未来かたるが語る

今日の市況

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2010年10月29日

10/29

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NY市場をはじめ各国の株式市場は確りしているが、日本株だけが軟調で新安値が続出しています。考えてみれば6ヶ月前に押し目と思って買った株式は、本格的な下げへの入り口でした。たった6ヶ月でずいぶん景色は変わるものです。あの時は日銀の政策変更を切っ掛けに外人投資家の買いから株式は上げてきました。しかし補助金政策などの政府支援がなくなるので二番底に陥るとの見方から株式市場は軟調な展開になり現在状態に陥っています。しかし現在は世界的には景気の二番底はないとの認識に変化しデカップリング論(新興国の需要が先進国の景気後退を埋めること)が認められています。

ところが信用取引で買ったお客さまの多くは、株の売り切りが多く現引きもクロスもしません。株が嫌になったのかな? 多くのお客さまの心情は精神的な嫌気です。景気の見通しではなく世情の暗さに嫌気がさしているのでしょう。それにしても、どうして今日はこんなに下がったのでしょう。株屋は下がった理由を聞かれますが…円高の影響?とか色んな解説が出ていましたが、どうも日銀レポートの認識と多くの民間アナリストの認識の違いのズレが嫌気を生み先物から売られたという解説が適切でしょうか?勿論、需給面で信用の期日なども影響しているのでしょう。

つまり12年度に、日銀は28日発表した半年次の「展望リポート」で、生鮮食品を除くコアの消費者物価指数上昇率見通しを引き上げ、日銀は2012年4月から始まる12年度の同指数上昇率を0.6%と予想しましたが、これはエコノミストらの予想0.1%と言う上昇を大幅に上回っているのです。更に日銀の強気の見方は同年度の経済成長率を強めの2.1%とした予測に基づいていることで明らかです。日銀はどうやら2.1%成長の結果、需給ギャップが縮小する、つまり日本の工場やサービス部門の生産能力の稼働率が上昇すると考えているようなのですね。

政策当局の認識が、市場の危機感と違えば、政策は緩慢になり景気は更に悪化します。市場はそれを警告しているという認識が、我々市場経済派の心配ですね。何度も言いますが、市場との会話がない計画経済の日本は、いつまでも「流動性の罠」に嵌まり込み、グルグルと同じ所を回っているだけと言う見方ですね。元日銀総裁の澄田、三重野の認識は長い日本の失われた時代を作り上げ、「白川…お前もか?」とシェイクスピアの世界に引きずり込まれた印象ですね。

まぁ、結局は失政の時間が短い米国は、期待インフレ率を高める為に、1兆ドルの資産を倍増させ、更に積みましてドルの価値を、危うい状態まで追い込む冒険をしてまで、期待インフレ率を高めようとしているのに、日本の政策との温度差が、両国の株価評価の違いなのでしょう。

デモね。外人投資家は、それなりに5日の日銀の包括的な金融緩和政策を評価して買っているのですが、個人投資家は目先の株価に惑わされて、売っているわけです。潮目は変化したようにも感じますが、展望レポートのような認識を見せ付けられるとなんだか…株高を叫ぶトーンも鈍りがちです。

さて現在の市場の状態を表しているのがガイシの動向でしょうか?
たしかに市場予測より弱めの発表のようですが…ここまで市場は反応し懐が浅いとは…。やれやれ…やはり参加者は少ないようです。

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2010年10月28日

10/28

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他国の話はどうでも良いのですが…
米国は市場原理で動き、危険な綱渡りを演じていますが、市場の反応から推測する限り、やがて過剰流動性が二番底を回避させ、雇用から不動産の傷を回復させるシナリオに向っているようです。一番恐いシナリオが…書いていいのかな?…とも思いますが、かたる君の当たらない弱気予想だからね。「基軸通貨の崩壊」説ですね。だから80円を割り込み、どんどん円高になることなんかないのです。最後は絶対に協調介入しますから…。世間は円高で困った…と言っていますが間違いですね。いくらでも円高になっても大丈夫なのです。

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…ですがトヨタ社長のような対応では不十分で、せめて日産の対応は必要なのですね。国内生産台数300万台の死守なんて…ばかな目標で自分を縛る必要はありません。簡単な話し、新日鐵からの薄板購入をインドでも米国でも何処でもいいですが逆輸入するくらいの発想があれば良いのです。それを長年の慣習とか…世界基準と違う、村意識を持ち出すから失われた時代が続きます。若者も日本に雇用の場がないなら海外で活躍すれば良いのです。だから80円割れを目指して円高になればヘッジなしの外債投資が有望なのです。しかし本当に日本が円高を利用するなら、米国穀物会社のカーギルとか、イギリスの石油会社のBPなんかを買収すれば良いのですね。でもそれでは戦争になります。だから目立たないような中国のやり方が相応しいですね。結構、日本企業の大株主に中国は登場しています。

僕が米国は大丈夫だと言っている理由は、アナウンスメント効果が出ているからです。他国より深刻なのは効果がでない日本ですね。実弾を入れないと誰も信じませんね。それを…ノー天気な反応です。先日の5兆円の新デフレ対策の基金構想の詳細が発表され、僅か5000億円ですが、内訳は上場ETF4500億円で、リートで500億円です。しかも来年末を目処に買い付けるそうです。つまり毎月400億円程度の資金配分と言うことです。市場の反応を見れば分かるように、日銀の政策は市場の信頼を失っていますが、米国の政策担当者は市場と会話が成り立っていますね。

1兆ドルのFRBによる新たな買い入れ期待が生まれ、株価は上がり、最近は2兆ドル説まで飛び出しましたが、昨日の市況に書いたように、その額が数千億ドルに修正されました。市場の反応は一時150ドル程度下げましたが、これだけ株価が上がっている高値圏で悪材料が出ても僅かに43ドルの下げでした。市場はこう考えるわけです。仮に今回は数千億円でも、インフラターゲット論者のバーナンキは、効果がなければ更に1兆ドルでも5兆ドルでも資金を入れるだろうと…。だから僅かな調整幅で会話が成り立っています。ただこのジンバブエ政策で、一番の恐怖が過度のドル安です。財政赤字で他人資本の米国は信頼を失ったら奈落の底です。非常に危険なラインまで追い込まれていますね。だから為替には注意を払い、最後は協調介入になります。軍事力がなせる業ですね。ガイドナーが為替をけん制したのも、そのような背景があるのでしょう。

不満でも…力でまける他国は強者の米国に従うしかありません。
最後は理屈でなく軍事力です。まぁ、今のところ、ここまで考える人はいませんが…。最後は決まっています。日本の最後も決まっています。要するに長期構想の中で、目先の反応の知恵比べが株式投資です。だから円高のうちに量的緩和の切り札を使えば良いのですが、折角のスペードのエースも、最後は豚のカードに変わります。日銀さんは分かっていると思いますが…色々事情があるのでしょう。

展望レポートを読むと2012年度にならないと、まともな経済状態に回復しないと述べています。だからのんびりと資産デフレ対策の買い入れは2011年末なのでしょう。当然、このような政策なので本来、トヨタは海外生産を加速させねばなりませんが…江戸末期の混迷期のように見えますが、やはり「物づくりの国」を維持したいのでしょう。まるで鎖国制度、尊皇攘夷はやがて開国論になりますが、TPPの話しなどはどう処理するのでしょう。英断を下せないロボット内閣だから、先送りの可能性がかなり高いですね。かくして市場の閑散は続きます。でも21年ぶりの政策転換にはちがいありません。

幸い世界中は過剰流動性相場が続きどんどん出遅れ日本株の割安感が光るようになります。よって政策失敗が続くボロ株でも、やはり日本株は魅力ですね。世界の投機資金を吸収できる市場は日本だけでしょう。中国は大きくなってきましたが、恐くて…恐くて…いきなり輸出を止めたり、デモをしたりする国です。財産没収など当たり前に仕掛けるのでしょう。だから世界の流動性に引き上げられる可能性も高いのですね。東電の1853円はヒヤリとします。高業績が続くグローバル企業の株価は外人に支えられますね。

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2010年10月27日

10/27

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現在の状況は世界的な二番底回避に向け、再び政策当局が支援に乗り出しているというところでしょう。二番底の懸念は根強いのですが、ドイツは既に補助金をやめても高成長を続けており、緊縮財政路線を発表しストが多発しているイギリスも3Qは前年同期比0.8%増加し1.2%もの高い伸びになりました。しかしエコノミストの談話は「ハワード・アーチャー(IHSグローバル・インサイト):第3四半期の成長率は予想の倍となった。しかし成長は今後大幅鈍化に向かうとのわれわれの見方は基本的に変わっていない。大規模な財政引き締めの影響が浸透し、金融引き締めが継続される一方、世界の成長が減速に向かい、さらには消費が深刻な低迷に見舞われるため、経済活動は圧迫されるだろう。」などが代表的な見方なのでしょう。

この見方を裏付けるのは、「ミタルCEOは、対象とする世界の需要家が在庫圧縮を続けており、鉄鋼のオーダーが減っていると述べた。」との報道ですね。鉄鋼界は「アルセロールが26日に発表した第3四半期決算の純利益は13億5000万ドル(約1100億円)と、前年同期の9億1000万ドルから48%増加した。売上高は30%増の210億4000万ドル。ただし第2四半期に比べると、21%の減益2.8%の減収だ。」との見方です。経済見通しは難しいですね。銅やニッケルの相場を見れば堅調に推移しているようにも見えますが、やはり意見は割れています。

FRBの量的緩和見通しに対し様々な観測が広がっています。昨日掲載したGSの2兆ドル規模の緩和策がある一方、数千ドル規模に留まるとの意見も伝わっています。まぁ、投資額が色々言われていますが、こんな規模は問題ではありません。要するに姿勢なのです。日銀が5日に21年ぶりに資産デフレ対策を発表しましたが、ポーズを見透かされています。額は5000億円と少ないですが、やるかどうかなのですね…。

それを朝日新聞のインタビューで、まだ使用していないと公言するとは…やはり器が小さいですね。決めたことは直ぐに実践して効果を確かめなくてはなりません。展望レポートで、後日にCPIが更に下落すると述べているということは、自分達の行動が遅れており、さらに投資額が少なすぎると言っている訳ですね。可哀想に…、できの悪い上司を持つ部下は苦労します。この場合は国民が貧困に喘ぐ事になります。FRBは発表したら確実に即日から実施しますね。だから市場はFRBの存在を認めるのです。

さてガイドナー発言が為替の流れを変えそうです。日本が介入するとか…そんな話ではないでしょう。あの発言を聞けば円を買い、ドルを売る行為は危険に見えますね。ヘッジをつけない外債投資が増える可能性があります。それにGDP比の総額基準の観測で、日本の貿易黒字の額もドイツや中国に比べ少なく、円を買う姿勢はやがて弱まるでしょう。

話はどんどん飛びますが、先程の鉄鋼界の見方がある一方、「中国政府は2010年から12年にかけて1540万戸の公共住宅を供給する目標を掲げている。低・中間所得層向け公共住宅の供給件数だけでなく、住宅供給の総数でも大躍進を図る考えだ。この計画は一般住宅の価格が近年急騰した中国にとって社会的便益につながる。さらに、長期的な視野に立つ投資家に大きな機会をもたらすものでもある。」との指摘もあります。規模が大きいですね。

結局、やはり私は成長が加速すると思っています。中国へのけん制もあり、世界はインドへ投資を加速し援助し始めています。例えば…『インドのニルパマ・ラオ外務次官は23日、「24日から26日にかけてマンモハン・シン首相が訪日し、日本側と経済連携協定に調印する。そして原子力の協力交渉をさらに推進することにしている」と語った。日本の外交官は両国の原子力協定合意の障害は、インド側の包括的核実験禁止条約(CTBT)への抵抗感であり、インドがこの条約に積極的なシグナルを出すことを願っていると話す。この見返りに…インドは日本企業にレアアース業を開放する予定だが、インドでの外国企業の採掘は認められていない。シン首相は「製錬や加工に日本企業の技術と資金を誘致し、価格競争力を高めたい」と話す。日本の共同通信は、トヨタグループの商社である豊田通商は、インド東部でレアアースの精製工場を建設すると報道。インドは世界5番目のレアアース生産国で、明らかになっている埋蔵量は約310万トンと世界の3%を占める。』との報道もあります。

米国の話はしなくても良いですね。こちらは日経だったかな?
まぁ、そんな訳でそんなに世界経済を心配する必要はありませんね。今日は珍しくTICK回数が1000以上の銘柄が増えています。しかし逆に三菱UFJなどは新安値を形成しており日経報道のように増資リスクが言われています。この増資で東電の株価は厳しくなっていますね。何故、公募なのでしょうね。社債でも充分なのに…。まぁ、終ったことを述べても仕方ありません。増資に絡みインサイダー疑惑が指摘されています。板ガラスの例を引き合いに出し、ヘッジファンドが空売りを仕掛けていたというものです。野村マンも質が落ちました。まぁ、株屋は失敗続きで世間から見放されていますね。個別銘柄の話しを出しても…結局は政策動向次第で僕らは「まな板の鯉」ですね。

菅政権は空き缶だそうで…有限実行内閣は何処に消えたのでしょう。でも全体は弱含みの今日の動きでしたが、個別では結構賑わっていますね。TICK回数の1000回越え銘柄が大きく増え、これから決算発表が続々と始まります。

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2010年10月26日

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米国で5年ものインフレ連動債が人気になり、初のマイナス金利になるとか…この背景には「 償還期限が7―30年の米国債相場は同入札後も上値を伸ばした。FRBによる追加の債券購入プログラムが総額2兆ドル規模になる可能性がある、とのゴールドマン・サックス・グループの見方が押し上げ要因となった。これまでには市場参加者の多くは、FRBの追加プログラムが1兆ドルに達する可能性が高いとみていた。」との報道などがあるのでしょう。しかし、そんなに買うのでしょうか? まぁ、過剰なドル安は進むわけです。つまり実際に来月になると、為替相場の転機を迎えるターニングポイントなのでしょう。その時に過剰流動性相場期待が、はがれる可能性もあります。でも劣勢が伝わっている中間選挙の最中に株を下げるわけに行かないでしょう。

考えてみれば、起こりえない現象を、さも起こるかのように錯覚させ、株式を下げさせたのが今回の二番底騒動です。都合よく中国の自動車販売の在庫増が伝わったりしていましたからね。ドイツのGDPが発表されており4-6月期の実質GDPは前期比で2.2%増だと言います。この数字は実に20年ぶりの高成長だそうです。この背景には世界景気の回復から輸出が堅調な実体が分かりますね。つまり日経新聞が盛んに不安を煽り、弱気の見通ししか、報道しなかったことは誤りだったのですね。このような報道のために、日本人の景況感はどんどん悪くなり、消費も投資も控えるようになります。当然、株価が出遅れている原因も、間違ったメディア観測記事が一因です。その為に経営判断を誤ったいすゞは折角の販売機会を失いましたね。

微妙な問題ですが、メディアは公平な目で報道しなくてはなりません。株と同じで売り手と買い手が居るように意見が対立するものなのです。ところが日本人はロボット教育が浸透しており、メディアの報道を疑うことを知りません。前の外務員さんが話していました。日経新聞がトヨタの下請け叩きを報道する連載記事を、上・中・下と3日連載する所、一日目の連載で、営業から圧力がかかり報道を取り止めたことがあったそうです。さらに恣意的なリーク記事を書いたりするのが、当たり前のメディアの体質です。当然、報道の真偽より、視聴率、購買力に力が注がれ、時々行き過ぎた例がありますね。

要するに、聞いたり、見たりする側の姿勢の問題ですね。
特にインターネットなどは誰が発信しているかも分からず、真偽は不明です。IRNETは一応、調べて真実を報道しているつもりですが、新聞や雑誌などを参考にしていますから、当然間違っているかもしれません。まぁ、株価の見通しを間違えることは良くありますね。でも、そう言うものだと思って接していれば、あまり腹も立たないでしょう。

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回復が遅れている米国の中古住宅販売の9月は453万戸の販売でした。これで大きく落ち込んだ7月の384万戸を底に回復傾向が続いています。在庫は減りましたが404万戸で、住宅単価は3ヶ月連続で17万17百ドルとなって、下げています。でも16万34百ドルが下値ですからね。報道によれば地価の回復は2011年の後半から2012年だそうで、先に伸びているとか…。11月に予想されている、更なる金融政策や景気対策が効いて来るかどうか…ここが焦点ですね。今の相場は政策が効くことを前提に買っています。2番底はないから株は上がってきました。当初、言われていたデカップリング現象ですね。新興国の成長が、先進国の落ち込みを埋めるというものです。故に本日は自動車部品のクラッチを作っているエクセディが新高値を形成しています。

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話は変わりますが…
一昨日発表されたKDDIの自社株買いは、理に適っている行動なのです。実はROEでKDDIは先日、調べたら12.0%もあり、225銘柄では増資懸念があるみずほ(13.4%)に次いで、二番目だったのです。国際帝石は大型増資をしましたが、間違った行動ですね。ROEが7.3%もあるのですから、増資などをしないで借り入れや社債などで資金調達すべきなのです。増資した資金で国債を買っているという行動は、株主を裏切る背任行為ですね。はっきり言って犯罪ですね。

今日は東洋電機と日立が株式持合いを敢行していました。余程、経営に自身がないのでしょう。自分より優れている経営者が出てくれば、席を譲るのが公開企業の経営者の姿でしょう。私物化に拘るなら上場などしなければ良いのです。MBOで借金して自社株を買えば良いのですね。その度胸もないくせに偉そうに…日本電産からTOBを掛けられて拒否するなんて…。こんな人間ばかりだから日本は失われた時代を経験するのでしょう。

法人税の引き下げ問題で、予算の振り替え対象にナフサ業界への補助金削減の話しが出ています。競争に勝てない非効率な産業を、日本に残す意味があるのでしょうか? 非効率な補助金により問題を先延ばしにするより、淘汰するのが当たり前でしょう。住友化学は経団連の会長ですね。三井油化などが反対なのでしょうが…もし補助金を支給し延命を認めるなら、丁度、田んぼを作れと増産活動を支援した農林水産省が、今度は減反を迫る混迷した千鳥足政策に似ていますね。考えてみれば派遣法の問題もそうですね。フラフラする政策姿勢では、かえって業界は混迷し最後はいずれ廃れて行きます。「光の道」構想を掲げた孫氏は、片山総務大臣に計画を説明したそうですが…官僚とNTTの反対に遭うのでしょう。しかし、あのアイディアは確かにソフトバンクに有利だけれど、日本には必要なインフラ整備の体制ですね。どんな判断を片山さんは下すのでしょう。

今の相場の焦点は、決算の行方とFOMCに絡んだ動きかな? 更に興味深いのはイギリスの財政健全化実験です。さて、新聞紙上に決算数字が並んできましたね。多くの株はやはり実際の業績数字により動いています。グローバル銘柄の焦点が集まり今日は午後から欧州の買いと思われる玉が、切っ掛けを作り動いたソニーですが、最後は日計り組みに株価が持ちませんね。ここのポイントはやはり自動車でしょう。中国では1800万台は確実で、まもなく3000万台と言われています。やがてインドも立ち上がり…薔薇色の世界経済回復なのに、日本株だけには、先見の明はないのかな?

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2010年10月25日

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相場付きをみると、暗い感情になります。
何故なら人気株は基本的に相場転換を思わせるものではなく、幕間つなぎの材料株が主体です。サンリオは業績の回復が背景にあり、優先株の買い入れを発表してから人気になってきました。僅か6万株の優先株の買い入れですが、オーナー経営者らしく株主を大切にする姿勢が評価されているのでしょう。辻さんはずっと以前から株式投資が好きで、会社のお金を運用し失敗しました。この環境下での運用で会社が傾くほどおかしくなりました。だから株式投資をやめて、本業の建て直しに邁進します。最近、キティーちゃんが評価されロイヤリティーが順調に伸びているようです。基本的に知的所有権は無尽蔵の商品ですからね。利益率も高いし…損益分岐点を越えてくれば、あとの売上げは儲けに繋がり利益が大きく膨らみます。過去は高株価の人気株でした。

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今日、賑わったのは他にはナビゲーション関連でしょか?
ケンウッドやクラリオンが人気になっていましたね。カーナビはウォシュレットのトイレと同様に、カラオケなどと並んで日本独自のアイディア商品ですね。車の販売は好調で中国でもカーナビは必需品でしょう。今日の人気株はこんな所ですが…。10月5日以来、金融政策の21年ぶりの転換をテーマに述べていますが、今日はようやく、オリックスが戻り高値を更新しています。

実は野村證券などは2006年から5年連続の陰線になりそうで、この記録はバブル崩壊から初めての現象です。確かに失政は続きますが、ここ7ヶ月連続で月足が陰線になる証券会社が出てきたり…証券界は悲惨な状況ですね。そんな中で戻り高値を更新するオリックスに次いで、証券株の松井証券も戻りの高値を抜いてきました。これなどは明るい材料です。21年ぶりの政策転換が効いている証拠ですね。大きく上がりませんが確実に政策はジワジワと効いてくるでしょう。本日の市況は、自社株買いをするKDDIぐらいのものですが、増資を実施した東電とは対照的な動きでしたね。

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株価の動きより、本日の日経新聞ですが…。トヨタが社内レートを80円に変えると言う観測記事が話題になっていました。この意味は円高の容認です。場中に東芝の佐々木さんが70円の円高でも耐えられる企業の構築を述べていました。やれば日本企業もいろんな事ができます。要するにやる気なのでしょう。一番、効果的な為替対策は円売りして、その介入資金でソブリン・ファンドを構築して、海外の資源株などを買い向えば良いのでしょう。でも介入は古いかな?

確かに中小企業の社長さんにとって、この円高は致命傷です。しかし日本は構造転換が促されています。トヨタの新聞にも驚きましたが、佐々木さんのような考え方が一般的になれば為替相場は逆転します。アジア株の続伸は日本の投資によるものでしょう。一見、関連性のない材料に思われますが、日本人がグローバル化に邁進している動きです。世界は再び成長を加速させています。日本もようやく内外価格差が縮小し、今、話題の「TPP」(環太平洋戦略的経済パートナーシップ)にも参加すべきなのでしょう。いつまでも時代遅れの保護農業政策を続けても、問題を先延ばしするだけです。

既に日本株は様々な面で転換を図っていますが、市場全体が動くようなインパクトには至っていません。しかし世界経済の実態回復からみて、市場の回復は遅れており、割安感が際立っています。まもなく出遅れ修正が鮮明になるのでしょう。果たして日銀の次の手は…FRBのように、市場から信頼されればしめたものです。市場と仲良くなるまで市場の応援歌を歌うのが日銀総裁の役目でしょう。


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2010年10月22日

10/22

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ここに来て世界中で二番底懸念が払拭され株価が上昇に転じています。
しかし…日本株だけは失政が続き低迷したままなのですが、やがて出遅れで残された日本株も最後に上がりますね。しかし証券マンはメディアに洗脳され、日本株の空売りを薦める始末です。困ったことですね。日経新聞の影響力は大きいですね。編集委員はなかなか変わりませんから方針が変更されませんね。世界には光と影の部分がありますが、日本のメディアはあえて悪い部分にスポットを当てます。ロボット化教育が行き届いている日本人はメディアの報道が正しいと信じているわけです。しかし新聞をよく読み比べれば分かりますが海外の引用の多いこと…まぁ、自前で調べ取材するには限りがありますから当然です。問題は取り上げる内容の選択です。

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奄美大島が豪雨に見舞われ大変な被害が出ているようですが、テレビの取材陣は最も悪い部分を繰り返し大げさに報道します。新潟地震のときもそうです。確かに被害が出て大変ですが大げさですね。僕らはメディアの性格を知らなくてはなりません。IRNETをはじめてから10年以上が経過しますが自分が情報を発信する側になり、初めて…恣意的な情報つくりの意味を知ります。グラフの作り方によっても採用する期間や縦横の比率によっても人間の受け取る感情は違います。株式の場合、必ず、売り手と買い手があり両者の意見は対立します。今は低迷している株式市場ですが、既に20年以上、失われた時代が続き、日銀のデフレ政策は蓄積されています。マグマがどんどん地下に溜まっている印象です。

やがて日銀はコントロールを失いますね。1985年のプラザ合意からの間違った金融政策によりバブルが発生し、二代続けて誤った金融政策が実行され、その後も似たようなものです。ようやく21年ぶりにデフレ政策は10月5日に転換されました。でも遅かったからね。なかなか転換できません。デフレ慣性の法則でしょう。車は急には止まれません。でも確実に政策転換は効いてきます。残念ながら朝日新聞のインタビューを読むと日銀は実行には移していないようです。基金の創設はしたがアナウンスメント効果だけ…。でも円高が進みCPI(消費者物価)はマイナスですから、やがて追い込まれます。

今は世界中が過剰流動性の金融政策です。株は物ですから…お金が増えればお金の価値は下がり物の価格は上がります。世界中が過剰流動性相場。二番底懸念も完全に消え金融危機の損失を埋めるためにミニバブルが生まれてきました。この影響はやがて雇用も、地価も支え価格を押し上げます。日本は残念ながら政策スタッフに人が居ません。まぁ白川さんは役不足ですが、歴代の総裁に比べればまだマシな方でしょう。曲がりなりにも金融政策を転換したのです。過去、日銀総裁が自らの過ちを認め政策転換したことを見たことがありません。三重野さんは今も自分が正しいと嘯いています。

残念ながら個人は長いデフレで自信を失い投げやりになっていますが、21年ぶりの政策転換はやがて冷酒のように効いてきます。ゆで蛙ですね。蛙は変温動物で水の中に入れ下から暖めていくと自分が死ぬまで慌てることがないそうですね。本当かな?実験したことがないから分かりませんが、やがて僕らも日銀の政策転換の意味を知る事になるのでしょう。今日はそんな一日でした。まぁ世界の株価を比較してください。緊縮財政を実施しているイギリスでさえ、このような株価です。ドイツは完全に抜け出し…金融危機の張本人の国の米国も新値圏の株価です。嫌にならずに…期日が来たらクロスをして余裕があれば株式を買い増しでしょう。

あと半年もすれば…メディアの論調も変化するのでしょう。

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2010年10月21日

10/21

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市場は閑散としていますね。
規制強化の行き着くところは、こんな管理相場になるのでしょう。市場原理が失われ、やがて論理的な価格での取引が出来なくなります。人が居なくなった市場は、清貧思想の反映でしょう。中国では「日本の活力は何処へ?衰退」と書かれる始末です。その中国は活力を抑えるために、金利を引き上げ正常な運営がされている様子です。1-9月期のGDPは26兆8660億元もあるそうで前年同期比で10.6%増と拡大する経済です。第三四半期の伸びは、預金準備率の引き上げや住宅ローン規制の効果か…9.6%と予想通りの着地になっています。

本日は為替相場に動きがありました。
81円前後から急速に値戻しが始まり一時は82円台を窺う動きで…円売り介入の噂が市場で出ましたが、背景にはガイドナー氏がWSJのインタビュー記事があったようです。『ドルは既にユーロや円に対して下落している以上に、下がる必要はないとみていることを示唆する発言だ。同長官は、米国が意図的なドル安政策を取っているわけではないと述べた。今週カリフォルニア州パロアルトで行った講演では、「切り下げを繁栄や競争力に」つなげられる国はないとの考えを示している。』と報道されています。

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この記事の出出しは『ガイトナー米財務長官は、今週末に韓国で開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、世界経済の不均衡を是正し、米消費への依存度を低減するための取り組みを進める方針だと語った。また、為替政策に関する「規範」の確立に向けて動くほか、米国が繁栄のためにドル安を狙っているわけではないと他国を納得させる方針だ。』と始まっています。

そうなのですね。
円高は良いことだと僕も思いますが、政策が間違っている為に、僕らは困窮しています。これだけの円高なら、輸入で恩恵を受ける紙・パルプも、製粉会社も食品メーカーも株価は上昇するはずですが…マスメディアから始まる清貧思想がネックになっています。証券会社は外債の販売やアジア株の販売に明け暮れ、日本株を投売りしていますね。ブルドックの問題がなければ、株価が安くなればM&Aが起こり、構造改革が進み繁栄しているのですが…。あの判決を下した今井 功 裁判官は、今日の姿を予想したのでしょうか? 平成19年8月7日です。あれから3年が経過しましたね。まぁ、株価の低迷の原因はこの判決だけでないですが…仕方がない。僕には、どうしようもないからね。

ブルームバーグで朝日新聞の白川さんの単独インタビューが報道されており、更なる基金増額を指摘していたと報道されましたが、同時にお客さまの話では、FRBのばら撒き政策を批判しているとか…。お客さまの話なので意味が違うかもしれませんが、米国のジンバブエ化は僕だけが言っている意見と違うようですね。WSJには、ビンス・ラインハート氏がワシントンにあるシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の常勤研究員へのインタビューで「量的緩和には批判的な意見もある。金融界のクリプトナイト(スーパーマンの力を奪う架空の鉱物)で、米国をジンバブエのような財政破綻(はたん)へと向わせる第一歩と考えている人も多いようだが…」との質問に…

『幾つかの懸念があることは確かだ。中でも量的緩和が国債の貨幣化に使われ、膨大な財政赤字も貨幣の増刷で補てんされるのでは、という懸念は大きい。過去にはそうやって道を踏み外してきた新興国がたくさんあった。ハイパーインフレーションは中央銀行が自制心を失い、金融政策が政治家の手に渡ったときに起こるものだ。一度輪転機を回してしまうと、それを止めるのは難しい。その結果として生じたインフレを抑えつけるのにもかなりの痛みが伴うことになる。

いかなる量的緩和でも経済見通しとリンクさせなければならない理由はここにある。FRBは、経済見通しが示すインフレ率が政策目標を下回っている限り、証券を購入し続けると表明するべきだ。そうすれば、経済見通しが示すインフレ率が政策目標を上回った場合、すべての購入を停止するだけでなく債券を実際に売却するということまで言外に述べたことになる。』と応えています。

面白いですね。このJonathan R. Laing と言う記者は…。クリプトナイトと言うスーパーマンが生まれた星の爆発した石の話を盛り込んでいます。バーナンキも万能でないと言っているようですね。既に21年ぶりの金融政策の変更が行われましたが、あまりに遅かった為に実際の効果がなかなか出ませんね。「流動性の罠」と同じ状態です。この意味は、皆さんには難しいかな? 僕は小さく遅れた対策が、やがて大きな犠牲を払うと考えています。つまり今はデフレ状態ですが、日銀はインフレを警戒するあまり、どんどんインフレに追い込まれますね。まるでサラ金地獄のように…最後は破綻に追い込まれます。この場合は米国の心配ではなく、日本がジンバブエ政策まで追い込まれる可能性があります。

もともと過剰な量的緩和は、自前資金である円には有効ですが、ドルは他人資本で運営されているから、世界的に強烈なインフレを押し付ける可能性があります。オバマ大統領の輸出企業振興策は、諸刃の剣で、危ない綱渡りです。だって考えてみれば分かります。ドルを更にばら撒けば、やがて買い手は居なくなりますね。所詮、裏付けのない紙屑ですから…。さらに米国民は借金を返さずに、最後は軍事力を背景に、棒引きを迫るかもしれませんから恐いですよ。まぁ、かたる君も、だんだん清貧思想論者に転換かな?トホホ…。僕はいくらネガティブの話しを書けますが、あえてポジティブな見方しか報じていません。

でも昨今の相場は…この雁字搦めの金融規制はどうにか、ならないのでしょうか? これじゃ…セールスも出来ませんね。今日は弱めの内容ですが…肝心なことを金ないとなりません。過剰流動性は土地や株を上げます。21年間、貯まりにたまった蓄積が一気に出るのが狂乱インフレです。まだコントロールできますからいくらでも方法はあります。個別株の話しは余りありません。そうだな。ソニーのように割安の国際優良株には買いが入るようですね。

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2010年10月20日

10/20

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中国のわずか0.25%の金利引き上げで、世界中に警戒感が走りました。過剰な反応でしょうが、それにしても中国の存在は大きくなったものです。この利上げの意味は人民元の相場の上昇を抑える意味があるのでしょう。人民元の切り上げは中国のインフレを抑えます。CPIは経済成長率に比較して落ち着いたものですが、突然とも思われる引き上げは株価の動向も影響しているのでしょうか? ここに来て急激に上海総合株価指数は上がり3000ポイントを回復していました。それとも中国共産党第17期中央委員会第5回全体会議の演出でしょうか?

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習近平氏のお父さんは副首相を務めた習仲勲氏ですが、失脚し人民公社に下放され横穴生活を強いられたと朝日新聞が報道していました。中国は恐い国ですね。いきなり貧民生活を強いられるのです。日本はいい国ですね。いつも日本の政策を批判していますが習さんの経歴をみれば、よく這い上がったものです。まぁ普通、金利を引き上げるほどなので中国経済は完全に立ち上がったと判断して良いですね。日経新聞社の清貧思想のおかげで日本人はいつも間違った情報を示唆され、正しい判断が下せませんね。まぁ、日経だけではありませんが様々な新聞を読んでいるとそう感じます。

あれほど二番底を力説していた人達は何処に影を潜めたのでしょう? 金利を引きあげるのです。つまり新興国は完全に立ち上がりインフレに苦しみだしたと言うことですね。分かるかな?この意味が…10月16日の日経3面に新興国はバブル?先進国はデフレ?との記事が踊っていましたね。日経新聞は直ぐに、中国は不動産バブルだとか…書きますがバブルとは他人資本でものを動かすことですね。中国ではローン自体の発展が遅く、日本のクレジットカードと同じで発展は遅く、基本的に借り入れるという概念は希薄ですね。マンションでも車でもキャッシュで買うと言います。

住宅ローンも頭金が3割も取られるのですから、日本のバブル時のように値上がり率を加味して無理に融資した状態と全く違います。それをバブルだ、バブルだと騒いで記事を書く日経新聞の記者はもう少し実態を把握すべきでしょう。今は円高だ、円高だと騒いでいます。円高が続くなら、いくらでも政策手段はありますね。もっとも恐いのはドル安のような自国通貨の暴落ですね。日経新聞を読んでいる日本の経営者はいつも間違った情報を元に経営戦略を練っているわけです。豊田章男社長が採用する国内生産は一見正しい選択のようですが、「合成の誤謬」を産んでいるのでしょう。オバマ氏が採用する金融規制も同じレベルです。日本の辿った間違いを犯しているのでしょう。

両者の考え方は個別的には正しいと思うのですが…全体の国家戦略としては間違っているのでしょう。例えばトヨタは儲からない(利幅が少ない)カローラを生産するために、下請けメーカーを叩いて国内生産に拘ります。その為に下請けメーカーは無理して人件費を削り、全体の可処分所得が減りますから消費は減りますね。且つ、トヨタは財務内容がいいから、多少の赤字は大丈夫ですが…小さい関連は大変です。非効率なカローラを生産するおかげで貿易黒字は膨らみ円高は進みます。つまり日本全体として考えれば馬鹿な経営をやっているのです。既に利幅の少ない車を日本で生産すべきではありません。エルピーダは儲からない汎用品のDRAMを生産するために疲弊しました。とうとう今ではかなりの分野を台湾などの国で生産しています。法人税も違いますし…法律も厳しいから日本では無理なのです。いい事例ですね。DRAMなどは3等国が生産する分野でしょう。高炉生産に拘る鉄鋼会社も、時代対応が遅れているから日本は間違った方向に向かいます。

だって道路も整備され橋も架かっているのに、基本的な社会資本は更新需要だけでしょう。それなのに「鉄は国家なり」だとか「半導体は産業の米」だとか時代遅れの陳腐化した主張を堂々と日経は記事にします。経営者は雇用を守る為に頑張ろうと努力をしますね。頑張るなら若者に道を譲ればいいのに…フジテレビのようにしゃしゃり出ます。2006年からの国家戦略は目茶目茶…故に失われた時代は続きます。21年間、株は下げました。1989年の単純平均株価は1900円、それが現在は220円です。ようやく日銀は気付きましたが、それでも起こりえないインフレを警戒しています。期待インフレ率がないから企業は現金を保有しますね。GDPの40%ですよ。異常ですね。

でも今日の朝日新聞によれば、単独インタビューで白川さんは、資産買い入れ基金の5兆円の効果を確認して増やすか検討すると述べていました。金融政策の効果を検証するには時間が掛かります。最低、半年。普通は1年と言われますから、今回はアナウンスメント効果だけですね。その効果は早くも出ていませんから追加の対策が必要です。バロメーターはCPIではなく株価ですよ。せめて500円程度の単純平均株価まで引き上げるべきでしょう。

でも…ね。やはりすごい事なのです。危険資産に日銀が投資をするなんて…逆説的にいうなら、日銀は自らデフレの元凶は自分たちで政策を失敗しました。と謝っているのです。故にかたる君は足りない認識不足の金融政策だけれど期待をして、先日、久しぶりに銀行・証券・不動産の3点セットに注目して株価買いました。その一つ不動産の大京は今日も賑わっていました。

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2010年10月19日

10/19

久しぶりに休みを頂き、ありがとうございました。
先程、東京に戻ってきました。相場をみてないので市況解説は出来ませんが、新聞を読んでいて「みずほ」の売り残が増えているとの事です。一つは非常に危険な行為ですね。ROEの基準では既に増資を織り込んでおり、バーゼルの会議の行方次第で増資リスクは薄くなります。もともと総資産が大きく、3行勢力争いが熾烈なようで自由が丘支店で揉めていると、月間「選択」で報道されていました。民間も役人も政治家も大差ありません。

もう一つ驚いたのは豊田社長の会見の新聞記事です。
雇用を守る…と、日本人意識らしい応援したい会見内容です。しかしかたる君が「株式の空売り」をしないと同じような同列意識です。トヨタの内部留保は厚く当面は大丈夫ですが、中小の下請けメーカーから悲鳴が聞こえます。メーカーは平気で為替対策の協力をお願いしてきますが、末端の2次や3次下請けメーカーは部品が確保できるかどうか…。既に塗炭の苦しみを何年も続けています。

実は2006年の新日鉄の三村さんが株式の持ち合いを始めた感覚に、豊田章男さんの発言は似ていますね。まぁ、3年後ぐらいに誤りに気付くでしょう。残念ながら日本は既に3流です。EVの世界では若干の時間的な優位さはあるようですが…既にトップ争いに敗退しているようなイメージです。どうも新聞の報道の仕方が、内面的な観点が多いので間違った情報を元に、経営戦略が構築されている気がします。

米国もオバマさんの再選は絶望的のようです。もともと金融の清算は時間が掛かります。ましてや理想論を押し付けているから、当然、体力が落ちますね。バブル崩壊以来の日本の姿をみれば、小泉・竹中改革でUFJが消えますね。10年以上掛かっています。三重野さんとバーナンキさんは正反対の考え方ですが、それでも傷は深く、癒えるまでに数年は必要でしょう。今回のFRBのインフレ・ターゲット論は、諸刃の剣ですね。財政赤字で、しかも他人資本で運営されている米国は、基軸通貨不安を抱えますね。現在の株価は成功路線を走っていますが…恐いシナリオも存在します。

でも日本はいくらなんでも…と言う株価水準で、日銀の政策が21年ぶりに転換されたので、あとは金融規制が緩和されるかどうかが…非常に大きなテーマになります。まぁ、今日はこの辺でやめますが、基本的に、この2日間の新聞記事で大切なことは、「トヨタの意地」は時代の流れに逆行し、体力を奪うガラパゴス化現象です。このことは非常に重要です。IBMもアップルも世界的な企業はこんな考え方をしませんね。為替問題も絡みますし、デフレ化現象にも繋がります。まぁ、難しいことはいいや…。考えても時代の流れを変えられる訳ではありません。それではまた明日。

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2010年10月15日

10/15

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本日の相場は日経報道により、あえなく挫折しました。
多くの市場関係者が話していたのは、株式の持ち合い制度の解消売りの話でした。2兆円規模の持ち合い解消の売りは、大きいと言う心理的な圧迫があったようです。折角、昨日は日銀の買いが観測されるほど、過剰流動性相場の話しをしたばかりなのに…。簡単に株価は下がりました。なかなかムードが変化しませんね。日経新聞の清貧思想はどうにかならないのでしょうか? まぁ、この報道ぐらいで株価が下がると言うことは、買いの勢力が弱いと言うことなのでしょう。

銀行の自己資本問題のバーゼル規制は、世界の潮流としてはかなり厚い資本を求められます。しかし邦銀の自己資本比率は低いのです。欧・米にスイスは引き上げに賛成で、ドイツやフランス、日本は反対の立場です。しかし金融界の仕組みを作っているのは米国ですからね。計算すれば分かりますが、みずほは利益率が高く、邦銀では最高のROEで13.4%です。三井住友は7.3%で、三菱UFJは4.4%です。既にみずほは、株式を2倍に拡大すると言う段階まで株式は売られているのでしょう。

例えば株式の需給動向に敏感に反応する市場ですが、肥後銀行のケースは奇妙な例ですね。増額修正しており1株利益は増えるのに…売り出し報道で、株は大きく下がりました。しかも既存株主が株式を売るわけで、発行株式総数が新たに増えるわけではなさそうです。…にも拘らず、株価が下がると言うことは、同じ価値の品物が安く買えるわけで、論理的には買い手が増えるのが普通でしょう。売主は損保ジャパン、海上、みずほ信託にみずほ銀行です。

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どうも市場は増資に脅えていますね。
昨年辺りから大型企業が必要もない増資をするように感じます。理由はそれぞれありますが…取り立てて新規株式発行で、調達すべき話しではないように感じます。日立に東芝、今年の国際石油開発帝石には、呆れました。東電も同じようなイメージですね。株式市場は成長企業が資金調達すべき場でしょう。それを…本来は自社株買いを実施すべき大企業が、成長のない紙屑を発行し既存株主をないがしろにしています。残念な結果ですね。

このまま清貧思想が続くと、株価は下げ続け、含み損を抱える年金ファンドはその損失を埋めなくてはなりません。土地の価格が下がれば資産除去損失を計上しなくてはなりません。毎年、苦労してフローの利益を稼いでいるのに…一方では金融の仕組みで損失を計上しています。インフレやデフレの舵取りは日銀が握っています。この21年間で、初めての政策転換ですが、市場は疑心暗鬼なのか…日銀さんを馬鹿にしている市場です。まぁ、為替も意味のない介入を実施し、無駄骨だったですね。相場の流れを変えるのには、先ず、不退転の決意がないとなりません。今の日銀の姿勢は、嫌々に緩和政策を迫られ、仕方なしに実行したと市場が考えるのは、無理はありません。

株価が高いに日に買いを入れる必要はありませんが、安い時は積極的に買うべきでしょう。世界は期待インフレ率を高める政策に反応して、株高現象が起きています。今日は上海総合株価指数が強かったですね。中国共産党第17期中央委員会第5回全体会議が開かれています。この期待感があるのでしょう。米国や中国は政策の匂いだけで反応しますが、多くの積極派を殺した日本は、市場に先導役が居ませんからね。常に独り舞台を覚悟して買い進むしかありません。現在は目先筋しか動いておらず、ザラ場高値のケースが非常に多いですね。必ず引け際には、やれやれの売りが続くようです。

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今日は下げていますが、僕は日銀の姿勢転換は大きな材料だと考えています。民主党では日銀法の改正を含めて、討論が活発のようです。今日は、この関連で松屋と言う株が上がっていましたね。この株は隠れた不動産株で、銀座の一等地に大きな土地を保有しています。本業は左前ですが…あの土地は魅力的です。要するに準備をしておく必要がありますね。事前に動きを捉えてないと、なかなか本当に動き出した時に行動に踏み切れません。

今年初めから自動車に的を絞り、セットメーカーではマツダに取組みました。しか残念ながら円高の影響や二番底の間違った観測により、株価は沈みました。しかし実体は悪くないので注目し続けていたら、つい先日、転換波動を表れ本欄でも指摘しています。仮に260円で買っても190円で2倍の株式を買えば、現在の株価で、トントンで逃げられますね。でも私のお客様でも買いを入れたのは、ほんの数人しか居ませんでした。折角の波動転換のチャンスなのに…。

重慶の長安マツダの工場を、南京の一汽マツダに移管したのですね。その成果か…全体の9月の数字は32.7%増の21500台で、1-9月期は35.1%増の165400台ですが内訳を見ると面白いですね。デミオを手掛ける長安マツダは2割増の5万9000台ですが、高級車(200万)アテンザは4割増の10万6500台と好調なのだそうです。(日経産業)狙い通りなのですが…為替が思い通りに動きませんでした。

このように実体は好調でも、為替でマイナスだから株価は沈んだのでしょう。株価が上がる為には様々な要素が追い風にならないと駄目ですね。環境が整わないと、なかなか相場が育ちません。特に夢を買うような相場は、実際の利益がないので、今のように相場環境が弱いとなかなか株価は上がりませんね。全体相場がある程度確りしないと相場にならないのです。こんな相場で利益を上げるには、誰もが安心できる国際優良株が条件なのでしょう。本当は日銀の政策転換を基軸に銘柄を選択すべきでしょうが、肝心の日銀の姿勢が不明確です。日銀の行動が、市場から信頼感を得られるようになるまで、日銀は努力しなくてはならないのでしょう。10月5日が歴史的な転換点となっているかどうか? もう直ぐ判明しますね。


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2010年10月14日

10/14

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市場では壮大な実験が始まったと言う見方が多く存在します。
その理由はFRBがジンバブエ政策を採ると言うことですね。まぁ、大げさな表現ですが…ドルの輪転機を回し、米国債を中心に住宅担保証券などを買い入れるというものですね。その為にドルは全ての通貨に対し全面安になっています。日銀は「包括的金融緩和政策」で物価目標を0~2%の間に設定し1%を想定していると言いました。しかし円高ですので当然、消費者物価は下がります。この目標に対する日銀の姿勢度合いが分かりません。絶対に目標数字を死守するなら株や不動産は上がりますね。
この度、日銀は21年ぶりに政策転換をしました。

日銀券の価値を下げることは苦痛の選択です。しかし長らくの起こり得ないインフレを警戒しながらの金融政策は失敗し、失われた時代を創設しました。その為に今回、1989年に就任した三重野元日銀総裁の金融政策を転換し、たった5000億円の枠ですが、リスク商品のリートや上場ETFを買い入れると表明しました。日本の場合は潜在成長率を下回る物価目標値ですが、米国は経済を動かす為に、潜在成長率以上の物価目標を立て、それに沿って金融政策を実行すると言います。

この米国のインフレターゲット論は日本に有効だと考えられます。何しろ日本は現金を持っていても寝て動かないのです。上場企業のおよそ半数は無借金企業、しかもGDPに対し7%も預金があると言います。日銀がデフレ政策を採用している為にお金にしておくのが一番有利なのですね。だから現金を持っています。もし米国と同様に日本もインフレターゲット目標を4~5%と潜在成長率以上にすれば、現金を置いておけば損をしますから借金をして投資を加速させます。だから米国の株式は過剰流動性相場に突入したと言う見方で連日歴史的な上昇を示していますね。NY市場の9月の上昇は71年ぶりの記録なのです。

今日は円高が進みました。しかいこれまでと違い株は高かったですね。このところ商社株が高く、大型資本銘柄が上昇し始めたように感じます。日本も21年ぶりの政策転換なのです。本日は株が高いのでリートとETFを調べてみましたが…大きな兆候は見られませんね。もともとリートの時価総額も小さく、上場ETFも大きくありません。しかし両者とも無尽蔵に増やそうと思えば拡大できます。リートの会社は公募増資をして、その資金でジャンジャンとビルを買えば良いのです。ETFも同じですね。今日は先物から高いように感じました。しかし同時に金融相場銘柄が戻り高値を更新していました。

何度も言いますが、多くの投資家は見切り売りしていますが、日銀の金融政策を馬鹿にしてはいけません。21年ぶりの転換です。その意気込み度合いが分からず…、所詮、知れているという読みもあるでしょうが…日本だけでなく米国がインフレ政策を採用していますから、世界中にお金がばら撒かれ景気が刺激されますね。中国も車の販売を見るように未曾有の領域に入っています。まだ数字は取り上げるほど大きくありませんが、ようやくインドもまともな数字を出すようになっています。その成長力がすごいのですね。30%以上の数字は驚異的なのです。工場がすぐに2倍、4倍と必要になるのです。

1985年から始まった過剰流動性相場が再現される可能性が出てきました。あのときの光景を、思わず今日は連想しました。円高、株高…。

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2010年10月13日

10/13

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個人投資家のマインドは非常に弱く信用期日と重なり、見切りが多いように感じられます。
政策運営を見ても分かるように的外れな対応が多く、菅ロボット内閣ではなかなか株式市場は立ち上がらないと考えていましたが、10月5日の日銀政策転換の意義は大きく、証券マンとして、株に対し前向きになれ、自分の気持ちが楽になってきました。本日は珍しく2年ぶりになるのかな? お客様のところに電話をかけました。ただ、まだ市場の反応は鈍いでしょうが、もう大丈夫でしょう。しかし今日の市況だけ見ると非常に弱いですね。

一例を掲げるとDENAです。
本日は新規発行株式の為に、希薄化懸念から株価は大幅安ですが、このM&Aに絡む増資は歓迎です。多くの投資家は増資=株価の下落を予想するようですが、この増資は前向きな戦略的な増資です。現金と新規普通株の発行で、時間を買うことになります。スマートフォーンは急速に世界に普及しコンテンツの提供が急がれます。その中で先進国の日本が、ゲームと言う課金システムを確立したように、日本だけでなく世界中で収益化を目指す戦略です。これで5桁の株価は確定したと考えます。日本の人口は1億3千万人ほどでしょう。しかし世界の人口は69億人です。53倍ですからね。

増資=株価の下落を考えるのは間違いでしょう。
単に借金返しの増資や年金債務に充てる増資とは質が違います。しかも公募増資ではなく対価がハッキリしている増資ですね。問題は買収する会社が高いか安いかの判断です。その点は発表された資料だけでは判断がつきません。売上げ315万ドルではたかが2億6800万円の会社ですから、257億円での買収は、PSR100倍以上で評価で会社を買うので、高い買い物と言う評価もあるでしょう。しかし純資産が2671万ドルで22億7千万円だから約11倍ですね。でも、かなり「ngmoco」と言う会社を高評価しているのですね。まぁ、南場さんの経営判断でしょう。彼女は決して冒険をするタイプではありません。最近の好業績で人間ですから、浮かれている面もあるでしょうが、彼女のこれまでの実績は一流の領域でしょう。僕は心配していませんね。

むしろこの円高を利用した英断だろうと、久しぶりにワクワクする気持ちを感じています。狙い通り第二の任天堂の道を歩み始めたのでしょう。多くの投資家は目先の株価の上下で一喜一憂しますが、投資とは一緒に参加する事でしょう。DENAという会社の成長で、投資家は儲けと言う果実を得られれば社会参加している意味があります。最近の投資家は悲しい事に、目先の動きに左右され過ぎです。じっくりと10年程度付き合ってみたい会社ですね。株価は大きく下げた今日みたいな場面は、ユトリがあれば買いでしょう。出来高が証明しています。一度、ゆっくりと「ngmoco」という会社を調べてみたいな。
いよいよ日本から世界へ…

本来、株式市場は若い会社を応援する場です。
東電などの増資には反対ですが、このような発行なら大賛成です。公募と違う発行形態は最近の豊田通商の例に似ています。

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さて、二番底回避の動きは鮮明になって来ました。
昨日も少し書きましたが中国の自動車販売は1-9月で1313万台です。9月は155万台ですから10-12月期は単純に3倍して465万台です。この分では1800万台が見えて来ましたね。日産自動車の倍増の増産計画に笑いがありましたが年間3000万台の販売もまんざら嘘とは言えなくなってきました。加えて解説すれば日産は29.5%増の97400台、トヨタは9.3%増の78200台、ホンダは3.0%増の60900台です。かたる君推奨のマツダは32.7%増の21500台です。工場を移転した効果が出てきたようですね。

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もう一つの焦点は弱気な見方ですが、米国株式市場の過剰流動性相場の終焉が一部で指摘されています。所謂、「不景気の株高現象」はFRBの金融緩和期待により支えられていますが、この期待が過剰だと言う見方です。ヘッジファンドの決算期に絡み注意が必要だと言う解説もあります。でもね。金融相場は強弱観が対立しながら育つのです。米国株の回復が続きやがて日本にも波及します。今は信用期日や追証の整理で追われているのでしょうが、既に最悪期は脱出しています。久しぶりにワクワクを感じています。DENAが世界に羽ばたくか…。成功して欲しいね。

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2010年10月12日

10/12

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米国市場は政策への信頼感が回復してきているようです。市場と政策は一体感がないと実際の景気は好転しません。9月の雇用統計指数はどんな観点から見ても褒められるものではなく95千人が職を失いました。内訳をみると民間の雇用は64千人の改善ですが、政府系は159千人が雇用を失っています。当初は臨時雇いの揺り戻しと言われていましたがここに来て6月から既に728千人が雇用を失っており臨時雇用分を大幅に上回っています。一方、民間需要は年初から実体景気が悪いと言われていますが、一貫してプラスです。過去の改善度合いは1ヶ月辺り10万人以上ですから、現在は非常に弱い回復と言わざる得ないでしょう。

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ところが…株価は高値圏でも堅調な動きを続けています。理由はFRBによる金融政策期待ですね。所謂、不景気の株高現象を裏付ける回復です。通常は金融株から立ち上がりますが、米国金融株は日本のように下がりはしませんが、上がっているわけじゃありません。金融政策期待が存在して株は上げていますが、別の視点で動いているのでしょう。最近はドル安傾向で一つは輸出の回復があるのでしょうが、一番大きなのはキャタピラーのような存在ですね。BRICsの恩恵を受けている企業の活躍です。

同様なことがドイツでも起こっています。国内の自動車販売は減速していますが、中国を中心に高級車が伸びているようです。9月のベンツの中国の販売台数は1万3940台と倍増ペースで伸びており既に9月で通年目標を達成したと言います。トヨタの9月の伸び率は9%増で7万8200台です。1-9月期は20%増の58万2千台です。しかし落ちたとは言えGMは15%増の20万8353台と売っており1-9月期は37%増の178万台だそうです。

海外の株式はドイツから米国へ更には中国も回復してきていますが…日本だけは回復の度合いが悪いですね。本日の200円安でした。市場と政策担当者の間にはかなり深い溝が存在するのですね。例えば先頃、日銀は財務省から委託されん売り介入を2兆円規模で実施したと言います。しかし現実は一時的な効果で再び更なる円高に向っており本日は81円台に入っています。円売り介入での遅れていた下期の企業の為替予約は進んだと思われますが、それでも年末まで程度でしょう。国内景気はエコカー減税が切れ大幅な落ち込みだそうです。10-12月期はマイナスを予想するアナリストが居るほどです。

しかし5日に日銀は歴史的な政策転換を行いました。この効果も週末までのようで果たして本当に危険資産のリートや上場ETFを買い入れているのかどうか…市場は口先介入程度の見方なのかもしれません。長いデフレ政策の転換なので象徴的な報道を取らないとなかなか市場の雰囲気は変わりません。米国は1兆ドル規模の緩和策が予想されているようですが、日本は5兆円なので当然、ドル安は進みます。ただ1回きりの為替介入では効果はありませんね。先の安値(円高だから高値かな?)下回らずにもう一度、海外からの批判を恐れずに円売り介入を何度かやるべきなのですね。これじゃ、市場から格好の餌として日銀は馬鹿にされていますね。市場からの信認を得られるかどうかの瀬戸際なのに…これじゃ、市場はポーズと判断しますね。かくして失われた時代は続くわけです。

しかし…馬鹿にしては駄目だと思います。日銀は無尽蔵の紙幣がありますが、株式発行枠は有限です。東京電力が新安値を更新している現実は公募の処理に四苦八苦している裏返しです。持っていれば損になる増資株をそんなに新規の資金で賄えませんから、現物株を持っている人にセールスしている実体が、今日の1900円割れの現象でしょう。増資決定で株価は500円下がり、既に調達予定金額を上回る時価総額の減少です。主幹事、野村證券と東京電力は責任を果たしていませんね。

時代遅れの株屋は日本を信じ、政策を信じて株を売り買いするだけです。日銀さん、馬鹿にされては存在感が薄れるばかりです。追い込まれる前に先手を打ち続ければ、やがて政策の乗数効果は上がって行きます。これまでのように市場から追い込まれ、小出しの後追い政策では、どんどん政策への信認が失われていきます。市場主義の米国と計画経済である社会資本主義の日本とは株式の考え方が違うのでしょうが…市場の警鐘には耳を貸さねばなりません。

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2010年10月08日

10/08

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最近感じるのですが、市場はネガティブな環境が続いています。
確かに今までの政策はひどいもので呆れるばかりでしたが、今回の日銀の「包括的な金融緩和政策」は、今までの殻を破るもので画期的な現象と述べて良いと思います。…にも拘らず、市場の反応が鈍いのは、様々な理由があるのでしょう。

これまで狼少年と同じで…基金を設立しても直ぐに買い入れるかどうか分からない。と言う窺った見方をする人が居るかもしれません。金融政策は決断したら、即日実施をするのが建前です。投入金額が少ないとの見方があるかも知れませんが日銀ですから…無尽蔵の用意があります。だから信用乗数効果が生まれるのでしょう。方向性が大切なのです。

あの時、三重野さんが「株や土地の価格が下がっても実体経済に影響はない」と引き締め金融政策を実行しましたが、まさかここまで清貧思想が蔓延するとは考えませんでしたね。1991年の転換が後々響きます。同じ事で、今回の白川さんの行動は光るものでしょう。日銀がインフラ政策に方向転換するのです。CPIの目標値とはそう言う意味ですね。

しかし個人投資家の動向を見ると、完全にネガティブな株式への評価です。理由は最近、私が批判しているメディアの評価です。二番底懸念で若干の落ち込みはありますが、実態を表していませんね。…にも拘らず、必要以上に日経新聞社は、景気後退を煽りました。故に、いすゞのように機会損失を生んでいます。この間違ったメディア教育の横行により、日本人はいつも貧乏くじを引かされています。例えばこの1年の個人投資家の売買動向を観察すると…3月は売り続け、株式が下がり始める4月から高値圏の株式を購入しています。

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その後も下げ過程を一貫して買っていましたが、8月に入ると下値にも拘らず、一転して株を安値で売り始めています。この時期、株は下値持ち合いに転じており8月の末から株式は上がり始めていますが…個人は依然、売り傾向です。この行動は新聞やテレビの間違った報道により、扇動され個人投資家が行動を起こしているのでしょう。もう一つのグラフを見ると、個人投資家は一貫して株を売却しています。しかし外人投資家は継続的に株を買っていますね。一時的に金融ショック時に売っていますが、全体の評価からすれば高水準をキープしています。

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本日の、小糸工業への賠償問題は親会社の小糸工業へ波及し、大幅安しています。注目して欲しいのはTICK回数が7千回を越えています。1分間に約26回の売り買いがあった事になります。個人投資家が主体で株式の下げを演出したのでしょう。空売りによる参加でしょう。一方、買いで大きく上がる銘柄は、最近はないですね。個人投資家は目先の流れに傾きやすいのですね。加えて機関投資家の参加が少なく場の実弾による流動性が不足しています。おそらく…立て続けに発行される公募増資に資金が寝て市場に消化能力が薄れているのでしょう。故に値動きが激しくなります。

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通常、株価が動く時は切っ掛けを作る目先筋に、多くの大衆が自分もそう考える…と、相場に参加しますね。この大衆の参加が薄れているのでしょう。まぁ、これだけ市場を疲弊させる政策の実行を続けた咎めが現れているのでしょうが…。参加者が少ないと市場は廃れます。株は博打とは違います。世の中の読みなのですね。世論の動向を読むゲームなのです。そのゲームで正しい行動をすれば、企業が成長すると株主として利益も得られ、世の中に貢献を出来ます。だって必要な技術提供を後押しする事になりますね。株価が高くなるということはその会社が社会から必要とされていると言う事でしょう。必要とされてないから株価が下がります。

株価が下がると思った以上に最近は下がりますね。目先の値動きだけでその会社の魅力を知らないからです。多くの人は会社の中身も調べずに株を売り買いするのでしょう。好業績を上げ続けるDENAの株価が低迷しています。確かに国内市場のゲームの伸びは鈍化しています。しかしこれから世界に羽ばたきますね。既にその準備も終えて、まもなくレールを走る準備段階です。通常、PER20倍台の評価は当然だと考えますが…なかなか新しい分野なので外人投資家の評価も低いのかも知れません。ドンキーコング時代の任天堂を思い出します。

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2010年10月07日

10/07

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米国の雇用状態は悪いらしい。ADPリポートによると9月の非農業部門の雇用者数が前月比で3万9000人減少した。2万人程度増えるとの見方が一般的だっただけに驚きを誘い、市場では金融緩和を通じた流動性相場への期待と実体経済の厳しさが交錯していると言います。この金融緩和期待は大きく本当かどうか分かりませんが、FRBは先には1兆ドルを2兆ドルに増やしたのですが、更に資産を1兆ドル増加させると言う話があるようです。本当かな? でもアメリカはすごいですね。金融機関を虐めている政策を実行しているのでお金が回りません。デフレで恐いのは心理が変換することですね。まだ日本に比べれば株価を見る限り、ずっとポジティブな心理状態です。

長いデフレ政策で、いくら笛を吹いても効果がなくなったのが日本経済ですね。上場企業の半数は無借金企業で企業の蓄えはGDPの7%にも達していると言います。要するにお金を使わないのが正しい選択なのです。投資をすれば叩かれる清貧思想の国ですから、誰も日本で投資をしません。海外ではしているのですよ。そりゃ、不動産神話が崩壊し、昔は不動産を持っていればいくらでもお金を借りられたので、投資意欲が起きていましたが、今は、不動産はタダでも良いから引き取って欲しい人がウジャウジャいます。固定資産税を払うだけでも大変ですからね。この原因を作ったのが日銀総裁の澄田さんが引き金を引き、過剰引締めの流れを作ったのが三重野総裁でした。1989年12月から1994年の12月まで、三重野さんは総裁を務め、過剰なデフレ政策を堅持します。彼の名言は「土地や株が下がっても経済活動に影響はない」と言うものでした。

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この清貧思想を永遠と日銀は引き継いだのです。21年間ですね。
大銀行が続々と倒産する金融不安を演出したバブルを憎んだのは、日銀マンとしては当然です。彼の就任している期間はずっと円高でした。150円台だったドル・円レートは80円台半ばまで進みます。この三重野さんの金融姿勢を永遠と日銀は引き継いだから、日本はデフレが加速し東証一部単純平均株価は1579円から228円になり、土地も下がり続けます。しかし…今回、かたる君が東京に来てから初めて、日銀はデフレ対策を転換します。その姿勢転換の規模は僅かなので、市場は迷っていますね。

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普通、21年間続いたデフレ対策が転換するのだから、株価は急騰するのでしょうが…この2日間の上げ幅は僅か300円。理由はGDPの経済規模535兆円に対し、僅かに5千億円の政策転換の規模で…日銀の姿勢が本物なのかどうか?意見が分かれるところです。

市場関係者と日銀総裁とのマインドの開きは大きいですね。かたる君は、先日10兆円規模のメザニン・ローンを訴えました。2割の直接投資で総投資額が50兆円です。つまりGDPの1割を刺激しないと景気は立ち上がらないと考えているわけです。この想定額の1/20ですからね。この程度の規模では市場の反応が薄いのも頷けます。

しかし21年続いたデフレ政策が、初めて転換する意味は非常に大きいですね。
「信用乗数」と言う言葉があります。先程のメザニン・ローンの意味は20兆円がエクイティーで投資家から集めるリスク・マネーですね。残り20兆円が銀行融資でリスクがないので低利の資金です。今の金利情勢なら1%程度でしょう。都心の不動産の利回りが5%なら2兆5千億円が収益になり、銀行貸出金利は2千億円で残りが2兆3千億円、日銀はメザニンだから7%を取るとして7千億だから、残り1兆6000億円ですから、8%のファンドが組めます。この金利下で8%のファンドなら20兆円は簡単に集まります。しかも日銀がメザニンで応援するのです。いくら慎重な民間銀行でも4割の20兆円は融資するでしょう。つまり10兆円の出資で5倍の信用乗数効果で50兆円の新規需要が生まれますね。

今回の5千億円は少なくとも5倍の信用乗数効果はあるでしょう。
時価総額が280兆円ほどなので僅かに1%ですね。だからインパクトが足りません。勿論、リートはそんなに受け皿として、市場規模は大きくありませんが、上場ETFはいくらでも増やせます。少ない資金で効果をあげるにはTOPIXや日経平均のETFではなく金融株の銀行や証券のETFを買うことです。しかし…時間軸目標を入れたので、FRBが1兆ドルの資産拡大に走り、ドル安政策を採用し円高になると物価は下がり、再び目標達成のために日銀は、さらなる資産買い入れをしなくてはなりません。日銀は目標達成のために、エンドレスで、いくらでも資産を買い入れることが出来ます。この効果は相当大きなインパクトを生みますね。馬鹿にしてはいけません。日銀が株と土地を買うのですから…最後の砦の出動ですね。先程、企業はGDP比7%規模の現金を持っていると言いました。お金が動き出す材料はいくらでもあります。あとは切っ掛けなのですね。

当然、金融相場の始まり、はじまり。


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2010年10月06日

10/06

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日銀の政策について、もう少し掘り下げて考えてみる必要性が出てきました。今回の「包括的な金融緩和政策」は含みを持っている…との解説が主流になりつつあります。20年にも及ぶデフレ政策が染み付いているために、なかなか転換気運が生まれませんが、ひょっとすると…これが切っ掛けになるかもしれません。一つは時間軸を明確化しており、この縛りはインフレターゲット論とも受け取れます。つまりプラス圏の上限2%で、概ね1%を念頭においているとの事ですから、仮に円高が進み物価が下がれば、CPIが上がるまで第二、第三の金融緩和政策を実行すると言う明言とも受け取れます。(不退転の決意の表れ)

加えてCPIだけなく、ごく僅かの金額ですがリスク資産を購入する事により、資産デフレにも対処すると宣言しているようにも受け取れます。資産買い入れ基金は5兆円、内、国債などに3兆5千億円で、CPや社債などへ1兆円、上場ETFやリートに5千億円との配分ですが、資産デフレが進めば、その割合を変えてリスク資産も増額すると言っているようなものです。ゼロ金利、時間軸(インフレターゲット論)、危険資産の買い入れ(資産デフレ対策)、更には銀行券ルールに縛られない国債買い入れは、無尽蔵に増やすとの決意表明かもしれません。

GDP規模からみて総額が少なく、ガックリしている市場原理主義者の心とは、まだ開きはありますが、かなり思い切った対策かもしれませんね。要するに将来に対する、さらなる緩和余地を残しているから、市場は、この政策に反応する可能性がありますね。中央銀行が政策転換を宣言するなら、超割安水準の株式は急騰する可能性が出てきました。世界景気は二番底の回避方向で…失われた時代を続けた政策を創った日銀が方向転換するなら、競争に勝てる可能性が出てきましたね。足を引っ張る資産除去損失などが消えます。

つまり総資産経営のマイナス面が消えて、逆の効果であるプラス面が表面化する可能性が出てきました。信用創造を日銀が演出するのですね。株式市場は増資懸念がありますが、そんなことより、インフレ政策(包括的な金融緩和政策)の絶対量が勝ります。数日前に書きました。みずほの総資産は154兆円、三菱UFJは204兆円、三井住友は128兆円です。1%のインフレなら、みずほは1兆54百億円の含み利益が生まれます。三菱UFJは2兆円です。自己資本比率の達成は容易になります。

拡大解釈ですが、上場ETFの購入をするということは、国際決済銀行株投信を創設して普通株の受け皿にできますね。三菱UFjに3兆円の株式を発行させ、みずほは5兆円、三井住友は4兆円ほどの総額で12兆円ほどのファンドを創り、いずれ期間利益で相殺すれば良いわけです。実質的に増資分を日銀が引き受け、この仕組みなら、いくら厳しいバーゼル基準でも簡単にクリアできます。資産デフレを止めれば、貸し出しに弾みがつきますね。

ひょっとすると…。
勿論、日銀の覚悟度合いが問題になります。しかし市場経済は、その含みの方向性が出てきたと言うことは…やはり政策に反応するのが、市場の道理でしょう。良かった。これで矛盾を感じないで営業活動が出来るようになります。そんな訳で今日は実に久しぶりに、王道の金融株を買ってみました。金融相場の3点セットは銀行・証券・不動産です。この金融相場が幕開ければ…かたる君の腕が試せる環境がやってきます。前回は3年かかり10倍ぐらいでしたね。昨年末からの短かった春は僅か6ヶ月ですが9倍のスピードを達成できました。今回は果たして…20年ぶりに本物の相場がやってきたのでしょうか? 

白川さん、頑張って下さいね。貴方の決意が日本の若者の雇用をつくり、自殺者を減らし、鬱病患者も減らします。全ては貴方の肩に委ねられています。
僕も株屋を、まだやれるかな?

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2010年10月05日

10/05

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日本銀行は実質的なゼロ金利政策を採用し、更に5兆円の資産買い入れ枠を設けたことは歓迎できるのでしょう。しかしインフレ・ターゲット論を採用せず、資産買い入れの中身は国債やCP、社債などが中心で、ETFやリートの買い入れ枠は5000億円程度なので少し物足りません。まぁ、かたる君が、以前、述べていたメザニンローンの新設まで、勿論やるわけではありませんが、ETFやリートの資産買い入れは、同様の効果を発揮します。かたる君は最低10兆円と述べていましたが、現実は1/20の5000億円です。まぁ、新型オペと別枠なので、効果がないといえば嘘になります。しかし残念ながら不退転の決意は感じられません。金利は既に充分に下がっているから、いくら国債を買い入れても効果は薄いですね。しかも償還間際の1-2年物です。でも予想よりはサプライズです。

これで株価が浮上するか微妙ですね。
既に増資ラッシュの金額は数兆円なので、その額も埋めていませんからね。東京電力が5000億円だから…効果は限られたものですが、まぁ、頑張っているほうなのでしょう。しかし世界景気の二番底回避は確定的ですしテクニカル的に株価は上昇トレンドなので、その動きを助ける効果はありそうに感じます。むしろG7で追加の為替介入への理解が得られるか? この辺りの動きの方に、むしろ興味があります。温家宝首相と菅首相は廊下で急遽の会談と言うより、世間話程度の交流のようですが、新聞によれば、原点である「戦略的互恵関係」の構築が出来た…となっている点が、むしろ大きな材料でしょうか?

日銀の前向きな対応、懸念のあった対中関係修復の動きは、株高への背景として重要な役割を担うことでしょう。この姿勢が問題ですからね。二つの材料は明らかに株安への動きではなく、株高を援護するものです。4月の期日通過と相まって、株高の動きは確定的ですが、問題はその勢いと高さですね。年末に掛け、昨年のような増資ラッシュにならなければ株は、ある程度は上がるのでしょう。今度は政府の財政出動ですが…、予定されている金額は予算の関係で少ないから、金融規制の監督方法を見直したほうが効果は大きいですね。厳格な貸し出し基準を緩和して、逆に貸し出し態度をチェックするような拡大方向への規制緩和が望ましいですね。実施すれば株高になりますが…まぁ、無理かな?

このところ株式の売買代金が膨らんでいるのを理解しているでしょうか?
1兆円を割れている水準だったのですが、最近は1兆3千億円程度に膨らんでいます。まだ水準はかなり低いのですが…マズマズの範疇かな? まもなく第2四半期の決算発表を睨んだ展開になるのでしょう。やはりエコカー減税の影響もあり、自動車関連が最右翼なのでしょう。事実、今日もKYBなどが新高値を付けていました。

人間は不思議なもので…手がすくと何かを買いたくなるものです。多くの人は株高が見えないから信用期日が来ても売り切りになります。つまり上の売り物がなくなりますから、需給バランスが改善され、少ない資金でも株高が演出されるようになりますね。残念ながら、金融セクターは底入れとは言いがたいですが株価はかなり割安です。かなり投資マインドが改善されますから、ここは強気で対処です。ここでの狙いは、まもなく発表される第2四半期の増額予想銘柄の物色でしょう。

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2010年10月04日

10/04

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トヨタの株価は日本経済の実態を表現しているのでしょうか?
2003年に2455円を底に、2007年は8350円まで回復しますが、金融危機の影響を受け2585円まで下げて4235円まで回復し、しかし再び3000円を割れています。今日は多くの自動車株は高かったのですが、トヨタだけは安かったですね。同じ自動車の中でも効率化の違いからか? …二極化現象が進んでいます。あるいは製造業NO1の幻想が、信用買い残に繋がり整理が遅れているのかもしれません。

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2006年からの様々な悪法成立により、日本は規制強化時代に入り四苦八苦している様子が窺えるのが国内金融でしょう。リーマンなどの金融ショックはバブル崩壊で体力がなくなった銀行を直撃します。デフレが加速し総資産が大きな銀行経営を直撃しますね。軒並み100兆円を越える総資産を誇るわが国の金融界は堪ったものではありません。みずほは154兆円、三菱UFJは204兆円の総資産を持っています。1%のデフレと考えても大変な減損処理を迫られます。株価の減損処理はいい例でしょう。故に自己資本比率規制で安易な増資を実行した銀行は人気がなくなります。

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一方、日経新聞が騒いだ二番底懸念は消えつつあり、世界を相手にする企業の株価は堅調です。設備投資の要のNC装置をつくるファナックは、ほぼ今年の高値圏に近付いています。株価は正直なものです。

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国内雇用を維持しようと躍起になっていた製造業(経団連)ですが、民主党は製造業への派遣の禁止で動いており、法人税問題などもあり第2の空洞化へ進んでいます。この事例が日産のマーチでしょう。九州の雇用はタイへ動き、タイバーツは元気になっています。ここの注目は、日産とトヨタの株価比較です。同じ国内製造でも今日は、マツダの株価は高くトヨタは安かったのです。こじつけでしょうが、ドルとユーロの違いかな?と勝手に判断していました。円安・ユーロ高になっており115円台に入っていました。

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深刻なのは国内経済で…一部の元気な産業はありますが、概ね新興市場は壊滅的な打撃を受けているようです。国民の可処分所得が減り限られたパイの奪い合いだからでしょう。加えて中小企業を支えてきた振興銀行や武富士などの最後の砦の金融システムを叩いています。自見金融大臣は「おおきな影響はない」と述べていますが、実態を全く把握していませんね。要するに官僚ロボット内閣では国内景気のコントロールは出来ないのでしょう。雇用、雇用、雇用を連発し選挙戦に勝った菅内閣ですが、実態は派遣法の改正です。失われる雇用に(払う側)、増大する年金受給者(貰う側)の矛盾はまもなく爆発するでしょう。

ただ幸いにまだ、先人の遺産があり円高です。この円高を活用して体制を整えるやり方は沢山ありますが、果たして…実体を見過ごしている官僚ロボット政権にその覚悟があるかどうか…。後は覚悟の問題なのですね。国内金融が滞っているから新興企業は苦戦しています。故に金融と新興株は安いのでしょう。折角、いいものを持っている企業はたくさんあるのにお金が回りません。お金は唸るほどあるのですが…流れないのですね。この流れをせき止めている規制を撤廃しないとどうにもなりません。

まぁ、あまり深く考えても…どうにかなる問題ではありませんから、何れ時間が解決します。まもなく官僚ロボット内閣は追い込まれます。今の日本株は異常な水準です。でも多くの人は問題に気付き改善に努めていますが、その成果がなかなか株価に反映しませんが、一部は既に現れているようです。個人投資家は信用期日に泣いているでしょうが、既に90%は解決済みでしょう。まもなく短い夏が来ます。そう落胆する必要もないのでしょう。


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2010年10月01日

10/1

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なんと驚くなかれ…過去71年ぶりの記録が誕生しました。
NY市場は1939年以来9月としては最大の値上がり率だったと言います。約8%の上昇なのですが…。何故、このような現象が起きたかといえば、過剰な二番底への警戒感が4月から生まれ、その二番底の懸念がなくなったからでしょう。理由は、確かに欧米の景気は減速しましたが、それを上回る回復を新興国が成し遂げたからです。中国は米国を抜き世界最大の自動車販売国になりました。住宅に次いで大きな買い物は自動車ですね。

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不思議な事にこれほどの大記録なのに…日本では悪い話ばかりが先行しています。
今日は住友化学ですね。14豪ドルで買ったオーストラリアのニューファーム社の株価は、現在は3.72豪ドルの水準です。約610百万豪ドルと更に50百万豪ドルを追加出資しました。これらの影響を入れ、関連株式の評価損とのれん相当額287億円の損失を計上するそうです。ここに増資懸念が生まれ、株価は急落したとの話しですね。かたる君は以前、調べて住友化学を買ったことがあります。おそらく買い場だと思いますね。このような減損処理は一時的な損失です。主幹事証券が野村證券なので、増資懸念が生まれ当然ですね。しかし…僕が社長なら必要のない増資を株価の安値圏ではしませんね。それこそ株主に対する背任行為です。

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何故買い場かと言えば、高収益のペトロ・ラービグは、サウジアラビアのラービグにおける世界最大級の石油精製・石油化学統合コンプレックス開発計画の事業主体として、住友化学とサウジ・アラムコが共同で2005年に設立しました。2008年にサウジアラビア株式市場に上場したことにより、現在の当社とサウジ・アラムコの出資は、それぞれ37.5%となっています。このような理由からですね。多くの日本の化学メーカーは3流ですが、なんとか住友化学は国際舞台で活躍できます。オーストラリアの農薬会社への出資(20%)もその一環でしょう。

まぁ、個別銘柄の話しは、どうでもいいですが、どうして日本はいつもネガティブ報道ばかりなのでしょう。まるで虐待されて喜ぶマゾヒズムです。いい加減に…、明るい話題を取り上げて報道して欲しいものです。今日の夕刊には…菅首相が所信表明演説で法人減税を年内にまとめるそうです。大丈夫かな…パフォーマンスでは?と心配しますが、一応、国会の場で述べたわけです。ところが市場は大きく反応していません。

来週の日銀政策会議で、利下げ案や新型オペの拡充が観測されていますが、それでは効かないから量的緩和を目指し、国債の買い入れまで市場では噂されているようです。簡単なのです。何もしなくていいから…日銀自身にノルマをかけるのです。インフレ・ターゲット目標値を掲げるのです。2%の目標を掲げ、成果を出せなかったら、責任をとり退職金を返上し、自分が辞任すれば良いのです。デフレ社会の改善が叫ばれ、一体、どれだけの時間を浪費したのでしょう。

政府から国債を発行してもらい、それを受けて為替介入して、そのドル資金をもとにソブリンファンドを創設し、世界中の資源会社や穀物会社の株を買い、一方、国内は銀行に貸し出しノルマを与え窓口指導を徹底すれば良いのです。

さらに自ら新規需要を創る為に、PFI投信を創設してメザニンローンで出資します。その額は10兆円、出資比率を20%とすれば総額50兆円の投資ファンドになりますね。新規に50兆円の国内投資が起これば、簡単に地価は上がり株も上がり、新規雇用も生まれ皆がハッピーです。物価が上がったら、それから引き締めを考えれば良い話しです。地価は5年程度で2倍になれば、金利を引き上げれば良いでしょう。株価も暴騰しますね。簡単なのに…批判を恐れ、実行力がない。銀行は、この政策でばか儲けになり、自己資本比率も増資をしなくて達成できます。税収は増え財政赤字も減るでしょう。何故、このような社会を構築しないのでしょう。未来社会を創設すれば良いのですね。自動車なんかに補助金を出すのは止めて、ロボット大国を目指します。ホンダの株価は1万円を越えますね。介護ロボットなど…いくらでも活力のある国が出来ますね。

しかし官僚は批判が恐いから、思い切った政策を実現できません。政治家が主導しないと駄目ですね。未来社会の構築ですね。医療も光で結び専門家が診察でき、僻地診療も可能になります。遠隔地操作ロボットを使えば、難しい手術も専門家から平等に受けられます。ここでもオリンパスが1万円になりますね。

通信インフラ整備はソフトバンクに、ソフトを委ねましょう。アジアを巻き込んだ壮大なスケールの通信インフラを実現してくれ、アジア時代の幕開けになります。お金なんて簡単に兆円単位で出来ますね。そのお金を使い、今度は宇宙開発です。月面基地を創設して宇宙時代を日本が築くのです。最後まで抵抗し円安に追い込まれたら、既に時間切れで、日本は負けですね。今はまだ円高ですから、対策は沢山あります。要するに、やるか、やらないかの話しです。

株式投資もそうですね。今日はある株をお客様に薦めたら、月曜日まで様子をみると言います。下がったら喜んで買わなくてはなりません。自分の力量を超えた勝負は薦められませんが、所詮、人生は一回なのです。死ぬ時にお金を持って行けませんし、残す必要もありませんね。一番大切なのは悔いの残らない人生を歩むことでしょう。自分がどう考え行動するかと言う話です。初代東証理事長の藍澤弥八さんは、東京で借金をつくって大阪に逃げたのですね。たかが借金で自殺する必要はありません。良い友達がいて大阪で一旗当てて東京に戻り、一軒、一軒、頭を下げてお詫びを言いながら、昔の借金を返済したそうです。

今の時代はマニュアルばかり…生きているのは人間ですよ。僕らが生きているのです。それを法令遵守とルールやマニュアルが先行しています。法律なんか、みんな事後に成立するのです。法律を守って生きにくいなら、法律が間違っているのです。株式投資で大切なのは自分自身の気持ちのブレをなくすことです。負け続けても、信念は曲げずに自分らしく振舞いたい。

さて…くだらない話が続きました。
九州工場を閉じてタイに生産移管したマーチの日産の株価は高く、部品工場まで引き連れて海外生産比率を高めたホンダの株価も高かったのですが、国内雇用創出の為に、国内生産に拘るカローラのトヨタの株価は下げています。同じ自動車でも二極化です。経営者は割り切りも必要ですね。日本の場合、悪戯に頑張るから、いつまでもデフレ時代が長引いているのでしょう。生産効率を上げる為に、低価格車は早く海外へ生産移管しましょう。日本国にとっても目先の損失になりますが、中長期的にはその方が正解なのでしょう。勿論、会社もそうでしょう。株価が安くなって増資に追い込まれる前に…早めに合理化をする必要があるのでしょう。

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