未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年01月16日)

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かたる:皆さん、こんにちは…。今日の東京は今年一番の寒さとか…。先行きが見えず希望を感じられない市場展開が続いています。しかし昨年後半から新日本理化などが上がったように、内容が良いとは言えませんが、株価が上昇する銘柄が出ています。

欧州危機に不透明感が残り、動けない様相が漂っているようです。私はソブリン・リスクの峠を越えたと思っています。ECBが50兆円と言う規模で異例の資金投入をしたからですね。通常のオペは長くても1年なのに、3年と長くしかも1年後に返済が出来るオプションが付いているのです。尚且つ、担保の格付けもトリプルAからシングルAまで拡大し民間銀行の預金準備率も2%から1%に来月から引き下げます。

基本的には量的緩和と同じ効果が出るだろうと考えていますが、やはり異論がありますね。『マネーサプライの一種であるM3でみると10月は 前月の3.0%から2.6%にまで低下した。M3は通常の経済活動時には6%程度の伸びを示す指標で、その半分以下という状態だ。個人への銀行貸出も伸び ておらず、10月はこの1年半で最低の2.2%増にとどまった。』という記述です。この意味は、折角、中央銀行が資金を入れても銀行に留まり民間への資金供給に至ってないと言うことですね。

だから日経新聞のドバイの記事に繋がるわけです。
欧州の銀行は依然、資産売却に走っていると言うのです。この背景はBIS規制の6月までの対応ですね。これを受け先日、イタリアのウニクレディト銀行の株主割当増資の割引率を嫌気し株価が大きく下落したのは記憶に新しいのです。S&Pの格下げを受けた反応はこれからです。ただ米国市場は今晩は、お休みです。格下げは更にムーディーズと控えていますが、既に国債価格が大きく下がるとは考えにくいですね。此方も異論はあります。でもその解答は先ほどの説明を解決されていますね。ECBはシングルAまで許容しているのです。

トロ:要するに民間銀行の対応がハッキリ決着する6月のBIS規制の期限まで、様子を見る可能性があると言うことだな。

かたる:そうとは言えない。ギリシャのデフォルト率の容認などハッキリと決まってない部分があるから色々言われるんだろうね。これがハッキリしなければ、自己資本の増強もどの程度か分からない。だからBIS対応を1月に計画提出するが…これもハッキリしないのだろう。この時間的な感覚が嫌気されているんじゃないの。ただECBの対応は満足すべきもので2月に予定されているオペも再び無制限と言う話だからね。最大に長引いても、僕はこの金額を見て欧州危機は峠を越すと思うよ。

でも相場を見ていると売り飽き気分と言うか…冒頭にも述べたが結構物色され始めているよ。今日は日本橋梁が今年最初のストップ高銘柄として4日の大発会ではなく5日に上がったけれど、続伸して320円が628円だからね。短期筋を元気づけさせる展開になっているよ。更に11月28日から復興予算関連としてレンタル建機のカナモトが暴騰し460円から697円になっており、今日は日本道路が人気になっていたね。此方も内容は良く配当利回りでも十分に買える銘柄だね。今日の水準でも7円配当だから2.2%にもなるよ。カナモトは20円配当だね。日本橋梁は全く話にならない博打だけれど…カナモトも日本道路も納得できる銘柄の株価だが…残念ながら、両者ともたぶん短命だろうね。

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時代や:自分がやられているからと言って、上がっている銘柄にケチをつけるの?

かたる:夢がないと言っているだけの話し、復興予算は執行されれば終わりだよ。同じく復興関連で仮設住宅の日成ビルドが新高値を更新できないのは、それを物語っているね。日本全体に地方分権が進み、日本が未来都市建設に弾みがつくなら分かるよ。モデル事業として福島などを選び、事例を示せば全国に波及し近代都市の新しい内需振興になり、大手建設株の久しぶりの大相場になるだろうが…。現状は復興と言うより復旧のような形だからね。阪神大震災や三宅島、新潟の中越地震などの既存の枠を出てないね。残念なことだよ。まぁ確かに太平洋セメントなども上がっているが、株価上昇は限られるだろう。

株価が騰がるためには、目先の業績もそうだが…未来の夢がないと株価は上がらない。残念ながら、現状は安過ぎた水準訂正と短期筋の介入による空売りの仮需が創る相場に過ぎないよ。僕はやはりDENAの海外売り上げに期待をかけたいな。この分野は日本が世界に誇れる分野だね。

時代や:とってもじゃないよ。みんな信用で買っており信用買い残は膨らみ、需給バランスは大きく崩れているからね。だれが上値を買うんだよ。このままでは業績が仮にカタルの言うように、どんどん向上しても株を買うセクターがいるの?

トロ:そうだよね。欧米の金融機関は基本的にBIS規制の対応を迫られソブリン・リスクで低下した自己資本を補わねばならないからね。ギリシャは60%カットとも言われているよ。公的債務が30兆円規模だから18兆円だよ。欧州の銀行は、これからこの棄損した損失を埋めねばならないよ。更にイタリア国債の3%程度の金利上昇分も大変な金額になるよ。だから優良な貸出資産も売却し総資産圧縮に拍車がかかり、ドバイの事例のように、折角、立ち直りかけても再び沈む現象になるんだろうな。負の連鎖は何処まで続くか分からないよ。

かたる:ハイハイ、弱気な人はそういうが…ここでJPモルガンのダイモンCEOの発言を載せておくよ。

『JPモルガンのPIIGSへの投融資が150億ドル程度あることを明らかにしたうえで「最大50億ドルを失う恐れがある」と語った。最悪の事態とならないことを望んでいるが、たとえそうなっても冷静に対応する姿勢を示した。欧州中央銀行(ECB)が最近実施した異例の流動性供給措置は良かったと評価し「銀行は資本増強や資産売却を迫られるだろうが、少なくとも流動性は確保している」と語った。3月に出る見通しの米銀を対象にしたストレステスト(健全性審査)結果については、JPモルガンは合格するとの見込みを示し「テスト結果が、1─2行はそうでないかもしれないが、米銀が十分な資本を確保していることを示すことを望む」と述べた。JPモルガンが前年に80億ドル規模の自社株買い戻しをしたとしたうえで「2012年もその程度の買い戻しをしたいと思う」と述べた。欧州の銀行が苦境に陥っているこの時期に資産を買収する可能性があるかとの質問には「当行はすでにいくつかの資産を取得したが、それ以外にも取得する意向はある」と答えた。』

まぁ、こんな感じだね。世界景気は米国中心に改善し始めており、中国の前半の指標はまだ悪化傾向が続くだろうが、温家宝の先日の発言のように今年は中国株が注目されるね。だから参考に掲げているコマツは、なかなか確りした動きを続けているのだろう。台湾では馬英九氏が再選を果たし、中国経済の恩恵を受けますからエルピーダなどから目が離せませんが…どうかな? 今年の有望株の太郎君は頑張っているね。今日はこんなところだね。みんなも頑張ってね。

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投稿者 kataru : 2012年01月16日 16:27