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2010年01月29日
1月29日
NYでは大統領の一般教書演説の反応が注目されましたが空振りで、むしろ欧州のギリシャ国債問題や、特に新たに真偽を醸し出したS&Pの「もはや安定的でリスクがちいさいとはいえない」と言うイギリスの銀行を危惧するレポートが注目されるように、金融規制が再び焦点になって売られたと言います。市場解説ではこうなのですが、JPモルガンの株価は39ドル48セントで堅調でしたね。株価の動きもそろそろ金融規制懸念を消化するかもしれません。残念ながら、まだ株価からみてその確認は取れません。ここから大きく下落しなければ大丈夫なのですが…まぁ、こういうものは時間がかかるのです。
マサチューセッツ州で民主党が46年も守ったケネディーの地盤を選挙で落としたのでオバマ大統領の政治力が衰えており、金融規制は通らないという見方の方が一般的なのでしょう。共和党も何らかの金融規制は必要と考えていますが、妥当な水準で落ち着くという見方が自然なのです。故に1999年に消えたグラス・スティーガル法の復活はないと思います。何故なら時代を遡ることは出来ません。CDSなどの仕組みを支えるのは流動性が重要ですからね。要するに市場は調整を欲していただけなのでしょう。あまり深刻に考える必要はないと思います。
この金融規制はお金の流れを阻害するもので、仮に厳しく採用されれば市場の投機資金は取り締まられ一番被害を受けるのは商品指標でしょう。東証はこれらをもとにするETFの上場を認め、収益源としようとしていますが、米国の金融規制が厳格化されれば、ETF構想の動きは空振りに終ります。CRB商品指数は敏感に反応しています。つまり金融規制の動向を見るためには、銀行の株価だけでなく、このような動きも重要な要素になります。三菱商事の決算が発表されていますが、仮に金融規制が強化されれば、資源価格で謳歌した商社の株価にも影響を与えます。
まぁ、この程度を押さえておけば、この問題は充分でしょう。
さて日本市場では先日、国土交通省が建設基準の審査緩和に乗り出しました。本日の統計数字では14ヶ月ぶりに建設工事受注が増加に転じたと発表されています。何も百貨店の売上だけでなく日本の衰退は至るところで起こっています。下のグラフがその推移を示しています。このような現象の大元を司るのが、私が最近凝っている研究テーマの「ベースマネーの動向」が根幹の原因なのですね。自殺者が3万人を越えている現象も「ベースマネーの動向」が影響しています。所謂、通貨の価値を重視するあまり、デフレ社会を作り上げた「バブルの反省」が全ての源なのです。
人間は「あすなろ」なのです。
明日はヒノキになりたいと成長を望んでいるのに、現在の日本社会構造は「辛抱しろ、辛抱しろ」と清貧思想を追及しています。このジレンマが鬱病の原因の一つでしょう。若者に草食系が多いのも、バブルの反省から来る日銀の行動が原因です。幸い鳩山首相は「デフレ克服し二番底にさせない」と国会の施政方針演説で述べたとか…。まぁ、そろそろバブル崩壊から20年が経過し、黒船来航から新しい時代が来るのでしょう。
株は簡単。
業績は良くなる純資産張り率1倍以下の株式を買えば良いのですね。一例を掲げれば、今日はマツダが人気になっていました。残念ながらこの時期、日立ではありません。この局面では、もう少し小さな仕手性の強い銘柄から攻めるのが正しいのでしょう。徐々に投資マインドを高める必要があります。マツダは足元で中国の販売代理店を1.8倍にして、販売拡大に乗り出し、フォードと組んでタイで生産活動を企画し、ベトナムやインドなどの新興国需要に対応しようと頑張っています。現在は赤字予想で変化率が大きな会社です。さて来週はどんな展開になるか…。
2010年01月28日
1月28日
NY市場は落ち着きを取り戻すのか微妙な展開が続いていますが、FRBが金融拡大に乗り出している以上、株価が下がることはないでしょう。何しろドルを無尽蔵に供給できる大元締めだからね。基本は金融当局者の意思が重要なのです。米国は実力がなければ権力を握れません。日本のように世襲制は強くありません。市場原理で動いているのです。大統領の一般教書演説が発表されたようですが、今日は詳しく見ている余裕もなく簡単に済ませます。
今週末から分かりやすく「日本の失った時代」を解説する予定です。最近、勉強しているのがマネタリベースの話ですね。色んな勉強をすればいいのでしょうが、そのために資料を集めたり、勉強するにはかなり時間が必要ですが、現在までの考えを、一度、纏めようと考えています。株が儲かるかどうかは…自分の努力が大切なのですね。どんなに良い情報をもらっても「豚に真珠」や「馬の耳に念仏」では意味がありません。
1992年の夏、私は和光証券の小川さんに面談する機会を得ました。
彼の第一声が「残念だったね。田舎に帰りなさい」ここから「失われた時代」は延々と続きます。その理由が「昭和40年の証券不況は証券界だけだったけれど、今回は銀行がやられているから、だいぶ時間がかかるよ。」この一言の意味を噛み締めていれば、今頃、南の島でも買って、美女と共にのんびりと釣りかなんかしていることでしょう。まさに「猫に小判」です。「この親父、俺が食えなければ証券会社が倒産するわ。馬鹿らしい。」…と思い、この大切な助言を生かすことが出来なかったのですね。だから今でもこうして、パソコンの前に座っているのです。
待ちに待った上昇相場が2003年からの上昇で、すっかり有頂天になり銀座のクラブ通いです。今度は2006年の日銀の出口戦略で痛い目にあい40億円を飛ばしました。挙句に追徴です。特別捜査官なる税務署員が来て、税金を何年にもわたって払う始末です。交際費と思ったクラブの領収書は認められずに…トホホ。ようやく自分のミスに気付いたのが、昨年末のレポートでした。FRBの市場への対応を書いたレポートですね。調べて見たら…なんと日銀は2006年に極端にベースマネーを減らしますね。前年度比で20%以上も減らしていくのです。デフレになるわけです。
本日、日銀は1999年に揉めた議事録を発表しました。
あの時は大蔵省と日銀の対立が指摘されていたのです。日商岩井を倒産に追い込んだ速水さんを日銀総裁にする人事を決めたことが、日本の不幸の歴史を作ることになります。今の白川さんも「市場との対話」を大切に考えて欲しいものですね。市場が誤解しているなら、その誤解を容認する懐の深い度量があれば良いのです。今の時期にインフレを心配した対応をするより、先ず成長率を引き上げて、国民の可処分所得が増やして、バブルの再来を起こすことの方が重要だと思いますね。
市場は短絡的な参加者が増えており、その場限りの方向性が増幅されますが、必ず政策に反応するのです。だからこそ、自分が確りと政策スタンスを自覚しなくてはなりません。その意味で週末から連載される予定の「失われた時代の背景」と言うレポートに期待してください。僕も自分なりに、今の考え方を纏めたいと思っています。仮説が正しければ素晴らしい上昇相場は既にスタートしています。ただし政策担当者の今後の政策次第で、国民は豊かな生活を送れるか、更に未曾有の歴史的なデフレ不況になり、失業が溢れ自殺者が増え、犯罪が横行し、最後は強烈なインフレに見舞われ、食べるものがなくなるかの瀬戸際でもあります。幸い、菅さんは名目を重視しています。果たして臨時政策会議を開いた白川さんは、どう考えているのでしょう。
2010年01月27日
1月27日
米国の経済回復は快調とは言えませんが、緩やかですが順調な回復過程と思われるデータが、次々に発表されています。消費者信頼感指数の数字も下のグラフのような感じで改善し、今日は11月のケース・シラーの住宅価格指数が発表されていますが、此方も、ようやく商業地の指数が底入れし始めたようです。住宅地の改善は底這いの印象です。やはり銀行に余裕がないので大きなリスクを取れませんから、建設資材の動きが日本同様に思わしくないようです。USスチールの決算数字からも、このことは明らかですね。薄板後半などはソコソコの回復なのです。
今日は貿易統計数字が発表されており、中国への輸出が米国を戦後初めて上回ったと報道されています。この意味は非常に大きいですね。日米同盟で揺れていますが中国と日本は昔から密接な関係にあったのです。その中国は台湾への武器輸出に反発し、中国は米国との軍事演習をやめると報道されておりグーグルの検閲報道と共に揺れています。ところでこの貿易統計の数字は面白いですね。12月の中国への自動車の輸出は2万0613台輸出されており108.8%の伸び率です。まぁ金額では488億52百万円だから、たいした金額ではありません。むしろ半導体の方が584億45百万ですから大きいですね。一度、財務省の貿易統計のホームページで確認されるのも良いかも知れません。
そんなことより、このグラフを作って思ったのは中国の活動が活発化したのは2001年から2002年なのです。ここが重要なのです。中国の経済運営は非常に上手いのです。鄧小平が来日され日本の仕組みを見学して日本の物まねをしました。加工貿易産業を国の柱にすえ、輸出で外貨を稼ぎ市場経済を取り入れて資金調達を実施しました。巧みに外国資本を取り入れたのです。先進国は多くの国で100%子会社を設立し、新興国へ進出して現地企業を育てますが、中国では技術移転を条件に資本を受け入れますが、支配権は中国企業にあるのです。自動車産業をみると良く分かりますね。まぁ、そんな話しより、先ほどのグラフですが、この時期の一人あたりのGDP水準に、今、インドがようやく到達したのです。何を言いたいか分かりますね。
日本はアジアと言う膨大に市場を近くに抱えているのです。こんどは中国に加えインドがあるのです。しかもこれから飛躍期入りできる時期を迎えます。果たしてインドの政策当局に、中国ほどの手腕があるかどうか分かりませんがインド人も頭がいいですからね。ブラジルやロシアとは違うかもしれません。金融の引き締めで、中国バブルを懸念している人が多いですが、お客様の話では昭和40年代の前半、東京の江戸川区の土地が異常に上がったのです。春に坪単価125000円で買ったと土地が、秋には48万円になったそうです。この当時の江戸川区は日本で一番土地が急騰した地区なので比較すべきかどうか分かりませんが、20%程度の上昇でバブルと言っている日本の新聞はピントが外れていると思います。
基本的に資産インフレが所得をあげて成長率を加速させるのです。土地や株を上がることが正しい経済運営ですね。さて昨日、少し触れた菅財務大臣の日本国の成長率目標を実質ではなく、名目に置いた話しが今日の日経新聞の2面に掲載されています。実質を2%として名目数字で3%目標としていますね。つまり国家目標としてインフレにすると述べているのです。今まで国家目標において実質数字ばかりが強調されてきましたが、名目をもて来るのは、最近では初めてじゃないかな?日銀の対応にも触れていました。
私の短期金融知識は乏しいのですが、まもなく新型オペに札割れが生じると予測されています。順調に超過準備残高を積み上げてきましたが、横這いになるのですね。日銀は需要がないからベースマネーが増えないと言い訳を言うでしょうが、積み上げて札割れを起こした時点で、株価が動かないとすれば、市場は次の行動を催促する事になります。今の株価の下げは単なる値上がりの調整なので問題はないでしょう。まだ回復期の序盤なので、どうしても、今までの株価の動きが身に付いていますから、売り急ぎの動きになり、この時期は深押しする傾向があります。しかし、ベースマネーにおけるかたる説が正しいとすれば、この初押しは絶好の買い場になります。
ビスタニュースの原稿でかたるは、2008年11月から金融相場を予測し2009年の春にこけましたが、再びこの金融相場も想定しています。この綺麗に株価が立ち上がらない理由に、日銀の対応不足をかたるは推測しているわけです。もっと、馬に食わせるほど潤沢に資金を供給する態度を市場に示さねばなりません。つまり国債の買いオペを含め、日銀は断固としてデフレと戦うというメッセージを市場に贈らなくてはなりません。この希望と言うプレゼントが贈られて、初めて市場は新しい反応をするのですね。市場経済とは意味のない金融緩和は必要ありません。政策とは、皆が認知して初めて効果を発揮するのですね。
皆さんには、かたるのベースマネー仮説は難しいかな?
まぁ、僕自身当たっているかどうか分かりませんが、非常に興味を持ってみているわけです。もう少し分かりやすい解説がいいかな?
例えば日産自動車の株価を見れば、市場の動きが理解できるといえば分かりやすいでしょうかね?日産自動車は、わが国では中国戦略で成功組みですね。しかしGMから見れば出遅れ組みなのですよ。でも今年はタイで世界へ向けた戦略カーの量産化と言う夢がありますから、これで4桁の株価はほぼ確定的なのです。だから12月の日銀の臨時政策会議に最も早く反応したのですね。その日産が調整入りしていますから、一般論としては、この押しは狙い目なのですよ。まだ早いとは思いますが大量に勝負できる株でもあります。1億でも10億でも…。勿論、10万円でも良いのです。この株は100株単位ですね。
2010年01月26日
1月26日
米国市場はまだ予断を許さないが、落ち着いた動きになりそうな感じですね。理由は金融株の出来高が落ち着いてきました。下がJPモルガンのものです。このまま株価が大きく下がらずに出来高も落ち着けば急落のシナリオは消えますね。もともと過剰な金融制度改革が成立する可能性は低いと考えています。同様の見方は多く、欧州でも金融株の評価は悪くはありません。ドイツ証券はソシエテ・ジェネラルのレーティングを引き上げました。
一方、発表された中古住宅販売の推移は悪く12月は悪化しています。当初、補助金が切れると予想されており、11月に駆け込み需要があった反動で12月は下がったと見られています。在庫比率は11月に6.46ヶ月分まで減りましたが、12月は7.24か月分です。まぁ、一時の10ヶ月を越える数字より、ずっと改善されています。差し押さえが増えている現実を考えれば、マズマズの回復水準なのでしょう。
中国の貸し付け急増からバブル警戒の記事をよく目にします。確かに固定資本形成などの比率は30%を超えて高いですが、昭和30年から40年代の高度成長期のイメージですからね。中国は色んな不備が指摘されていますが、財政は健全ですね。中国では最近よく「中国はドバイの轍を踏むな」と言う報道を目にするそうです。基本的に心配する必要はないのでしょう。先日、日経新聞で2012年に自動車生産が2100万台計画で過剰との指摘をしていますが、日本人のこの過剰反応はどうでしょうね? ここで私がビスタニュースで書いた原稿を…
『本日の日経新聞では12年に2100万台で供給過剰懸念となっています。930万台から1364万台へ伸びたのが金融危機のあとの2009年です。400万台以上も伸びているわけです。補助金政策があるとは言え、中国のGDPが急速に増加し3600ドル以上になってきた現実を考えれば過剰な目標とは言えないでしょう。13億人に対し6600万台の普及です。残念ながら詳しく調べる時間がないですが、10%程度の保有普及まで今のペースが続くと見るのが普通の考え方でしょう。900万台から1300万、今年は1700万、そうして来年は2100万台と売れたとして中国全体の保有台数は1億400万台ですからね。1割未満です。日経新聞の記者は当たらない予測を掲げ過ぎています。』と書きましたが、同じことが過剰な金融引き締め反応に繋がっていますね。
今日は中国銀行の一部が預金準備率引き上げの指示を受けたとの報道を受け、為替が89.80円台まで急落し株価が急落したとの事でした。旧正月を控え手仕舞いの動きが背景にあるのでしょう。朝方高かった相場も、後場から急速に株価を消し売り急ぎの動きが見られました。まだ市場参加者はおっかなびっくりの腰の引けた買い方なのですね。日立などの動きに代表されていましたね。
私は日銀の対応次第で株価は決まるという「ベースマネー」のついてのかたる説を採用しています。今日は金融政策会議があり「展望レポート」が発表されました。まぁ、政策担当者の自覚があるのかはっきりませんが、菅副総理兼財務大臣が「名目成長率3%を目標に日銀の努力を含め2~3年の内に達成したい」と述べています。
簡単なんですよ。成長率を高めるのは…
例えば1兆円程度不動産ファンド創設します。利率を7%ぐらいに設定して3000億円をエクイティーに(つまり募集金額は3000億円)メザニンローンとして日銀から2000億円を出してもらいます。そうすれば、あとの5000億円は民間銀行が低利で融資しますね。今の都心では10%程度に回る物件がありますから、それらを組み入れれば良いですね。1兆円の実弾買いがあれば、建設市場も動き出すでしょうね。45年ぶりとか言う異常な減産行為を実施しなくても、建設資材の需要は増えますね。おりしも国土交通省は建築基準を緩和しましたから、タイミングも良いですね。このファンドの味噌は日銀がリスクを採るメザニンローンという所にあります。お金が簡単に集まりますよ。そうして需要は生まれ経済は活性化します。こういうと…必ず誰かが「損をした時の責任論は?」浮上しますが、日銀が無尽蔵に開発すると述べれば、簡単に地価は上がり利回りは確保できます。市場価格は希望と言う政策で動くのですね。
金利を下げても融資残高が増えずに絵に描いた餅が現実です。ここまで需要を冷え込ましたデフレ政策は日銀の責任なので、正常な経済状態になるまで自らが需要を創設しなくてはなりません。FRBのように…中央銀行としての責務を果たすべきでしょうね。菅さんが偉いのは、実質成長率でなく名目数字を目標としているからです。彼がこの意味を理解しているかどうか分かりませんが、円安誘導発言など、僕はあまり彼を好きではなかったけれど、なかなかどうして、マズマズの仕事を期待して良いかもしれませんね。
2010年01月25日
1月25日
NY市場の金融改革規制は絶好の押し目買いのチャンスを提供している形になるかどうか…おそらく、この金融改革構想は事前に漏れていたのでしょう。ガイドナー氏やサマーズ氏は反対だったとも伝わっています。12月の市場の動きは明らかに事前に玉を外している形跡があるので、しばらく株価が直ぐに上がることはないでしょうが、反対に大きく下がることもないのでは?…とも感じています。まぁ、今週の株価の動きを見れば大勢観の判断は付くでしょう。
かわって日本株市場は強いですね。買いたい銘柄は下がらずに、押しらしい押し目を形成しません。…と言うことは、米国金融改革規制の影響はあまり考えなくても良さそうですね。もともと、わが国の金融機関はバブルの後遺症に脅えていますから、冒険をしない体質が幸いしたのでしょう。更にアジアと言う成長地域を抱え、日本国も産業界もその方向に目を向けていますから、成長率が大きく落ち込む心配はないのでしょう。
その新興国の雄である中国はすごい数字が並んでいます。人民日報によれば広東省の一人あたりのGDPが9.5%伸びて5965ドルに達したと言います。人口が9500万人ぐらいですから、中国で自動車が爆発的に売れている理由も分かりますね。その中国の地価は上昇しており、この広州は19.9%も上昇したと言われています。故に政府は短期売買に税金をかけたり、固定資産税をかけたりして、融資を制限したりで、あの手この手で歯止めをかけようとしていますが、上昇志向のエネルギーは凄まじいものです。
今日の日経新聞の一面には、昨年の12月の臨時政策会議における金融政策が思った以上に効果を上げたことが書かれています。政策担当者自らが驚くのですから、市場と言うものを分かっていないのでしょう。金融市場では、「希望こそが価格を押し上げる原動力」なのです。この希望は政策ですね。故に市場で評価される政策を採り続ければ、景気は回復して国民生活は豊かになり、やがて税収は増えて財政赤字も減ります。簡単なことなのですが、清貧思想を尊ぶ世論を創りあげるのが日本のマスメディアです。日経新聞など常にこの考え方を振り撒いています。
25日発売の写真週刊誌「FLASH」は08年8月に広域指定暴力団山口組系の組が主催した地蔵盆というお祭りに貴乃花親方が家族で参加した写真を掲載すると言います。何故、1年半も前の写真が、この時期に公開されるのでしょう。相撲界は理事選挙を控えており、先日、二所ノ関一門で意見対立があり分裂したばかりなのです。伝統やしきたりを重視する既得権力者のいやらしさを感じるしだいです。M&Aを拒む株式市場と似ています。
経団連の次期会長に住友化学の米倉さんが内定したようです。この人選は嬉しいです。しかし同時に民主党政権になったこの時期に、輸出企業のトヨタや東芝などの大企業から小粒の住友化学に移るということは、輸出企業の自立をこの人選から私は感じた次第です。御手洗さんは春闘を控えベースアップより雇用確保を全面に掲げていますが、ベトナムとのEPA効果(サプリメントの話しではなく経済連携協定ですからね)など、日本企業がようやくグローバル化しだしたイメージがあるのですね。
何気ない出来事が株価の見方に繋がるのです。
一見すると関係ない事象の組み合わせが、実は株価の動きに繋がっている例はたくさんあります。株価の動きをみても色んな意味を感じるのです。証券マンがどのようにして銘柄選択をするか? この背景には色んな思いがあるのです。業績がいいから株価が上がるなんて単純なものではないですね。市場参加者が、どのような思いで投資をするのか?その心理が重要なのでしょう。金曜日、月曜日と耐えしのいでいる株価をみると、日本株は腰が強くなったな。と感じる次第です。
2010年01月22日
1月22日
米国で金融規制案の必要性が発表され、金融機関の株式が下げたと言います。このことは以前から主張されていたことで珍しいものではないのでしょう。改めてオバマ大統領は清貧思想論者と言うことを確認したに過ぎません。歴史を見ればバブルが発生したり、逆に不況になったりを繰り返しているわけですが、人間はいつも豊かさを求めているので、その為に拡大思考に向うのが普通ですね。清貧思想の暗い時代は長くは続きません。みんなが疲れますからね。株と同じで上がれば下がるし、潮の満ち引きと同じ原理でしょう。拡大した金融デリバティブが新興国の発展を生み先進国に負担を強いています。グローバル化の流れの一環でしょう。
日本は東西冷戦を利用しアメリカの庇護の下で成長してきました。しかしベルリンの壁崩壊によりこの庇護から外れただけの話し、その加工貿易と言う成長手段を失い、内外価格差の是正や考え方の変化に対し、時間をかけながら新しい対応を成し遂げています。
近年、東京のデパートでは中国語の放送が入るようになり、都心の商店では中国の銀嶺カードが使えるようになってきました。日本の鎖国制度が崩壊したのですね。NHKで「坂の上の雲」や「龍馬伝」を放送しているのは、幕末と現在がよく似ているからです。今は明治維新のようなものなのでしょう。このような変革期を自覚していると、しない人では、長い人生の中で大きな差が生まれると思います。
そろそろ失われた時間が長くなり、世代交代が始まっているので、新しい時代がスタートしたのかな?と言う印象です。ビスタニュースで『時代背景を考える』レポートを書いたのですが(IRNETの「コラム」で11月23日より連載しています。)この思いは続いていますね。結局、フジテレビの日枝さんや新日鐵の三村さんのような仕組み社会は、崩壊するのです。過去のしきたりが厳しい、あの大相撲の世界でも二所ノ関一門が分裂し変化が生まれています。私は今年54歳ですから、団塊の世代の下に位置します。この団塊の世代の人が退職されれば、新しい時代はより明確になるのでしょう。
日本株が上がる理由に、日銀のベースマネーの増加政策の他に、経営者のグローバル感覚の普及を掲げています。ユニクロ現象やニトリ効果などは、この時代の流れの一環です。ソフトバンクの孫氏が、次に積極的な行動を取れるのは2012年前後です。楽しみですね。彼がお金を手にして何を手掛けるのか? おそらく情報インフラ整備でしょうがアジアを舞台に世界に飛躍できるでしょうか? お金を使う能力のない人より、効率的な使い方が出来る人に任せたほうが良いですね。何故、ソフトバンクの社債金利が高いのでしょうね。不思議です。NTTなどより、ずっと安心だと思います。
本当に実力のある人が高い社会的な地位につけるような実力社会が到来するのでしょう。既得権略者のしきたり社会より成長が早まることでしょう。米国で医療保険の成立が遅れていますが、力のある人がない人を助ける制度が、なかなか採用されない市場原理社会は面白いですね。よくマスコミが報道する派遣社員の失業問題ですが「助けを求めない若者」の姿が報道されていますが我儘だなと言う印象を持ちます。普通は本当に職を探すなら住所がなければ友達に頼るとか親戚に頼るとか色々出来ると思います。悪戯に弱者を創りあげるマスコミの報道姿勢は正しいのでしょうか?
私自身、古き時代を愛する日本人ですが、空売りを含め自立しなくてはならないな。…と最近は考えています。日本の政策が正しい選択をしなければ市場経済ですから疲弊していきます。正しい政策選択を前提として株が上がることを前提に株式投資をし続け失敗したわけで、最近は空売りもすべきじゃないかな?と考えるようになっています。さて今日の相場を見て分かるようにやはり理想的な強気相場が展開しているようです。適度の休みを入れ上昇する理想的な物色相場のように感じます。昨日、今日と銀行株が強い展開で本物の上昇相場が展開している印象です。
三菱UFJ銀行、日立などの動きはそれを代表するもので、更に立ち上がった急伸銘柄も株価の動きが強いですね。例えば商船三井などです。赤字から黒字転換する銘柄は多く、今年は4年ぶりに儲かる相場が展開するのでしょう。安い時は強気で対処しましょう。
2010年01月21日
1月21日
米国の株価が下がり、米国の新規住宅着工件数が冴えないことと、中国の金融引き締めの話題で下げたと言われているようです。ただ中身を見ればわかりますが、報道のような大げさなものではありません。今、米国で注目されるのは新規着工件数より中古住宅の販売件数の方でしょう。下のグラフのような推移を示しています。更に銀行の与信コストで消費者向けが増えているようで雇用状態の影響を受けているのでしょう。しかし小売はラチェット効果からか落ち込んでいません。やはりFRBの金融緩和効果が発揮されているのでしょう。オバマ大統領は新たな金融規制を検討中と言われていますが、ここが間違いの基でしょう。どんな内容になるか分かりませんが、過剰な規制は融資余力を削り経済が衰退します。日本のコンプライアンス規制を見ればわかります。
代わって元気なのが中国です。兎に角、最近の数字は驚くばかりです。10-12月期の成長率は10.7%だと言います。米国株を下げた融資規制は当たり前の処置で適正な対応でしょう。日経新聞の報道が正しいかどうか分かりませんが2週間で1兆元と言う数字は異常な伸びですね。例年1月は融資残高が大きく伸びる季節的な要因がありますが、押さえ切れない需要を感じる次第です。ホンダの武漢への新工場設立が報道されていますが、日本工作機械工業会の発表では中国向けの受注は202億円と前年同期比で約6倍と過去最高の受注額だそうです。更に好調なのは韓国です。此方も4.3倍だそうですね。欧米は依然不調です。新興国需要が大きいのですね。
本日の日経新聞では粗鋼生産の報道がされていますが、12月の数字は前年同月比で19.6%増とかなり回復しています。特に自動車向けの薄板鋼板の在庫が逼迫しているようです。でも建設は駄目なのです。銀行融資が伸びないから建設が低調なのですね。日銀が悪いのです。この日銀に亀井氏が昨日の閣議の席で噛み付いたようで、「中小企業はどうなっている」と白川さんに質問したようです。日銀はマスターベーションの政策では意味がありませんね。末端の資金需要が盛り上がるまで緩和して、初めて自分の仕事をした事になります。幻想のインフレに脅えベースマネーを減らし、再び「失われた時代」を延長させた責任は大きいのです。中国のように銀行融資規制するような時代にすべきでしょう。
本日、日本株の堅調さを意外に思われた方が多いかと思いますが、何度も言うように日銀がベースマネーを増やしているから株は高くなります。銀行株に上昇波動の流れが生まれれば心配いりません。日銀の今のペースの資金供給は成功していると考えて良いでしょう。しかし三菱UFJ銀行は500円の大台に乗っておらず、黒字で配当を実施し尚且つPBR1倍割れの企業は多く、流動性の供給が充分かどうか予断を許しません。ただ注目されているソニーのように、世界を代表する企業は株価修正されています。黒字化が見込まれPBR1倍割れだったので当たり前の水準訂正の現象です。ビスタニュースではこのような参考銘柄を幾つか取り上げています。
押しらしい押しのない相場は強いのですが、株価位置は高く一目均衡表に見られるように調整があっても不思議ではありません。ただ絶対的な株価水準が依然低いので、なかなか押さないのでしょう。私のお客様も昨年のように3月安値を気にする人は居ます。しかし考えてみれば分かるのです。日銀が緩和姿勢を継続しているのに、株が下がる道理がないですね。加えて亀井さんが閣議で白川さんをやり込めたのです。この意味は非常に大きいですね。
IRNETで主張している数字やデータを転用してもらって構いません。データの数字は全て正しい発表元から集めているつもりです。かたる同様の見方をする人が増えてきました。野村金融経済研究所の海野さんが私と同じ主張をしています。日本発の流動性相場なら日本株が有望と述べていました。FRBの緩和姿勢を転用し、かたると同じ主張をしています。残念な事に2002年当時ほどに、日銀は金融緩和をしていませんが、株は上がると思っています。この緩和姿勢は昨年の2月頃から始まっていますから、内需の景気刺激効果もまもなく表れることでしょう。
昨日の旭硝子に続き、今日は日本電気硝子が賑わっていました。12月から株価が急伸して買い辛いですが、どの銘柄も大きく下がる相場ではありません。赤字の急伸する銘柄が多くありますが、見込みがあるから赤字でも株価が上昇するのです。大きく上がった株の初押しは買い場ですよ。頑張って下さいね。
2010年01月20日
1月20日
米国のシティバンクの決算が発表され2009年10~12月期決算で、与信コストが約82億ドルと前年同期比で36%減、前期比で10%減となったそうです。とりわけ消費者向け与信コストが約61億ドルと前期から6%減少したそうですね。12月期の最終損益は75億7900万ドルの赤字で4四半期ぶりに赤字となりましたが株価は上がっています。先日のJPモルガンとは消費者向け与信コストの観方が異なりますね。まだ混沌のしているのでしょう。
注目されていた民主党地盤のマサチューセッツ州の上院補欠選挙では共和党のスコット・ブラウン候補が医療保険制度改革反対を訴えて勝利しました。オバマ人気もかげりが見えています。ボーナス問題で課徴金を科した人気取りの政策も意味はありませんね。日本でもそうですが、金融機関を虐めれば基本的に経済は疲弊します。証券会社の株価は下げ続け野村證券は営業キャッシュフローが6年も赤字続きなのです。こんな政策を採っているから景気が悪化し財政が苦しくなるのです。12月からチョビチョビですが、日銀がさらなる金融緩和を実施しています。故に株価が上がってきています。
大型増資が一巡したかと思ったら、1月に三井住友が1兆円の増資を発表し、今日、おそらく公募価格を決めるのでしょう。日銀の資金供給が勝るのか?この辺の攻防は…どうなるのでしょう? 今後の結果が注目されます。ただ現在の印象は上がるべきタイミングで綺麗な上昇波動を描かずに、欲求不満の株価の値動きを多くの銘柄が示しています。多くの市場参加者の儲けはまだ僅かなのでしょう。結構、株価は上がっているのですが…あまり下値で買っていないようですね。私のお客様の場合、11月に諦めていたお客様が、今月に入り、注文をくれるようになりました。今日も買っていましたね。少しずつ参加者が戻ってくると良いのですが…。
JALが昨日、会社更生法を申請しました。2006年に公募増資をする時に、かたる君は批判していました。こんな増資は詐欺だと思っていたのです。たしか日興証券も同じ思いで幹事団を降りたのですね。この株を空売りしたのは香港系のファンドだといわれていました。僕と同じ事を考えている人は大勢いますね。何もJALに限ったことでなく、多くの日本企業は自立していません。新日鐵の三村さんが銀行に株式の持ち合い要請したのは記憶に新しい所です。あの時はアルセロール・ミタルからの買収を畏れたのですね。自信のある経営者なら、株主から信認を得られるのに…。日本は偽物の経営者が多く残念です。
政策批判をするかたる君は、株価に対し昨年末、かなり希望を抱くようになったのは、日銀の対応が起因しています。現在でも不十分だとは思いますが、マズマズのラインまで流動性を供給し始めています。問題は市場がこの動きを受け入れるかどうか…。日銀がお金を入れ出したから、外人投資家は日本株を買い始め土地にも積極的に変化し始めています。仮に株価が上がれば日銀の資金供給度合いは適量なのですが、株価が下がるなら更に資金を増やさねばなりません。それが市場経済なのですね。日銀は自分達の論理が正しいと思わずに、市場の反応を見て資金量を増減させれば良いのです。その点、米国は心配ありません。FRBは市場動向を見ながら資金を調整しています。
もう一つ強気に転じ始めた理由が、ホンダの対応ですね。ホンダは国内生産を減らし効率化を求め始めたのです。製造業への派遣禁止やCO2問題を含め税制問題などで、日本での効率的な生産は難しくなっています。本日の日刊工業新聞にはFTAの話しが載っています。貿易障壁が消えれば効率化が進み、企業は利益を挙げられます。さらに資生堂の対応も興味を惹かれます。国内では高級品が売れずに苦戦しているので、低価格品を発売するのですが、アジア共通ブランドにしてグローバル対応を考えているようです。車と同じ原理ですね。ユニクロの対応もそうですが、内外価格差が是正され日本独自価格が減っています。
資産価格のバブルの清算が2005年に終了しましたが、ようやく、ものの内外価格差も是正され始めたのでしょう。グローバル対応できる企業が残り、出来ない企業はJALのように消えます。年金問題はJALだけではありません。多くの上場企業にあります。まぁ、従業員の多い企業ほど多いのですが…倒産したJALは459%、東芝は309%、三洋電機は263%、日立は210%、富士通は207%、DICは293%と自己資本に対する退職給付債務の割合です。東芝は1兆3808億円で、日立はなんと2兆2055億円もあります。資料はエコノミストの10月20日号のもので、その後、日立は増資を実施しており、この比率200%を割れますね。株価が上がればこの数字は改善するのです。
そうだ。疑問に思うのはJALの債務超過額の数字ですね。8700億円となっていましたが、この数字が本当なら粉飾決算の疑いがあり、公認会計士が査定は問題化されると思います。アメリカなら確実に訴訟になるのでしょう。日本の場合はどうかな?
まぁ、そんな話しはどうでも良いのですが…仮に今日、三井住友銀行の公募価格が決定されたとすれば、明日からの相場展開が注目されますね。今日は旭硝子、日本精工、ソフトバンクなどが賑わっており物色意欲は持ち直しています。注目されるのは旭硝子で昨年末に1098円と1122円の転換価格でCBを発行しています。売り物のある株を買うようになったのです。相場環境は変わってきましたね。頑張れ!日本株。
2010年01月19日
1月19日
NY市場はお休みで欧州は株高でしたね。
日本では郵政省の預け入れ限度額が1000万円から引き上げられると言います。競合相手の増強で民間銀行が不利と言う話しで銀行が下げたと言われていますが違うと思います。要するに利食い売りと3月安値不安で調整入りを株式市場は懸念しているのでしょう。
12月から、ほぼ一本調子の上げ波動が続き、一服感が出ても不思議はありません。ベースマネーにおける「かたるの仮説」が正しいなら、三菱UFJ銀行の下値は474円前後で大きく下がらない筈です。むしろこの下げは買い場になるのでしょう。果たして、この仮説は正しいかな? ただ三菱UFJ銀行の動きを見ていると、やはり1兆円増資の重みを感じますね。なかなか玉がこなれない印象を持っています。そろそろ次の500円乗せからは動きが早くなっても不思議ではないのですが…。どうなるのでしょう…。
日立が野村證券の推奨で人気になったようですが、僕はこの株価水準で薦めるほど勇気はありません。本来なら日立や重工が株価1000円を目指し活躍できる経営環境です。しかし両社とも経営者の能力は非常に低く、現在の経営環境を生かしていませんね。別に日立や重工に限った話しではないですが、多くの日本の企業経営者は3流だと思います。日本の税制制度などの不備も背景にあるのでしょうが、右肩上がりの官僚任せの経営主体からなかなか抜け出ることが出来ません。代表的なケースは百貨店なのでしょうが、業界を見ているとそう感じます。
先日、流通新聞に平和堂の話が載っていました。1998年に湖南省に開店したスーパーのことが書いてありました。結局、総合スーパーではなく中国では高級なブランドショップなどのテナント方式で百貨店のような形態らしいのですが…成功しているとの記事でした。この記事を読んでいてヤオハンを思い出しましたが、やり方次第で儲けることができるのですね。果たして日立が本当に脱皮できるのか? やはり疑問を感じます。現時点ではJAL化の可能性の方が高いんじゃないかな? 赤字を公募増資で埋める会社だから…。
通常はこのような相場環境の休みの局面では、仕手性の強い銘柄が物色されます。候補としては商船三井や長谷工にマツダなどの銘柄が、仕手株の素質を秘めているようですが、まだ市場のコンセンサスは得られていません。個人投資家が儲かってないからでしょう。…と言うことは、外人投資家に頼る事になりますが、押しを買い方針で向うべきかどうか。だから市場ボリュームを上げる銀行株などの動きが注目されますが、三井住友の1兆円増資は株価を下げずに消化できるかどうか…。この辺りが焦点ですね。明日は値決めの予定です。
今日の新聞から…
安川電機はインバーターを中国で増産をするそうです。このインバーター技術は省エネの環境関連の技術です。クレーンやエレベーターなどに利用され、モーターの回転数をコントロールしますが、ここで重要なのがパワー半導体です。今まではシリコンから作っていましたが、電力の削減効率は20%程度だったそうで、これを炭化ケイ素に変えて用いると90%まで効果が上がるそうです。削減効率じゃなかったかな? 兎も角、画期的な技術なのだそうです。三菱電機の話しですよ。この3月を目処にサンプルを出荷して量産に移ります。続くメーカーはロームや富士電機なのだそうです。このパワー半導体では日本が世界でトップなのです。分かりますか? 全てのモーターに利用されます。電車、自動車、エアコンなど…。市場規模は2兆円にもなると、日刊工業新聞には掲載されていました。株価は調整局面ですが何れ高値を更新するのでしょうね。
株価が下がってくると、二番底の話題が主流になってくるでしょうが、今日の新聞には日本郵船の社長のインタビューが掲載されており「二番底はない」との内容でした。そうでしょうね。不採算部門のコンテナも自動車輸送船も改善方向にあります。商船三井は非常に買いにくい株価位置ですが、楽しみな銘柄に変わりありません。要するに今年は赤字から黒字転換する企業が多く、株価は一番、変化する時期なのです。多少の下げは気にせずに強気で対処すべきでしょう。
2010年01月18日
1月18日
NY市場では決算発表が山場を迎えます。
先週はJPモルガンが決算を発表しました。与信コストは全体では89億ドルと前期より9%減りましたが、消費者向けの融資部門は39億8100万ドルと5%の増加で、住宅ローンの償却も拡大し同部門の赤字は14億2600万ドルと前年同期の3.4倍と膨らみ、前期比でも38%も増えていると言います。依然、雇用や住宅価格の低迷が響いているという状態になっているようです。この決算を受け米国金融株は軒並み安になったと言います。
ただ株価の急落はありませんね。FRBが歴史的な緩和政策を持続しており、この姿勢が続く限り株価が大きく下がることは、先ず考えられません。同じように日銀では支店長会議が開かれており日銀総裁は「デフレから脱却し、物価の安定の下での持続的な成長経路に復帰することがきわめて重要な課題」と述べたと言います。だから3月末にかけて株価が9000円と言う人がいますが此方の株価も大きく下がることはないでしょう。加えて日本はアジアの成長に支えられます。
鉱工業生産指数の確報値が発表されていますが速報値より若干悪かったようですが、生産高は改善されています。昨年の1―3月期は空前の不況数字でした。その数字をもとに今年は前年比で比較されますから、大幅な増額修正が約束されています。つまり日銀も緩和姿勢で業績推移もマズマズの数字が予想されます。このような環境下で株が下がるとは、なかなか考えられません。本日の相場は材料株の物色が主流で、全体が一服したために仕手色の強い銘柄が賑わっていました。日本橋橋梁、日東紡など…。ファイナンスを控えた三井住友銀行が一番人気で銀行株も底堅い展開でした。
12月の日銀臨時政策会議を経て、金融緩和から外人買いと言う連鎖が働いています。つまり日銀が緩和姿勢を続ける限り外人投資家は日本株を買い続けるのでしょう。昨年は1月7日が天井で3月にかけておよそ2000円以上も株価は大幅に下がりました。しかし…今年は、中央銀行による金融緩和効果が徐々に発揮され株価は堅調に推移するのでしょう。何しろ毎週8000億円ものお金が市場に供給されるのです。当面の注目は三井住友銀行の出来に掛かっているのでしょう。
休んだから買い、上がったら売りを繰り返したいものです。
2010年01月15日
1月15日
米国で金融機関に対する高額報酬の戒め行為というか…懲罰的な「金融危機責任手数料」を徴収すると言います。資産から預金を差し引いたレバレッジ額に対する0.15%の課金だそうです。銀行より預金を持ってない証券に不利に働く内容のようですが、GSは僅か54セント安の168.53ドルで、モルガン・スタンレーは6セント安の31.20ドルだったようです。他の銀行はJPMが44セント高で44.69ドルなどでした。
まぁ、大きな影響はないということなのでしょう。レバレッジを認めたのは監督機関のほうでおかしな話ですが、大きすぎて潰せないから分割すべきとの声も多いようです。
依然、シティーの株価は3.51ドルと低迷しており、FRBが資産を膨らませたままなので、正常とは言えませんが今年は転換点を迎えるのでしょう。
今日の市場も外人の買いが続いているようです。
マツダは下がりホンダやトヨタは終日、高かったようです。値嵩株が高く日経平均株価を押し上げていました。昨日書いた仮説通りの相場付きになってきました。次は既に決まっていますね。今日も利食いを先行させて、次の展開を読んだ対応を実施していました。
日銀がお金を出せば、恐いものはありません。最後はFRBのように不動産市場の喚起に向けてノンリコース・ローンの推進に一役、関われば簡単に景気など浮上するのです。
市場価格を見て行動する欧米と市場価格を無視した議論をする日本なのでしょう。まぁ、ゴタクは兎も角、仮説どおりの展開が続くことを望みます。
例えば「みずほ」です。
12月16日に日経新聞は自己資本比率規制の達成10年延期を報道しました。まだ決まったわけではないのですが、自己資本の充実は時間がかかっても良いとの認識報道でしたね。この報道を受けて158円のみずほ株は192円まで翌日急伸します。その後下がったのですが、本日、194円と16日の高値を抜いて更新するのです。明らかに変化の兆しが出ています。三井住友の16日は3080円で、本日は3055円まで来ていました。三菱は綺麗に抜いて高値引けでした。このように前回の高値を抜くチャートだって意味があります。
本来あるべき回復パターンに向かい、1年遅れの金融相場のスタートとなったと思っています。年初の日経平均株価予想ですと、12000円を多くの方が今年の予想高値株価としていました。しかし日銀が本気モードなら、そんな水準じゃないですね。昨日も述べましたが、何時か調整はやってきます。しかしそれを警戒するのではなく、引っ掛かって当たり前…と、割り切って行動するのが成功の道なのでしょう。分からないものを、起こる前からあれこれと心配する気持ちは分かります。しかし悲観シナリオどおり人生を生きていても面白くありません。高値を買って引っ掛かったら、その時点で、また新たに考えれば良いのです。一番、悪いのは警戒するあまり何も出来ない時間を過すことが、余程、損失です。今日は時間がないのでこの辺で終ります。それでは又明日。
2010年01月14日
1月14日
最近は政策も軌道に乗り始め、ようやく当たり始めてきたようです。これだけ株が上がれば誰でも儲かるのですが…。
事前に根拠を指摘しているので、ビスタニュースの読者の人は分かりやすい筈ですね。
一例を掲げるとビスタの12月20日のレポートでは、中国で設備投資ラッシュが始まっている模様とのレポートを書き、参考銘柄に森精機、オークマ、ツガミを掲げました。昨日、日本工作機械工業会より12月の受注状況が発表されています。そのグラフが此方です。内需の受注は10月頃から急激な変化を見せているのです。調べたら中国向け輸出が400%以上も伸びているのです。
昨日だったかな?
安川電機が中国の第一汽車から溶接ロボット20億円の受注をしたと書きましたが、IRNETでは先日、習国家副主席が来日された時に、安川電機の工場を見学したと指摘しています。安川は早くから買われていますから、オークマの動きを見てもらえば、成果は分かりますね。別にこんな例は珍しくなく、当たり前の結果です。多くのアナリストがこれから指摘する事になります。ツガミは早くから中国進出をしており成果をあげています。
IRNETではさりげなく、昨日も1400億円の不動産投資の話しを本文に盛り込んでいます。昨日の日刊工業新聞の一面ですが、この意味は非常に大きいと思うので、時間があるので少し解説しましょう。通常、不動産投資は自己資本のエクイティ部分と銀行融資に分かれますが金額が大きな投資物件になると、間にメザニンローンと言うリスクは中程度で、高い金利がもらえる貸し付けが入る場合があります。現在の状況は、銀行融資は慎重ですが2割程度の自己資金があり、キチンとした収益見通しがあるなら融資が降りる環境でしょう。まぁ慎重に、3割程度の自己資金だとすれば4600億円の物件に投資する事ができますね。
日本で不動産投資をするファンドは、ラサールと言う米国の不動産投資顧問だそうです。資金元は海外の年金基金といわれているようです。ここで重要な事はラサールが、何故、この時期に日本で不動産投資をするか?と言う謎ですね。やく5000億円程度投資するわけですから、かなりの金額です。新聞によればアジア向けが中心で2000億円を投資するとの事で、うち日本は1400億円を投資し、物流施設などに投資するとの事です。この話しを聞いた時に12月から日銀がマネタリーベースを増やし始めた動きが重なったのです。海外の投資家は、日本が理屈どおりに、確りとした政策を実行すれば、不動産にも株式にも投資をするのでしょう。最近、日本株に連日、米国系年金ファンドの買いが指摘されています。
何を言いたいか?
勘の良い人は分かるでしょう。そうです。最近、打ち立てた「かたるの仮説」が実証されている可能性がありますね。日銀がベースマネーを増やせば海外から投資資金を呼び込め日本も景気回復するのです。この仮説が正しいとすれば…これからも今日のように銀行株が上がる事になります。今日も、日銀は8000億円の新型オペを実施しており、市中に資金を供給しています。実は日本だけが大きく資金を増やしていません。その様子を雑誌「エコノミスト」の資料から、ご紹介すると以下の様になります。この数字は中央銀行の総資産残高ですが、マネタリーベースと同解釈で良いのだと思います。欧米各国は金融危機発生により、信用力を創造させる為に、自ら不動産ローン担保証券など買い入れていますが、日本はケチケチ態度で終始していました。しかし最近、新型ローンで資金を投入しています。
何度も述べて恐縮ですが、マネタリーベースを絶対量ではなく、前年度比で10%以上、供給し続ければ、やがて資産デフレはインフレに変化し、景気も回復して内需も盛り上がるのでしょう。現在は5.2%増です。この数字は日銀から発表されていますから、今後も注意深く観察すると良いでしょう。まぁ、細かいことは、どうでも良いのです。重要な点は仮に、この「かたるの仮説」が正しければ、日銀が緩和政策を継続する限り、銀行株も上がる事になります。つまりマネタリーベースの増加が続き、マネーサプライが増え続けるなら、銀行株は休みなくどんどん上がる筈です。日銀さん、頑張って流動性を供給して欲しいものです。デフレも、景気も日銀の対応により、大きな変化を迎えることになります。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年01月13日
1月13日
今日は中国が預金準備率を0.5%引き上げたというニュースが、世界市場に影響し資源価格を含め弱含んでいました。金利を引き上げたわけではなく預金準備率を引き上げたのです。中国では不動産が高騰し売れています。当然、不動産価格が上がっておりバブルを警戒する中国は、二番目の家への融資は40%の自己資本がないと融資をしない方針に転換し、固定資産税の徴収も始めるそうです。そうして今日の発表です。日本が反面教師になっており、流石、中国主導部は人口が多いだけあって実力者ぞろいのようです。日本のマスコミは中国バブルと面白おかしく書いていますが、このように的確に政策を発動しているので大丈夫なのでしょう。
一方日本は、バブルが発生した跡で対策し始めて…、既に株も土地も下がっているのに、更に引き締めを過度に実施したのです。住専が問題化した時に止めるべきだったのに…、問題を先送りした無能の政策指導者が失政を演じたために、2005年まで処理に時間がかかり、なんと16年もの長い時間調整を強いられたのです。そうしてようやく、米国金融バブルの影響で助けられたチャンスを逸したのが、2006年の日銀の政策ですね。だから、再び失われた時代を過しているのです。何故、このようなミスが生じるかといえば「政策ラグ」なのでしょう。中国は財政・金融政策を総動員して、自国の景気の落ち込みを防ぎました。GDPの10%以上?の4兆元もの財政出動をして、更に空前規模で貸し出しを増加させ、需要を創りましたね。日本は小出し、小出し。少し回復すれば、不動産に対する総量規制と…役人根性丸出しの政策です。
通常、金融政策が実体経済に効きはじめるのは、1年から2年かかると言われています。米国のケースでは1年と3ヶ月ではないかと思うのですが…後にならないと分かりませんね。昔から金融政策の1次規制や2次規制では、株式は買いだと言われています。まして今回は預金準備率の話です。銀行が預かっている預金に対し、準備金を中央銀行に積むわけですね。運用するお金が減りますから、貸し出しにブレーキがかかります。しかしFRBもECBも、依然、緩和姿勢です。2月からFRBは出口を探ると発表していますね。やがて不動産ローンの買い取りもやめるのでしょう。中国需要で潤ったオーストラリアが世界で一番早く、引き締め政策を実施して今度は中国。やがて米国に行くのでしょうが、まだまだ時間は掛かります。
スピード調整が必要な市場にとって恵みの雨なのでしょう。日本株は株価位置が非常に低く僅かな買いで株価が飛ぶ筈です。必要以上に萎縮した市場水準になっていると思います。そんな所に能力のない経営者と言うか…世論に押され下値で増資をしましたから、なかなか目先の株式需給が改善されないようです。三菱UFJの株価をみていると、外人投資家を含め、玉を集めているようですが、やはり1兆円増資の目先の打ち返しは大きな負担のようですね。でも安心感は生まれれば、やがて長い期間のリスクに耐えるようになるでしょう。これまでの相場なら、上げたあとは必ず株価が下げましたが…今回は日銀の行動が背景にあるので、粘り腰の株価の動きになると考えています。
今日の新聞では大きな話が報道されています。日経新聞はいつ報道するか分かりませんが不動産に1400億円の新規資金投入があります。1400億円も純投資なら5000億円近い不動産が買えますね。久しぶりに明るい材料です。更に三菱電機がパワー半導体の工場を日本で新設します。何れも日刊工業の一面です。日本から生産基地を海外に動かす話題が多い中で輝く存在ですね。このパワー半導体は鉄道の電車のモーターやハイブリッドカーのモーターにも使われます。何もエアコンのインバーター向けだけではありません。しかも三菱電機は技術的にも、世界一なのです。サムソンに水をあけられているソニーでありません。北米ではサムソンに続くのは船井電機ですね。
中国ではGMが中国のメーカーに肩を並べて、車を売っていますが日本は販売店の設置などで遅れていました。ようやく昨年少し力を入れた日産自動車が内陸部に販売店をおいたので38.7%増の75万6千台を販売しました。ところがトヨタもホンダも販売店網戦略で遅れを取りました。マツダはアテンザが中国の若者から高評価を受けて、なんと40.5%増の17万9700台を売りました。そのマツダが市場で人気になっています。公募価格は213円で3億1500万株の売り物があります。マツダの幹事は野村證券です。マツダは黒字転換し配当も実施するでしょう。しかも1株純資産は308円です。ムードを盛り上げるにはトヨタなどの第一人者の活躍も大切ですが、それ以上に全員が参加できる仕手株が必要になります。2007年には833円の高値があり魅力もあります。過去最高株価は1130円です。フォードが大株主ですが独立系で3流メーカーなので狙われやすくもあります。中国メーカーが買収すれば面白いのに…。まぁ、幻想は兎も角、全面高の相場より、人気株の活躍株も育って欲しいものです。
更に始まりましたね。安川電機は中国の第一汽車から溶接ロボットの受注を受けました。中国では設備投資ラッシュになっているのでしょう。車の単価は住宅に次いで価格は高いのです。故に関連企業は幅広く、車が売れると景気に与える影響は非常に大きいのです。米国では今年は車の売上が二桁増加することでしょう。私は1200万台を予想しています。中国は一般的には1500万台と言われていますが、人口に対する保有台数は非常に低く10%に大きく届きません。故に1700万台以上売れるのでは…と予想しています。世界で一番の自動車生産国の日本は、タイを戦略基地にして価格重視の世界カーを今年売り出します。ようやく日本もエンジンが掛かってきました。日銀が極端な清貧思想を採用しない限り、株価は薔薇色なのでしょう。乗り遅れた投資家には、中国の金融戦略で押し目を形成する日本株に乗るチャンスが来ますね。
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1月12日
総務省から景気ウォチャーが発表され、若干の改善を示している数字が発表されていました。このような人間の感情は、景気の先行指標なので注目する必要があるでしょう。かたる君も失敗を経て、色んな勉強をするようになりました。以前なら景気指標など、何のことやら…チンプンカンプンだったのですが、最近は少し理解するようになっています。
最近、拘っているのは日銀発表の統計数字です。このような背景に至ったのは、昨年末に読んだミルトン・エズラッティ氏のレポートが切っ掛けです。彼のレポートの中でFRBがマネタリーベース(ベースマネー)を大幅に増やしているというくだりがあったからです。調べて見たら…なんと2倍以上に膨らましていました。一昨年暮れに、米国で発生した金融危機の信用補完の為に、金融機関の保持している証券を買ったからですね。現在も住宅ローンなどの買い入れは続き議論の的になっています。
日本はデフレなので、常識で考えれば物の供給は限られますから、通貨を溢れるほどに発行すればインフレになりますね。日銀は何故、資産デフレを放置してまで、通貨の供給を制限しているのか? その為に多くの国民はデフレで苦しんでいるわけです。株式などは何度も言いますが、明らかに異常な株価なのです。ここ1ヶ月ほど上がっていますが、黒字で配当をしており、尚且つ純資産価格を割っている株価が30%以上もあるのです。それも日本を代表する会社ですね。三菱UFJ銀行など…です。
日本の政策担当者は、歴代、揃いもそろって失格者ばかりですね。バブルの発生を許した澄田さんに、その処理に間違った対応をした三重野さんなど…。そうして最近では2006年のマネタリベースを前年比で20%以上も減らす対応は僕には理解出来ません。貨幣乗数(信用乗数)がありますから、生活している人間の実感がデフレ感覚になるのが当たり前です。株も土地も下がるのが当たり前です。
後の祭りですが、情報を知っている人と知らない人は、大きな違いがあります。私は知らずに、自分の無知の為に40億円のお金を失いました。個人的にも大変なマイナスになりました。今も税金が払えずに分納しています。米国ほど市場原理を優先する政策を望んでいるわけではありませんが、異常な行動は止めて欲しいものです。日銀がこのベースマネー(マネタリベース)を明確に増やし始めたのは、金融危機の発生から5ヵ月後の2009年2月から前年比5%を越えるようになります。しかし9月には4.5%、10月は4.4%、11月はなんと3.8%と出口戦略を探り始めます。ここでデフレが深刻になり、菅氏がデフレ宣言をし、これを受けて日銀は12月に臨時政策会議を開き、先月は5.2%増に戻しますね。
果たしてこの仮説が正しいかどうか分かりませんが…、この日銀の行動を見て外人投資家は株式の買い入れを増やし始めました。日銀の意見が正しいのかもしれませんが、物価が下がり資産が下がっているのですから、本来の役目を日銀は果たすべきでしょう。市場がデフレになっているのに自分は正しいと行動するのは間違っていますね。だから失われた20年が生まれたのです。自分の考え方通り市場は動きません。株式投資をやっていればこれでは常に追証になり最後は破綻です。市場の動きに自分の考えを合わせないとなりませんね。理想論を追い求め持論を展開し、明日の日本を信じていたら、僕のように哀れな人生になります。20年も日銀の失政に我慢して付き合っていたのですから…。
日銀は行動を押し付けられたのか、どうか分かりませんが、ようやく政策を転換しました。だから株は上がってきたという仮説の上で相場観は組み立てたら、ようやく最近、儲かるようになってきましたね。頑張って下さいね。自動車にファイナンス銘柄が中心なのでしょう。今日の市場コメントの中で「中国の自動車販売トップの報道を受けた日産自動車の株価は、あまり上がらずにいたから1年先を織り込んでいる」との見方がありましたが、僕はこの表現は間違っていると思いますね。600円台から株価が駆け上がってきたので、単に調整しているだけの話しで、利食い売りを消化すれば再び新高値追いが何処かの時点で始めるのでしょう。それを1年も先を織り込んでいるなんて…。まるで用なしのような表現はオーバーです。
米国では決算が発表されています。日本では第三四半期決算がこれから…。米国では昨年の決算が終わり、新しい期が始まります。日本株の多くは会社は、前年度比の業績数字は、発射地点が低いから、大幅なアップ率が確定しています。面白いのは多くの会社が、赤字から黒字に転換し、株価の変化率が一番、高い時期なのですね。今は儲かりますね。頑張ってね。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年01月08日
1月08日
為替は円安方向にブレ、株価は上昇しています。
本日は一服していた輸出関連も高く、ここ数日、急上昇した銀行株なども朝方は下げていましたが、後場から上昇し確りしていました。半導体黒字と報道されたエルピーダや東芝も高く、日経新聞報道も追い風になったようです。通常は12月に入れば下がり始めるDRAM価格も、値持ちがよくて確りしていますね。その為、各社は増産体制を急いでいます。株価水準が異常に安い水準の為に、相場は強く大幅高する銘柄が増えています。
意外にも…例えば「ツガミ」は昨年、ビスタニュースでも紹介していますが、なんと…こんな感じで株価が上がっています。公募増資を実施した森精機まで急騰しています。更に公募銘柄では、今日はマツダも人気になっていましたね。別にビスタニュースで紹介している銘柄だけでなく、相場環境が大きく改善したのでしょう。思い出して欲しいのですが、つい最近まで日経新聞は二番底懸念を、連日にわたって危機意識を煽る報道をしていたのです。しかしIRNETでは「中国では自動車産業は3直体制だ」と予てから報じており、増産投資が起こり始めていると述べていました。
中国では政府主導の4兆元にのぼる財政出動が、民需に切り替わっているから設備投資が起こっているのです。残念ながら日本は駄目です。この動きを昨年末にビスタの読者には報じていますが、日本の市場でもようやく設備投資関連株も見直されています。赤字でも黒字を見込んで上がり始める株式はたくさんあります。中国の自動車価格は65万円から引きあがっていますが…同様の動きは至るところで始まっています。例えばエアコンです。日本ではインバーター付きの省エネ・エアコンは当たり前ですが中国では違っていましたが、このインバーター付きのエアコンが主流になりつつあるそうです。僅か市場シェアが数%だったものが20%を超え始めたと言います。さて勘の良い人は、どの銘柄が有望か分かりますね。
モーターを制御するパワー半導体が馬鹿売れし始めています。三菱電機では早くも増産を見込んでいるとか…今日の新聞では報道されていましたね。今期、赤字予想ですが経費節減でリストラ効果が上乗せされ始めているようで、黒字に転換するかも知れません。今期、つまり2010年3月の話です。来期ではありません。何度も述べているように、多くの銘柄がこのように赤字から、黒字転換するのが今の株価位置です。本日、原料高で収益が苦しいと報道されていたブリヂストンも同じですね。12月の米国の自動車販売の数字をみれば、今期は2割程度、回復する可能性が高いのでしょう。これに中国の高成長が続きます。自動車は有望ですね。
問題は内需です。今日はイオンが賑わっていたようです。人口が減り郊外の出店構想が頓挫し、方針転換が余儀なくされていますが、果たして業績面で底入れしているのかどうか…。基本的に消費が持ち直す為には、企業が儲からないと駄目ですね。輸出が好調なので今期は国内設備投資まで持ち直すかどうか…。多くの企業は日本でのもの作りを諦めて、アジア地域に進出しています。民主党の政策が迷走しています。気になるのは製造業の派遣問題です。5年間の猶予はあるのですが、そもそも、この労働政策の変更は急激に進む空洞化を阻止する為に設けられた苦肉の策だったはずです。国内雇用が環境問題も絡み失われますが、新規雇用をどう確保するかどうか…。ただ人件費は10%程度の差なのだそうですね。
我々、証券界で言えば行動を阻害しているのは、明らかに行き過ぎたコンプライアンスですね。この商品は明日から暴落するかもしれません。出したお金がなくなるかもしれません。散々、脅すのです。誰がそんな危ない商品を買うのでしょう。このような行き過ぎたコンプライアンス規制がある限り、日本には成長と言う二文字はなかなか見えてきませんね。もう少し、役人が責任を取る仕組みから、個人の最終責任が重視される仕組みに変えないとなりません。川に落ちて溺れて死ぬ人もいます。線路に落ちて電車に撥ねられる人もいるでしょう。役人や提供している会社の責任ではなく、あくまでも個人の行動責任ですね。日本国民それぞれが自立しないとなりません。株で損をするのも、儲けるのも、あくまでも自己責任なのです。この個人の自己責任が確立されている人が、どのくらい居るのでしょうか? 生活保護など受けない自立した人間になりたいものです。出来れば年金も寄付できるような人間になりたいな。毎月1500万円も脱税する人間に未来を託す国民になりたくありません。
2010年01月07日
1月07日
米国の雇用統計の結果がどっちに転んでも、株式相場には材料出尽くしでマイナスに働くという見方が多いようです。相場は休みなく上がり続けています。チャートをみると、非常に狭いレンジで終始しており過熱感はありませんが、何やら非常に作られた印象を受けますね。米国の雇用統計が何処の時点でプラスに転じるか? それから1年程度は回復期間で、更に3年ほどは痛みを修復する時間が必要なのでしょう。金融機関は多大な損害を計上しており、1年や2年で修復できるとは思えません。シティーバンクの株はようやく上げてきましたが、日本のみずほと同じで、やはり一つのバロメーターでしょう。ここで注目されるのはボーイング(BA)の株価ですね。このヒントで勘の良い方やビスタニュースの読者は、何を買えば分かりますね。
さて、本日は三井住友銀行が昨日に続き一番人気です。
じつはかたる君、2600円を割れた、あの日、2625円前後で株を買っているのです。僅かな株数ですがお客様から別の銘柄の注文を頂き、その時に三井住友の出来高とチャートの話しをしたら…買っておけと言うのです。参考になるので、このようなチャートの形を覚えておくと良いですね。基本的に株価が下値圏で商いが増えたら、多くの銘柄は買い場となり、その成功率は80%以上でしょうね。その後、急騰するケースは多くあります。ビスタニュースでインデックスを紹介していますが、あの時も出来高変化から見てレポートで紹介しているわけです。あれはタイミングがよく、その後、日経報道などにも応援され株価が跳ねています。
『下値のボックス圏での出来高変化に気をつけろ!』
皆さんはチャートをみる時に、日足を重視されるのでしょう。中には5分チャートや1分チャートをみながら、売り買いをする人もいるでしょうが…、私は最近、月足を重視すようになっています。12月は下値で大陽線を演じる銘柄が多く、その後も堅調な展開になるのでしょう。中には騰落レシオが120を超えて乖離が開いているから売り場だという人もいるでしょう。昨年の相場を連想して3月には9000円を唱える人もいます。しかし昨年一年間ほぼ株価は横這いを続け調整は十分なので、逆に押し目は買い場でもう一段の株高が見込めると考えています。3ヶ月休み12月に大陽線を引いているのです。下がるように見えませんね。まぁ、結果は神のみぞ知るのでしょう。JALをお持ちの方は売られた方が良いでしょう。要らないお世話ですが公的支援をする以上、税金を納める立場の国民として、JALの株主責任が追及されるのは仕方ないと考えています。
2010年01月06日
1月06日
米国では不動産協会から11月の仮契約住宅販売指数が発表され前月比16%もダウンし市場予測のマイナス5%を上回ったとか…。住宅回復も一服状況なのでしょう。ただこの数字は補助金政策の打ち切り予想からの駆け込み需要の反動かも知れませんが…。実際は補助金政策が延長されました。今日の話題の主流は自動車販売です。12月は15.1%増の102万9936台だそうで、営業日調整でも6.9%増だとか…。これで昨年の米国の自動車販売は21.2%ダウンの1042万9553台だそうです。
経済状態が良かった時は年間1600万台を確保していました。それがこの数字です。しかし12月はマズマズの状況で、しかも売れ筋価格帯は年初の2万6千ドルから2万9千ドルに上がりゆとりが出ています。きっとマスコミは車の販売台数の比較だけでセンセーショナルに報道するのでしょうが…、この点を考えると中国とは違いますね。266万と中国は80万ぐらいなのかな? 確かに中国は11月までで1223万台を売ったのですが価格では大きな開きがありますから、金額ペースでは米国は依然、世界第一位です。注目されるのはGMの12月の販売で12.8%ダウンですが、フォードは32.8%アップです。信用問題は大きな影響を与えます。ホンダが劣勢で15.6%アップですが、日産自動車は18.2%増、トヨタは強く22.9%増と言う数字が12月の数字です。ここでホンダの素晴らしい話しをしたいのですが、スペースの関係で後日に譲ります。
最近は自動車の勉強を、かなりしましたから…。
「かたるの仮説」が実証されるかどうか注目されます。この「かたるの仮説」は様々なものがあります。例えば人間は比較心理で動く動物だから、この1―3月期には株は安くならない筈なのです。だって2009年の1―3月期は、世界中で金融危機の影響があり極端に生産高が落ち込んでいます。だから前年度比で統計が発表されますから、皆2桁成長なのですね。そんな状況なのに乖離調整はあるでしょうが…、ニッセイアセットの久保さんの主張のように、3月頃に9000円と言う現象は起こらないと考えていますね。
他には…昨日はマネタリーベースの話しをしました。
ここでも「かたるの失敗」の原因を探る仮説を述べています。何故、新興株が下がったか?と言う仮説ですね。参考に、昨年末に書いた「株式教室」の「大納会を終えて…」を読んで欲しいのですが、結論として日銀がお金を絞ったので株式市場にお金が回らなかった。と言う原因の一つを仮説として掲げています。仮に、この仮説が正しいなら、日銀が当座預金残高を20兆円越で積んでマネタリーベースが増えている環境下で、株が下がることは考えられないのです。だから株安論者の二番底何とか…の論理は間違っていると考えているのです。
株は論理的に動くものです。
かたるは様々な仮説を打ち立てています。強気の僕は海運市況でも日経新聞が主張する2010年問題(過剰船舶問題)は杞憂に終ると考えています。今日はBDIが上がり商船三井も人気になっています。何故、昨日、ケープ型とパナマックス型の価格を並べたか?理由があるのです。BDIが高騰する時には、必ずケープ型の傭船が盛んになります。そうしてパナマックス型の2倍以上の価格相場が成立します。しかしBDIが最低水準の時は同じ価格帯になるのですね。
昨日の相場はBCIの4431に対しBPIは4003です。ほとんど違いませんね。そうしてBDIは3270です。今期の第二四半期は平均でBDIは2811で、第三四半期の平均は3359ですから、バラ積み船だけで業績を判断すれば増額される事になります。まぁ、市況はどうでも良いのですが…。ここで私が言いたいのは、株式市場では未来の株価を予想するゲームなので必ず仮説なのですね。
常に我々は仮説を基にして相場を張っているわけです。この株は業績が向上し上がるだろう。その背景は○○の現象があるから…。それが将来、実際に検証されて実証されれば株は上がる筈なのです。しかし業績は上昇しても全体の市況が悪いと、株は全体市況に負けて下がることがあります。面白いですね。常にかたるの相場観は、ある仮説で成り立っています。今年は自動車ですね。
今日の金融株の上昇は日銀の行動が裏付けにあるのです。本当は下旬に始まると読んでいましたがスピード計算を間違えたようです。三井住友銀行の日経報道が切っ掛けのようですが…TOPIX型と日経平均型の修正が流動性の増加で始まったのかもしれません。これも仮説の一つですね。誰にも先のことは分かりません。人それぞれ色んな人の意見を聞いて自分が判断するのですね。かたるはIRNETでほんの「さわり」を述べています。このさわりを自分でヒントにして考えて行動してくださいね。当然のことながらかたるの仮説も良く外れますから…。失敗を糧に大きく成長したいものです。
あまり個別銘柄に言及したくありませんが金融が元気になれば融資が膨らみデベロッパーが潤うだから○○は株価が上がり始めたのでしょう。でも元は銀行で、その大元は日銀の金融政策です。
2010年01月05日
1月05日
米国の経済統計が面白い段階に入ってきました。注目される雇用統計の発表は8日ですが増加するとの観測も一部であります。その前哨戦で昨日はISMが発表されました。市場予測は54だったらしいのですが、実際は59と大きく改善し株価は上がりました。この数字で注目されるのは在庫水準で過去最低水準まで低下しているとの話しです。日本でも村田製作などは契約社員の雇用を切ったために、受注を充分にこなせない状況だそうで、現在雇い入れた社員の熟練度が増すのを待っているとか…報道されていました。サプライチェーンマネージメントの普及で、低水準の在庫なのでしょうが…予想以上に経済が回復しているのでしょう。この原因は、今回は需給調整による景気後退ではなく、金融不況から来る需給低迷だからでしょう。この説をかたるは、ずっと言い続けています。だから回復は早いと…。
世界景気の見方として、海運業も見方は二分されています。
商船三井や第一中央は強気の見方ですが、郵船や川崎汽船は弱気の見方で経営方針を立てています。本日の新聞には第一中央の小出社長のコメントが載っており、インドが稼動し始め2010年問題は杞憂との見方でしたね。現在のBDIは3140で、BCIは4197、BPIは3823です。世界経済の見通しも、ずいぶん人により考え方が違うものですね。
今日の日経新聞でニッセイアセットの久保さんは3月頃に9000円と述べていますが…下がるのでしょうか? ここで本日発表された昨年末の日銀の当座残高は20兆3370億円でした。日銀が株を上げると表明しているから、外人投資家が株を買い始め上がっているのですね。故に私は中国の設備投資、米国の雇用までの復調、日銀の対応をみて、もっと遥かに高い株価水準まで買われても、不思議ではないと思っています。本当はもっと急激にデフレを克服するなら、日銀は積極的に対応すべきだと思います。それはベースマネーの前年度比率の推移を見るとわかります。日銀は経済が破綻しても日銀券の価値を守りたいのでしょうか? その様子はありありと分かりますね。2002年から2003年の金融危機にはあれだけお金を出したのです。
少し皆さんには分かり辛いでしょうか?
マクロ統計を最近は重視しているから、このような解説になりますが…。今日は三井住友銀行が増資を発表するとか…またまた日経新聞の観測報道でしょうが…。何やら本当に世界基準は8%近くになるのでしょうかね? コアTire1の話しです。今の段階では4%説が有力なのですが…まだ決まった話しではないのです。私には太平洋戦争を煽った朝日新聞のように、無理やりマスコミ論理で増資を押し付けているように感じられます。市場経済と言うのは動いているもので、間違った報道でも世論が誘導されれば、そのように変化するのですね。しかし最後は経済論理の通り収斂するのですが…。2年や3年の期間ではそのような方向性で動くことは良くあるのでしょう。
何故、日経新聞が増資を押し付けるかといえば…、きっと国債の買い入れを増進して欲しい財務省の意図ではないかな?…と邪推をする始末です。まぁ兎も角、この増資報道が実現するのか分かりませんが、少なくとも景気の状況から見て、株は上がることはあっても下がる可能性は薄いと思っています。
かたる君は、この年末年始は車のお勉強でした。
ブラジル、ロシアの一人あたりのGDP水準は8000ドルで、中国は3500ドル、インドは1000ドルです。車が売れるのは3000ドル以降ですね。しかし1000ドルを越え始めると急速に購買力が上がります。中国は2001年に1000ドルを突破したのです。僅か8年で日本の需要の2倍から3倍近い車が売れるのですね。中国の昨年末の車の保有台数は6600万台と推測されます。つまり13億人に対し、まだ1億まで伸びてないのです。米国は3億に対し2億5千万台の保有です。
物が売れると増産投資をして、設備投資ラッシュになります。エルピーダがその実例です。今の半導体業界はフル操業ですね。その為に微細化加工投資をして増産します。こんな状況なのに…9000円まで下げるのかな? 当然、上げ続けているので調整はありますが二番底懸念を、日経が書けば書くほど、相場は強く天井が高くなると考えています。
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1月04日
新年明けましておめでとうございます。
かたる君がネットの世界でデビューして11年目になるのでしょうか?
概ね、百貨店株と同様に縮小均衡型の株式市場なので下降波動なのですが、2003年から2006年初めまでは盛り返し、今は再びドン底を歩んでいる印象です。そこで大納会と大発会の相場を振り返って、今年はどんな年になるのか考えてみます。1999年はITバブル年でした。この年は印象が強く残っています。何しろ1万円まで強気に買い続けたソフトバンクが売ってから株足が早くなり、年末年始に駆け上がり198000円を付けて急落し、光通信などは何日も値段が入らずに急落したのですね。上げるスピードも桁外れですが下がるスピードも桁外れ…。
その後、3年間の調整を入れて2003年に相場は大きく変わり、本格的に4年間上がり続けます。しかし2006年は既に新興株は急落しており、BRICs相場が始まりましたが乗れずに、相場で負け続けの4年間と言う印象です。しかし昨年の相場は、本当は良かったのですね。ところが内需振興の金融株に力を注いだかたる君は、再び大失敗を演じました。一昨年の金融危機を克服した昨年はグローバル元年かな? 外需に頼った一年でしたね。デフレ銘柄のファーストリテイリングが活躍しました。内外価格差を生かしたデフレ環境に加え、新素材を開発したヒートテックなどの素材革命は新しい時代を感じさせるものです。
さて今年の大発会は僅かな売買高で、この原因は、おそらくアローヘッド導入によりディーラーが模様眺めに終始したのではないかと推測されます。しかし個別には昨年末31日の日経新聞が報じたスマートメーターに絡むスマートグリッド構想で盛り上がりました。ただ、かたる君の印象を正直に言えば儲かりません。何故なら、2020年まで1兆円の投資では1年で1000億円なので、相場が賑わった割りに、個別企業の業績が改善するとは思えないからです。GSユアサの相場の時も否定的でしたが、このスマートメーターについても目先は人気になり過ぎで、明日からの相場のテーマになるかどうか…。でもGSユアサは相場になりましたからね。
関連の資料によれば、COP15の近郊でパナソニックとパナ電工が「ホームエネルギーマネジメントシステム」(HEMS)と言う実証実験のデモンストレーションを行ったそうです。家庭内の電気を効率的に使おうとする試みですね。そうして将来は携帯電話で命令すると帰ったらお風呂が沸いていたり、部屋が暖められていたりする遠距離操作の仕組み作りなのでしょう。実は知らなかったのですが、日経ビジネスによれば、テレビやパソコンなどの家電はほとんど直流で動くのだそうです。その為にACアダプターをつけて、あるいは内臓してあり、交流を直流に変えて電気を使っているのですが、この変換作業で電力ロスが5~10%も生じているのだそうです。
仮に太陽電池で電力を作っても直流なので、交流に変換する必要があり、太陽電池を利用している家庭は二度の電力転換ロスが生じます。仮に家庭内を直流システムにすればACアダプター必要なくなり電力ロスがなくなるのだそうですね。菅さんは太陽電池を推進しようとしていますが、ここまで踏み込まないと日本の効率化は進みませんね。19世紀末に直流送電を主張したトーマス・エジソンは論争に破れ世界はウェスティングハウスの主張する交流送電に軍配があがったのだそうです。粗悪なアダプターだと、なんと20%も変換ロス生じるのだそうです。それにしても10%は大きな数字ですね。そこで菅さんは家庭内を直流に転換させる政策を採用すれば…日本の効率化は進みます。
市場は目先的な高岳などが人気になっていました。
年間1000億円の市場規模で夢があるのかどうか…やはりビスタのレポートに書いたように自動車関連は大きな市場拡大局面ですね。中国だけで昨年は400万台が新規需要として生まれました。100万円なら1年間で4兆円の需要増大。日本の比率は20%程度かな?もう少し高いか…約1兆円ですね。スマートグリットと比較して10倍に開きがあります。これに雇用が回復するアメリカ市場が加わりますからね。やはり自動車が当面のテーマでしょう。
新春相場は幸先の良いスタートでした。銀行株は冴えない展開でしたが、昨年から取り上げているビスタニュースの参考銘柄からストップ高銘柄が出たり、最近注目したレポート銘柄は当然ながら上がっていましたね。既に1割程度、上昇している銘柄はゴロゴロしています。まぁ、2倍程度になっているものありますが…。たんに相場環境が良くなってきたので上昇しているだけなのですが…。銀行株は冴えない展開ですが、チャート上、変化日は下旬近くにあるようですね。どうなるかな?
取引所の売買システムがアローヘッドに移行して瞬時に約定されるので、取り消しなどは不可能ですから気をつけて注文を発注しないとなりません。この点に皆さんも気をつけて頑張って下さいね。日経新聞は弱気を述べていますが、民主党の政策は製造業の派遣禁止やモラトリアム法案、CO2削減の環境問題から円高容認発言など…。これらの政策により、ようやく日本の経営者がグローバル化促進意欲に変化しました。よって現場は大きく変わるように思います。業績好調のコマツにHOYAも、ニコンも国内工場を閉鎖して海外進出比率を高めます。今年、退任される経団連の御手洗さんのキャノンは、海外売上が77%ですが国内生産比率は61%なのですね。
こういう話しをすると日本悲観論が生まれますが、株式市場にとって常に変化は買い材料になります。人間はいつも前向きに改善に向けて努力する動物だからです。民主党の政策は企業の決断を後押しします。だから自動車関連なのでしょう。お楽しみに…。
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