今日の市況(2010年02月01日)
米国ではGDPが5.7%増と言う高い伸び率でしたが、株価は織り込み済みだと言われていました。(予想は5.4%増) 本当かな? 在庫投資が良かったと言われています。政府支出が2.6%からー0.2%と減り、住宅投資も18.9%増から5.7%とペースダウンしました。肝心の個人消費は2.8%から2.0%へ。ただここに来て落ち込んでいた民間の設備投資がー5.9%から2.9%とプラス転換しています。この数字をみるとアメリカは緊急経済対策から、徐々に自律回復に向っている様子が窺えます。

世界経済は金融危機から徐々に立ち上がり、引き締めスタンスです。
中国は来月にも金利の引き上げが噂されていました。資源国のオーストラリアは、既に3回引き上げし3.0%から3.75%ですが、明日、4回目の引き上げを実施して4%にするとの予測が多いようです。理由は住宅価格指数が上がっているのだそうです。中国もインドも好調です。日本ぐらいのものですよ。駄目な国民は…。規制強化によりお金が動かない国になりました。日銀の責任が大きいですね。
でも1月の新車販売台数が発表され、前年同期比36.8%増の23万8362台でした。自動車は国内より海外で売れています。トヨタのリコールが話題になり、ホンダまでリコールが広がりましたが、基本的に心配は要らないと思っています。絶好の買い場の提供じゃないかな? 何故なら、中国だけでなく儲け頭のアメリカも底を打ちましたし、日本は薔薇色の環境ですね。まだ単価は安いですが、インドの需要もこれから伸びてきます。このインドでは、本日の日経新聞に鉄鋼大手が、軒並み二桁増収と載っていました。
実はミタルは66億ドルかけて製鉄所を建設し、韓国のポスコは120億ドル規模で建設中ですし、他のベンチャー企業も続々と参入しています。日本ではJFEが出資を予定しており、新日鐵も検討しているようですが、動きは鈍いですね。25%増の伸び率になると予想されています。一人あたりのGDPが1000ドルを越える辺りから、社会インフラ整備が加速します。
2009年の中国の粗鋼生産は13.5%増の5億6780万トン、日本は26.3%ダウンの8750万トン、ロシアは12.5%ダウンの5990万トン、米国は36.4%ダウンの5810万トンですが、インドの昨年は2.7%増の5660万トンなのです。人口は中国と肩を並べるインドが粗鋼生産では中国の1/10でしかありません。インドは鉄鉱石の輸出国で、中国などへ輸出していましたが、輸入国に転じる日も近いのでしょう。この話しは重要な事ですが、ヒントはここまでです。後は自分で考えて下さいね。
株式市場は基本的に連想ゲームの世界です。
世界経済の回復を支えているのはFRBなのでしょう。この発想が理解できるとオバマ大統領の動きが、どのような影響を与えるか分かるでしょう。だから冒頭にGDPの話しを持ってきました。少し皆さんには難しいでしょうか?
何故、本日、ファナックが高いのか? 最近、工作機械のツガミが急騰している理由は? 全て一連の流れの中で、株式は動いているのでしょう。何度も言っていますが、今年は自動車です。日本は世界一の自動車生産王国です。まもなく中国にその座を奪われます。
上海汽車は昨年270万台、第一汽車は200万台、長安汽車200万台、東風汽車180万台など…すごい数字が並んでいますね。また計画がすごいのです。2012年に上海汽車は360万だと増やすのだそうです。全体では1230万台の数字が2100万台になると言いますからね。韓国のサムソンをはじめ、現代自動車も伸びていますね。業績が急回復します。
今日、ニコンの露光装置の大量受注が日経新聞に報道されていましたが、オランダのASMLに比べて、性能はマズマズなのでしょうか? ニコンが善戦しているように感じたのですが、この感覚は間違っているのでしょうかね? 実は今は世代交代の時期なのですね。このたびの競争に勝てるかどうかで、今後の業績にかなり影響を与えますからね。それともニコンは暇で注文を受ける生産能力があったから受注したのかな? 僕は専門家でないので良く分かりません。株って、この点は難しいね。単に受注があったからと言って、本物かどうか分からないのです。断トツに世界一なら、すごいのですが…。
まぁ兎も角、設備投資に景気の火がついたと言うことは、良いことですね。

投稿者 kataru : 2010年02月01日 17:43