今日の市況(2010年04月07日)
ビックリしています。どうしてこういう展開になったのか? 少し戸惑いを覚えているのです。今日は朝から変でした。住友化学が買い気配からスタートしていました。かたる君の好きな銘柄です。加えて金融株が強かったのです。9日に迫った信用期日の三菱UFJ銀行が簡単に500円の節目の指値で2万株売れました。若干の損ですが、お客様は期日延長のクロスを嫌いました。気持ちは分かります。既に1年半も経過しますからね。これまでは現引き対応で処理してきましたが、気持ちが続かなかったのでしょう。かたる君自身、日本の政策にアキアキしているから、無理を言いませんでした。今回、買値は480円台から500円前後です。だいたい20日前後まであります。トホホ。
実は僕は損をするのが嫌いです。
だから基本戦略は引っ掛かったら現引き対応が一番、二番目は損金を払いクロス処理して、一旦清算し、期日を延長します。しかしこの戦略は、今回はアダになりました。新興株の場合、投げたほうがずっと損が少ないのです。諦めることが嫌いな性格が、大きな損失を生んだのです。僕の基本は下がったら買い続ければ良い。そのうちに買いコストも下がり株価が上がった時に売れば良いという、インフレ思考の戦略です。しかし日銀はデフレ戦略を採用しているから…あらら。さぁ大変。
実は今日の相場展開は、最も強い相場シナリオとして採用しませんでしたが、頭の片隅にありました。その証拠に日曜に書いたビスタの原稿で述べています。いくつか考えられるシナリオのなかで、最も強いシナリオどおり相場が動き始めています。慌てて自分の相場観を修正し始めたのが、今日のお客様への対応です。なぜかな?
実は話題になりませんでしたが、今日は日銀の政策会議がありました。日本人の僕らは据え置きで…じっと見守る。がメインでしたが、一部の予測には根強い緩和論があったようです。この背景には三菱商事出身の亀崎審議委員のプロアクティブ論会見があるのでしょう。新型オペを更に10兆円増やす案や3ヶ月ものから6ヶ月ものにシフトする案など噂されていたようです。考えられるとすれば、これですね。(30日説もあります。)
もう一つは、若干の狙いでしょうがオプションの清算価格の嵩上げです。今回の上げは、かなりの売りポジションを含んでいると噂されています。昨日、本文で指摘しています。だから今週は、過熱感が背景にあっても株は下がらないだろう。おそらく来週から…と推測している背景があるのかもしれません。つまり出遅れている金融株を上げることで、株価を維持させる狙いがあったのかも知れません。
まぁ、当たりもしないシナリオを証券マンは、クドクドと色々考えるわけです。
その為にシナリオを急修正したかたる君は、急いであるべき姿を模索して先導役を探しました。そうです。この銘柄を上げれば、全体の金融株が上がってくるベスト・シナリオです。皆さんは分かりますか? 残念ながら、たぶんビスタニュースの本文にも掲載しなかったのです。ここで先行して述べるわけには行きません。最近は銘柄の公開をしなくなったのです。馬鹿らしくて…当たって当然で、外れれば非難轟々ですからね。誰も買えとも言ってないのに、勝手に買っておいて文句を言う奴がたくさん居ます。こう書くとまた文句を言われますね。
僕は自分の相場観が一番正しいと思っています。同時に正しいとは思うけれど、間違うかもしれないとも思っています。だから毎日、自分の相場観を修正していますね。修正しているけれど、曲げないこともあります。それは自分の考えどおり、世の中が動けば、みんながハッピーだと思っているからです。でも修正していると言っても、知らないこともたくさんあります。だいたいFRBがあのような資産の買い入れを、自らやるなんて思ってないですからね。ところが中央銀行と言うのは、すごい力がありますね。デフレ克服など考えてみれば簡単です。下がる土地や株を買えば、みんなハッピーです。GDP成長を上げることも、下げることも何でも出来ますね。それを証明したのが米国です。日本はバブルの時の僅かな住専の損失を処理するのに、モタモタとして失敗しましたね。米国はすごい金額の損失を、全て自らの責任で引き受けました。この違いは度量なんて、簡単な話しではありませんね。
株は皆さんが考えているより、奥が深いのです。面白いですよ。分かれば分かるほど奥が深くなり政策が密接に関与します。株が下がるから政策批判をします。可処分所得が減るからですね。株屋が儲かるような政策を採用すれば、みんながハッピーですね。簡単なんです。ただ力量に見合う人が必要なポストにつけない話ですね。昨日のNHKのクローズアップ現代で、優秀な人材の青田刈りの話しをしていましたが、日本にも人材はたくさん居ます。ただ表に出られない環境になっているだけです。実力はあってもポストがもらえません。明治維新の世界ですよ。
僕はあまり隠すのが得意ではないから、5月からはビスタの読者向けに公開ページの続きを書く事にしました。道義上、責任を感じているわけです。今の焦点は果たしてこのベストシナリオが来週以降も続くのか? それとも来週には当初のシナリオどおり調整相場に入るのか?この辺りが見所なのでしょう。どっちか分かれば苦労はしません。分からない未来予測だから株は面白いのでしょう。だから「未来かたる」なのです。
投稿者 kataru : 2010年04月07日 18:50