今日の市況(2010年02月09日)
昨日のNY市場は規制強化とFRBの出口戦略の行方から、バンカメなどが売られたと言います。バンカメは訴訟問題も抱え、その影響があるのでしょう。継続してみているJPモルガン・チェースの株価も下げています。40ドルを割れてから37ドルのラインが最近の安値圏です。ただ雇用統計などの数字も改善し、出口戦略が話題になるのは、正常化に向けた動きの一環なのでしょう。

一方、目先筋が気にするPIIGS(ポルトガル、イタリア、アイスランド、ギリシャ、スペインといった欧州の財務悪化国の総称)問題ですが…11日の欧州理事会で協議されるとの話しで、ギリシャがユーロ債を発行しドイツとフランスなどが裏書をするというものなど含め…色々と対策があるとか、ないとか…。でもこんな話しは、所詮、GDP水準から見て小さな話しなので、世界経済を左右する問題ではありません。仮にこの事を材料に世界の株安が演出されているなら買い場です。昨日も述べましたが、一番恐いのは馬鹿な金融規制と保護主義の台頭ですね。僕は日経新聞の景気指標で太田さんが書いた「リコールで測る摩擦の温度」と言う記事に興味を抱きましたね。日本は50で、韓国が30で、ドイツが20、中国はなんと1400だとか…。
私がNHKや日経新聞などのマスメディアを批判する理由は、今日の日経新聞の中国の自動車販売の記事です。1月に中国では121万8700台の車が売れて前年同期比で84.2%増と言う驚異的な数字だった記事です。税金が5%から7.5%に引き上げされた反動を乗り越えての数字です。最後の旧正月の話しを出して2月の統計数字が問題になるとの記事でした。仰る通りでしょう。しかし日経新聞は過剰生産体制を問い、常に懐疑的な報道していますね。鉄鋼生産も自動車生産も土地も銀行融資残も、バブルだ、バブルだの大合唱です。このような報道が日本の経営者の戦略に影響を与えています。
私は株屋ですから数字を追っているので、日経新聞の報道は他の数字と合わないことで、おかしいな。この記事は…と思うことが良くあります。しかし普通の経営者は、この記事を鵜呑みにして中国の進出などが遅れますね。故に折角のチャンスなのに、欧米に負ける結果になっています。中国ではVWやGM,現代など日本をリードしていますね。長引く不況の弊害が至る所に現れています。日経新聞の編集長は反省すべきでしょう。日本のメディアが否定的な報道を繰り返しているから、世論が歪みおかしな方向性を選択しています。太平洋戦争への突入を促した朝日新聞の報道と五十歩百歩です。中国で売れている自動車はローンではなく、現金決済が多いと聞きます。何がバブルなのでしょう?
工作機械が馬鹿売れしてきましたね。内需は78%増の164億円ですが、外需は3.9倍で391億円だと言います。インドは前年同期比では31%増の14万5095台の乗用車販売です。インドでは二輪車が売れて43.4%増の83万4383台だとか…しかし若干、伸びは鈍化しているとの事です。中国に次いでインドのGDPが1100ドルを越えてきています。2001年から2002年の中国を想像してくださいね。日本はバラ色です。ベトナムでは原子力発電の受注に失敗したようですが、野村證券のインフラ・ファンドなど積極的に活用すべきでしょう。
さて今週で中国は年末のお休みになります。来週から新しい年を迎える為に19日までお休みですね。今日の日産自動車社の数字はどうだったのでしょう? 日産では国内工場も休日出勤を採用するようです。九州や追浜などの工場では臨時工を募集しているそうですね。失業している人がいたら応募したらどうでしょう? 既に昨年末の2倍に人を増やしていると言います。今年は米国もオバマさんが馬鹿な政策に拘らなければ、かなり回復するでしょう。米国の1月の自動車販売数字は6.3%増の69万8378台でしたね。中国の84%増に大きく及びませんが伸びています。

通常は営業黒字の段階で最終赤字予想でも株価は買われ1株純資産水準を上回るのが普通です。(日産は11月4日の第二四半期発表のところ)そうして最終黒字の段階で更に上値を試すのが普通でしょう。さて最後に昨日、輸出統計を調べていたら面白い事に、自動車本体より自動車部品の輸出の方が回復は早いのですね。その様子が下のグラフです。よく解釈すれば中国などから引き合いが強いとも判断できますし、悪く解釈すれば現地生産化が遅れているとも見えますね。統計数字の裏には様々な見方が存在するのでしょう。


投稿者 kataru : 2010年02月09日 17:17