« 2011年05月 | 戻る | 2011年07月 »
2011年06月30日
6/30
かたる:皆さん、こんにちは…。概ね想定通りの展開のようですね。
「QE2後も何も変わらない。」と言う見方が登場したのが…22日だと思います。実際は21日の米国からですね。WSJに記事が載っていましたね。FRB議長自ら、米国の経済回復が鈍いことを認め、緩和方針に変わりがなかったので、慌ててポジションを閉めたファンドが再び市場に参加したと言うのが、今では共通の認識なのでしょう。加えて…おそらく6月はヘッジファンドの決算月なので成績が問われ、今年は運用成績が悪いのでドレッシングも行われているのでしょう。ただドレッシングと言っても…実際に相場が反応するわけだから、需給バランスは思った以上に良いのでしょうね。
トロ:何か…明るくなってきたイメージだね。やはり銀行株が上がっているためかな?
かたる:おそらく、こちらもバーゼルの新基準が伝わり、過度に懸念していた向きの買い戻しが主体なのでしょう。この考え方が正しいなら、三菱UFJは久しぶりに窓を空けて飛んでいるから、それだけなら、今日一日で一服するのだろう。
トロ:あれ? あんまり、うれしそうじゃないね。
かたる:うん。実は空売りをしてみたよ。昨日から考えていたが…、今日は窓を空けたからね。
時代や:あれ? 言っている事と、やっていることは逆じゃないの?
かたる:そうだね。僕は銀行が上がると思っているね。でも直ぐに上げるとは言ってないよ。僕は日立の動きを見て、基本はボックスだろうと思っているよ。強含みのボックス相場で、徐々に下値を切り上げるパターンだね。ただイメージより若干強いけれど…。既に日銀は資産デフレ対策から、貸し出しの窓口指導まで、ようやく実質的な金融緩和政策を採用し始めているからね。20年以上も続いたデフレ政策は、やはり終焉するのでしょう。
時代や:だって…ずっと日銀は、緩和政策を取り続けているじゃないか? おかしいよ。ようやく金融緩和政策を採用したなんて…。
かたる:金利だけ下げても、実際に貸し出しが伸びてないじゃん、同じことだよ。更に企業が手持ち流動性を厚く持っているのは、デフレ社会だからだね。インフレなら現金など保有しないで借り入れまでおこし、投資をするよ。来年、工場を建設するより、今年、建てた方が、建築費が安くなるとか…。そのような環境にしないと投資は起きないよ。
僕は最近、好きだったパチンコ屋に行ったことはないが…、お客さんの入りはどうなのかな? パチスロは規制により投機性が失われ、儲からなくなったから客足が落ちたね。昔ならパチンコ屋の収益が悪化すると、基本的に規制を解除し投機性も緩和されたよ。つまり、さじ加減が上手く働いていたね。裁量行政と言うやつだね。おかみに情けがあったから、世の中は動いていた。
ところが松平定信のような規制改革派が力を発揮し、棄捐令まで出すものだから世の中は混乱し低迷したが、時代は面白いね。ここで外資系のヘッジファンドが助け船を出し、2003年からの戻り相場に繋がった。小泉・竹中改革は成功だったんだ…と言う意見も出るほどだったからね。「白河の清きに魚のすみかねて、もとの濁りの田沼こひしき」と謳われたように、賄賂政治の田沼意次の時代を懐かしがったね。
西山さんだって男だから…、それにしても週刊新潮も酷な雑誌だ。どんな内容か知らないが別に構わないと思うけれど…。でもやはり、福島県民感情を考えると仕方ないのかな? 関係ないのに…、まぁ、未だに清貧思想は続いているんだね。
時代や:株の話をしていたと思ったら、不倫話に移るんだから、やはりお前の頭の中は、分かり辛いね。一体、何が言いたいのか?
かたる:僕は、時代は既に転換点を折り返していると思うよ。
昨年の10月から変化が始まっている。連日、日立の応援記事が日経新聞に載るけれど…賛同を得られないようだね。でも前から述べているように日立から銀行と述べているが…。今日は一昨日、紹介した三菱UFJは前の高値を抜いてきたね。今日は5月18日の389円を抜いてきたね。本当はその前の山である。5月11日の404円を抜ければ完全だが…これでも構わない。基本的に銀行株は大底を付けたんじゃないのかな? まだ分からないけれど…僕はそう考えているね。
でも日立が直ぐに500円台に抜けなかったから…僕はまだ早いのかな?とも考えているよ。つまり基本はボックスだが…ジワジワと下値を切り上げるパターンなんだろう。なかなか一気に前の高値を取って人気株に変化しないよ。それは市場参加者が限られるからだろうね。株が上がるためには、観客が必要だからね。仕掛け人だけの黒子相場じゃ、なかなか舞台にならないよ。あくまでも練習だね。
トロ:つまり中央突破の本物相場ではなく、脇役のゲリラ戦が主体だと言う読みだね。
かたる:うん。タクマやJUKIは行き過ぎたのでお休みだろうが…今日はラウンドワンが人気になっていたね。僕はアノマリー投資をした日本アジア投資も下値を切り上げている。おそらく来週は、戸田工業なんかも活躍すると思っているよ。その間、ここ数日上がった主力の銘柄はお休みだろう。何しろ、8月発表の1Qは赤字も考えられるからね。むしろ本格的に動くのは秋口からでしょう。
普通はDENAなんかも…、株価が一気に飛ぶものだよね。ところが参加者が少ないからチマチマした動きしか形成できないのだろう。おぉ、川重も強いね。321円まで入ったよ。やはり休んだ株は良いね。最近、興味があるのが大型株だね。その株価波動の分岐点を探れば、株で儲けるのは簡単になるからね。
僕は今まで変身するスター株を追ってきたが、なかなか生まれないね。まぁ、当たり前だけれど…。株も新値を切った時に、売らずに買い増しをしていたが、市場が弱く必ず一旦、お辞儀をして出直るパターンが続いているね。なかなかカタルらしい相場展開にならないよ。欲求不満相場だよね。仕方がないか…。まだ片肺飛行を続けているから。金融経済が動いていないからね。でもようやく20年かかり、日銀は資産デフレ対策を実施し、今度は金融庁が規制から振興へ、基本スタンスを180度変えると言うから、来年あたりから良い相場になるのでしょう。今の相場は、その走りだね。はじめチョロチョロだよ。ようやく新しい時代が明けそうだね
僕は日立が変われば、日本が変わると述べている。日立を見習い、リストラを始めたリコーは…間もなく下値のボックスを離れそうだね。このようなケースが多く出てくるでしょう。おぉ、ラウンドワンはストップ高だって…この株もオーナー系だね。もう動きが止まったので、最終段階では三菱UFJの方が売買代金は抜くだろうが…この株の動きがゲリラ戦を印象付けているね。僕は戸田かな?と思ったが…まぁ、色々だ。
(この原稿はザラバ中に作成しています。)
2011年06月29日
6/29
かたる:先日、「QE2後も、何も変わらない」と…言う株価反発への理由を述べたが…。結果は紆余曲折ながら、その通りの展開に見える。「日立から銀行へ」、この流れは日本の再生がテーマになっているが、そのために新興国の社会資本整備と、日本の震災からの復興に、戦後復興を成し遂げた社会資本整備の更新需要がダブっており、震災を切っ掛けに、新社会資本整備〈情報の活用〉をメーンテーマに据えている。
時代や:新社会資本整備って、要するに道路の構築とか…生活基盤の整備だよね。そんなことに夢があるのかな?
かたる:非常に理解し辛いかもね。僕が言いたいのは情報を加味した新社会資本整備を言っているんだね。まだ実験段階の範ちゅうを抜け出していない技術もたくさんあるからね。先日、テレビの報道で思ったのだが…、ナビには様々な機能が付加され、最近の交通事情から事故情報まで様々な情報があり、その情報を管理することで、効率的な社会形成がされつつあるね。先日のテレビの報道では、事故の多発地点で、何故、その場所で事故が起きたかを検証しており、センタラインの描き方などを改めていた。そのおかげと言うか、成果でその場所の事故率が下がったと言う。戦略的な社会資本整備の一例だよ。
つまり、今までは無尽蔵に思えた電力などは、実は限られたものだと言うことが分かったんだね。その為に、日本で採用させるかどうかわからないが、自然エネルギーの振興に傾斜するニーズが存在することも同時に分かった。だから東芝のスマートグリット戦略は的を得ているよ。自然エネルギーは不安定だから、その電力を安定化させる武器が必要になる。それがスマートメーターであり、007の見える化ビジネスだね。
既にインターネット網は整備され、この新しいインフラを利用して、様々な試みが実施され効率経営に役立つ情報管理の大切さが身に付くかどうか…。ITSなども、既に実用段階に入っているよ。GPSなどの位置情報を絡め、様々なサービスが誕生している。
トロ:つまり震災復興だけでなく、日本全体で効率化社会の構築に動き出していくと言う読みだね。そのきっかけが、この度の震災だと言う発想だね。
かたる:うん。必ず、その方向性なんだが…。
最近では富山の路面電車が注目され、まもなく銀座にも路面電車が走ることが決定されているね。あれは…お台場を結ぶのかな? ベルギーだったかな? 自転車通勤を奨励するために通勤費をくれるんだよね。今までの成長は、遮二無二、GDPを増やすことを念頭に置いてきたが、バブル崩壊により挫折した。昨日話した総資産経営の話だね。日立は効率を無視して何でも自分たちで作ろうとしてきたが、今では自分たちで使う部品まで、海外からの共同購入に移行すると言う。
分かるかな?メンツを捨ててROEに傾斜しているように感じるんだね。そうだな。都市建設でも良いが…これまでは容積率を増やして箱を大きくしてきたが…、これからは人間らしい自然を取り入れた建築になるよ。東京湾から流れる風の流れを計算し、都市計画が進み、緑豊かな新都市建設だね。代わりに容積率を上げて自然の空間を創ればいいよ。
今まで僕らは高給が欲しいと思ってきたが…例えば多くのサラリーマンは年収1000万円を目指していた。でも豊かさってなんなのかな? 物質的な豊かさは、心の糧にならなかった。僕が会社を辞めたのは、友達からの「遊ぼう」と言う誘いも一つの要因だったね。僕くらいの年代になると、そろそろリストラの対象で…現役でバリバリ仕事をしている奴が少なくなる。友達は釣りが好きで毎週のように、佐渡へチヌを釣りに行くと言う。でも僕は社会批判の記事を書いていたね。見えない壁に向かって吠えていたわけだ。
豊かさとは、何か?
幸せとは、何か?
移りゆく社会を見て、物質的な豊かさが正しいのかな?
時代や:おいおい、哲学者じゃあるまい…。それより株だよ。仕手系の材料株は物色の流れが変わりそうだね。太陽電池絡みは一服気味だし、これまで強かったJUKIやタクマも緩んでお休みかな?ほら…代わってカタルが注目していたLTE関連のアンリツがとうとう、売り出し価格を上回ってきたよ。ここからが正念場だね。
かたる:本当だ。知らなかった。僕は戸田の方に関心が向かっていたがアンリツも来ているね。実はこの2銘柄、今年初めに空売りをした銘柄で…何れも損をしたんだよ。馬鹿にして…。一本上昇する変身株とは違うが…循環の中では面白いかもしれないね。
時代や:他にもあるよ。787関連の大阪チタンも反発している。たしかに…時間は読めないが上がる銘柄は分かると豪語するカタルの心境も分かるようだね。
トロ:いや、今日は全体が上がっているからね。何もカタル銘柄が上がっている訳じゃないよ。
かたる:まぁ、何とでも…言ってくれよ。批判は慣れているよ。僕は自分の考えを言っているだけで、その通りになるかどうかは別問題だからね。実際に外れているから貧乏な生活を余儀なくされているね。ハハハ…そろそろ、流れが変わらないかな?運命の流れが…。
2011年06月28日
6/28
かたる:やはり、かなり強い相場だね。こりゃ、本物の動きだね。
強いが同時に期待したほど上がらないジワジワ相場で…余程の資金力があるかネット証券で丹念に細かい値幅で売り買いするしか方法はなさそうだけれど…。どの銘柄もそうだけれど、株価のステージを変える銘柄は、そんなに存在しないと思うよ。基本的にはボックスだね。
トロ:だから日立から銀行の本筋路線を主張していたが、ゲリラ戦に切り替えたの?
かたる:うん。おそらく今は、長いデフレの終了する大底形成の最中なのだろう。この最中と言うのは、実に分かり辛いね。当事者は現在進行形だから自覚しづらいよ。結果論は誰にでも言えるが、歴史的に過去を振り返らないとならないからね。おそらく3年~5年ほど経てば、あの震災の時が日本の転機だったね。…と言葉が交わせる程度なのだろう。
時代や:いつものことだけれど…カタルの表現は分かり辛いよ。もっと、はっきり具体的な事例を出してほしいね。
かたる:日産自動車がマーチの生産をタイに移管したのが2年ほど前だったかな? そうして現在は、日立が…今日の日経ではないが、変化を始めている可能性が高い。その日産は世界シェア8%を目標にしており、EVの黒字化目標も同時に掲げているね。
さらに最近の設備投資…。そうだな…先日、以前、株価を手掛けたことがある、東証二部のアーレスティーがメキシコやインドで、設備投資をするんだってね。あんな小さな会社が…ね。日産はロシアからブラジルと新興国中心に投資をしているし…、基本的に日本企業は完全に脱皮を始めたよ。以前、話したが、今日の日経産業では「第二のアルミ化…」と言うことで、電力料金が上がるから電炉の再編を話題にしていたね。昨日、述べたROE経営が生き延びる必要条件になってきたね。
トロ:要するに…日本企業のグルーバルな意識変化を…言いたい訳だよね。
かたる:うん。日本はこれまで総資産経営をしてきたからね。ほら、ソフトの開発で1円入札なんかが…代表的な事例だよ。絶対に1円では採算に合わないが、将来的に一度受注できれば、継続的な取引があるから、トータルで採算に合うと言う、バカげた論理で日本村社会を支えてきたね。
みずほのシステムトラブルの要因の一つに、合理的な判断でシステムを採用しないで、系列などを重視してきたよ。でも行き詰って来ちゃったね。三菱UFJだって、三菱系のシステムを継承したね。本当はUFJの方が優れていたと言われていたよ。系列とか…総合的な採算などと言う分かりにくい概念が消えていき、フェアな社会になるのでしょう。
時代や:色々あるんだね。まぁ、難しいことはどうでもいいや…株が上がればいいんだから…。それにしても…今日は少しおかしいね。ほら…カタルが空売りをしようと相場を見ていたJUKIは、突然、崩れちゃったね。市場には発注ミスなどの話が出ていたが…おかしな展開になってきたよ。
かたる:まぁ、あんな材料で少しやり過ぎだよ。
日立の数字はすごいのに…無視しやがって…。まぁ、今日の日経新聞に日立ハイテクの営業損益でトントンの数字はすごい事だね。あの震災の影響をもろに受けるはずなのに…。これをヒントに業績数字の読みを行う訳だね。ただ商社だと思うのだが…製造業の分野もあったかな? 少し調べないと…ならないね。兎も角、4-6月期はかなりの赤字を株価は織り込んでいるのだろう。
時代や:007が朝方、買い気配スタートだったけれど…何かあったの?
かたる:たぶん。日経産業新聞2面の記事だと思うね。
節電商品のアイリモタップと言う、電力消費の見える化、商品の話だと思うよ。でも売れるのかな? まぁ、三原さんの経営力に期待するか…。サッソーとか言う会社との提携らしいが…。僕なら…そのエネルギーを村田やパナソニックなんかとの関係を育てる方に注ぐだろうね。
007の将来性評価を落としたと言っても…捨てたものじゃない。僕はキャノンやリコーなどと、QBの提携を進めたり、ATMは何処かな…オムロンかな、それとも富士通かな? 要するに二次的な提携を進めた方が良いね。まぁ、なかなか理想通りに展開しないものだ。でも僕は、株価的にみて、あと1~2週間程度で007は反転し、上昇波動に入ると考えているよ。
トロ:ほら、かたる。以前の最強路線シナリオの三菱UFJも上がってきたね。今日は一時382円と…久しぶりの水準に顔を出しているよ。
かたる:400円を抜けてこなくちゃ…話にならないね。でもこんな動きなんだろうね。ところで新聞を読むと、米国も意見が割れているね。QE2の政策は失敗だとの見方が増えてきたが…。劣勢な方だけれど、今後の景気回復は順調に推移すると言う少数派も存在するね。ただ借金依存の消費から正常化に向かっている所だから、絶対に急回復はないね。
やはりいろいろ考えていくと…日本株は有望だね。さっき、遅い昼飯を食ったら…なんだか眠くなってきたな。今日はこの辺で終了だよ。
2011年06月27日
6/27
かたる:さっぱり…だね。閑散な市場展開が続き、需給面では強弱感が対立し、綱引き状態が続いているね。前回、日立に期待して中央突破を考えたけれど…震災復興の動きは鈍く市場の期待感は鈍いようです。ここ数日、言われているのは、日本が復興需要で立ち上がると言う見通しですが、市場を見る限り先取りする動きは、若干、存在するが…非常に弱いね。
トロ:例えば太平洋セメントか? でもほとんど追随はないね。
かたる:実際の復興予算は、第三次予算と言う小出しだからでしょう。次期政権の話ばかりで…肝心の政策の話に進まないからね。きっと市場には気迷いがあるのでしょう。でも市場を見ると不思議だね。最近、ずっと感じているが…日本の相場は諸外国に比べると強い印象を持つんだね。この感覚は僕だけかな?
時代や:動かないだけじゃないか…。別に強くはないよ。
かたる:でも昨年はNY市場が上がっても日本株は下がり、NY市場が下がれば輪をかけて下がる繰り返しで、一貫して弱かったよ。でも今年は震災の影響で下がっているけれど、ジワジワと最近は上げ始めている印象を持つね。一例を掲げれば桃太郎。鬼ゴムだね。
トロ:確かに自動車関連は、下期に急回復が予定されているね。それに日産自動車系列じゃないか…先日、ロシアにも布石を打ち、昨年の5.8%の世界シェアを、8%に拡大すると発表した会社だからね。過去の日産世界シェアの最高は1991年の6.6%だったんだね。だからじゃないの?
かたる:トヨタは米国に力を注ぎ失敗したが、日産は新興国に軸足を向けているからね。今日の日経新聞にも、銀行が新興国融資を増やして収益を上げると報道されていたね。この話はバーゼルと絡み、日本を変える動きだけれど…市場が理解するかな?
時代や:面白い言い方をするね。市場が理解する?まるで自分の考えが正しくて市場が間違っているような、独りよがりの考え方だね。まぁ、カタルらしいが…。一体、どういう事なの?
かたる:なるほど…独りよがりか。たしかに僕はいつも自分の考えが正しいと思っているね。日立を本命から外し、下がっていく東電を本命に据えたのは、原子力賠償法が背景にあり、選択として東電の免責か有限責任が正しい選択だと思ったんだね。間違った政策を採用したから、各地で原発の再開も難しくなっているし、他の電力株まで波及し日本全体のエネルギー政策が宙に浮いてしまった。
もし政府責任にしておけば、ここまで混乱しないし、問題は広がらずに最小限の被害で日本は再生を果たしただろうね。電力料金の値上げから、日本の製造業が一段と海外へ移転しているのは、必然の結果だね。短期的には日本の雇用は失われ、空洞化問題が浮上する。でも最近は「災い転じて福となす」の論者に変貌しているが…。やはり僕の選択は正しいと思うよ。市場の…、世の中の選択が間違っているんだね。
トロ:おぉ、強気のカタル節だね。でも何故、最近のお前の強気を支えているのは、どういう事なの?
かたる:一つは20年ぶりかな?
日銀の政策転換で初めてデフレの元凶である資産デフレに日銀が立ち向かったことだね。昨年の10月に日銀はリートとETFの買い入れを始めたよ。更に貸出しの低迷に対し、日銀自ら融資を即す窓口指導を、最近は少額ながら採用しているね。嘗て、日銀は銀行に対し絶大な力を保持し、窓口指導に銀行は従っていたね。更に…驚くことに、あの金融庁が変化すると報じているよ。泣く子も黙る、目黒謙一さんや木村耕三さんは金融界の鬼門だった。何しろ、三和銀行が飛ぶんだから…ね。
新聞報道は「規制から振興へ」と謳っている。もしこの報道が本当なら…先日のコラムで書いた実体経済と、それを補助する金融経済が一体化し、日本経済はデフレを脱却し正常な前向きな社会へ転換できるよ。折しも世界はインフレに苦しんでおり日本にとって願ってもない環境だからね。
更に、バーゼルでは自己資本比率を高める決定を下し、日本の金融界は総資産経営から決別する。つまり効率的な利益を求めるROE経営が主流になる。だから日経新聞の新興国で稼ぐ報道に繋がっているんだね。つまり銀行がROE、自己資本に対する利益率を重視する経営を実施し、その動きは産業界を指導するから、日立のような会社が増えるんだよ。儲からない規模の経営から、儲かるピンポイントの効率経営への変化が、加速する。
大雑把な背景はこういう事だね。長いデフレ社会の継続で完全に株価は下値を叩いた。2003年には、一度、保ち合い株の整理を終了したが、海外のヘッジファンドの活躍で新日鉄と銀行の株式持ち合いのようにライブドアなどが刺激になって復活したんだね。そのダメ押しの整理を、ここ数年再び迫られた。つまり保ち合いでも二番底を入れたんだね。2003年は外国金融の力で浮上したが…今度は自力だよ。本物だね。間違いなく理想の相場展開になるよ。
時代や:カタルはそういうが…サッパリ動かないじゃないか?
かたる:お前は馬鹿か…日本は世界で2番、いや3番か…要するに日本人が考えているより非常に大きな国なんだね。ドイツやフランスなんか問題にならないよ。大きな船がゆっくりと舵を切って、今度は180度、方向転換するんだね。ようやく息の長い本格的な上昇相場がやってきたように感じている所だね。でもあまりにゆっくりだから…間に合うかな?
時代や:間に合うか?って、どういう事。
かたる:それは僕個人の話だから、みんなには関係ないよ。ご飯と同じで始めチョロチョロ、中パッパ。最近の炊飯器は優れているから間に合うかもしれないが…。どうかな? まぁ、個人的なことは、兎も角、今日の動きを見ても感じるが、やはり強いよね。株主総会のせいかな? それとも僕の発想が正しいか? どちらだろう。
トロ:なるほどね。カタルらしい発想だね。窓口指導から金融庁の姿勢転換か…
かたる:JPモルガンのダイモンCEOは規制の為に景気回復が遅れていると述べているよ。先日、僕がコラムで書いた実体経済と金融経済は表裏一体の関係を裏付けている発言だね。金融庁は金融経済を規制によって抑え、実体経済のデフレを増長したんだね。金融が動かなければ実体経済は動かないよ。本来、金融はリスクを冒し将来性の高い産業に資金供給する役目を担っているんだ。ところが不良債権だとか…背任行為だとか…過剰な規制で金融を縛っていたんだね。その仕組みが大きく変わる。大蔵省のノーパンしゃぶしゃぶ事件から、大蔵分離で金融庁発足以来、初めての方向転換だよ。希望が湧いてきたね。
トロ:カタルらしい、先取り解釈だね。だから株屋だと言うんだね。まぁ、何れ時間が経てばそうなるかも知れないね。でもまだ現時点では分からないよ。可能性はあるが実現するかどうか分からない。方向転換は組織を変えなくちゃならないよ。木村さんが課長に抜擢されたばかりじゃないの? 同じ検査の人間が審査課長になったんだから、怪しいよ。あの日経新聞の報道も…。あまり、はしゃがない方が良いよ。
2011年06月24日
6/24
かたる:日本株は膠着状態を抜け出せないね。下がるでもなし、上がるでもなし…模様眺めの中で僅かな値幅で終始している。果たしてこの相場環境で儲けることが出来るのかな? 手数料の安いネット証券で難しいのだから、手数料の高い対面営業ではかなり難しいだろうね。昨日紹介した川重とか…などを、時間をかけて手掛けるしかないのかな? 一押しの日立もボックス圏の動きだね。基本的に日本の大手自動車の世界販売は2%増の予想だと言う。日産が一番で15%減、一番悪い予想はホンダだったけれど…。その数字を見ると日立が、明らかに震災の被害があるのに上に感じているが、市場の評価は強いが…そうかと言って、大きく上がるようにも、今の所、見えない。
同じように高値圏で位置しているのが、KDDIだけれど…。携帯電話の中で負け組の印象はあるが、最近のM&A攻勢は面白い。住商が大株主のジュピターテレコムを皮切りに先日は京都のフェイスからウェブマネーを買収したね。M&Aによりネット企業への参入の狙いは何処にあるのだろう? ソフトバンクは太陽電池に向かうようだけれど…日本のネットビジネスは世界的にかなり進んでいるから、このノウハウを海外展開に利用するための布石だろうか? 本来なら、東電が株式を外すから下がると考えるのが普通だけれど、逆に発表から上がっている所を見ると、外人投資家の評価はかなり高いのだろう。
一株利益は6万円ほどあり、PER10倍程度の評価は安いのではないだろうか?現在の世界基準は概ねPER15倍程度…情報を利用したビジネスは成長産業で、スマートフォンでは現在GPS機能を利用したサービスが急拡大している。通話だけの評価なら公共事業として大きく買えないが、複合的な収益拡大が期待され、やはり通信各社は面白い。ここに来てのM&A戦略は、時間を短縮し時代に合っているような戦略に感じる。本当はソフトバンクにアジアの進出を期待したのだが…。
時代や:最近はカタルらしい銘柄の紹介がないね。大型株の話なんか面白くないよ。
かたる:何と言うか…。基本的に小型株の寿命は短いよ。一回、人気を逃すと次に順番が回るまで、かなりの時間を要するね。丁度、007のように…。1年に1回か2回程度しか動かないケースが多いね。でも基本的に、僕は相場はボックス相場を想定しており、何度も取れる方が良いよ。日立にしても、おそらくボックスだろう。KDDIもそうだね。その点、川重のようなケースは珍しいね。何しろ、先駆して下げていたからね。今日は日経新聞に鉄道車両の特許の話が載っていたが、川重も切り口が多い会社だし、業績もマズマズ。決してサプライズではないが…。大きな会社ほど業績の変化率を期待するのは難しいね。当たり前の話だが…。だからこそ、日立なんだよ。
時代や:もう売ったのに…まだ拘っているの。
かたる:僕は自分が買っていようが、いまいが…、良い銘柄はそんなにあるものではなく、何度も紹介するよ。今日は下げているがDENAだって、株価ステージを変える可能性のある会社だよ。勿論、KDDIも…
時代や:ステージを変えるって…どういう事?
かたる:今までのイメージが変わることだろうね。日立はひょっとすれば、コマツのような存在になるかも知れない、若干の希望を感じるね。KDDIも負け組の通話だけの携帯電話会社からの脱皮が掛かっているよ。更にDENAは日本から世界へ市場が広がるね。絶対にグリーではないよ。グリーは最近海外に目を向けているが、DENAは前回、僕が手掛けた時だから、5年以上前だね。その当時から海外展開を模索し、米国と中国に拠点を設けていたよ。ここが違うね。所詮、日本の人口は1億しかないが、世界は69億だからね。夢の大きさが違うよ。
トロ:でも意外に頑張っている産業があるね。いつだったか…カタルだと思うが、製品メーカーと部品メーカーの地位が逆転している…と、言っていた意味が分かったように思うね。今回の震災でSCMの重要性が嫌と言うほど理解できたね。先ほどの自動車メーカーの業績の差は、ルネサスのマイコンの在庫状態だと言う指摘もあるね。日産はなんでも震災前に大量の注文をしていたらしいね。普通ならメーカーのほうに優位性があるのに、今では部品メーカーにお願いして製品を回してもらっている状況が他にもあるからね。
かたる:確かに…汎用品と思っていた電子部品の価値が高まっているかもしれないね。ロボコンことケミコンのアルミ電解コンデンサーもそうだし…。2日前の新聞では2部だけれど指月電機の増産記事に惹かれたね。なんでもEVや太陽電池向けの需要が増えてきて大幅に増産すると言うからね。でも残念ながら2部上場だから…。先日、僕は日本精蝋が面白いと思い買ったけれど、人気に火が付かなかったからね。結局、いくら業績が良くてもやる人が居ないと株価は上がらない。
一例を掲げると、桃太郎こと鬼怒川ゴムだね。この銘柄は昨年からやっているが、日産系はリバイバルプランで部品会社を淘汰したからね。その為に販路を拡大する必要があり、中国自動車メーカーから大量に受注が伸びているね。だから僕は手掛けたが…いくら業績が良くても以前は株価の反応は限られていたが…、それが、今回の自社株買いにより、一気に需給バランスが改善しているようだね。なにしろ新値だからね。この例でも分かるように、問題はやる人が居るかどうか…。そうして、その手掛けているグループの資金力と手腕が問題にされるよ。
必ず三菱UFJの株価は上がり、何れ4ケタに復帰するよ。馬鹿にしちゃダメだ。単に増資で需給バランスが崩れているから、株価が安値で放置されているが…、何れ時間をかけ収まるところに玉は沈潜されるよ。本当は、野村証券などは三菱UFjの10%程度の現物沈潜活動をすべきだね。更に三菱銀行の行員は、ことあるごとにお客様に自社株を薦めればいいのだ。
トロ:いつも銀行だけれど…好きだね。お前は…。
かたる:考えてみれば分かるよ。バブル崩壊により不良債権処理に苦しんで1989年から2003年だよ。実に14年の歳月をかけて不良債権処理を成し遂げてきたら…、今度は自己資本比率規制だからね。もともと日本は総資産経営で、総合力で勝負する経済体制だからね。ところが外人投資家と言うか…、世界基準はROEが基準。投下資本に対する利益率を問題にするんだね。日本は世界に先駆けてデフレ時代に突入して、間もなく大きく変化するよ。でも世界の銀行は…ギリシャ危機に見られるように、まだ立ち直る気配もないね。日本は世界に先駆け、最先端を走っているんだよ。だから、いつも注目しているね。
時代や:それにしても昨日の米国は、てっきり駄目だと思ったが…引けにかけずいぶん切り返したね。不透明感があるが、どうなのかな?
かたる:何度も言うが…米国は心配ないよ。問題は中国。温家宝首相はインフレ克服の勝利宣言をしているようだが…危ういよ。物価統制をしており、米国は中国企業の不正会計を問題にし始めているからね。いくつもの切り札をちらつかせ、市場原理化を迫っているね。備蓄原油放出のIEAの狙いも中国対策の可能性が高いね。もともとQE2によるドルのばら撒きで物価が上がり、中国などの新興国は米国批判を続けてきた。そこに共和党内部からもFRB批判が生まれており、次の対策が難しくなっているね。結局、僕は過度の金融規制が経済成長を阻害していると思うのだが…一概には言えないところが難しい。金融危機の解決にはどうしても時間が必要だからね。
来年、仮にオバマ大統領が再選されるようなら、更に金融機能の回復は時間を要するだろう。強力な共和党の大統領候補が誕生するのだろうか? 基本的に市場経済に相性がいいのは共和党だからね。最後にスマートフォンの需要で通信量が飛躍的に拡大しておりLTEをはじめとする設備投資関連も注目されると思うよ。先日、紹介したアンリツなどは候補銘柄の一つだね。さて今日はこの辺で…頑張れ!日本株。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2011年06月23日
6/23
かたる:一昨日の反発から昨日まで、一気に買戻しが入ったようですね。昨日は「QE2後も何も変わらない」と言う仮説を支持しましたが、今の所、あまり強くはないですね。まぁ、予想通りですが…やはり中央突破は難しいのかな? 日立から本筋は銀行だろうと思いますが…。大きな資金なら、間違いなくこのラインですからね。でもその動きは今の所、強く感じられません。でも先駆して下げた銘柄の波動が変わっているかもしれません。例えば川重は、ようやく反転したように見えます。でもゆっくりですからね。
トロ:つまり資金は戻り始めているが、まだ打診程度だと言う感じかな?
かたる:うん。そんなイメージに見えるよ。
時代や:そう言えば、昨日、指摘していたソフトバンクも続伸しているね。やはり反転したのかな?
かたる:どうかね…。チャート上の確認はずっと後になるからね。ただ昨日は珍しい現象だよ。通常、売買代金1位と言うのは、高値で活況にある状態の時に、売買代金が一位になる訳だね。それなのに株価が下値で売買代金が一位と言うのは…ある種のサインである可能性は高いよ。だから、わざわざ取り上げたが、先の動きは…誰も分からないからね。
トロ:このところ日産系の動きが良いように感じるよ。思いだすね。昔、みんなで日産をやったね。あれはリバイバルプランの時だから…ずいぶん前になるが…。
かたる:あの戦略で日産系の部品メーカーが自立したんだね。今では日産系の自動車部品メーカーが、中国メーカーから部品を多く受注しているよ。カタル銘柄の桃太郎こと鬼ゴムでしょう。河西工業なんかも小さな会社だったけれど、あれは奇端汽車だったかな? 大量の注文を受け工場建設に動いたね。でもあの時は大変だったんだよ。無理な要求を突き付けられて…そのおかげで力が付き、価格競争の激しい中国市場からも認知されたんだね。
「災い転じて福となす」
今回の震災も日本にとっては良いことかもしれないよ。東電の間違った選択は発送電分離の問題から、自然エネルギーに発展して…世界で一番の省エネ技術立国が構築されるかもしれない。古河電工の超電導線が紹介されていたが、住友電工を含め実用化が早まるかもしれない。砂漠の太陽電池で作った電力を日本で使うとか…。世界にはたくさんの自然エネルギーが存在するね。海水の動きを利用した発電など色んなことが考えられるが…世界に先駆けての技術発展が確立するかもしれないね。
更に節電を迫られ日本電産など海外移転を増やすね。カローラは副社長が否定しているが80円で利益を出すと豪語しているね。考え方は二通り…ロボコンことケミコンも日本電産もどちらかと言えば、売り上げが増える分ぐらいは海外生産を増やしているね。一方、トヨタは汎用品の大衆車を造ることに拘っているね。僕なんか儲からない車なんかに力を入れなくても…と考えるね。それよりITSに興味があるね。昨日、クラリオンが人気になっていたから調べてみたが、あの内容では今は手掛けられないね。
時代や:そんなことはどうでも良いが…最近はヒットがいないよ。何かいい銘柄はないのか?
かたる:分かれば苦労はしないよ。でも素質のある銘柄は数多く存在するよ。問題はその素質が開花するかどうかだが…だから今日は下げているが、DENAは注目される訳だね。一般的に言われている好業績とか…そんな小さな話ではないね。売り上げが2倍、3倍に膨らむ可能性があるんだね。それが分かるのは早くても来年だろう。でも月次を追えるからね。アナリストなら会社に通い数字の推移に注意を払えばいい。
トロ:この3000円前後のボックスを抜けると思っているわけ?
かたる:そんな事は分からないよ。要するに米国子会社の業績の推移が問題になる。あとは最近、話を聞かないが中国の会社はどうなったのかな?同じ時期に足掛かりを築いているが…米国はM&Aで時間を稼いだ。僕は楽天家だからね。成功して1万円台に抜けると思うね。何しろ、原材料費は固定費の人件費位のものだからね。
でもなかなか狙い通りに運ばないケースは多いね。失敗した銘柄の原因を考えると、頭の中で描いた動きに、実際はならないケースが数多くあったからね。要するに株が大きく上がるためには会社に変化がないと駄目なんだね。仕手系の材料株は仕掛け人の力である程度の水準まで株価を上げることはできるよ。力さえあれば…でもそれは演出だからね。皆が認める会社に育たなければ、所詮は独り舞台だよ。今日も先物の影響が、かなりあるんだろうね。
さて問題は明日以降だね。僕は現時点ではゲリラを支持している。でも外人が主役だからね。彼らの意向に沿う銘柄を選ぶのが正しいのだろう。それではまた明日。
2011年06月22日
6/22
かたる:ようやく反発したね。ギリシャ問題に一応の延命策が施され世界市場は好感した格好。ついでにFRBの議長声明への期待かな? 市場にはJPモルガンとSECの和解などの話も出ているが、基本的には過度に警戒していたQE2後の動きに対し、市場に一定の解釈が織り込まれた末に反発したのでしょう。「QE2後も何も変わらない。」と言う。よって、過度に警戒していた資金が戻り始めた現象と言う解説のようです。
カタル君の時間的な読みは見事に外れ日立は、一服、入れてしまったね。今回、学んだことは先物の効用ですね。別に日立に限りませんが、多くの大型株は、やはりかなり先物などの指数の影響を受けるようです。今日はその先物は先日のSQ値の9553円を上回っています。現在は9600円ですね。でも個別から買われているわけではなく今日はあくまでムードですね。
時代や:あれ? 日立が上がってきたのにあまりうれしそうじゃないね。
かたる:だって投げたんだもの。基本的に復興銘柄を手掛けるのが筋だと思っているよ。そうして三菱東京に向かうラインだね。もうすでに日本は変わっているのでしょう。なかなか実感できないだけかもしれないね。失敗体験が身についているからね。でも市場を見ていると意外に強いんだね。僕の感覚のような上げ方はしないけれど…下がらないんだね。例えば日立でも良いよ。昨日の443円のポイントは買い場だったけれど、あの空気は実に嫌な板だったね。441円が前回の安値だから、その手前で止まり切り返したのでチャート上は問題ないが、実は17日の448円まで行き453円で止まるべきだったのだろう。あの仕掛け的な買い方が水をかぶり、もう一度、仕切り直しを余儀なくされた。僕にはこの動きが気に食わなかったね。日経新聞が連日、応援記事を書いているが今ひとつだね。
トロ:まぁ、中央突破を狙おうと思う方が無理と言うものだよ。でも今日は460円台に戻り可能性があるじゃないか? お前も不思議な奴だね。動きが自分の波長と合わないと外すわけだから…。
かたる:僕は売ったら上がるケースはよくあるよ。先日のロボコンことケミコンもそうだね。今では戻り高値を更新し続けているね。アルミ電解コンデンサーは汎用品だけれど、競争力があり売れているらしいからね。僕が売ってから100円以上は上げているよ。他のカタル銘柄はみんな順調だね。
時代や:でも儲からないね。なかなか爆発高しないもの。どうしてカタルのタイミングとずれているのかな? 狙いは良いじゃん。
かたる:上がるとコロッと態度が変わるね。お前は…先日は僕が松坂かな?と言ったら終わっている桑田だと文句を言っていたじゃないか? おぉ、上がってきたね。日立は463円だよ。持っていれば買値を上回ったね。貴重な経験をした。先物の動向に注意を払う必要がある訳だ。
自分で売り買いをし始めて6か月ほど経つが…成績は若干のマイナスかな?でも色んなことを学んでいるね。一つはようやく新興勢力が力を付けてきたね。市場にこのようなグループが育ってきたのがうれしいね。僕の仲間なんだけれど…すごい規模で株をやり始めている様子だね。先日、電話があって証券界会社を紹介したよ。証券会社も与信力があるからあまり大きな注文を受けられないんだね。大手証券なら数百億は簡単は受けてくれるが…中小やネット証券などたかが知れている。
時代や:そんなに大きくやっているの?
かたる:僕は詳しく聞かなかったよ。関係ない話だから…でも100億単位らしいよ。まぁ、この程度のお金で市場で動くようになってきたのはやはり時間調整のお蔭だろうね。持ち合い解消売りも峠を越し、殆ど、ないんじゃないの?だから需給バランスがある程度の沈潜で動くようになってきたのだろう。やはり時間をかけた整理は新しい時代を創るのだろう。みんなも安易に空売りをしない方が良いね。
トロ:つまりかたるは長い時間をかけた調整が新しい相場を創る原動力になっていると言う意見なんだね。
かたる:うん。なかなか進まない震災復興だよね。宮城で村井知事が漁協との交渉で苦労している様子が報道されていたよ。人間と言うのは欲だからね。生死をさまよった経験がある人でも自我を通すんだね。難しい動物だ。
トロ:まぁ、そんな事よりやはり中央突破の線も出ているような相場付きになってきたね。
かたる:うん、僕は当初、日立は最初9日だったかな? 今期の業績見通しの発表でスタートすると思っていたが、それが空振りで…仕方なく復興基本法が成立した月曜日だと思っていたんだよ。ところが、実際は昨日の午後からだったね。結局、外人に振り回されているんだね。一番、高い可能性だと思うよ。ほら…三菱も370円台に復帰だ。
トロ:じゃ…今度こそ、中央突破かな?
かたる:分からないよ。自信がないね。僕の頭の構造の中と同じタイミングで動かないんだもの。何故、ズレが生じるのだろう? 今日は強いね。先物の売り物が消えているよ。今は9630円で1486枚の売りが出ている。さっきまで1000枚単位の売りが並んでいたのに…941枚に、862枚となっているね。今日は順調に上値の売り物をこなしているよ。太陽電池絡みの材料株もお休みだろうと考えていたが意外に腰が強いね。折角、ゲリラ戦に舵を切り始めようとしたら、これだからね。世の中、ままならないよ。
時代や:外れやカタルの逆を行けだな。
かたる:うん、その方が儲かるかもしれないよ。でも今日は気分が良いな。少し相場が分かったような気がしてきたね。全体の動きも見えているような気がするよ。
時代や:口だけなら誰にでも言えるよ。やはり実績が必要だよ。損をしている奴のいう事を聞く奴はいないよ。ハハハ…3流ディーラーさん、頑張ってね。
かたる:そうだね。それにしても今日の動きを象徴しているのは売買代金1位のソフトバンクだろう。この株は先駆して下げており、更に自然江ネルギー関連法案の行方次第では、本命になる可能性がある株だね。いろんな意見があるが、昨日のアイディアだね。「災い転じて福となす。」ある意味で復興関連株としての位置づけもあり得るね。まぁ、市場には様々な意見があり何を言ってもどのように動こうが自由だからね。
2011年06月21日
6/21
かたる:基本的な条件は揃っていると思うけれど…。仕掛け人が不在のようで、どうも先週から一部の外人売りが先行しているようですね。何も日本株だけでなく米国も同様なのですが…、特に、この1週間の玉の外し方が…かなりの規模の売りのようですね。
トロ:やっぱり中央突破は難しかったね。カタルの復興基本構想は無理だよ。説得力はあるが…外人買いが必要だからQE2終了の6月が基準になっており、少なくとも2~3か月は様子見が必要なのだろう。最近ではたくさんの懸念が挙がっているよ。中国のCPI数字はそれほどでもないが食料品は2ケタの上昇を続けているから生活が大変だろう。それにカタルが指摘していた原油価格も、昨年末の水準まで下がりそうだよ。現在は93ドル台だよ。お前は昨日、ドイツの自動車販売が堅調なので、世界経済はそれほど落ち込んでいないと結論付けていたが、どうかな? 景気減速は、これから本格的になるんじゃないの?
かたる:そうかな?
僕には日本株が上昇する条件が揃ってきたように感じるんだけれど…。実は昨年だったかな? マツダを手掛けたきっかけは国内生産比率だったんだね。最近はメキシコかな? 米国から生産基地を移転するようだけれど…。もともとマツダは国内工場がメインなんだね。だから為替の影響が自動車の中で一番大きいのだ。でも5月の貿易統計は、震災の影響で大幅な赤字だったね。
時代や:じゃ、何故、円高の動きになっているの?
かたる:資本収支を含めた経常収支では、そんなに大きくないのだろう。むしろ黒字かな?なにしろ債権大国だからね。伊達に円が強いわけじゃないよ。米国は流動性の罠に陥る可能性はあるのだろう。日本のバブル崩壊で味わった現象だね。これから話す事は…僕も見えている訳じゃないが…あくまで発想だからね。自然エネルギーの買い取り法案の成立に菅総理は力を入れていると言う。当然、経団連の米倉会長が反対するように電力料金が引きあがるのだろう。このような現象がカローラなどの生産移転の切っ掛けになるかも知れないね。
トロ:いったい、何が言いたいの?
かたる:僕は、東電の処理は電力料金の引き上げに繋がり、菅内閣のやり方に異議を唱えたが…。「災い転じて福となす」の格言通りになる可能性もあるよ。要するに日本が変わるきっかけだよ。テレビと同じで…汎用品の製造を日本が手掛けても、終わりのない戦いを強いられるだけだよ。そういう時代を限りなく続けてきたけれど…そろそろ、発想の転換が必要なんじゃないのかな?
1ドル360円だった円が、今では80円だからね。4倍以上になったわけだよね。強くなった円を使えば良いよ。そうして支配すればいい。日本にはそのような発想がないから、終わりのない戦いを強いられているだけだね。
トロ:まだ分からないよ。
かたる:僕は米国などの資産を買おうとはせずに、アジアのインフラ整備を作ってあげて、その使用料をもらう形で、日本国民が生活する資源分ぐらい稼げるんじゃないかな?…と思っているよ。例えば、今、タイではダウェイの整備に、日本の力を求めている。少し解説が必要かな? 以前、東西回廊の話をしたのを覚えているかな? 2009年6月12日の「今日の市況」に地図が掲載されているよ。道路の整備や水道に鉄道、人々の役に立ち喜ばれるよ。さらに将来、それらの低開発国は必ずインフレになり、資産価格は上昇するから、その社会資本設備を売ってあげても良いよ。会社ごとね。
トロ:お前らしい発想だね。
かたる:今、お金があるのは商社だよね。総合力もあり、企画立案などの能力もあるよ。複合的なまとめ役としてはピッタリなんだが…。僕は高くなった石油や鉄鉱石、石炭などの資源会社を買うより、アジアの社会資本整備関連に力を入れるべきだと思うね。高速道路網の整備なら採算に合うインフラ整備が可能じゃないかな? 電力でも、下水道でも…。やるからには、必ず採算性を考えないとならない。でも過去の日本のように、多くの国は成長率が高いから、現地通貨の借り入れで行えば大丈夫だよね。信用を補完するだけで資金は集まるだろう。
おぉ、原稿通りに動いてきたな。実はこの原稿はザラバ中に書いているから、少し株価との整合性に欠けるかもしれないが…ご容赦くださいね。現在は2時半過ぎです。今日のビスタの原稿通りの動きになってきました。でも…、えぇ…ん。まぁ、良いか。
トロ:お前の好きなDENAの話か? それとも先ほど話題にした、日立かな?
かたる:まぁ、そんな所だよ。でも今日、僕が買ったのはゲリラ銘柄だね。冒頭で解説したトロの意見も一理ある。要するに8月にずれ込むパターンだね。果たして、どっちだろう?
最後に非常に重要なんだけれど…、ドイツではEVに欠かせない素材として炭素繊維が本格的に導入されるらしいね。問題は、鉄と20倍ほど違う素材価格の引き下げだけれど…、量産化でどの程度、引き下げられるかが勝負になるのだろう。今日の新聞の話題で気になった材料だね。
2011年06月20日
6/20
かたる:残念ながら…市場に変化は感じられません。
強気に転換したけれど結局は横ばい波動のままで、上を買う投資家は少ないようです。QE2と日銀の資産デフレ対策から、昨年末からの上げが震災前の2月ごろ天井を付けたのかな? この背景は市場経済の主役の米国ですね。最近の中国の暴動の話も不気味だし…彼らが好む豚肉の値上がりは、1年で54%も上がっているとか…。最近では米国で中国の不正会計が話題に上り、嫌なムードです。
日本は世界の中でデフレ政策を堅持し続けてきましたが、ようやく方向転換したのですが、緩やかな改善程度の小出しに推移しており、市場にインパクトは生まれていません。材料株物色も疲れ始め、テーマは不発なのでしょうか? 先週は、かなり目先筋の外人が玉を整理したように感じました。今日は、その流れに変化は生まれませんでした。何か、切っ掛けが必要なのでしょう。
トロ:ハハハ…早くも白旗かい? 日立も苦しそうだね。
カタルが主張する根拠も分かるが…相場が弱いね。それに果たして本当に、日立はあの今期見通しが達成できるのかな? ソニー、パナソニックなど見ていると…難しいんじゃないの? 肝心の自動車の生産活動は、夏から秋だよ。それに世界経済の動向が…気になるよ。
かたる:そうかな? ただ世界経済の認識を、日本企業だけ見ていると間違う恐れがあるよ。今日の日経によれば、5月のドイツの自動車の世界販売は好調で、過去最高を更新するとなっていたよ。西欧は1割増、中・東欧は3割増、そうして米国と中国は2割増だと言う。この数字を見ると、日本は震災の影響で生産活動に支障をきしたが、言われているほど世界経済は弱くないんじゃないの? やはり僕は金融政策のタイムラグ効果があるかもしれなとも、考えているよ。全体は心配してないが、目先の需給バランスの問題だけなのだろう。
時代や:しかしカタル構想も、なかなか当たらなくなってきたね。日立だって…投げれば正解だよ。カタルはまだ未練があるようだけれど…こんな大型株を上げるほど、市場エネルギーはないよ。いくら業績と株価の整合性を指摘されても、目先、株価が下がるようじゃ、説得力がないね。
かたる:みんな株価と共に心が動くからね。ゲリラ戦も危うくなってきたね。こんな展開を続けていると…また全面安になっちゃうね。これじゃ、まともな投資が出来ないな。僕の構想は良いと思うが、肝心の世間が動かないと駄目だからね。震災からの復興の…未来都市開発は一つの夢だけれど、旗振りが必要だし、皆の心がまとまらないと駄目になる。
折角のチャンスを生かせないのかな?
僕はいつだったか、日銀が10兆円のメザニン・ローンに出資して、50兆円規模の未来都市建設を提言したことがあったね。昨年の9月から10月の話だけれど…。
震災のお蔭で…復興せねばならなくなり、同じことが現実に起きたわけだね。政府が主導権を握ってPFI方式で復興計画を民間企業に任せればいいんだね。日本の三井グループや三菱でも良いし、各社に競争させればいい。宮城や岩手、福島でそれぞれ競争させて競わせれば、一大需要が生まれ景気が刺激されるよ。それぞれの都市間を結ぶ新交通システムの導入や…路面電車などの活用だね。車は市内への乗り入れを禁止して…前向きな発展は考えるだけで楽しいのに…。良い機会なのに…ね。
時代や:そんな夢より現実だよ。今日、動いているのは銘柄は、大きく値下がりした電力株だけだね。それに一部の株だけだ。今日はオリンパスだね。先週あたりから、太陽発電絡みの材料株も値動きが鈍くなってきたね。この点だけはカタルの見通しは当たっているよ。要するに強気シナリオが崩れ、弱気シナリオがしばらく続くと言う事じゃないの? かたるは日立を中心に…なんて言っているが、また400円を目指すんじゃないの? たしか基準値は414円だったよね。
かたる:比べれば分かるが…日立は整合性が取れた銘柄だね。復興の社会資本関連株として相応しい本命銘柄だよ。日銀は昨年の10月から政策転換をしている。何処かの馬鹿記者がETFの買い入れ額の残額を弾いていたが…あんな計算は机上の論理で、いくらでも額は増やせるんだよ。法律など人間が作る基準だからね。日銀は無限に買えるんだよ。
トロ:でもカタルも、時々指摘しているが…中国の不正会計は根が深いんじゃないのか?まだ、あまり話題になってないよ。ギリシャ以上に危ない問題だと思うが…。
かたる:中国は一貫して下げているから、かなり織り込みつつあるんじゃないの? 今週はFRB議長発言があるんだよね。まだ6月の後の政策は出ないが…。唯一の救世者だからね。株価にやさしいし…どこかの国の人と違い、株価の重要性を理解しているよ。信用創造システムが傷つき、なかなか修復されない。これだけ世界の金融機関が痛んでいるのにマズマズじゃないの? 先ほどのドイツの車の世界販売実績を見ていると、日本は努力不足だね。
正直に言えば、ここ2か月間が、空白期間なんだね。8月になると悪い1Qの数字が出てくるから、先が見えやすくなる。仮に市場が停滞するとすれば…この時期だね。あと1か月半だよ。相場が強なら、この1か月半の空白を利用して中央突破するのが筋だね。何故なら、中段保ち合いの玉がさらに欲しい段階で、悪い数字が出るから、今なら空売りがジャンジャン入る。でもその後はバラ色の筈だからね。それとも相場に力がなければ、ゲリラ戦で、戦うのか?今週にも明らかになるよ。
トロ:そのゲリラ戦と言うのは、仕手系の材料株を指すんだよね。例えばお奨めはあるの?
かたる:僕はいくら太陽電池に時代背景があると言っても、ここから上は、乖離の関係で難しいよ。銘柄が変わるんじゃないの? 例えば電池関連だね。EVは既定路線だから戸田工業とか…。LTEのアンリツとか? 何れも僕が昔、空売りでやられた銘柄だね。ただ震災絡みでないから、投資家の気持ちを惹き付けられない点が、弱みかな? その分、株価を上げれば、当然、空売りは増えるね。仕手戦に持ち込みやすいよ。でも最近は信用規制が早いし…相場の面白味がないからね。
時代や:まぁ、最近のカタルは、はずれやカタルだから…何を言っても説得力がないよ。昔のように当ててくれると、いいんだけれど…。日立ではなくオリンパスとか…。
かたる:自分で言うのもおかしいが…本当に仕掛けても、空振りが多いな。球にかすりもしないよ。ホームランは狙っている訳じゃないが、ヒットも出やしないよ。不振だったイチローも最近は少し戻ってきたのだから…何とかならないかな? これじゃ、松坂のようだよ。
時代や:いや桑田だよ。もう終わっている。
2011年06月17日
6/17
かたる:本当にうまく行きませんね。折角、良いシナリオだと思っていますが、全体が沈みました。ただ下値は限定的なのですが、なかなかスッキリしないのです。どうしても、マーケットは様々な懸念を織り込む必要があるのです。メディアは必ず弱気に市場が傾くまで叩きますね。そうして叩いた後で再び持ち上げます。ギリシャ危機だの…国のレベルは大きくないので世界経済に大きな影響は与えないのですが…懸念があると、その材料を消化するまで駄目なのです。問題が解決しなくても市場が影響を受けないようになれば、問題はないのです。全ての変動は演出ですね。メディアを通じて人々の心を揺するのです。
最近、カタル銘柄だった桃太郎は強いですね。必ず、業績の背景があれば再び株価は上がるのです。3日前から重工が崩れ、東レも弱くなり、とうとう日立も叩かれました。まぁ、比較的強いのですが…。考えてみれば分かりますが、社会資本整備銘柄は次のテーマで主役になりますね。原発の影響を受け日本人は節電し有効利用を考えます。この影響により節電商品などが華を開きますね。特に家電絡みの節電意識の見える化ですね。そのソフト開発が進み技術が磨かれ世界に誇れる商品になります。時代の要請が新しい技術を育てます。スマートフォンが発展し位置情報の利用したGPSから活用が生まれますね。だから危機もチャンスに変化します。
トロ:それで復興銘柄の日立を選んだ訳だよね。震災の被害から立ち上がると言うシナリオは面白いが、大型株の日立が上がるほど、市場は豊かかな? 果たしてお前が言うように中央突破を図れるように感じられないよ。
かたる:今日は新しい動きがありましたね。久しぶりに登場した007ですね。僕はこの会社の評価を大きく下げました。理由は、度々、変わる社長交代を見て、これじゃ社員が付いて来れないと考えていました。社長が変わると社内の空気が大きく変わるものです。それになかなか進まないQBの開発が、評価を下げた理由です。通常、携帯電話の関連は半年です。長くても1年が限度でしょう。ところが007のQBは1年半も経過しますね。クラウドが進みQBの必要性が何れ薄れます。NECと東北大学は待機電力の必要のない半導体を5年後に実用化するそうです。エルピーダも携帯端末への待機電力を大幅に減少させる半導体を開発したと言います。
でも今日の午前中に、僕は組立ソフトの業界は成長分野で、必ず株価と整合性のある業績水準に早晩回復するから、心配ないとも書きました。昨日、NHKが報じた位置情報のソフトは007のSQLでしょう。豊富な情報から様々なソフトを直ぐに引っ張り出す技術はこれから応用範囲が広がります。どこでその写真を撮影したかは、日時、場所を、瞬時に書き加えますね。
今日は午後に、中期計画が発表され、任天堂の依存度が大幅に減り代わってネットワーク分野の売り上げが増えて、第二の創業の新ビジョンが発表されました。あの慎重な会社が直ぐに売り上げ規模を過去最高に上げると言うのです。H25年3月期は14億5千万円の売り上げだそうです。今期こそ任天堂向けの減収が響きますが、来期には様々な関連が収益に貢献すると言うのです。もともと小さな会社などで、あっという間に収益は大きく変化しますからね。果たして市場の評価はどうでしょう。今日は好感し上げていますが、株価は下降波動ですからね。
時代や:それで…お前は買ったの?
かたる:僕はいつも動きがあると、必ず付いているよ。だから今回も少しだが買ったよ。高値の151000円まで買っているよ。
時代や:でもいつもお前が言うように、「化け線は一本と知れ」と言うじゃないか?
かたる:酒田五法ではそうだね。でも業績にかかわる発表だからね。それに僕はスマートグリッドに関心があるからね。これは以前から述べている。スマートフォンやネットを使った情報と社会基盤整備が結び付くんだね。この構想は以前から話している。ひょっとすれば…と、また夢のようなことを考えているわけだね。
トロ:あほらしい。お前の発想は突拍子がないからな。日立が変われば日本が変わるだとか…よく分からんよ。たしかに一理あるような気もしないではないが、どうもおいらには、お前の頭の構造が理解できないな。まぁ、どっちにしても、いずれ結果は分かるよ。
時代や:来週、変化日が訪れると言う人の意見を、時々聞くが…どういう事なの?
かたる:震災の安値3月15日の8227円と、戻り高値が5月2日の10017円なんだね。その上昇期間が33日間で、来週の月曜日が高値から丁度33日目に当たるのだろう。他にもあるかもしれないが…日柄整理は重要なんだね。値幅整理より日柄整理の方が、確信性は増すんだよ。基本的に人間と言うのは時間で責められるのが一番弱いんだ。ほら恋の悩みも時間が解決するじゃないの。どんなに深い心の傷も時間が過ぎれば、やがて癒されるよ。
まぁ、そんなことはどうでも良い。僕のメインシナリオが陽の目を見るか…それとも影のシナリオが優先されるか。来週にはある程度見えてくるね。NY市場は乱高下するようになれば底入れは近いね。大幅高したり、大幅安したり、基本的に上下が激しければ変化点に近づいていると思った方が良いよ。許容範囲は11000ドルだろうが、心理的には、この辺で止まって欲しいね。そうして下値固めを形成するんだ。
トロ:そうかな? お前は前からQE2後の世界が見てみたいと言っていたよね。だから実際には7月をすぎないと日柄的に駄目なんじゃないの?
かたる:その可能性もある。しかし今ではQE3の話題が出ており米国景気は相当悪いと言う記事をよく、目にするよ。例えばJBPRESSの「米国のゾンビ消費者」と言うレポートは説得力があるよ。2011年初頭に、米国の家計部門の債務は2007年の130%から115%まで15%も減少したが、1970年から2000年の平均値は75%だと述べているね。つまりローンを利用した過剰消費は正常化してないと言う内容だね。
トロ:面白いね。最近の弱気な市場が分かるね。
かたる:でも果たしてそうかな? たしかに面白いから内容を紹介したが、金融機能が多様性を増しているよ。スマートフォンだって過去にはなかったが、現在ではゲームを始め、いろんな機能を有しており、生活に溶け込んでいるね。要するに金融機能が消費を刺激したわけだよ。一度、つかんだ技術は消えないよ。信用は創造するものなんだ。日本は清貧思想を翳し、実態以上に倹約を推奨している。バブル崩壊以降、20年以上も銀行機能は停止しているよ。
ようやく日銀は資産デフレ対策に動き出したが…自分の罪を認めながら、デフレを容認しているね。世界中、みんなインフレを警戒しているのに、日本だけが緩和政策を継続させ刺激政策を採用しているよ。だから日立から三菱UFJのPBR1倍以下の水準訂正相場がメインなんだね。サブは夢だよ。新技術の夢だな。
カタル銘柄を見てもらうと分かるが…、僕はいつも成長を続ける夢を描くが…下げた時に買っておけば必ず復活してくるね。今日はこの環境下で桃太郎はついに500円台に乗せたし、アメリカ野郎も戻っているね。今日は7日間連続の陰線を付けたソフトバンクは、先駆して調整入りしているんだね。僕は、来年、ソフトバンクは新展開を迎えると思ているよ。
今日は下げているがね。果たしてカタルらしい相場が展開するか来週が楽しみだな。確かに全体は弱いが…今日は日経新聞にオムニバスの話題が報じられていた。中国系のファンドと思われているが、デフレ社会は、間もなく終わりを告げる。日本の馬鹿機関投資家は株式を売り続けているが、僕には宝物に見えるね。再び三菱UFJは362円と、みずほは121円か…。やがて世界が大きく変わる足音が聞こえるのに…情けない。日本の政治家と同レベルだね。今日の下げにもめげないで頑張ろう。
2011年06月16日
6/16
かたる:今日は本命と見ていた日立が下がり、材料株の延長線上から模様眺めかなと眺めていたのです。午前中は意外に強いなぁ~と言うのが印象でしたが、後場から一段安ですか…。最近の世界情勢は弱いのです。かたるは中国の過剰金融引き締めを気にしています。しかし土地への投資は減ったけれど、不動産開発投資は、依然、衰えておらず1-5月は1兆8737億元で前年同期比34.6%増、うち住宅投資額は1兆3290億元の37.8%増だと言います。土地の譲渡金額は前年同期比で5%減だと言いますが、内陸部中心の開発は続いているようです。
トロ:気にしていた原油価格は、下降気味だね。
かたる:うん。でも昨年12月水準の89ドルよりまだ高いね。WTIは、一度110ドル台に行ったけれど、今は95ドルだよ。懸念するような減速傾向は今の所みられない。今は多くの市場関係者が米国景気の減速を懸念しているが、FRB議長が認めているように、弱いけれど改善しているのだろう。きっと、制度改革が必要なのでしょう。でもQE2の効果の確認はこれからだからね。基本的に金融政策の浸透度合いは鈍く即効性はないんだね。この点が、今まで繰り返された日本の失政に繋がっている。
トロ:つまり、これからQE2の効果が出てくると思っている、訳か?
かたる:うん。その可能性があると思うよ。基本的にGDPの高い米国は、中国ほど物価の影響を受けない。今は金融危機の後の戻りすぎた反動と言うか…。そんなイメージを抱いている。エコポイントに代表されるような経済政策の反動だね。ドイツではようやく落ち着いてきたようだよ。早くに車の補助金を打ち切ったけれど、ここ5か月ほど通常ペースに戻ってきたね。打ち切り後、落ち着くまで1年以上の期間を有している。
もともと、お金が引き上げられるわけではなく、一時的に、QE2後のスタンスを確認したいわけだね。その為に市場マネーの安全回避行動が起こったわけで…、でもマネーは行き場を失い、再び安全が確認されれば戻ってくるのでしょう。
時代や:そうかい…。なら、なんで3日間もかかって10円しか上げないのに、わずか1日で10円以上も下がるんだよ。
かたる:あぁ日立の話か…本当だね。僕はてっきり直ぐに飛ぶかと考えていたが…。過去の日立の株価波動は上がり出すと連続性があり、1~2週間は上げっ放しになることが多かったね。きっと上がる前の屈伸運動だろう。
トロ:本当にのんきな奴だね。お前はそれで食えるの?
かたる:食えないから、困っているよ。でも今、抱いている僕のシナリオは、整合性を感じるね。日銀の金融政策が一番の拠り所だが、先日の日経新聞の記事で三菱地所は連結フリーキャッシュフローが1450億円の赤字に転じ、2940億円の投資をすると言うからね。僕は述べているよ。期待インフレ率が高まるかどうかが問題だと…。14日の日銀政策会議で、僅かだが5000億円の新貸出枠を日銀は準備したんだね。そうして僕は、窓口指導が再来した…と解釈したわけだね。昨年10月に日銀が資産デフレ対策でETFやリートなどの危険資産の直接購入に踏み切った。そのような動きに地所が反応したわけだよ。
仮需でない手元流動性は、上場企業だけで67兆円もあるんだよ。東芝はスマートメーター大手のスイスのラディス・ギアを1900億円で買収した。省エネルギーの未来都市、まぁ日経新聞は、環境都市と述べていたが、HPと提携した。おそらく株式のPBR水準を考えれば地価も同じようなものだろう。配当利回りでも採算が合うくらいに、株価は下がっているからね。徐々に期待インフレ意識が高まれば、動かなかったお金が動きだし、世界が変化するのだろう。僕は戦後、行われた社会資本財が、更新需要を迎えるので、日本が情報を加味した新型の未来都市づくりが、この度の震災を切っ掛けにして、スタートすると考えているんだね。
更に、これから国づくりの社会基盤作りをするアジア諸国、特に、これから注目されるのはインドだが…日本の技術が生きると考えている。日本も戦後の更新需要から、内需振興が復興需要に重なるよ。故に社会基盤の関連で特化した日立が恩恵を受け、株価的にスター株に育つ要素があると考えているわけだね。
トロ:確かにお前の考え方は分かるが、果たして日立が変われるのかな?
かたる:疑問はもっともだね。歴代の社長は改革が必要だとは分かっていたが、痛みが伴うから実行が出来なかった。損切りをできない心理に似ているよ。でも今日の報道によれば、「日立製作所が赤字のテレビ事業で生産拡大による収益改善は困難だとして、関連技術の外販に乗り出すことが15日、明らかになった。最先端の省エネ・高画質技術を直接、世界の新興メーカーに販売する「知的財産権ビジネス」に軸足を移す。日本の家電メーカーは主力の薄型テレビの値下がりに苦しんでおり、日立の方向転換は他メーカーにも影響を与えそうだ。」と報じられているね。
僕はシャープが模索しているネットテレビが主流になると思うが…儲からないテレビにしがみつくべきじゃない。効率的な儲けが期待できない汎用品の生産はやめるべきだろう。損切りが出来ないカタル君のように失敗するばかりだからね。おぉ、仕掛らしくなってきたな。今日の安値が458円だね。先ほどは10円上がって3倍の速度で下げていたが、今は4倍だね。下げる速度は4倍速か…。
トロ:そんなに悠長に構えていて、大丈夫か?
かたる:どうかな…今日は奇妙な日だね。証券マンを辞めた友達から、久しぶりにたて続けて2本の電話があったんだね。きっと相場観を聴きに来たのだろう。だから、いつも話した構想を話したら、同調しているような響きだったよ。日銀から地所、三菱は官僚組織そのものだからね。そろそろ転換するんじゃないかな? 引け間際に、現役の証券マンからも、もう一本電話があった。何故、今日なのかな…不思議だな。
時代や:本当かに大丈夫か?こんなに下げて…。
かたる:大きく上がる前には、洗礼を受けるのが常だね。今度、戻ったら売ろうとするからね。どうせ上値を買うことになるなら、安い方が良い。その為に、上げる前に一度下げる必要がある。この下げは明日の上げに、繋がるんじゃないの? 間もなく準備完了だ。お金が欲しいな。また借金をして買いに行こうかな?
トロ:まぁ、程々にしておいたら、いいよ。どうせ、まだ分からないからね。
かたる:まぁ、もうすぐ相場の結果は分かるからね。自分の描くシナリオに投資出来なくて誰が信じられるの? 材料株が乱舞し、そろそろ出番登場なのだろう。材料株は手詰まりな時に買われるが…長続きはしない。最近、買わなかった僕の影のシナリオ銘柄が人気になるケースが良くあるな。今日は先日、提携したシンフォニアだね。
トロ:本当に復興基本法の成立で、中央突破が図れるのかな?
かたる:原子力賠償法の閣議決定で、東電は2日間連続のストップ高だね。エネルギーはあると思うよ。まぁ、どっちにしても、やがて時間が結果を明らかにしてくれる。
頑張れ!日立。
2011年06月15日
6/15
かたる:市場にはいろんな意見がある。ある現象が起きる。
例えば原発事故だね。その評価をどう考えるかにより相場観が大きく異なりますね。僕は原子力賠償法に免責事項があるので、その対象にすべきと言う意見でした。理由は被災者への賠償を円滑に進めること。更に電力料金を上げずに経済環境を整備するためです。故に国家責任にして東電は当事者責任で1兆から2兆円の上限のある当事者責任を追及するべき…と言う意見でしたが、結果は東電をスケープゴート化し全責任を押し付けて、しかも尚且つ、本来、全く責任のない企業まで、責任を押し付けましたね。本来は国家が管理しているのに、管理責任を取りませんでした。自分たちが、散々飲み食いした挙句に代金を払わない無銭飲食です。呆れてものが言えませんが…この政権を選んだのは僕らですから仕方がない。官僚は責任を取るのが嫌だから、ロボット内閣に押し付けたのでしょう。米国では1兆円の有限責任だと言います。
この為に東電の株は揺れ動き下げ続けましたが、ようやく止まったようです。この様子を先日の「今日の市況」で掲げました。9日に出来高が膨らみ、僅かだが買ったと報じています。まぁ直ぐに売ったのですが…。基本的に割引債の価値があるのでしょう。賠償額を計算して時価総額を弾けば、時間をかければ株価は戻りますから、計算できますね。ゼロクーポンの債券です。こんなスキームなら、僕は上場廃止にすべきだと思うのですが、仕方がない。「りそな」と同じようなものでしょう。
トロ:東電は復興銘柄から、外したんだから、もう良いんじゃないの?
かたる:うん。ひょっとすれば、あの株価466円程度の…ものかも知れないね。まぁ、東電はどうでも良いが、要するに選択によって相場観は変わると言う事なんだよ。今日は別な話で…日経新聞の解説も5面掲載と重視してないのだが…。僕には、昨日の日銀政策会議の5000億円の新貸出枠の創設は大きな材料だと思うんだね。昔、日銀の政策の中には公定歩合操作などと並び、窓口指導と言うものがあったんだよね。日銀が銀行の役員に対し市場調査をして「お宅の銀行の貸し出しは伸びていませんね。」…と暗に銀行融資を増やしなさいと言う指導だね。丁度、柔道の試合の指導に似ているね。
時代や:回りくどいな。一体、何が言いたいの?
かたる:最初に東電の話をしたのも、同じことなんだよ。つまり政策の解釈が問題になる訳。最近、市場関係者も日銀は頼りないと思っており、大したことが出来ないと思っているようだけれど、デフレからの脱却はインフレを抑えるより楽なんだね。日銀がジャンジャン市場にお金を投じれば良いわけで、無限にお金はあるから、インフラ期待が生まれれば企業は内部資金を投資に向けるよ。
今の企業は先行き不安から、必要以上の現預金を抱え、手元流動性は67兆円もあると言うからね。時価総額は285兆円なのに67兆もお金があるんだね。可笑しいね。ここに日銀はメスを入れ始めたのが、昨年の10月。あの時、僕はすごい事だと…今日の市況で初めて日銀が資産デフレを認めて、資産デフレ対策を講じたから株価は上がると述べたが、実際に反応したのは1か月後だったね。
トロ:でもたった5千億だよ。
かたる:でも担保にならないような知的財産権や売掛債権などを考えているようだね。本来の融資業務は銀行の支店長が一所懸命に頑張っている企業努力に賭ける融資を行っていたが、いつしか不動産担保が主流になり、それが否定されたのがバブル崩壊だね。今度は日銀が本来の融資を始めなさいと、自ら危険資産に踏み込んだ新枠の融資だよね。
日本の銀行は既に仮死状態で動いていないが、この金融政策が切っ掛けになって、変化するかもしれないよ。これは非常に大きな材料だね。ところが市場関係者は盲目だね。みんな何を感じているのだろう? 本物の投資家がきっと居なくなったんだね。
時代や:自分だけ気付いたような言い方だね。気に食わない。でもそれで何が上がるの?
かたる:うん。銀行の三菱UFJは純資産が600円もあり、一株利益が40円なのに371円だよ。明らかにおかしいね。それで今日買ってみたが…全然動かないから、投げちゃった。確実に上がるんだけれど、日本人は先を見る目も、リスクを冒すやつもいなくなったね。あほらしいな。世界中はインフレ懸念なのに、日本だけがデフレからの脱却を政策にしており緩和政策を継続しているのに…、市場が反応しないのがおかしいね。きっと時間差で現象が現れるよ。
トロ:つまり、かたるは日本が変化していると感じているんだね。
かたる:うん、日立が変われば日本が変わると…言っているよ。今日の新聞を読んでいたら、中国自動車販売の5月は、トヨタは35%減だったけれど、日産は15%増だったんだ。その理由はトップダウンで売れない日本の自動車向けのマイコンを、売れる市場の中国で使ったんだそうだね。経営力とは、こういう事なんだね。トヨタは最近の円高を政府責任にしているが、今年はトヨタがカローラの生産を海外に移動するかもしれないね。
トロ:カタルはいつも強気の話しかしないが…カローラが移管されれば貿易黒字は減り、原発も止まっているから、原油などの輸入費高騰から赤字幅が膨らむんじゃないの?それに中国のCPIは5.5%と予想通りだと言うが、預金準備率を0.5%引き上げ既に21.5%にもなっているね。やはり減速リスクはあるよ。
かたる:中国リスクを否定はしない。しかし日銀の政策効果を馬鹿にしては駄目だよ。日立の四季報の今期予想は、一株利益が64円だと言う。会社情報は55円になっているね。でも両社とも売り上げの伸びを、全く見てないね。コマツはあの時、売り上げが増えたんだよ。日立は海外売り上げを増やすと述べており、人材評価も一元化すると言う。いきなり赤字から過去最高利益の達成は、そうあるものじゃないからね。一番惹かれるのはこの変化率だよ。ひょっとすれば、本当に変身するかもしれないよ。日銀の政策を馬鹿にしちゃダメだよ。新融資枠の意味を市場関係者はよく考えた方が良い。窓口指導の復活だね。
4-6月期に赤字が想定されるのに四季報は強気だね。64円評価か…でも実際、本当に構造改革が進んでいる可能性があるから、この程度の数字は達成可能かもしれない。でも一番は社内改革によりグループ全体が生き返っているように感じるね。コマツが人気になれたのは中国経済が加速したことだね。あれは2003年だったかな? あの辺りから中国の開発が盛んになるが…実はそろそろ、インドがあの中国の成長起点に到達する時期なんだね。つまり日立の売り上げが大きく伸びるかもしれないよ。目先は復興需要。中期でインドの社会資本整備だ。
トロ:連日にわたり、上げもしない株の推奨かご苦労様ですね。まぁ、変な仕手系株より良いが…面白くないよ。何か面白いアイディアはないの?
かたる:日銀の政策絡みを馬鹿にしては駄目。そのデフレからの脱却のメインは、絶対に三菱UFJになるよ。日立、重工と言うラインから三菱UFjか…。まだ早すぎるが…何れは陽の目を見るだろう。
2011年06月14日
6/14
かたる:今日は意外に強かったね。最近は外国株が弱いのに日本株が強いケースが続いているね。儲かってはいないが損はしてないと言う微妙な相場が形成されている。僕がビックしているのは、太陽光関連の株式だね。先日のサミットで、いきなり経済産業省が練っていたサンライズ計画を、国際公約にした菅総理。あれは5月21日だよ。あのニュースで太陽電池関連が人気になり、三晃金属、サニックス、高島などの材料株が買われてきた。実は最初、買おうと思ったが内容の悪さから、空売りしたサニックスの株価は255円だよ。僅かな期間で今日は330円だからね。その日に買戻し、すこし損をしたがビックリするね。
時代や:やはり仕手系の材料株は良いね。面白いよ、値動きが激しくて…。かたるは早々に復興関連相場のリストから東電を外したが…東電だって上手くやれば面白いね。しかしあの東電が、おもちゃのように動くのだから、時代は変わったね。
かたる:今日は賠償法案が閣議決定され、上がっていると言う話だね。わざわざ日経新聞に書くのだから、きっと筋の買いかな? もともと200円を割れる水準は行き過ぎだと思ったけれど…。まぁ既に株じゃないからね。何年も幽霊企業になるなら、上場廃止すべきだろう。僕は基本的に、今、採用されたスキームは間違っていると思うが、選択された以上、仕方ない。それならば普通の民間企業のように、倒産させるのが筋だね。可哀そうに…。国家責任を押し付けられた東電は、デフレの際を象徴している出来事のようだよ。何故、原子力安全委員会の班目さんなどが、お構いなし…なのかな? 政策責任は、監督権を有している組織が負うべきだね。東電の社員は法律を守って事故に遭ったんだね。過失ではなく天災と言う不可抗力の事象だから、おかしな仕組みだ。まぁ、いいや。世の中は、不合理なことが多いから面白いのかもしれない。
でも昔はブランド品にあこがれ。高級志向の若者が多かったけれど、今は古着の世界だからね。うちの娘が先日、丸の内の古着屋さんから服を買ってきたのには驚いたね。たしか骨董価値と言うか…素敵だったけれど、長いデフレは人間の考え方も大きく変えるものだね。すっかり、上昇志向は悪の世界になっちゃった。株は上がるものだと言う固定観念に縛られ株屋をやってきたが、ついに心が折れちゃった。僅かな営業資産でお客様に迷惑をかけるようじゃ、失格だからね。
トロ:最近は素直になってきたね。ただ、あのしつこい自信が感じられないよ。下がり続ける株を、上がる、あがると…凧じゃあるまいし。でも少しさみしいね。ど~ら…最近お気に入りの復興株の本命と言う日立は、どうかな? おぉ、頑張っているね。
かたる:最近はスケールが小さい人間ばかりいて面白くないね。
短絡的な太陽電池関連などが大きく上がるとは思えないよ。フェローテックなどの製造企業は分からないでもないが…、三晃金属ね。強引な勧誘のシロアリ駆除のサニックスは、あの営業スタイルが生きるかもしれないが、そんなに業績に直結するかね? きっとテーマが見えないのだろうが…。やはり震災復興から未来社会の創設を、株式のテーマにすべきじゃないかな? 震災復興相場は、基本的に社会基盤整備で、情報管理を含めた情報化都市の建設だね。
リサイクルシステムを使った省エネ型の未来社会だね。あすからスマートグリッドの展示会があると言うが、高岳は東電関連で沈んでいる。シンフォニアは、先日、古河電池と提携していたね。僕はスマートグリッドに興味があるよ。既に実用化されており、今日は日刊工業新聞に「日立製作所は13日、大みか事業所(茨城県日立市)などで分散型のエネルギー管理システム(EMS)の実証実験を開始すると発表した。エネルギー効率を高めると同時に、非常時でも一定期間、企業活動を続けられる事業継続計画(BCP)対応のインフラを構築する。2012年度までに25億円を投じる。対象は大みか事業所と、その周辺にある情報制御の関連企業の本社・工場。1メガワットの太陽光発電や電気自動車の充電スタンド、4・2メガワットの蓄電池システムなどを整備する。生産ラインには1900カ所にスマートメーターを設置してエネルギー利用を自律分散型で監視・制御する。事業所間では連絡用の電気自動車を運行する。これらを使って電力抑制の成果の可視化、予測・計画制御などを検証する。」と報じられていたね。兎に角、日立は切り口が多く話題に事欠かない。
相場論的に、この銘柄を持ち上げることが出来れば、こう着状態に陥っている全体は浮上する。そうして未来社会の構築で、内需振興を図れば、日本は長いデフレ状態から脱出することが出来るよ。この未来システムを近隣のアジア諸国のモデル都市として、輸出すればいいんだね。日本が最先端でデフレ社会に入り、米国が突入しているが、過去の歴史上、必ず技術進化が次のステップに人間を運んできたよ。産業革命は鉄道などを通じ、人類の進化に貢献したし…今はインターネットを利用した情報革命だね。ジャスミン革命は人類の進化を加速化させる。情報と製品が結び付くんだね。分かりにくいかな? 電力管理のスマートグリッドは、インターネットと結びつき、効率的なエネルギー使用に繋がるね。日本は資源のない国だから、モデル都市になる。ヤフーの狙っているスマートフォンの応用は面白いね。GPSが情報を探り、新しい市場が生まれるよ。
未来都市建設のテーマは大きく、公共事業投資の中身が変わる。このような時は大企業が動くんだよ。ようやく長いデフレ経済から脱皮し、未来社会の構築がテーマになるね。本当は松電工なども面白いが、既にパナソニックに吸収されているね。やはり日立が本命で住宅関連も面白いね。きっと…。分かるかな? 僕が考えているのは、節電意識の高まりから効率的な電力の使い方を考えるようになり、インターネットと融合し効率社会が構築されるんだね。スマートフォンはその意味で、存在価値が無限に膨らむね。面白いな。ワクワクするよ。ようやく新しい時代が始まるかもしれない。日立が変われば、日本が変わる。
2011年06月13日
6/13
かたる:今日は少し安心したね。先週末はSQの清算値は9553円と高くなり、そうして米国株が急落したので今日の東京市場は安いかな?…と思っていたが、意外に強かったね。僕は追証を心配し儲かる玉を少し外したが…過剰反応だったようだ。日本の解説者の話を聞くと的を得てない解説が多く、どうしてもイワシ民族の血が騒ぐが…市場を見ていると意外に強い。おそらく長いデフレが転換しているのだろうと思うが…その転換速度が鈍くゆっくりした傾向のような気がしている。
トロ:でも米国の指標は弱いよ。景気に二番底を警戒する声は多くQE3の話題が流れている。不思議なことだがいつも弱くなりと金融規制の話が出てくるね。それに欧州も再びキナ臭いね。スペインのサンタンデールの起債は不調で半分しか買い手を見つけられないと言う報道もされているよ。
かたる:スペインか…不思議だよね。株価が弱くなると、どうしても弱い材料が出てくるね。雇用統計が米国株を一段と押し下げた印象だね。たしかに雇用数字はそうなんだが…今日の情報の中で労働者の賃金は実質的に上昇しているとの話があり、調べてみたよ。たしかに…下のグラフを見ると、賃金も残業も増え続けているね。バーナンキ議長が下期に回復すると言う理由も裏付けているような資料だね。
時代や:どういう事なの? この数字は一貫して右肩上がりだね。
かたる:僕もびっくりしているが米国は成長しているんだろうね。基本的に労働者の賃金は上昇しているよ。それに残業も増えているね。つまり企業は新規雇用を避けて残業により対応しているのだろう。緩やかな回復なので新規雇用を継続的に増やすほど回復してないが確実に労働条件は改善している姿だろうね。
トロ:つまりかたるは米国経済は心配ないと言う裏付けを掲げているわけだね。でも何故米国株は6週間も連続で下げるのかな?
かたる:行き過ぎなんだろうね。もともとQE2は市場に資金を供給しているが実体経済にまで大きく波及してない。黒鳥の羽ばたきに怯えるマネーっと言う印象なんじゃないの。政策への信認は、間もなく始まる下げなくなる株価を見て方向転換されるんじゃないかな?つまり時間が全てを解決する。日本のルネサスのマイコン供給などが影響を与えているともいえるよ。それならば9月には正常化するのでもうすぐ判明するよ。
こう考えると今の株価の動きの説明が付くね。僕は何度か空売りを仕掛けたけれど、下げないから買戻し買いに転向したよ。儲からないが損はしていない。そんな相場だね。先日、僕は東レを590円で投げたけれどお、今は597円で結局は売らなければ儲けの水準だね。更に本日は日立を追証対策で少し売ったけれど、下がらずにじり高だね。これらの現象は市場で言われている二番底説は間違っていることを示しているのだろう。
時代や:やはり強気のカタル説である日立がメインの相場になるの?
かたる:分からないよ。でも…ね。太陽電池関連の三晃金属、サニックス、高島から仕手系のタクマやJUKIなどの株価は意外にしっかりしているよ。今日だって日立はおそらく外人が買っているのだろう。普通はあれだけ米国株は下がるなら、株価が下がると思うのが普通だけれど、緩やかだけれど右肩上がりを堅持しているよ。やはり今週辺りから主役のスター性を発揮してもおかしくないね。
トロ:何故、そう考えるの?
かたる:太陽電池などは面白いが収益が付いて来ないから一貫して株価は上げるのは無理がある。そうかと言って好業績の東レなどを、更に大きく株価を上げるのも現時点では難しいね。業績と株価の整合性を考え、震災復興の絡みを考えていけば、やはり日立しかないよ。日本人は株を買わないが外人投資家は買うからね。今は一昨年の公募の230円ですでに2倍になっているね。
時代や:でも今日は売ったんだよね。
かたる:うん。僅かな生贄を捧げました。昨晩の米国株の動向が見えないからね。でも6週間だから一旦はそろそろ止まるね。QE2の実体経済への効果はこれからだからね。
一度、反発してもう一度下がるかもしれないが…ここから大きく下がるとも考え辛いね。つまり新しい展開がもうすぐはじまると思っているよ。日本株は長いデフレからの脱却の際にある。日銀が応援している効果が大きいのだろうが…新しい戦略もこの震災で見え始めているよ。
トロ:あの訳の分からない未来社会か?
かたる:日本の公共事業は戦後40年近く経過して水道管を始め、耐久年数が問題になるんだね。橋なんかもそうなんだよ。一昨年だったかな? 横河橋梁が注目された背景はそんな場面だね。そこで震災だね。絶好のチャンスに思えないかな? 長年の懸案だった内需拡大が震災を切っ掛けに加速するように感じているよ。おそらく日立は来年のスター株だね。1万株も持っておれば、普通のサラリーマンの年収ぐらいになるだろう。まぁ1千万円は無理だけけれど400万から500万くらいは増えるんじゃないかな?
時代や:そんな長い時間の話なんか…関係ないよ。仕手系の株の方が面白いんじゃないの?
かたる:僕は2003年のイメージだね。あの時は劇的に銀行株などが上昇したが、今回は緩やかな上昇なのだろう。ジワジワ全体が上がると思うよ。そうして資産デフレが解消されるので株価も修正されるね。おそらくPBR1倍以下の株はなくなると思うね。基本的に黒字で配当をしている株のPBR1倍以下の大型株は間違いないだろうね。特に社会インフラに絡む企業が良いし、新技術に関連する企業も良いね。
僕は銀行株も安いと思うよ。みずほの120円に三菱の360円はいくらなんでも…この数字はないね。必ず上がるよ。資産デフレが解消される訳だね。しっかりとした背景があるからね。きっと僕らが孫に過去を語るときに「おじいちゃんはね。昔、日立を買って勝負したんだ。」って自慢話ができるかな? 大儲けできる大相場が近づいている。早く早く、もう時間がないんだよ。まぁ、僕の都合だけれど…。
2011年06月10日
6/10
かたる:本日は値嵩株が堅調な展開で朝方は強かったね。SQ値の推計値は9553円だそうです。ここ数日9500円を割っていたのですが、果たしてSQを意識した動きだったのかどうか…。やはりファナックが今日の展開を物語っているね。
トロ:残念だったね。また空振りみたいじゃないか?
盛んに日立と…言っていたが、反応はないよ。
時代や:そうだよ。本当に人騒がせな奴だな。ケミコンのように決算数字がまとまれば、上がると言っていたのに…、逆に材料出尽くしで下げているじゃないか。
かたる:僕と同じように目先筋の買いが多かったのだろうね。
でもあの数字を見た? 日経新聞の報道によれば、上期の営業利益は800億円で下期が3200億円上げて、合計で4000億円と言う数字だったよ。おそらく1Qは赤字で2Qは1200億円ぐらいかな? でも下期に本当に3200億円なら、単純に1600億円だから過去最高ペースが加速するとの予測だね。まぁ、この予測は不可能ではない。事実2010年3月期の4Qは1605億59百万円の営業利益を挙げているからね。僕がすごいと思うのは、加速することだね。800億円から3200億円と下期は4倍になると言う裏付けがあると言うことなのだろう。
社会基盤関連は海外売り上げを増やすので、世界景気の動向が注目される。今日は韓国が金利を引き上げ、EUも示唆したと言われているね。QE2が終了され世界の成長エンジンが止まるかどうか…。このところ上海総合株価もブラジルも、あまりいい形とは言えない。中国のように金融危機を乗り越える為に大規模な景気刺激策が終了し、通常のペースに向かっている所だから、その勢いの角度を見定める時間が必要、故に世界の株価は動きづらい。
トロ:日経新聞によれば、中国もインドも車の売れ行きが鈍っていると言う話だよ。
かたる:うん。日産だけが伸びているがトヨタ、ホンダは減っていたね。でもね。やはり震災の影響かもしれないよ。OPEC総会の影響があるのか分からないが、石油価格は確りしているし、鉄鉱石の大口価格交渉があったけれど、7-9月期は横ばいの1トン辺り171ドルで決着したね。原料炭は若干下がり、1トン辺り15ドル下げて315ドルだと言う。つまりそれほど落ち込まないんじゃないのかな? この見極めが分かるのは、時間の経過しかないね。でも、いろんなところで意外に好調なの。例えば機械の受注残もそうなんだよ。
トロ:…と言うことは、中央突破を、まだあきらめていないと言う訳か?
かたる:何度も言うが日本株は非常に長い調整期間を経ており、現金保有などの手元流動性が高い状態なんだね。だからお金が動く切っ掛けなんだよ。既に日立のような企業は自立し始めている。数字がハッキリするのは秋口だよ。僕は長い政治不信から…あきらめの境地が生まれ、新たな展開が始まっている可能性が高いと思っているんだね。日立の板状況を見てほしい。一値50万程度の板状況なんだね。通常、この手の株が動くときは100万株単位の板が並ぶものだね。
時代や:だから人気がないと言う事じゃないの。
かたる:でも世界経済の状態や相場論を考えていけば、やはりここなんじゃないかな? 攻め口は…他の銘柄をやっても、うまく行かないと思うよ。そうかと言って株が下がると言うシナリオはなかなか見えないよ。
時代や:お前はそう言っても、株が上がらないんだもの。やはりカタルの考え方が間違っているんじゃないの?
かたる:まぁ、そんなに強いとは思ってないが…6月だからね。株価の先見性から言ってそろそろ新しい展開が見えるころだよね。やはり日立は新値の523円を抜くパターンが一番、可能性は高そうだよ。まぁ、来週の外人さんの動きに期待しよう。ひょっとすれば2005年型かも知れない。まぁ、日立はこの辺でいいや。一応、売り上げ推移などを掲げておくよ。
トロ:他のシナリオは考えないの?
かたる:今の所見えないね。仮に横ばいが続くとゲリラ戦だけれど…太陽電池とかスマートグリットとか省エネ関連だね。でも所詮は小手先。銀行が不安を抱えており金融が弱いので基本は駄目なんだね。つまり清貧思想論者のオバマ大統領が退陣しないと先が見えないよ。
東電のディーリングでは、所詮、ロマンもない。人間は貧しくても希望を持って生きるのが一番の幸せだよ。その為には自分で努力しないとならないが…僕も相場頼みで、なかなか自立してないので偉そうに言えないなぁ~。また来週のお楽しみだね。
2011年06月09日
6/09
かたる:驚いたな…。僕はしばらく持っているつもりで、日立を買ったので相場を見ずに今日はお昼寝をしていたら…なんと東京電力が148円まであるじゃないか…。東証の斉藤さんの考え方は普通なんだね。市場経済では…。本来、東電に政策責任を押し付けるべきものではなく免責にすべきだが…あるいは米国のように上限を1兆円程度に設け、民間企業の枠内で有限責任にするのが正しい処理だろうと思う。その為に免責の法律まであるのに、政策の責任転嫁し、スケープゴートに東電を捧げた政策選択をした。だから菅政権は飛んだのだろうと思っている。
東電は体制派企業で、僕の好きな会社ではない。しかし今回の震災で一番の被害者だよね。僕の常識は間違っているのかどうか…。本来は免責だが当事者責任を問われて有限で1兆から2兆が限度だろうと思う。そうしないと…物事がスムーズに進まない。ところが官僚が描いた責任逃れのスキームに菅政権が乗ったのだろう。だって厳しい検査体制を経ているわけで監督責任を問われない方がおかしい。原子力安全委員会、原子力委員会、原子力安全保安委員などの3つもの組織を抱える体制はおかしく、これを切っ掛けに、他の分野、自動車だとか…住宅などのぶら下がり団体にメスを入れるのが正しい選択だと思うが…サッシの耐火基準などもひどいものだ。
でも決まったものはしょうがない。
東証の斉藤社長が何を発言しようが既に決まったスキームなのだろう。問題は債権放棄の話でその過程で東電の株主責任が浮上したのだろう。この枝野発言が、菅政権が倒れる原因の一因だろうが、体制派は生贄を捧げたのに、さらに踏み込む社会主義の体制を嫌ったのが菅政権の崩壊なのだろう。浜岡の処理もおかしい。本来、民間財産を止めるなら補償すべきだ。明らかに整合性を欠いているスキームが続いたから、政権は崩壊したのだろう。
その東電がズルズル下がるのはおかしい。先日210円で買ってその日に投げたが…今日はお昼寝から目覚め株価を見たら180円台で推移していた。買おうと思ったきっかけは出来高なのだが…。仮に現状のスキームでも割引債の価値はあるのだろ。原発の補償額がハッキリしないから何年かかるか分からない。でも仮に10年とか20年にしたら…額面の500円を基準とすれば計算でき。7%の利回りなら10年で2倍、100円台は安いのじゃないのかな? 既にスキームが変わったのでカタル銘柄から外したが…。相場観では…この出来高は買い場だろう。倒産しない限り下がれば、買っておけば儲かる筈だね。本日の4億株の出来高は過去最高で、先日、びくついていた300円割れの3億株を大きく超えたね。少なくとも、あの時と同じ展開を予想している。でも打診程度の買い株数だからね。主力は日立に突っ込んでいるから…。
さて、その日立が本日は今期予想の発表を行った。
まぁ、この数字は主力基地が震災に遭遇し、活動が3か月間近く停止したことを考えれば意欲的かな?特に売上高が伸びているから、期を通じて挽回は充分で、おそらく最終は売上高営業利益率も前期並み以上に上がるだろうと推測しています。この夏の節電がどの程度影響を及ぼすか不透明な要因もあるが、震災後の社員のモチベーションの高さを考慮すれば、かなり期待できるでしょう。日立は無駄が多く、いくらでも利益が上がる体質を持った会社で…情報化が進む今日、一元化投資を進めているようで、この効果は大きいのでしょう。
ここで相場論を展開すると…これは非常に重要。
重工も変革が進んでいるが、利益と株価の関係で整合性が取れない。重工を4ケタに持って行くことは難しい。東レも素質はあるが、既に600円台で一株利益をさらに押し上げないと現状で上値を買うことは難しい。一株利益の水準から、大型株で4ケタに相応しいのは日立だけ。これなら外人投資家が主力として、一本立ち相場を形成できる。過去、野村証券はキャラバンを組んで、外人投資家に大量に薦め大相場を演出した経験があり、今回は会社側が過去最高水準の利益を誇り、大きく変わろうとしているし、何より震災復興で社員のモチベーションが高い。大量に買い処分も出来る。しかも数字が合う銘柄は他にないし、グローバル戦略も揃っている。日立は重電が主体で、社会資本整備銘柄の代表的な会社で、電車から車、電力と主要産業のオンパレード状態なんだね。よって過去最高株価の2040円を抜く可能性さえある。そうコマツのように…。
実は東レを外人投資家は昨年、日銀の政策を見て取り上げた。そのチャートが此方…
株価と言うのは不思議なもので、壁がそれぞれあり、今回は昨年末からの東レの値動きを参考にして日立を見て行きたいと考えている。そうして秋ごろには、増額数字が見えてくるから、再び株価の上げ足を加速させ、年末、4ケタ相場を念頭に相場のシナリオを描いている。その条件は売上高営業利益率の改善で、5%の水準をクリアでき上が見込めること。最終は7%を掲げておりGEなどの水準を考えれば、社長が変われば十分に可能な数字。日立が変われば日本が変わる。
2011年06月08日
6/08
かたる:まるっきり動かない相場と言うイメージだね。今週はSQなので、多少は意識されても良いように感じるけれど、その思惑もないような…印象だね。小さなボックスで推移し、状況を見守っている感じだよ。
トロ:これじゃ、あまり動き様がないよね。そう言えばカタル銘柄のDENAが、このところ確りしているんじゃないの? 普通、オーナー社長が辞めると、株は下がるものだがグリーと共に最近は強いね。
かたる:米国では高評価だよね。SNSとかスマートフォン関連のソフト会社に対し…
トロ:でも所詮はゲームだから、一過性の利益で、評価が低いんじゃないの。
かたる:DENAはもともと割安だから…。先日、米国ではリンクトインが上場され、いきなりIPO価格の2倍だからね。今度はグルーポンだと言うからね。DENAも日本ではなく米国に上場した方が良かったのかな? まぁ、これからのDENAの評価は、買収した「ngmoco」の出来に左右されるのだろう。でもパソコンからスマートフォンの流れがあり、スマートフォンの中では有機ELが主流になるから、その主役のサムソンと提携した効果は大きいよ。第二の任天堂のイメージは益々強くなっているよ。
時代や:その割に、最近はあまり取り上げなかったね。
かたる:好きな会社だよ。引退した南場さんは新潟の人で僕と同じ。しかも彼女はSNSの監視要員を新潟に拠点を創って雇用を支えたよ。故郷に錦を飾ると言うか…立派だな。この度の引退も、亭主の看病だと…洒落ている。素敵だな。僕は好きなタイプだね。女としての評価じゃないが…人間としてね。
トロ:バーナンキ発言が空振りに終わったようで…印象は?
かたる:市場関係者はせっかちだね。発言通りだろう。もともと金融政策の効果は半年から1年遅れ…と言われているよ。QE2は国債を買い入れており、市中金利を下げて金融コストを削減させる意味がある。ところが日本と同じように米国も手元流動性は多く、高いキャッシュポジション状態にある。FRBに頼る方がおかしいね。
オバマの政策姿勢が企業のマインドを冷やしているのだろう。日本もそうだよ。お金が動かない状態を無理やり作っているね。簡単なんだけれどね。投資減税を実施したり、過剰な余剰資金には罰金を設けるような、例えば…だよ。税率を上げるとか…。後ろ向きだけれどね。そうすれば企業は投資をするようになるよ。震災3県は免税特区にしても良いね勿論、時限だけれど…。
おそらく米国も金融規制の影響を強く受けているのだろう。住宅価格が二番底をつけるほど金融機関を痛めつけているから、融資が起きないんだね。融資をすれば自己資本を厚めに積まなければならない。これじゃ…政策に一貫性がないよ。FRBの責任ではない。
僕はいつも考えるよ。金融の仮想経済と物を作る実体経済は車の両輪だね。どちらが欠けても車は動かないよ。技術革新があり投資が起こる。例えば原発の禁止でも良いが…代わりの自然エネルギー政策を推進するとか…何故ドイツで、日本じゃないの? 電力不足ならLEDに補助金を付けて、昔の電球を売らなければいい。自然エネルギーに頼ればスマートグリットは必要になるね。簡単だよね。国家理念がないから、政策担当者に理想がないから国民に夢もない。日本人はイワシ民族だから、強引なほどのリーダーシップがないと駄目だね。もともと与えられた国民で、自分の意思はないんだから…。
トロ:相場に方向性は見えないが、この状態が続くのかね?
かたる:僕はもともと強気ではないが、弱気でもないね。今の市場は米国を気にし過ぎだよ。あれだけ休みなく株価が上がったのだから、少しは休むよ。当たり前の話だよ。問題は中国だよ。此方は過剰引締めの可能性がある。石油価格も一服しており状況は悪くないはずだね。それにも拘らず上海総合株価指数は、日本と同じような状態だよ。車の不振が少し気になるね。
地所などを見れば分かるが、巨額投資は続き、ソフトバンクもようやくインフラ整備を増やすね。これから震災復興が始まり、そろそろ新しい動きが芽生えるころで…大連立の話は薄れているようだが…完全脱皮する気配がないとは言えないよ。
トロ:どうして、そう感じるの?
かたる:株価の動きだね。先日、僕は東レを買って、直ぐに投げたんだ。でも投げた株価を今日は上回っている。先日の重工に似ているね。僕が期待している日立だってそうだよ。捨てたものじゃないよ。大企業は奥が深いんだ。その辺の新興企業と同じ土壌で比べたら大間違いだよ。歴史の重みは、お金では買えないものだからね。今の相場はかなり、空売りが入っているからね。
トロ:でもとても強気になれないよ。世界景気の状況は不透明で…米国は住宅価格も雇用情勢も低迷しているからね。
かたる:誰かが…思い切って買ってみればいいんだね。数字は合う銘柄が多いから…あとはマインドの問題なのだろう。皆が心の中で求めていると思うから、結構、仕掛けが効果を発揮するんじゃないのかな? 僕にお金があれば面白いのだが…残念だね。
頑張れ!日立。日立が変われば、日本が変わる。
2011年06月07日
6/07
かたる:今日は何とか切り返したけれど…上下に揺れている印象だね。ボックス圏の中で浮き沈みしている「浮き草相場」のイメージだよ。まさに365歩のマーチだね。でも、あの曲は3歩進んで2歩下がるインフレだけれど、今は逆のデフレマーチだからね。性質が悪いよ。
トロ:でも昨日カタルが言ったように、意外に下がらないね。通常は円高が進み、今日も弱くても良いはずだが…
時代や:信用取り組みが拮抗しているせいじゃないのかな? たしかにカタルが言っていた十分な調整期間と言うイメージが分からないでもないね。ほら、タクマやJUKIは新値圏じゃないの?
かたる:タクマは面白いのだが…汚職などくり返し会社の体質が古いし、JUKIは仕手グループが関与するような素地が整っている会社。両社とも僕のイメージとは違うので、空売り候補で眺めていたけれど…なかなか売るチャンスはないな。タクマの日証金残を見ると、作為的な形跡がみられるからね。余り近づかない方が良いと思うんだが…。株価は強いよね。
時代や:お前が投げる株を、拾った方が良いんじゃないのか? ほらロボコンも上がっているよ。なんか狙いは良いが…あまり大きく動かないから、痺れを切らし売った瞬間に、上がっているイメージだよ。
かたる:うるせい奴だな。まぁ、事実だから何とも言えない…。
相場の強さ加減をうまく把握できないのだろう。スイング投資を心がけないと駄目なんだが…。狙いは間違いないが、タイミングが悪いので、成果もなかなか生まれないのだろう。困ったな。
僕の現在の技量では、お金が市場に流れているときは、人並み以上に能力を発揮できるが、全体が下降波動や、休んでいるときに、どうやって成果を上げるかに、成果はかかっているね。無理してアノマリーを探して、その僅かな可能性に賭けて投資しても、なかなか成果が生まれないし…株は簡単なようで、なかなか難しいな。
トロ:米国は大丈夫って…盛んにカタルは述べているが、4連続安だよね。珍しいんじゃないのかな?
かたる:おそらく金融規制のせいで、日本と同じ現象なのだろう。でも対処の仕方は日本と違い、間違ってないよ。FRBは正しい政策を実行していると思う。だから、ここ1か月程度は株価は弱いが…金融危機後から、ずいぶん回復したからね。基本的に株価が反応するのだから正しいのでしょう。既にQE2の政策から6か月以上が過ぎており、そろそろ実体経済にも影響が表れても良いはずなんだがね。国債の買い増し程度では金融規制のマイナス面を埋めきれないのかもしれない。どうかな? やはり金融政策の効果を見極めるには、しばらく時間が必要だね。
トロ:お前は本当に、日本株は底入れしたと思っているの?
かたる:うん。東電の処理は間違いだよ。おかげで基本コストがアップし、日本企業は益々苦戦を強いられる。でも長い沈黙は、逆に豊かな未来を約束してようにも、感じているんだ。いくつかの切り口があるが…その一つが復興御三家からの…日立が変われば日本が変わるイメージだね。僕は一度、日立の本社に行ったことがあるんだよ。そうして余りの体質の古さに、愕然とした経験がある。あの世界だけが、別の次元で動いているようだったんだよ。ノンビリしたカラーだったなぁ~。
トロ:その日立の株価は、今日は終日、弱かったよ。本当にカタルが考えるシナリオ通りに事が運ぶのかな?
かたる:この環境下で、昨日は4557万株、今日は4108万株か…、この薄商いの中で注目されるね。
トロ:あくまで中央突破を考えるの? そんなに相場は強いのかね?
かたる:本日はソニーと東芝の提携が一面を飾ったね。東芝は高く、ソニーは安いか…。ソニーの出井さんは薄型テレビの戦略で失敗し…まぁ、彼だけの責任じゃないが、しばらく衰退し続けているよ。本来ならアップルのような成長できる会社だったのだが…昔、広報部長に会った時に、愕然とした思いが過ぎるよ。今のノキアもスマートフォンで出遅れて完全にアウト。サムソンは既に有機ELで攻勢に転じ、日本は後塵に拝している。やはり会社は経営者の手腕によるね。だから中西さんに期待しているのさ。
新聞を読めばわかるが、時代は日々変化し重大な局面をどう乗り切るか? 現在のソフトバンクは、やはりアップルを説得したことだろうね。あのスマートフォン戦略が現在の地位を築いてきたよ。パラソル戦略で驚かされたような、どぶ臭いイメージは消えたけれど、会社が変化するときは株価も大きく変化するんだね。震災のより、人々の人生観は大きく変わったことだろう。偶然じゃないと思うよ。やはり社員のモチベーションが高まることは良いことだよね。相場の芽はあると思っているよ。
2011年06月06日
6/06
かたる:いやはや、弱い相場が続きます。先週の週初めは弱いと思い空売りだったのですが売っても儲からないから、買いに転向したがやはり週末は駄目でした。今週は売りから入りましたが、下値は乏しく利益はなかなか出ませんね。仕方なく引け間際に東電を買ったり日立を買ったり、でも東電は駄目でしたね。もう少し戻っても良いように思うが、完全な博打株の様相です。スキームが不透明な為でしょう。東証の斉藤社長の談話が響いているようで部外者が安易な発言をすべきではないでしょう。でも正論ですが…。法律で免責を認めるか、上限を認めないなら上場廃止にして補償問題を切り離すのが正論でしょう。社会主義経済化すれば、やがて自己努力する人も犠牲になり不幸の輪が広がります。
日経平均株価はどうにか震災後の保ち合いを維持しているようですが、既にTOPIXは割れており日立などの動向が注目されます。日経新聞の観測記事は正しいのでしょうが、この時期に、この程度の減益予想で済むなら買われる可能性が、かなりあると考えています。会社側は6月9日に発表すると述べています。仮に日経の観測記事が正しければ、株価は一本立ちする可能性もあるのでしょう。理由は震災の復興費用を見込んでおり、リストラ効果の進展を見込まないからです。中西社長は経済から注目されています。もともと優秀な人材を取り揃えており、経営者のイニシアティブが欠如した会社だからです。戦艦が一度、舵を切れば、ゆっくり方向転換するのです。大きな会社ですからね。
時代や:それにしても弱い相場だな。カタル銘柄も総崩れじゃないのか?
かたる:僕はもともと、そんな強気見通しを言ってないよ。日立の基準価格は414円で今日は463円かな? メディッチは690円の基準価格で、今日は726円。そうしてロボコンは430円に対し、今日は473円か…こんなもんでしょう。マズマズだよ。
トロ:日経新聞の設備投資の2ケタ増は?
かたる:そうなんだよね。足元の中国の建機などは非常に暗いんだよ。20%~30%程度ダウンしているような記事を見るのだけれど、関係者はみんな強気なんだな。たしかに電子分品は足りない状態らしいよね。増産投資が目白押しで…。でも日本より海外だよね。国内は震災復興なんだろうが…予算がついて秋には動き出す。今日の新聞はアドバルーンだろうが国土交通省の住宅改修費の5%は実現すれば、景気には効きそうだね。
ついでにLED補助金とか…この機会だから積極的に環境立国とか…いろんなアイディアはあるね。それに何と言っても民主党は大連立に前向きだし、石原自民党幹事長も同様の発言があったので、ひょっとすれば積み重なった懸案事項の税制改革も解決するかもしれないね。古典派のケインズなどの理屈では、増税は景気にマイナスだけれど…実際はドイツのケースはそうでもないし、イギリスの実験も克服しているようなイメージだよ。議論するより実行の段階だろう。
トロ:つまり明るい可能性があると言うこと?
かたる:みんなは米国の景気を疑っているようだけれど、調べてみると雇用統計の数字なんか季節性の要因で数字がダウンしている可能性もあるね。あれだけ株価が上がったから多少は休むよ。そんなことは当然だよ。米国は心配ないだろう。問題は中国なんだが…金融の完全自由化を実施すれば、お金が入るからね。現状はインフレは鎮静化しているし…過度の引き締めを心配しているが、大丈夫かもしれないね。そうして日本が大連立で動き出せば、超長期の下降波動が転換している可能性は高いね。何と言っても時価総額と企業価値を比較すれば分かるよ。
時代や:それで大本命が日立なの?
かたる:僕が証券界に入った頃は、第二次オイルショックで就職難。当時、日本石油が2480円の上場来高値を付けるんだね。そこでお客様が手持ちの日石を2万株売って、1万株で自宅を建てて、後の1万株のお金で日立製作所を10万株買ったんだね。当時は200円台だった。その日立が翌年の8月に947円を付けるんだね。外人投資家が大挙して買いに来たんだ。今の日立は、あの頃より利益を上げているね。今期の利益数字は2388億円で過去最高数字だね。一株利益は52円だよ。それにも拘らず日立の株価は463円だよ。PER10倍以下だね。会社のイメージは、水面下からようやく顔を出したイメージだよ。
先日、ロボコンが決算発表した途端に、外人投資家は上値を買い始めたよ。それまでは一番、株価が出遅れていたんだね。株価は基準値の430円に対し400円前後をウロウロしていた。懸念が払拭されれば買いやすくなるよ。それにリコーの桜井さんは、中西さんに影響されてリストラを決断したんだね。つまり日立が変われば重工が変わり、やがて輪が広がり日本が変わる。事実、非常に進展速度は鈍いが、三菱UFJも海外支店を増やし始めているね。金融は経済界の官僚組織だよ。官僚が動けば日本が変わる。既に必要条件は揃っており、あとは切っ掛けに過ぎないよ。やはり…この震災が切っ掛けで大連立構想が実現して日本が変わる可能性があるんじゃないの?
時代や:馬鹿な…散々騙され続けてきて既に手遅れだと…、言ってたじゃないの?
トロ:うん、カタルの夢じゃないの? 気持ちは分かるけれど…おいらも全然、感じないね。
かたる:中西さんが頑張って財政難のイギリス鉄道は日立に決まったんだね。雇用を創設することで…あの手腕など見れば、可能性はある。事実、ようやく最近メディアは日立の取材を始めているようだよ。中西神話が生まれても不思議ではないよ。日立が4ケタになるインパクトは東芝とは雲泥の差を感じるね。ほら「この木なんの木、気になる気になる、名前も知らない木ですから…」ってCMソングは誰でも知っているよ。
日立の扱う商品はインフラ整備に欠かせない主要産業が多いんだね。だからコマツのように利益を出せる体質があるんだよ。しかも博士号の取得者を多く抱え、みんな優秀な社員だよ。足りないのはハングリー精神だけ…。中西改革は社員の心に火を付ければいい。今回の震源地は東北だが、日立の主要産業が集結する茨城の日立は甚大な被害を受けている。人間の心はこのような自然災害で大きく変化するものだね。条件は整っていると思っているよ。
なんかこんな風に書いていたら元気が出てきたなぁ~。よし勇気が出てきた、明日も買ってみよう。
2011年06月03日
6/3
かたる:今日はやられました。朝方は大丈夫だと思っていましたが…。強気に買いから入ったので失敗ですね。後場から投げさせられました。重工の動きが良いので相場は強いかな?…と考えていました。米国は大幅安の後の続落なので、今晩の雇用統計を過度に気にし過ぎと考えていましたが、でも買い物が入らないのですね。先週の火曜日の動きを見て意外に強いと考え空売りから買い転換しましたが…やはり広がりは得られないようです。
時代や:ハハハ…今日は日経新聞の記事を見てディーリング目的で、岩崎電気を買ったんだろう?
かたる:うん。少しね。追撃買いに行ったけれど、買い増しは買えずに、代わりに東レを選択したんだ。岩崎電気は少し儲けて売ったが、東レは大きくやられたね。明らかに仕掛け的な売りのようだよ。外人ファンドの外しなら、こんなやり方をするのだろうか? やり口は、先日の川重に似ているね。あれはいくらだったかな…310円台だったかな? あの後、少し下がり、今は下値固めの展開に推移しているが…東レは買い場かもしれないし、目先は駄目かもしれない。でもボーイングの動きから見れば、買い場のように思うけれど…。兎に角、今日はやられてしまったね。 時間的な調整に入るか継続的に買われるかの分岐点に、株価は位置しているように思うよ。業績的な問題はないのだろうが、需給バランスが株価を左右するからね。この読みが難しい。
トロ:無理して、やることはないんじゃないの?
どうせ大きな相場にならないのだから…所詮、「一カイ、二ヤリ」など意味がないよ。それこそソフトバンクが下げたら、買っておけばいいんじゃないの? カタルの言うように格付けが変わり金利負担が変わるからね。大きな借金だから金融費用効果は大きいよね。
時代や:つまらない相場。何か、いい銘柄はないのかね?
かたる:今日、仲間から銘柄を求められたけれど出せなかったね。「強いて挙げるなら日立かな?」と述べたよ。今週号の日経ビジネスに中西評が掲載されていたが…あの程度の取材では実態は分からないな。中西さんが就任してから、何を具体的に取り組んだのか…具体的な視点を欠いていたからね。でも非常に好意的な書き方だったね。
トロ:雇用統計が、市場に与える影響はないのかな?
かたる:すでに市場に織り込まれているよ。一昨日のADPの発表で…ね。悪くとも影響はないし、逆に良くても大きく買われることはないのだろう。でも米国は市場主義の国だから市場に応じた政策発動をするから指標が悪化しても心配はない。単なる需給調整が続くと思っていたほうが良いのだろう。
時代や:また日経平均株価は9500円の攻防に変わった感じだね。
かたる:そうだね。日銀のターゲット・プライスのようなイメージだね。株価水準は外人投資家次第でしょう。
時代や:その外人投資家は、先週、株を売っていたらしいね。
かたる:買うだけが株じゃないよ。基本的に上下すれば、良いんじゃないの? でもこの動きじゃ、幅が抜けないね。まぁ、みずほの株価推移をみれば分かるよね。経営者が如何に変化を求めるか。はやく日立の中西さんの改革が成功して、日本の経済界に変化を与えてくれるといいのだけれど…。政治家も経営者も三流の国だから…
でも僕はいつも思うよ。日本食ほどおいしい食事はない。全てを取り入れて「おもてなしの心」を感じるからね。京都にはこだわりの文化があり、あの精神が日本人の心の中にあるのだろう。だからこそ、今の日本の姿は残念だね。でも日本人は、こんなにうまい料理を創れるのだから、日本株も必ず復活するし、もうすぐ、その流れが確実に見えるようになると信じているよ。既にその動きが始まっているようにも感じるからね。何かスター株が欲しいね。
トロ:時々、日本食と株の話をするが関係あるのかい?
かたる:創意工夫できれば優れた製品開発に結びつき、世界競争に勝てるから、食事が株高に結びつくよ。今の日本は空回りしている。メディッチを継続的に引き合いに出しているが、技術を安売りしてプライドがないね。根性が良いと言うか…サムソンに抜かれたのも日本のお人よしの性格からだろう。経営者が技術者の地位を過小評価しているから、中村修二さんのケースが生まれる。最近、日本のベンチャー企業は雇用を大切にして社員食堂を無料にしたり、会社が懇親会の場を設けることがあるが、少しおざなりだね。
もっと社員を思う気持ちが必要なのだろう。愛社精神が希薄化しているよ。それは経営者が応えないからだね。物質的に好条件が困難なら、会社の業績と一体感を共有すれば良いね。ストックオプションなどを通じて、社内向けの会社説明会を開けばいい。そうすれば社員は付いてくるだろう。
良い会社になって来たら、社員厚生を充実させ会社の存在感を社員の生活に反映させればいいよ。経営者は社員の家族構成など理解しているのかな?僕は日本には無限の広がりがあると思っているね。その橋渡しが機能していないから…誰かが成功すれば皆が追随するように思うよ。やはり日立かな? 重工でも構わないのだけれど…。この流れが輪になって広がれば面白いのだけれど、まだ早いのかな?今は漠然とそう考えているよ。
その試金石はこの間の相場付きのようにも思うよ。世界経済の見通しが不透明だが…世界の市場が停滞しても、長年低迷した日本市場が正当な評価水準まで株価が回復しても良いよね。調べてみると分かるが、外人が好むグローバル企業の株価は、ほぼ正当な評価を得ているが、それ以外の好業績企業はPERが10倍以下でPBRが1倍以下の株価がゴロゴロしているね。つまり底上げ相場に発展しても不思議ではない。そういうムードを市場に醸し出せばやがて広がるものだからね。この先の見えない夏は日本株にとって出遅れを修正するチャンスかもしれないよ。
2011年06月02日
6/02
かたる:良かったな。何とか…民主党は分裂を免れそうな展開ですね。
僕は菅政権を好きではなく、当初から嫌いですが安易に変えるべきではありません。本当は超党派の連立内閣で国を支えることを望んでいます。だから自民党も協力すべきです。落選した多くの実力者が、谷垣氏を突っついているのでしょうが…政治家として頂けませんね。
NY市場は、ある意味で緩みが生じるのは仕方がないのです。
一昨日のケース・シラー指数に続き、昨日はADP雇用統計が市場予測の19万に対し38000人しか増加しなかったことや、ISMの製造業指数が53.5と大幅な低下を見せたので株価が下がったと言いますが、4連騰で嵩上げされた分もあり大きな落ち込みに繋がったのでしょう。下のグラフを見てください。米国と中国の景気状況のイメージが分かります。
トロ:かたるは秋ごろまで株式市場は横這いだと思っているんだね。
かたる:うん、基本的に金融政策の効果を見極める時間が必要だと思うよ。何度も言うけれど、重要なことは資源価格の推移だよ。石油など…のね。仮に中国で失速するなら資源価格が下落するね。逆に上昇しても新興国はインフレにより需要が落ちるね。汎用品のアルミ電解コンデンサーの需要が大きいのは、新興国需要に支えられているんだね。多くのネット世代は、勢いのある国の姿を知らないと思うよ。みんなワクワクして一所懸命に働くんだね。明日への希望を抱いて…それが本来の正常な姿。
隣の家がカラーテレビを買えば、「うちはいつ買うの?」…と子供は、親に迫るね。当然、親は次のボーナスにはカラーテレビを買おうとして頑張って仕事をするよ。今の新興国はプラスの相乗効果に溢れている。だから競争力のある日本の電子部品業界は強いんだね。昔は下請けでメーカーの意向が強く、部品メーカーは単価を叩かれ利益を得ることが出来なかったが…、SCMなどの普及により製品メーカーと部品メーカーの地位が逆転はしてないだろうが…、部品メーカーによってはメーカーからお願いされる立場にあるからね。何しろ部品を回してもらわないと製品が作れないからね。丁度、この度の震災で発覚したルネサスと自動車会社のような関係になっている。
だからロボコンも株価は強く、ニチコンもそうだね。何も背景がないわけじゃないよ。太陽電池は素人に分かりやすいけれど…収益に影響を与えるのは、ずっと先の話だよ。三晃金属にしてもサニックスにしても…。東証がサニックスを注意銘柄にしたのは財務内容に問題があるからだろうね。たしかに空売りもあるだろうが…基本的にあまり資質は良くない。
時代や:悪かったね。内容が悪くて…、でも株なんか動けばそれでいいよ。
かたる:まぁ、そういう考えもあるわな。否定はしないよ。僕も最近ディーリングを始めたからね。東電なんかは、ボラティリティーが高く格好の対象だよね。でも僕は出来れば、将来、誰かが高値を買ってくれる銘柄を望むよ。
トロ:しかしカタル銘柄のメディッチにしても、大阪チタンにしても株価と業績のかい離は大きいよ。
かたる:変化率が大きいから、そのギャップを埋めることが出来るよ。かなりの変化率が生まれると思うよ。しかも両社とも世界で一番だよ。車の半導体ではメディッチが…チタン合金では大阪チタンが世界シェアのかなりを担っている。だから環境が変われば高収益になり、利益がうなぎ登りになるよ。現時点では読めないけれど…。だからこそ、株としての価値が増しているんだね。
復興御三家はそれなりに、みんな裏付けがあるよ。僕は、2012年はソフトバンクの年だとも述べているよ。好調な業績推移により、ようやく財務的なタガが外されるね。行動が自由になるから何が飛び出すか分からない。今までは借金返済でやりたくとも行動が出来なかったよ。市場経済は面白いもので加速度的に変化するんだね。特にソフトバンクは市場から多くの資金を調達しているから、格付けの影響は大きいよ。1%の金利が変われば1兆円で100億円の資金が違うんだよ。だからこのもみ合いは絶好の買い場になるだろう。勿論、今日は買いました。
トロ:最近は買いが多いね。空売りはしないの?
かたる:買いで儲かるうちは買いで勝負するよ。できれば永遠に売りはしたくない。僕は日本人だから日本を支えたいね。自分の力は知れているが、それでも参加することに意義があるよ。
時代や:横ばいと言うけれど、売りでは儲からないと言うことは相場は強いの?
かたる:うん、そう考えているよ。だって重工はもっと下がるのが普通なのに、今日は高く買われた時期があったよ。例え瞬間でも、この環境下で昨日より高く買われるような環境に株式市場があるのでしょう。あまり強くないけれど弱くもない市場と言うイメージだね。
2011年06月01日
6/01
かたる:今日は弱いのかと思ったけれど、米国株に引きずられたのか…意外に強かったね。
時代や:その米国ケースシラー指数は2008年から2009年の世界金融危機後の最安値を付けて二番底を形成したんだよね。
かたる:グラフにあるように最安値だね。盛んに気にしているGSEの話はここに繋がるよ。基本は金融規制が主犯だけれど、行き過ぎたので反省はしなくてはならないが、倫理観を問いやり過ぎると日本のような失われた時代に入る。米国はFRBが頑張っているから日本とは違うが基本構造は似ているよ。
トロ:そんなに米国は金融規制が厳しいのかな?
かたる:そう考えるよ。当局が度々検査しているからね。何故、株が駄目になったかと言えば、厳格な自己責任原則の追及にある。何度も何度も繰り返し、しつこいぐらいに倒産のリスクや価格変動リスクをお客様に確認して尚且つ文章でも一筆貰うようになっている。更に電話録音をして不適切な言動がないかチェックしているからね。やる気が失せるね。雁字搦めに行動を制約したのが日本だからね。報道によれば米国はそれほどひどくはないみたいだが、基本構造は似ているよ。だから米国企業も日本同様に豊富なキャッシュが動かない。
日本はセカウンド・ハウス購買促進運動でもして、別荘を持ったら税金が減るくらいの思い切った政策を発動しないと駄目だね。地方の土地は死んでいるよ。買う人は居ないし担保にもならない、自治体に寄付を申し込んでも受け付けてくれない。この失われた資産価値を表に出す性格も必要だね。震災を切っ掛けに田舎の在り方を考えるきっかけにもなったし…都会で暮らす人も田舎で暮らしたいと思っている人も大勢いるだろう。
時代や:じゃ、米国株は下がる筈だろう?確りしていたよ。
かたる:おそらく市場は政策期待に軍配を掲げているのだろう。昨日は「ドイツ政府がギリシャへの追加金融支援と引き換えに求めていた同国債の償還期限の延長を取り下げる」との報道で上がったらしいね。
トロ:やはりカタルは弱気なの?
かたる:僕はいつも流動的だよ。基本的にはQE2終了後の政策が重要だと思うよ。それまでには様々な経済指標が表面化するからね。今週末は雇用統計もあるのかな? 先ずは雇用でその後から住宅だよ。別に最安値を付けても驚かないよ。雇用の数字が確りしてくれば採算に合う土地を中心に上がり始めるよ。要するに政策に対する信認を市場関係者に与えないとお金は動かないね。米国は市場経済への信頼がFRBを通じて満たされたから株だけはしっかり上がっているね。先ずは金持ちが潤って…それから大衆だよね。
日本は…たしかに昨年の10月から資産デフレ対策を実行し始めたが不十分だから株価が米国のように上がらないんだ。既に21年も調整を続けている好条件にも拘らずね。米国は2007年から2008年だよね。僅か5年程度の調整でしかないよ。日本の方が条件は良いが…実験を握っている人が市場原理派じゃないからね。社会主義派だから借金棒引きの話が気軽に出てくるんだね。
話を戻すが…要するに現時点では判断が付かないから、市場は横ばい波動であまり大きな上下はないだろうと思うよ。このボックスを抜け出すのは確実な経済回復が確認されるか?あるいは駄目な指標が続き、もう一段の政策が発動されるか? でも基本は金融だからね。この規制をどうコントロールするかが焦点だと思うね。そこで先日バーゼルⅢの緩和処置が浮上したけれど…あまり話題になってないね。
時代や:自己資本比率規制の話?
かたる:うん。世界の大きな金融機関は基本的に保護されるのだから、僕なんか5%程度と低い基準でも十分だと思うよ。優先株でも劣後債でも…何でもありで良いと思うね。実はケースシラーの最安値更新は市場経済にとって深刻だよ。常に時価評価を余儀なくされその損を埋めないとならないからデフレが加速する要因になるよ。物価は上がり資産価格は下がる奇妙な現象だね。金融が機能してないからこのような奇妙な現象が生まれるんだね。
まぁ、米国は悪材料にも拘らず好材料を評価して4連勝だからね。市場は僕が抱いているような不安を覚えていないのだろう。オバマは嫌いだよ。僕は基本的に清貧思想が嫌いだ。清貧の美徳なんて信じないよ。やはり貧乏した人間は自分が成功しても何処か歪んでいるものだね。鳩山さんのような人間の方が素直な筈だよ。僕なんか精神構造が歪んでいるもの。
時代や:うん。お前はおかしいよ。どこの世界に1千万円の給料の世界を辞めてプー太郎になる奴がいるんだよ。変わっているね。
かたる:お前がそう思うだけだよ。僕はまともだ。信じられる仕事がしたいね。夢を語れる仕事がしたいよ。後ろ向きな仕事は世の中を暗くする。生きている価値がないよ。
時代や:だから変わっているんだよ。生きている価値なんて考える奴がいるか?
トロ:ところで復興銘柄本命の日立君が震災後の高値を付けてきたよね。今日は473円だよ。
かたる:そうだね、日立グループは今期の見通しもマズマズだから…本家の数字に安心感が生まれているのだろう。まぁ、新高値を付けてから高値を買っても良いよね。むしろその方が安心だしスッキリするよ。昨日の重工に今日は日立か…先日、僕が疑問を呈した発言を思えている?
トロ:何のこと?
かたる:僕が重工を空売りして、この現象はおかしいな…と言った発言だよ。26日の市況に掲載されているね。重工が新高値で川重が売られるのは納得できないと言う発言だね。両社の違いは大きくないね。川重の方が効率化が進んでいるくらいだろう。ところが川重は一貫して下げ、重工は上がってきた。これが需給の関係だね。僕は株が上がるためには業績は勿論だが、それ以上に重要なことは仕掛け人の存在だと述べている。
最近の太陽光発電関連の材料株の三晃金属、サニックス、高島などは、絶対に基本的な業績の数字を現時点では満たすことが出来ない銘柄だよ。つまり線香花火なのだが…仕掛け人が存在するのだろう。でも注意した方が良いね。ババ抜きゲームだからね。その反面、同じ材料株、例えばロボコンは現時点では業績の変化は見えにくいが、アルミ電解コンデンサーは需要がうなぎ登りで生産が間に合わず増産投資をしている。だから業績の裏付けはある。故にGSを中心とする外人グループのファンドが関与しているね。
同じ材料株でもタツタもそうだし…僕が掲げるカタル銘柄の桃太郎にしても太郎にしても…先日は日本精蝋が増額報道をしていたね。メディッチはなかなか評価されないが…悪くなる場合もあるんだよ。条件は震災前より悪くなっているね。だって復興資金が余分にかかったからね。でもその分、二つの点でメディッチは数百億円の価値を手に入れた。一つは市場に認知だね。今では自動車と言えばメディッチが話題になるほど…。世界シェアの重要性が再認識されたわけ。更にもう一つは従業員の士気が嘗てないほど高まっているだろうね。これは大きいよ。でも仕掛け人が居ないんだね。きっとこの手の株を好きな外人も迷っているのだろうね。本当に業績が良くなるかどうか…現時点では未知数なんだね。
プロはこのような株を好むんだね。果たして復興御三家の日立、ロボコンは戻り高値を更新しているがメディッチは更新できるかな?
トロ:うまい表現だね。買ったんだね。
かたる:いや、まだ買ってないよ。ここの壁は重くなかなか株価が跳ねる確信が得られないね。怖い株だよ。大阪チタンもそうだけれど…買いたくとも…買いにくい株の代表だね。両社とも僕のワクワクする感覚に響く銘柄だが…自信が生まれない。今日はアノマリーが外れガックリだよ。KDDIは大きく跳ねるかと思い期待していたが外れてしまった。仕方がないから売っちゃった。さて明日からどうしようかな…?