今日の市況(2010年04月16日)
今日は忙しいから、簡単にします。
新聞を読んでいて面白いなと感じたことが、私の相場観に繋がっています。堂々と日経新聞の社説で中国の不動産バブルのことが書かれていました。西葛西の地価の上昇を調べたことがあるのでしょうか? バブルの基準が違います。一方では、中国では統計を誤魔化すと言う信じられない本当の話が存在すると言います。新聞で、在庫が溢れていると言う記事を見るケースも間々あります。しかしその記事を送ったレポーターは、一地域に留まって取材をしているケースが多いのではないでしょうか? 果たして全体を、本当に把握しているのか? 疑問に感じます。
昔、東洋電機と言う会社がカラーテレビを開発したと発表し株価が暴騰しましたが、株価操作だったのです。そんな事件もありましたね。僕は日本ケミファと言う会社のIR担当者の見解を鵜呑みにして、えらく損失を被ったこともあります。つまり一般的に正しいと思われる事象も嘘があるという話です。だから株屋は意外に慎重です。株価と相談しながら、報道の真偽を確かめるしか術はありません。
日刊工業新聞のなかで、スマートメーターは電力の流れを可視化するだけで、果たして省エネに繋がるのか?との記事がありました。スマートグリッドの定義も曖昧ですが、日本の株式市場ではそれを材料に、富士電機などが急騰しています。この株価を判断する能力は大変に貴重なものです。皆さんは、折角、良い銘柄を買ったのに、利食いをした後に、大きく上がった経験をされていると思います。良くあることです。しかし本当に自分自身が調べて納得すれば、そのリスクは軽減されます。更に例え失敗しても納得されることでしょう。
日本人は情報の価値を理解してないから、情報はただと思うし安いものだと思いますね。でも本当にそうでしょうか? また一つの情報を見ても、解釈の仕方でいろんな考え方が成り立ちます。今日の新聞記事の中で、水晶部品のエプソントヨコムの社長のインタビューが載っており、「他社に先駆け増産する」と言う記事を発見しました。宮沢社長の読みはこれからスマートフォン元年だと言う読みがあります。GPS機能を備えた3G対応の携帯電話が爆発的に売れるという考え方が背景にあるようです。
この部品は半導体のように、価格が上がっているわけではなく、毎年、2割、3割と値下がりをしている業界です。売っても赤字を計上する状態なのに増産投資をするなんて…。
この記事から、なるほど…と感じました。(これから中国は3Gが普及してスマートフォンが馬鹿売れするのだろう)と、私は考えました。そんな中でアップルは新しいiPhoneを販売するのですね。007か…果たして本物になるのだろうか?
他には、これも日刊工業かな?
プレス機の話が最終面に載っており、コマツの産機事業本部長の鈴木氏が「我々、日本企業のプレス機械メーカーにとって、中国市場で活路が広がってくるのは、むしろこれからだ」と述べ、一部に指摘される「中国は設備過剰にある」という懸念を一笑に付して見せた。と言う一文に、何故か惹かれました。プレス機の性能が違うと言います。
いつも思うのですが、日経新聞の報道が偏っていると疑っています。おそらく沿岸部に多くの人材を配置している為でしょう。そうでなければ、年初から中国の2000万台規模の自動車生産体制は過剰だと断言できない筈。私は昨日述べたようにGMのウェール社長の「どんなこともありうる」と言う表現の方を重視しています。だから今日は円高で下げが加速していたマツダを、再び買い始めました。
大切なことは、赤字なのに株が上がってくる背景を調べることですね。
最近の良い例ではツガミが大きくなりましたね。株価の変化率が一番高いのは赤字から黒字転換するときなのです。今のような経済環境の時は、多くの銘柄が赤字から黒字転換します。突然、利益が湧き出てくるわけじゃありません。通期では赤字予想だけれど、既に第3四半期段階では大幅な黒字転換している企業はたくさんありますね。今日の金融株はほとんど下がっていませんね。相場の強さを表している現象の一つです。既に業績は回復しています。
投稿者 kataru : 2010年04月16日 16:40