今日の市況(2010年02月18日)
NY市場は「1月の米住宅着工件数や鉱工業生産指数が改善したため、米景気の回復期待が出て株を買う動きが活発になった。」と解説されています。まぁ新規着工住宅着工件数と言っても、米国ではどちらかと言えば、中古住宅販売の方が気になる指標で、底這いしているイメージです。解説に利用されていると言うか…、この数字の意味はあまりないでしょう。昔はこの数字が上向けば本格的な景気回復だと考えていた時期もありました。今でも以前のように100万戸も着工すれば、すごいとは思いますが…この時期はこんなものでしょう。
オバマ大統領が清貧思想論者で金融機能を嫌う人ですから、世界経済は凋落する米国と躍進する中国と言う「二強の大国」との見方をしていますが…、GDP比では、まだまだ中国は米国の1/3ですから…。米国は14.3兆ドルで、中国は4.9兆ドルです。最近では世界の市場は、中国の動きを気にするようになりました。その理由は暴食だからでしょう。今日もナイジェリアの通信社への入札報道があり、否定していましたね。中国人は博打好きだし…。世界経済の資源などの需要バランスが、金融デリバティブ開発のおかげで投機資金が中国に流れ、その勢いを上手く利用した中国の政策当局の手腕は一流です。三流国の日本とえらい違いです。
その三等国の日本の中央銀行の白川総裁は…今日はどんな発言をしたのでしょう?
まぁ、明日の朝刊を見れば分かりますね。基本的に国債などの買い増し強化などの実行力の伴う金融政策の可能性は非常に薄いですが、もしあれば…、外人投資家は株式をまた大挙して買いに来るでしょう。まぁ、望み薄な幻想を抱いても仕方ありませんが、会見の中でインフレターゲット論を発言しても、急騰はないでしょうが株価は上昇しますね。しかし何もしない…ただ傍観するスタイルだとすれば…。この確率が最も高いのですが…、それでも世界経済の回復で緩やかな上昇になると思います。
早速、経団連の会長を引退したキャノンの御手洗さんは、中国での売上3倍化の目標を打ちたて営業員を大幅に増やすと言います。民主党政権の誕生により、政策への甘えがなくなり、自立するためになりふり構わず、キャノンに限らず、日本企業は邁進し始めたのです。その為に政策支援がなくても、緩やかな上昇波動に入るのでしょう。サラリーマンと同じで馬鹿な上司に仕えるのは大変です。203高地の乃木希典司令官の為に、多くの命が奪われたと言います。司令官は優秀でないとなりませんね。国民全員が迷惑します。
今日の市場で賑わっている2銘柄は、その関連銘柄です。自動車関連の鬼怒川ゴムと中国の設備投資のツガミですね。このツガミを空売りした人は、気をつけたほうが良いですね。1月の受注が32億6800万円だと言います。先日発表された、今期の通期売上が130億円で、5億円の赤字予想ですから、その回復振りが分かります。津上精密机床(浙江)有限公司は3棟目になる新工場を、新たに建てると言います。自動旋盤工場を現在月産250台から、350台から400台に増産するのだそうですね。130億円が392億ですね。恐い存在ですよ。株価が急騰する背景が確りしていますね。しかし人気が冷めれば何処かで株価も横這いになるでしょうが…業績の裏付けがあるのです。(グラフをクリック)
しかし経営者の判断でえらい違いですね。やはり指揮官は優秀でないとなりませんね。2007年に決断したと日経新聞には掲載されていましたが、今日の躍進振りは2006年8月16日に、僅か4人の事務所の開設から始まったのですね。既にインドへも代理店契約をして布石をしています。実はDeNAもそうなのですよ。まぁ、この話は良いか…。西垣さんと言う経営者は、先見性があるのでしょう。私の評価は低いのですが、西垣さんは東京精密の株式を10億円ほど購入していますね。何故でしょう?
この東京精密はボロボロの状態で、三鷹にある本社を長谷工に売却し八王子に移転し、増資をして資金を受けています。はっきり言って一流の半導体製造装置の会社に比べ、三流です。でも分かりませんね。今回のツガミの躍進は高度な工作機械ではなく、汎用品なのです。工作機械は軍事用に転用される可能性から輸出規制があり、高度な製品は輸出できません。難しい話ですね。兎も角、東京精密もツガミがらみの動きがあるのかもしれません。ツガミはHDの生産に絡むユーザーを抱えていますからね。関連があるのかどうか…。
ニコンの話しは、昨日、紹介しましたね。
こんな状態が、何処まで続くか分かりませんが、民間の設備投資に火が付いたことは確かでしょう。昨日はプレス機械の話しをしましたね。一方、国内は滅茶苦茶な状態が、相変わらず続いています。しかし急回復のように感じますがピーク時の金額から見れば、全体は、まだまだなのです。
私はこう考えています。今の時期は既に一流メーカーの株価水準訂正は完了しています。既に二番手から三番手に移り、更に小さい会社に、株価の動きは広がる頃だろうと考えているのです。昨年までホンダを、何度か採り上げましたが、今はマツダを主眼においています。今はスバルも興味を持っていますね。覚えていますか? 完成車メーカーより部品メーカーの方が輸出回復力は、かなり早かったですね。このグラフは…2月9日に掲載していますね。
いろんな事を言う人は、たくさん居ますが…相場は下がらずに上がり続けるでしょうね。中国は業績相場に突入し、日本は恩恵を受けます。ようやく日本はグローバル企業に脱皮する局面です。JFEなどの高炉建設も揉めているようですね。タイには高炉メーカーが必要なのに、政府がインフラ整備を拒んでいるような報道でした。故に日本メーカーはベトナムやインドも視野に入れているようですが、多くの自動車メーカーは、既にタイに出ているから早く建設したほうが良いと思うけれど…。ここにチャンスがあります。野村證券はファンドを募集して、日本の建設会社と組んでインフラ整備をすれば良いのです。日本政府も円借款をつけるとか政府保証でも良いですね。薔薇色相場まで、あと僅か…。鳩山さんは民間の活力を利用したほうが良いですね。誰かが先陣を切れば、わっと押しかけるのが日本人だから…。
それにしても残念でした。「ちぇ、うるせいな」と会見で舌打ちをした国母君は8位だとか…メダルを取れば、朝青龍同様に面白い話題提供となったのに…。どんどん貧乏になった日本人の許容度は、だんだん失われてゆきます。貧乏になればなるほど、清貧思想が冴え渡り、恐い発想に突っ走りますね。トホホ。バブル男には、辛い時代です。人生は楽しいほうが良いね。
投稿者 kataru : 2010年02月18日 18:03