今日の市況(2011年01月21日)
かたる:まぁ、上げ方も異常だったけれど…下げ方もきつくなっているね。日本の場合、まともな人間を育てる仕組みでないから…どうしても、どの世界でも本物の人間が少ないのでしょう。もともと社会構成が考えることを嫌うように教育も、社会の仕組みも出来上がっているね。個人の自由を認めない仕組み。金融でも、介護でもどんな業界でも御上(役所)が指図をするようにできている。この為に自由な考え方ができない。ソフトバンクの孫さんが地下鉄の車内でもインターネットが切れないようにしたいと提言したとか…。このような当たり前の自由度が、日本では認められていない。全てが許認可事業だからね。
時代や:どうして、そんなことが相場に関係するの?
かたる:相場はいろんな意見のぶつかり合いで…正解がないんだね。誰も将来のことは分からないし、不可抗力が生まれて予定通りに進まないことがままあるよ。9.11のテロだって、誰も予想してないでしょう。そうしてイラク戦争も…。事前に予想することは不可能だからね。与えられた条件の中で、将来を予想して相場を考えるわけだね。でも日本は全ての配分権は御上が握っている。とうとう、サッポロビールの買収に乗り出したスティール・パートナーズは撤退を余儀なくされたね。ブルドックソースの判決は極め付け。天下の最高裁が「平等の概念」を自ら否定した判決だからね。つまり中国と同じで恣意的なんだね。
そんな条件の中で、自由な発想が育つわけがない。御上は株を買うな。国債を買えと言っているわけだからね。国債を買って、その資金配分は役人様が決めるわけだよ。日本が停滞するわけだね。非効率な社会を構築しているから、GDPが伸びないんだね。成長率は先進国の中で最低だよ。どんどん抜かれるよ。国民をごまかして名目数字を実質に変えたわけだから…。僕が消費税の引き上げに賛成しているのは、疑っているんだね。官僚は馬鹿じゃない。もし国債を買わないような状況にすれば、お金が動き出すんじゃないかと思っている。だから増税だけれど、今は賛成だよ。国民金融資産を動かすために…。
トロ:きっと、カタルは機関投資家の運用能力が、欠けていると言いたいんだね。
かたる:うん。昔は株好きの運用者もいたが、今は日本生命もマリーンも何処にも運用者はいないだろう。だから株式の流動性が失われ、株価が上下しやすいんだね。昔はそれでも機関投資家が、クッションの役目を果たしたね。今はネットの時代になり、株価が下がれば売り上がれば買う。その背景を考えようともしない投資家が増えているね。誰が考えてもおかしな株価がどんどん生まれ、安値に放置されたんだね。日本株は…
そうして10月5日の日銀政策会議で、外人の一部のファンドは気付く訳だ。日本株は安すぎると…だって考えてみれば分かるね。日本は素晴らしい環境に置かれているよ。特に鹿島建設や大成、大林などの大手建設会社は成長株の素質を秘めているね。残念ながら小泉内閣の誕生で海外展開が出遅れているが、シールド工法など日本は自慢できる技術が腐るほどあるね。にも拘わらずロボット・サラリーマンは、学生だけでなく社会人も海外に出ようとしないね。僕は狙っていたが、なかなかいい銘柄が見当たらないよ。日揮ぐらいのものかな? 覚えている人がいるかな?大昔、僕は日揮が300円のころ原油価格が上がってきたのを見て推奨したことがあったね。本当は大手建設の出番だよね。
時代や:そんな話より、目先の株の話をしてよ。たしかにカタルが言うように株が下げてきたね。この後は、どうなの? まだ下がるの。
かたる:なんで…そんなに発想が貧困なのかね?今日は25日線を割れたみたいだね。広範囲に売られて売買代金も2兆円を僅かに欠ける程度まで膨らんで急速に訂正波動が発生している印象だね。この後の展開によるが、調整には二通りの波動があるよ。昨日、今日のように株価が下げるパターンと…残念ながら007やDENAは下げたが…株価は下げずに時間をかけて調整するパターンだね。みんなは株価が下げると驚いて不安になるだろうが…下げると言うことは新規人たちが参加するチャンスでもあるんだね。
考えて見れば分かるよ。だれも株高を信じなかったから、年末から年始は売り通しの筈だね。少なくとも数字上、個人投資家はずっと売り越しだよ。だからこの下げで新規参入のチャンスが来て、今度はまた相場のスケールが大きくなるんだね。その為の下げであって…悪い下げではないと思うよ。そうして値幅で下がると言うことは、短期に調整は終わると言うことだね。だから急激に下げてきた株は、良い銘柄なら買いのチャンスだよ。
トロ:おいおい、俺にはボロ株を薦めているように聞こえるよ。
かたる:007か…今日は買ったが僕だって分からないね。今日の目先のトレードは、ほとんどが空売りで全部買戻し…信用枠が無くなっちゃた。このところ手持ち株の下げで担保余力が減っているらしい。たいぶ損もしたし…トホホ。でも所詮、実験だからね。どこで本格的にやるかどうか…。みんなは銘柄が上がったとか、下がったとか簡単にいうが…頭の中は常に高速回転しているんだね。
例えば日本の新聞は「核心的利益」の文字は消えたと言っているが、中国の報道ではアメリカは認めたことになっている。この核心的利益とは…チベット問題や南シナ海、尖閣湾諸島を示すらしいね。つまりお互いの主張は認めようと言うことなのだろう。中国は面白いね。レア・アース問題(希少金属)も中国の保有シェアは30%なのに世界への供給量の70%も中国に依存していると言っている。つまりアメリカなどの保有国も出荷すべきと述べているね。
株と一緒でいろんな考え方があるよ。相場論は難しい。日経などは報道してないがスペインは貯蓄銀行に公的資金を30億ユーロ投入するらしいね。ブラジルは金利を引き上げて11.25%にしたね。ブラジル国債の金利は12.55%だと言うね。2003年の資金流入量は575億ドルで2010年は2034億ドルに急増している。まぁ、多くの国がチュニジアと同じように苦しんでいるね。昨年、トウモロコシは70%、小麦価格は47%上昇、大豆は45%上昇している。ユーロ安もあってフランスは小麦価格が倍になりパンの価格が上がっているね。
一方で、あのロシア第二位のルークオイル(LUK OIL)はガーナなどの西アフリカ中心に石油の開発を90億ドルもかけて投資をするんだって…びっくりしたな。ロシアが海外で資源開発だよ。一方でマーク・ファーバーと言う有名なファンドマネージャーは新興国投資の時代は終わったとも言っているね。このような様々な現象を見て、相場論は組み立てられているんだね。まぁ、みんなには細かい事まで話しても分かり辛いからやめるよ。要するに僕も分からないから、自分で考えろ!と言うことだね。でもまだ証券マン根性が抜けないね。小さな企業の株価を高くして資金調達させるべきだと思うんだね。大金融会社に1兆円もの増資を認めるなら、小さな会社に100億円の増資をさせて…なんと100社だよ。その方が…よほど社会のためになるね。
週末だけれど、心配いらないよ。僕は、目先は弱気だがガンガンの強気だからね。果たして当たるかな?
投稿者 kataru : 2011年01月21日 16:40