻に考える必要はないと思います。

この金融規制はお金の流れを阻害するもので、仮に厳しく採用されれば市場の投機資金は取り締まられ一番被害を受けるのは商品指標でしょう。東証はこれらをもとにするETFの上場を認め、収益源としようとしていますが、米国の金融規制が厳格化されれば、ETF構想の動きは空振りに終ります。CRB商品指数は敏感に反応しています。つまり金融規制の動向を見るためには、銀行の株価だけでなく、このような動きも重要な要素になります。三菱商事の決算が発表されていますが、仮に金融規制が強化されれば、資源価格で謳歌した商社の株価にも影響を与えます。

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まぁ、この程度を押さえておけば、この問題は充分でしょう。
さて日本市場では先日、国土交通省が建設基準の審査緩和に乗り出しました。本日の統計数字では14ヶ月ぶりに建設工事受注が増加に転じたと発表されています。何も百貨店の売上だけでなく日本の衰退は至るところで起こっています。下のグラフがその推移を示しています。このような現象の大元を司るのが、私が最近凝っている研究テーマの「ベースマネーの動向」が根幹の原因なのですね。自殺者が3万人を越えている現象も「ベースマネーの動向」が影響しています。所謂、通貨の価値を重視するあまり、デフレ社会を作り上げた「バブルの反省」が全ての源なのです。

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人間は「あすなろ」なのです。
明日はヒノキになりたいと成長を望んでいるのに、現在の日本社会構造は「辛抱しろ、辛抱しろ」と清貧思想を追及しています。このジレンマが鬱病の原因の一つでしょう。若者に草食系が多いのも、バブルの反省から来る日銀の行動が原因です。幸い鳩山首相は「デフレ克服し二番底にさせない」と国会の施政方針演説で述べたとか…。まぁ、そろそろバブル崩壊から20年が経過し、黒船来航から新しい時代が来るのでしょう。

株は簡単。
業績は良くなる純資産張り率1倍以下の株式を買えば良いのですね。一例を掲げれば、今日はマツダが人気になっていました。残念ながらこの時期、日立ではありません。この局面では、もう少し小さな仕手性の強い銘柄から攻めるのが正しいのでしょう。徐々に投資マインドを高める必要があります。マツダは足元で中国の販売代理店を1.8倍にして、販売拡大に乗り出し、フォードと組んでタイで生産活動を企画し、ベトナムやインドなどの新興国需要に対応しようと頑張っています。現在は赤字予想で変化率が大きな会社です。さて来週はどんな展開になるか…。

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投稿者 kataru : 2010年01月29日 20:04