未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年03月15日)

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次々に株が上がりだしお客様の心理も好転してきたけれど、果たしてこの流れが続くのでしょうか? 確かに白川さんの指摘のように、この段階でも金融緩和追加処置は実質的な効果はあまりないかもしれません。理由は短期金利が低水準を続けており、追加の金融政策が必要かどうか? 疑問が生まれますからね。学者はそう思うでしょう。しかし現実に市場が追加の緩和策を期待して動いている以上、この市場の要求を無視すれば、失望観が生まれるわけで、やはりアナウンスメント効果を狙い日銀のデフレへの姿勢を示すべきなのでしょう。株屋などの市場原理派は、もっと、もっとと…際限なく要求するのが自我なのですね。

一般的には、3ヶ月もののLibor金利差が為替に現れると言われており調べてみました。
細かいデータではありませんが、日経新聞が日銀の緩和策の観測記事を打ち上げると、日本の金利が下がり、米国との金利差が逆転し、為替は円安方向に向かっています。

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加えて重要な点は、オバマ大統領の輸出増強演説ですね。
消費から輸出への転換を謳い3月11日に行われた米国輸出入銀行の年次総会は17年ぶりの大統領の出席だったそうです。「傍観しているだけでは雇用は創出できない」と述べ、5年で輸出を倍増させる具体論を示したそうです。

1.関係閣僚会議の創設、2.民間企業トップによる大統輸出評議会を再開、3.中小企業の輸出に20億ドルの融資枠の創設、4.民間輸出に政府も積極的に参加し40以上の使節団を派遣し200万人の雇用創出に繋げる、5軍事技術の輸出規制の緩和などを掲げたと言う話しです。当然、狙いは中国などの新興国ですね。

問題はこの戦略が、どのように株式市場に影響を与えるのか? まだ見えていません。重要なキーワードのようですが、残念ながら、この点について私の考えが纏まらないのです。見えないものは、しょうがありません。

一方、中国は全人代総会が無事に終了したようです。安定成長の維持と格差是正がテーマで、重要な点は都市部と農村部の代表委員の選出比率が1:4から1:1になったことですね。農村部が重視され、内陸部の成長は加速されるのでしょう。チベット地区への投資の加速などが、重要なキーワードかな? 流石、政策当局のトップは、日本の三流政治家と力量が違います。

日本は三重野元日銀総裁が、株や土地が下がっても経済に影響がないと言い、過剰な引き締めに走りましたが、消費者物価が上がり始めても温首相は二番底懸念を指摘していました。既に中国は設備投資に火が付いていますが、軟弱な経済基盤の強化に力を注いでいるスタンスです。日本も2006年はチャンスだったのですが、福井さんの力量不足で引き締めが強すぎましたね。直ぐに不動産の総量規制を始め、奈落の二番底に向って現在に至っています。ここが中国と日本の人材の厚さの違いでしょう。実力本位の競争社会でないから、力量のない人間が上に行きます。

まぁ、政策批判は兎も角、日本もようやく日銀は嫌々ながら金融緩和姿勢を続けていますから大丈夫ですが、金融庁の検査姿勢が方向転換していない印象ですね。だから郵政の米国債買い入れに繋がっています。郵政は民間融資を開始しザルになれば面白いのですが…。そうすればバブルになりますね。もともと融資業務に疎いからノルマをかければ、お金がジャンジャン流れます。日本株が38915円の新高値を目指すとすれば、これでしょうか?

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皆さんには、こんな話しより目先の個別株の話題の方が面白いかな?
日経平均株価の騰落レシオが示すように、どの銘柄もここから加速するでしょう。問題は日銀の政策ですが、既に追加緩和を80%程度は織り込んでいますから、言われている程度の緩和策なら年度末で一服でしょう。ソニーの動きはかなり乖離があり、既に調整色に見えます。本来なら出遅れている金融株が狙い目になりそうですが、果たしてやれるかどうか? 今日の人気トップは三井住友ですね。株価波動が変わる分岐点だから、値幅が取れるかどうかは分かりませんが、上に向っている印象を持ちます。

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政策が正しければ、金融相場が再スタートします。銀行・証券・不動産ですね。この3点セットは内需振興に欠かせません。民主党の政策が正しい方策を歩むなら、確実に上がって行きます。民主党など駄目だと思うなら、外需に狙いを定めなければなりません。両方が上がる選択肢もありますね。今日の野村證券やマツダなどの動きは、その流れを支持しているようにも見えます。全体のボリュームが上がるなら、捨て値まで売られた新興株も株価が飛びますね。要するに株なんて政策次第なのです。頑張って下さい。

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投稿者 kataru : 2010年03月15日 19:22