今日の市況(2011年02月23日)
かたる:いやはや…続落で安値引けの印象だね。
昨年の住友信託を思い出す次第だね。あの時も出遅れの金融が最後に来て、これで転機かと思い住友信託の高値を買いに行ったら相場はお終いだったね。今回は証券株が一段高するかと考えていたが…最後の持ち合い解消圧力と思われるが?その売り物で下げているようだね。基本的にハイテクなどは、既に解消売りはないのだろうが、株価が遅れている金融は続いているのかな?
時代や:世界情勢の影響で下げているんだろう。持ち合い解消売りなの?
かたる:そりゃ、表面上はそうだけれど需給動向では解消売りの動向も影響しているでしょう。通常は2月には決算を固めておきたいものだよね。稀にギリギリまで引っ張るケースはあるが僕が法人マンの頃は年初のあいさつで決算対策の意向を探っていたからね。まぁ、最後は3月半ばまで時間はあるが、今年は早めに終了したかと思っていたんだけれど…やはり予定していた下げに見舞われたね。
トロ:カタルは年初から弱気だったじゃないの。でもジャスミン革命の広がりはまだまだ広がるのかな?
かたる:分からんね。専門家じゃないから…。サウジの王子が帰国し対策を講じると言う話も出ていたようだね。クウェートは一時金に加え食料が無料だからね、驚くよ。サウジも何らかの対策を打ち出すと思うね。日本に影響が大きいのは、ペルシャ湾の方だね。更に一番怖いのは中国だろうね。意外にマスコミは騒がないが、北朝鮮はどうなのかな?こう考えていくと…相場が利食い調整に入るもの納得できるね。
空売りの方は、どんどん回転が効いているが、買いの方は石油以外は全滅状態だね。安値に放置されている内需を買っても駄目だし…。買いでやるとすれば、DENAに芽があるように感じるけれどどうかな?全体は決算発表も終わり、一巡したから仕掛けづらいね。まぁ好業績銘柄ぐらいのものだろうが…あまりビックはないからね。
時代や:カタルは相場観を修正したと言うが…ガンガンの強気じゃないよね。
かたる:不思議なもので、個人は手が空いているはずだけれど…押し目買いを狙うと言っても、実際に下がってくると二の足を踏むからね。僕は、だから一度の買わずに、2度、3度と買えるようにすべきだと言っているよ。ところが多くの投資家は株価が下がってくると株を買わないね。ここが不思議だよ。カタル銘柄の日本精蝋こと、ハニーちゃんが、ようやく買っても良いラインまで下げてきたよ。310円台なら買ってみたい銘柄だね。なにも350円台で買わなくても、下げたらいくらでも買えるよ。こんな銘柄は怖くない。
でもこの銘柄に限らず、概ね、どの株も…今の水準はそんなに高い株価位置じゃないね。だから短期調整と思われるから、少しずつ買い下がればいいんだね。3月は配当月でもあるし…配当利回りが高い会社もゴロゴロしているね。
時代や:だからそんな話ではなく、姿勢はどっちで臨むの? 今の発言じゃ、強気姿勢で買い向かう訳?
かたる:いいや、僕の手持ちは買いが多いから、カラ売りの銘柄を探すだろうね。今日だって、アンリツを買い戻したり、Vテクノロジーが切り返したので空売りしたのだけれど、下げたから直ぐに買い戻したら、更に下に行ったね。みんなは意外に腰が入ってないね。投資心理が改善したとは、なかなか思えないよ。本当に個人投資家は目先の連中だけで、腰の入った買いは、まだまだ皆無に近いんじゃないの。
でも東レの動きを見て、今日は意外に強いな…とも感じたね。この会社に、昨日買い戻した川重、日立などは好業績銘柄で押し目は買いになる筈だね。だから25日線を下回った辺りから、少しずつ買えば儲かると思うね。一度に買わないことだね。
トロ:やはり強気なんだ。
かたる:微妙だね。難しいの。今年は米国の景気が改善するが、非常に緩やかだろうね。その理由は金融規制にあるし、GSE(政府支援企業:フレディーマックやファニーメイ)などの処理が終わってないから、どうしても二番底の可能性が否定できないね。だからFRBは株を支えようとするだろうね。米国は市場経済の国だから、株価が高ければ、回復基調と考え行動をする人が大勢いるでしょう。
日本のバブル崩壊時に、三重野総裁はバーナンキと逆の政策を採用し、土地資本制度を崩壊させたね。何故、製造業の国などと言う発想が出てくるのか分からないが…額に汗を流し働くのが正しい姿とは限らないよ。最近、僕が家にプラプラしていると、あの人は遊んでいると思っている人が多いが、発想が古いと言うか…。僕は以前より、ずっと勉強しているし時間が足りないぐらいだよ。
時代や:それじゃ、さぞかしお金持ちになったね。
かたる:お前は性格が悪い奴だね。2月は散々だよ。1月から売りで相場を見ていたが…ここに来て相場観の修正を迫られ、少し方向性を変え始めたらこの有様だね。トホホ…戸田工業なんか100円以上下げているし、帝人も川重も、兎に角、狙っていた株はみんな下げたね。実はまだ下げてないものもあるが…。だから2月は損はしてないが儲かっているとは言えない水準だね。だいたい人間だから惚れた弱みもあるし…手持ちは損のカタログみたいなものだよ。
トロ:最近もカタルは強気一辺倒でないから面白くない。ツガミなどの材料を考えるとまだまだ伸びるようにも思えるね。
かたる:日本の製造業のレベルはすごいね。今は日経産業でTDKの特集をしているが一流企業とは弛まぬ努力をするものだね。LGなどは赤字のくせに社員の士気を上げる為に賃上げをするらしいね。中国も完全なインフレ体質だよ。もともと実質金利が低いからお金を使わせるように経済構図がなっているね。なかなか預金金利を上げないね。本来は景気が過熱すれば預金金利を物価の上昇に見合う水準まで上げなくては駄目なんだね。たしかに預金準備率を中心にだぶつくお金を吸い上げているが効果を発揮してないよ。
普通、貸出金利の引き上げは1回や2回は効かないが、3回目以降から効きはじめるんだね。これからだよ。だから今年は…と言うか今の相場は難しいと言っているの。その反面米国の景気は回復基調が続くだろうね。でも日本は政策効果は薄れ低迷する。しかし世界的なインフレ基調が続くからデフレの日本もインフレ圧力がかかるね。実に久しぶりの展開になるよ。ここに企業が目覚めるから活動が起こる可能性が高いね。
本当は相場が難しいから、少し休みたいね。3月、4月は、きっとここでワンクッションを入れるから強いと思うんだね。6月ごろ、米国の雇用が明確に改善し、住宅などのGSE絡みの話だけれど…解決の方向性が見えてきてバラ色展開になり、そうして資源価格が更に上がるのが夏以降なんじゃないかな? 再び調整だね。イメージはこんな感じかな?
トロ:悲観シナリオは今の情勢がサウジに広がり原油価格などが跳ね上がり、物価高の引き金を受け北朝鮮の混乱がおこり先進国も物価高の影響をもろに受けることかな?
かたる:その可能性もありかな?でも先進国が物価高の影響を受ける前に新興国は悲惨な状況を迎えるね。当然、経済活動は鈍り日本が経験したオイルショックのような状態になる。だからコマツやファナックなどの新興国向けの設備投資がらみは非常に危険だね。でも今の現実の受注は好調なんだね。
口では簡単にいうが潮目を見極めるのは非常に難しいものがあるね。昨日の先物の出来高は明らかに異常値で、潮目が変わっている可能性もあるね。こんな事が分かれば、僕なんか今頃、億万長者だよ。今日だってVテクの切り返しを売ったつもりだったけれど、上に持ち上げられ、更に売り乗せしようかと迷ったけれど、結局は出来なかった。こんなもんだね。やはり実践は難しいよ。
投稿者 kataru : 2011年02月23日 18:20