今日の市況(2012年01月17日)
かたる:ようやく政治家の認識が、僕らの感覚に近くなってきたようです。果たして株価を反転させる所まで向かうのかどうか。今日は偶然にも建設、不動産、金融と言う業種の値上がりが目立つようです。これまでのように政治家と僕らの感覚のズレがなくなりつつあります。昨日の野田首相は「民主党がつぶれるとか言う問題ではなく、日本が沈没するかどうかの話だ」と財政問題に言及し、岡田さんは国家公務員の給与を7・8%削減する臨時特例法案をめぐって「議員はそれ以上の削減を行うべきだ」と述べ、1人当たり年間平均で約2100万円という国会議員の歳費減額に言及し、議員定数削減とともに年間300億円を超す政党交付金の減額にも矛先を向けました。
これに引き替え自民党は、野田首相の解散論を恫喝だとか述べている大島副総裁の認識は、これまで失政をやってきた反省もなく政治家の資質を疑う発言ですね。もし反対を続ける愚行を繰り返すなら、僕は自民党的な考え方で支持者ですが、彼らを見切らねばなりません。一部のケイジアンが増税をすれば景気が沈むと…的外れなことを述べています。ケインズの生きた時代と現代はだいぶ違いますね。イギリスは緊縮財政を実施しましたが、景気が大きく後退し経済が沈んでいる印象はありません。アイルランドもそうです。むしろ財政赤字が膨らみ国債の暴落に怯え融資が伸びなくなる現実の方が恐いですね。
背景にあるのは間もなく国債発行が消化難に陥るからでしょう。現在は史上最高を更新中ですが…売り場でしょうね。日本国債なんかアホらしくて…。理論価格を大きく割り込み上がらない株価の原因をいろいろ考えていました。ブルドックソースの問題からオリンパスの村意識なども含めてですが、一番の問題は膠着化する日本国債投資でしょう。この残高を減らせば、その余剰資金は企業融資に回り、多少リスクを取る融資が日本経済を前向きな社会に変えるでしょう。過去の償いをいつまでもやっている場合ではありません。前を向いた活動をし始める時期ですね。
資金が前向きに流れれば名目経済成長率が高まり、日本株のPER10倍から20倍に変化しますね。生産性を上がる為、ロボットの活用や情報化投資など沢山の効率化社会があります。此方もくしくもファナックが今日は大幅高です。無人化工場の最先端企業です。私は原発の処理を間違ったために、電力価格が上がり産業競争力が失われると考え、東電の免責を訴えましたが、考えてみれば大きなエネルギーを多く必要とする産業は、日本に必要ない産業かもしれません。電炉メーカーなど消えてなくなるかも知れませんね。
さて欧州問題は長引くとの認識が多いですが、予想通りフランス国債も入札が好調で、昨年末のドラギのクリスマス・プレゼントは今年半分の資金を供給したとされていますから心配はしていません。次のステップですね。銀行の資本増強の話です。だから2月の金融機関の決算が厳格に査定をするのかどうか…ギリシャのカット率の話と合わせ自己資本の増強が問題になりますが、日経新聞は一面で三井住友がRBSから航空機リースの債権を5500億円買ったとか…ユーロ安が加速すれば欧州危機問題の負担も軽くなります。市場経済の理論通りの動きです。はやく80円程度まで行けば、一気に解決になるかも知れませんね。詳しく計算はしていませんが、欧州の金利が上がっても為替が調整すれば良いわけですからね。
2008年から2009年の金融危機で三菱や野村証券は米国の資産を買い入れ苦労しています。今回はどうでしょうかね?第一三共のインドの製薬買収で多額の損失を計上しましたが、ようやく購買力平価ペースのGDPで日本とインドは並びましたからね。これで日本の財政問題が少なくともプライマリバランスを維持するようになれば…お金が動き出すんじゃないかとも考えています。これ以上は堪えられないと株屋を辞めたけれど…空売りも出来ないのは変わりません。もう直ぐ先行きが見えるかも…。
トロ:おいおい、時代屋じゃないが、そんなに長い見通しを述べても仕方ないでしょう。目先は駄目なんだからね。
時代や:でも結構、建設業は賑わっているよ。やはり今年は復興だよね。海外の景気動向が見えないし、確実に業績が上向くからね。
かたる:そうだね。相乗効果が出ると良いが…未来都市の未来技術の概念が希薄で、復旧だけで終わる可能性が高いと思うね。折角のチャンスを…建設が上がるとネット関連が沈むように個人は目先しか見てないし参加資金が限られるから、目先は建設株が上がり持ち株の成長株を売る訳だね。何も僕が気にしているDENAだけでなく、サイバーエージェントから、大型のソフトバンクまで一貫して大名行列を繰り返しているね。下に~下に…。
僕の長年の失敗は、上がった株を追い続けてきたが…、上がった株は下がる循環ボックス相場と言うイメージだ。まぁ、名目GDPが上がるわけではないから、理屈通りだが…必ず、多くの銘柄はおそらく確率で90%以上だろうが、上がった株は沈むようになっている。面白くない相場だよ。まったく。
台湾の馬英九氏が再選を果たし予想通りエレクトロンが上がっている。エルピーダも反応しても良さそうだが、目先の業績が負担なのかな? 大台を変えた太郎君などは好調だが…一押しと思ったDENAは下げが止まらない。この形はまるで国内だけしか考えてないパターンで、業績がこれから大きく悪化することを織り込んでいるような展開だね。果たして海外売り上げが立つ前にブランクがあるのかどうか…この動きが正しいのかな?どうしても成功している銘柄はさっと流すが…失敗した銘柄は後ろ髪をひかれる。
復興景気も飛島建設のような銘柄の人気を思うと、そろそろ行き過ぎているように感じてきたが…。先駆した日本橋梁やカナモトなどもかなり過熱している。乗れない弱みかな?まだ始まっても居ないと言う指摘が正しいか掴まるのを覚悟で追っかけている人だけが儲かる市場展開は昔から変わってないね。どうも理屈屋にとっては乗りにくいしわかり難い。
投稿者 kataru : 2012年01月17日 15:42