今日の市況(2010年03月12日)
今日の日経新聞は完全にSQを意識した、金融緩和の観測記事なのでしょう。
市場は既に何らかの金融緩和処置を、前提に動き始めました。こんな市場期待の時に、三重野元日銀総裁は持論を展開し、日本経済を奈落の底に叩き落し、「失われた時代」が形成されました。果たして、外堀を埋められた白川さんは、日銀の独自性を誇示するのかどうか…。なにか1614年の冬の陣を思い出しますね。まぁ、結局は追い込まれるのですから面白くないでしょうが、早く期待通りにやれば良いのでしょう。ケチケチした5兆の増額などせずに、最低でも10兆円の増額を決めて市場の期待に応えれば3月期末ですが為替は円安に向うのでしょう。
仮に意地を張っても何も得はありませんね。インフレになれば、なった時に対処すれば良いのです。最近では年度末の恒例の掘っては埋める道路工事を、あまり見かけなくなりました。しかしこの時期に、近くの土手(隅田川)の必要のない緑園作業が、急ピッチで行われています。とらなくても良い植え込みを、わざわざ新しいものに変えたのです。何故、もう一度、新しく植える変える必要があるのかな? そんな予算より、清掃などの維持費に回せば良いのに…。非効率な事業がまだ続いています。まだ民主党の仕分け作業は徹底してないのでしょう。ありもしないインフレ警戒を何年も続け、折角、2005年にバブルの清算が終わり、貸し出しが増えたのに…。2006年の過度の引き締めが、今は悔やまれますね。少なくもと銀行貸し出しが500兆円規模に膨らむまで、引き締めスタンスを取るべきではないでしょう。
ここまで裏切られ、何年も経過すると、いくら楽天家の私でもあきらめの境地です。
所詮、株など金融政策次第です。天下の三菱UFJ銀行が黒字で配当をしているのに、純資産価値を割れているのに引き締めを堅持する。財務大臣がデフレ宣言をしているのに何もしない日銀。日経新聞が外堀を埋めているからやり辛いでしょうが、市場の期待に応えてほしいものです。仮に…の前提条件ですが、日銀が期待以上の(少なくとも10兆円の新型オペ増額など)政策を採用すれば、銀行株などが上がる事になります。既に日経新聞の観測記事でその方向性の動きになっています。久しぶりに、みずほは190円台に入りました。当然、同じく純資産を大きく割れている証券株なども買われるでしょうね。果たして、来週はどうなるか?
この程度のことは普通の証券マンは分かりますが、少し見えにくいのが為替の影響ですね。政策度合いによりますが1ドルが100円以上の円安に進む展開もあり得るのです。先日も少し書きましたね。そうすると輸出企業の株価も上がりますね。かたるが最近買っている輸出比率が高い自動車株が上がる事になりますね。全ては条件次第なのですよ。他にも鉄鉱石の価格交渉が続いていますが、実は20日から22日にかけて、リオティントのCEOのアルバニーズさんが北京の中国開発フォーラムに出席すると言います。覚えていますか? 例のスパイ事件です。昨年、中国は鉄鉱石の価格交渉に失敗したのですね。この行方は非常に注目されます。鉄鋼石価格が決まると荷動きの活発化が予想され、当然、商船三井への仕掛けが予想されますね。
他にも話しましょうか…。あまり個別株の話題は避けていますが、野村證券の30億ドルのSBの話しですね。FRBは住宅証券を4月から減らすのですね。何故、米国金融株が動意付き、シティーなどが上がっているのか? 正常化に向かう為には、最初のスタートが大切ですね。つまり住宅証券が儲かると言うことです。そうでなければ借金まみれの野村證券が、無理して社債を発行しないでしょう。利払いだけでも大変ですからね。こんな話しは単なる推測ですが…。
実際に業績推移を見ながら、周りの市場環境を加味して仕掛け筋は、常に狙っているのです。業績が向上する銘柄は、この時期には腐るほどあります。早い話、全ての銘柄の業績が向上するといっても過言ではありません。要するに株価が上がる角度が、急なものを求めているわけですね。買った途端にストップ高をする銘柄を求めているわけです。その必要条件が日銀の金融緩和なのですね。ここでもう一度、日本の銀行貸し出し残高の推移を見てください。お金がなくては行動ができません。行動が盛んにならなければ、景気は失速します。そうしてみんなが貧乏になります。そうすると国債という借金は増え続け、最後は他国のお金を頼るギリシャのようになりますね。その時は強烈な円安と金利高になり資源のない日本は、終戦直後のように食べるものがなくなります。
さぁ、来週はどうなるのでしょう? 喰えるように自律回復できるのか? 白川さんは、残された時間を辛抱強く待っている時間的な余裕がありますか? 既に15年も待っているのです。
投稿者 kataru : 2010年03月12日 16:28