未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年04月20日)

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

GSの訴追に世界の株式市場は揺れ、中国では不動産規制の発動(国務院は1軒目の住宅ローンは頭金が30%以上で2軒目は50%以上、基準金利の1.1倍。しかし3軒目は融資をしないそうです。)で株価の調整が強いられていると言います。前からオバマ大統領の戦略は明らかで、健康保険から金融規制に向うことは彼の理念なのでしょう。
私の考え方は市場原理派ですから、自由の尊重を重んじる立場なので規制は嫌ですね。その呼び水として、今回のGSへのSECによる訴追なのでしょう。しかしSECの5人の委員はゴールドマンに対して、民事提訴に踏み切るかどうかを長時間協議し、最終的に3対2で実施を決めたと言われています。共和党は反対し民主党の意見が通ったわけです。

今回の事件について、ある人は「言うなれば中古車のセールスマンが、セールスマン本人はポンコツだと分かっている車を、独自の情報を得られる立場にない顧客に売りつけるようなものだ。」と表現していました。しかしどうでしょう。この取引でGSが稼いだ手数料は1500万ドルだったのですが、同時のこの取引で、GSは9000万ドルを失ったと言います。私にはやはり株に売り手と買い手が居るように、事前の説明義務など必要ないと思いますが、裁判の行方が注目されます。

何故、この裁判が注目されるかといえば、同様の訴訟が起こり、他の金融機関も含め損害賠償責任が生じるからですね。トヨタの制裁金と同じです。罰金はたいした事はありませんが、付随する訴訟問題の方が厄介です。制裁金を払うと言うことは、自らの非を認める事になります。昨日、NY市場の株価が戻したのもSECも意見が割れていると言う点が明らかになり、大きな広がりはないという見方もあるのでしょう。しかし市場には楽観論は少ないのです。だから今日の東京市場は伸び悩み仕手色の強い銘柄が物色されています。

株は上手く出来ていますね。本当にそう感じます。
調整局面になると、必ず何らかの出来事が起こります。最近の株価急騰でお客様は市場を楽観視しはじめていましたから、下げもある意味で必要です。どんな株でも上げ続けることはありません。そう言えば一服入ったマツダをGSは今日、レーティングを格上げして330円目標にしたとか…。僕なら500円目標にするのに先が見えてないね。だって12ヶ月間ですからね。多くのお客様は、必ず、買う時に渋りますね。そうして株価が上がってくると、もっと上がるように思うようです。株価と言うのは不思議な念力がありますね。面白いですね。私の信頼する同僚のブツブツは「株価の下がることが最大の好材料で、株価が上がることは最大の悪材料だ」と述べています。

まもなく決算数字が発表されます。既にかなり株価に織り込まれていると思います。良い数字が出るでしょうが、同時に大きな上値も期待できないでしょう。どうしても金融株の立ち上がりがなければ、株価のステージを、どんどん変えることは出来ません。所詮、金融が動かないと、チョボ、チョボの水準になります。だからこそ銀行株が上がって欲しいな。この程度の戻りでは「焼け石に水」です。上場来高値を更新し続ける銘柄が、いくつも出てくる市場になって欲しいものです。日立が人気になっていますね。あのまま売り続けていたら大変ですね。良かった。なれない空売りを仕掛けて直ぐに買い戻した株価は303円だったかな? 日立は本当に今の恵まれた環境を生かすことが出来るのでしょうか? 重工も同様に時代背景に恵まれていますね。

s20100420a.gif

何れも社会資本整備銘柄です。
重厚長大こそ、今のアジアの躍進に求められています。でも社長にその意欲がなければ駄目ですね。何故、12月から株価が騰がり始めたか? 日銀の金融緩和姿勢もそうですが、民主党政権に変わり、経団連は覚悟を決めたのでしょう。ようやく日本の経営者が真剣に考え行動し始めたのでしょう。高い税金の掛かる日本で半導体の工場を無理して作ることはありませんね。優遇処置がある国で生産して輸出すれば良いのです。僕は今の株高は、経営者が真のグローバル化への目覚めを象徴していると解釈しています。

人気ブログランキング 「今日の市況」は人気ブログランキングに参加しています。

株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ

投稿者 kataru : 2010年04月20日 17:24