今日の市況(2012年01月31日)
かたる:朝方は強く感じたけれど…やはり上には行けずに揉み合いに移ってしまったようですね。先物からの買いは途絶え、乖離調整を強いられると言う読みは当たると思っています。問題は下がらずに時間調整に移行するパターンですね。東京エレクは今日で9日間連続の高止まりを続けています。そろそろ上に行かないと当然値幅調整を強いられることになります。だいたい2週間程度しか揉み合いは続かないものです。他の多くの銘柄が同様のパターンです。要するに先物からの裁定買いが株価を押し上げたのでしょう。
この先物の買いはたぶんポジション調整ですね。欧州危機は依然、片付いていませんから、もう一度、ユーロを売り下値を試すのでしょうね。何故なら基本的にECBの流動性供給は、一時的に資金逃避で翌日物に回っていますが、何れは投資に向かいユーロがだぶつくはずですね。更にレアルの相場を見ると…確実に欧州問題が峠を越えたとはいえません。本来なら世界人口の爆発を受け、消費財の需要は膨らみますから、新興国の中でも資源国であるレアルは、高くなる可能性があると思います。
225銘柄の裁定からの上昇も意味があります。売られていた多くの銘柄が底入れのシグナルを入れ始めています。例えば決算期待で買われているのでしょうが、コナミなどはその口でしょう。代表的な銘柄はグリーでしょうかね? 何れも好業績が予想されており事前に買われていますね。ただおそらく買っても無駄でしょうね。目先は売り場になるんじゃないかな? 参加する投資家の層が浅いために、折角、いい方向性であっても長く続きませんね。外人投資家も余程のサプライズでも起きない限り行動に移らないのでしょう。
時代や:それじゃ、かたるは相場がまた下がると思っているの?
かたる:だから短期調整だろうと思っているよ。次はエレクが一旦押しを入れた後に、力強く走るパターンじゃないか…と考えているよ。
トロ:なんじゃ? その走るって…そんな相場なんか久しく見てないよ。
かたる:だから当たらない予想だよ。この高値保ち合いは買い場なのだろうね。需要が強ければ売り物を完全消化して上に行くが…弱いんだよね。かなり浮動玉は吸い上がっていると思うが…。
トロ:その背景は何なの?
かたる:新しい技術革新かな? これまでディスプレーは中国の補助金政策もあり、日本がそれに追随しデジタル化の動きの中で一気に薄型テレビ需要が巻き起こったけれど…既存のテレビとあまり大差ないよ。ところが有機ELになると壁掛けテレビが物理的に可能になるよ。結構、軽くなるからね。ようやくテレビ台など物が必要なくなる時代になるね。ソニーの出井さんが拘りソニーを転落させたが、彼の発想は正しかった。しかし時代の流れを読み違えたわけだ。サムソンは3兆円を超える設備投資を計画しており日本の装置産業は恩恵を受けるね。アドバンが急騰したのは背景があるのだろう。
実は本日は決算発表を受けて大きく売られているキャノンだが…少し興味があるね。何故なら実はトッキと言う有機ELの製造装置を開発していた会社を数年前に買収したんだね。仮にキャノンの資金力を持って製品開発を続けているとすれば今年は華が開いても良いかもしれないよ。今年のテーマの中でこの有機EL関連は注目されるよ。
トロ:何か、いい銘柄があるの?
かたる:銘柄は内緒だよ。まだ早いからね。目先は業績が悪く動いていないが、必ず、人気株になるよ。問題は仕掛け人が、いつ参加するかだろう。下がればいい。どんどん下がれば良い銘柄に育つだろう。今年はこの有機EL関連とDENAかな? 今日は下げているが大阪チタンも注目されるね。何故なら10月に値上げした効果が12月の輸出統計にも表れ始め、おそらく第4四半期の利益は膨らむからね。航空機の市場は歴史的な成長産業だよ。だからジャムコも注目されるが歴史的な円高で業績の向上が薄れているのだろう。
すこし材料とか、業績に反応するような相場になると良いが…。相変わらず、市場参加者は乏しいようだね。僅かな資金で新日本理化やMUTOHなどが生まれるわけだから、そろそろ骨っぽい連中が参加しても良いと思うけれど…。今日は気になっていたコナミが上がり、アドウェイも高かったね。伊藤忠が受けた株価なんだから、そろそろ良い水準なのだろう。
僕は武富士で大きくやられたけれど、その打ち返しにJトラストを薦めていたが、この環境下で2倍以上になってきたね。200円台はいくらなんでも安いと思っていたが…。まぁ成功した銘柄を取り上げても仕方ないから、失敗していると言うか…昔から取り組んでいるDENAを、しつこくやっているが…。社会が規制強化に動くのかどうか…それならばグリーも売られるしコナミも買われないはずだが…。まぁ世の中、いろんな考え方があるからね。
時代や:冒頭では目先は弱気の様に感じたけれど…そうでもなさそうだね。
かたる:また欧州危機などゾロゾロ言うのだろうが…、基本的にECBが資金を入れているよ。そんな問題は既に峠を越えているよ。それよりFRBのインフレターゲット論だよ。日銀が掲げる1%とは意味が違うよ。日銀はデフレになると自分達を正当化させ、これまでの行動を変えない。しかしFRBは目標に届かなければ、届くように政策をどんどん追加させるからね。本来の目的は適切なインフレと成長だよ。日銀は犯罪者だね。多くの自殺者やうつ病患者を生みだし、日本人の考え方を後ろ向きに変えてしまった。そんなにお金が大切なのかな? だから円高が止まらないのだろう。インフレに移行させるには簡単だよね。銀行にノルマを設けて日銀がじゃんじゃん円を供給し貸し出し競争を煽れば良いよ。路線価は歴史的な安値で、土地が担保なら路線価で100%融資を実行すればいい。そうして移民を受け入れ住宅ブームを作れば良いね。労働生産人口なんて世界中の規模で見ればいくらでもいるよ。それを60歳以上が5人に二人だった? 簡単なことなんだけれど…度量のある奴が上にいないからな。
話はそれたが、だからFRBのインフレターゲット論は素晴らしい効果を生む筈で、今年の世界景気が大丈夫だから…少ない資金で動かせるから外人は先物から買いを入れたのだろう。故に短期乖離調整の後は、再び株価は強くなり株価が飛ぶようになる筈なんだけれどね。…果たしてどうかな?
投稿者 kataru : 2012年01月31日 16:04