未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年02月07日)

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かたる:ようやく金融危機の第二段の試練から抜け出せるかもしれません。WSJは『ファニーメイ初の大規模激安セール、米住宅市場占う試金石』と報じています。2007年に起こったサブプライムからCDSの金融危機の後処理が始まります。欧州危機も基本は金融危機から起こっています。その本家である米国住宅環境の試金石を問われるイベントが間もなく始まります。かたるは何度もGSE(Government Sponsored Enterprises{政府支援法人})の話をしています。所謂、米国の公的な住宅金融システムの話です。ファニーメイやフレディーマックの再建が進まない限り、今回の金融危機の問題は終わったと言えないからですね。未だに政府の管理下ですが、その処理が始まりますね。

日本は日銀の政策運営の失敗のツケを、民間の金融機関だけに負わせ、最後は強制的に小泉・竹中改革で処理を強要しました。東電(原発)の処理に似ています。この結果、UFJ銀行は犠牲になり消えました。日本はバブルの後処理に1989年から2003年まで14年もかかりましたね。米国は2007年からですが、今年はひょっとすれば抜け出せるかもしれませんね。大規模なFRBによる実験的な経済運営は効を奏しそうです。景気減速の元凶は資産デフレと言う事を、バーナンキは日本の事例から学んでいます。何故、だぶつくマネーが市場に流れないのか? 基本はゆとりがなくなった金融機関がリスクを取れないからですね。だからBIS規制を急ぐべきではないのです。カタル君は何度も清貧思想の負の面を強調していました。必要な改革ですが、急ぐ必要もない。

不良債権の在庫がなくなり、資産インフレが始まれば、銀行は融資に前向きになり積極融資を始めますね。やがて金利が上がり、利ザヤが拡大します。資産デフレがデフレの元凶なのですね。だから日銀だけでなく政府は、別荘を買う補助金政策を採用したり、様々な手段があります。しかし日本は真の実力者が上に居ませんね。田中直紀のような人が大臣に成れるのです。短命内閣を読んだ小沢一郎が自分の恩を、亡くなった田中角栄先生に返したわけです。角栄は娘の真紀子が大好きでした。だから駒形さんに直紀を頼むから経済的なセンスを教えて欲しいと頼んだのですね。親の七光りはありがたいものですね。いくつになっても…。

余談は兎も角、このGSEの話は非常に重要ですよ。そうしてもう一つ2月はイベントがあります。ECBの資金供給ですね。おそらく今でも翌日物に大量の資金が眠っていますから、前回の50兆円もの資金は供給されないでしょうが…多ければ多いほど、株式市場は過剰流動性に溺れ、株は上がるのでしょう。この仮説が正しければ米国金融株はようやく本格的な上昇に転じることになり、日本の銀行株も上がりますね。消費税の増税に傾く野田政権は小沢さんの短命内閣の読みが外れ、FRBやECBが野田政権を救うことになるかも知れません。

ただ同時にWSJは「欧州銀行の一部に、12月に欧州中央銀行(ECB)が債務危機対策の一環として導入した銀行向け長期資金の融資プログラム利用を回避する動きが出ている。利用により銀行の財務健全性を疑われるのではとの懸念からだ。」とも報じていますね。このような懸念を市場から受けたくない為に虚勢を張る訳で、健全化のスピードが遅れますね。過剰なメディアの報道合戦が回復を阻む実例でしょう。どうなるのでしょう。出来る事ならFRB同様に、もう50兆円ほど資金をばら撒けば面白いのでしょうが…。故に2月末のイベントは重要ですね。

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日本道路の様に、200円台から300円台に飛び出し、300円台の揉み合いがチャートの様に下値を切り上げているパターンは、通常は強いチャートですが…今日は陰線でしたね。住友セメントや太平洋セメントのレーティングを引き上げたMSの判断もありましたが復興関連の銘柄より、僕はやはり米国の金融株の動向が気になりますね。今の関心は四つかな? DENAの決算でNGモコの事をふれたのかどうか…仮に触れないとすれば説明会では発表するのでしょうか? 個別株はDENAやグリーの数字の中身ですね。

もう一つ個別ではエレクの動きです。本日は下放れの陽線で前日比変わらず…ですね。マズマズの形ですね。この銘柄の動き、あとは世界の中央銀行による資金の大量供給で過剰流動性相場に発展するかどうか? もう一つが永遠のテーマ。日本株の長期低迷の理由の仮説である財政問題なのですね。仮にこの仮説がある程度正しいのなら、消費税の引き上げ法案が通過すれば日本の金融株も株価の水準訂正をしても良いはずですね。本日の三菱UFJは5円高で380円ですね。配当利回りでも買えますね。

世界経済の動向は中国の問題もあり今ひとつ明確に見えません。だから復興関連もあり得るのですが、天井が低くて…復興需要は目先だけの動きで業績推移が恒常的に上向く訳ではありませんからね。ところが未来都市建設になれば恒常的な判断が下せますね。日本全体の内需が一気に新しくおこるのですね。地方分権から予算の活用度が増えて、きっと国に頼らない民間資本を利用した建設需要が起こる筈です。その意味で橋下さんに期待していますが、誰かが勝手に始めればいいのですね。地方の権力でやれると思うのです。キーワードは自らが主体になるのではなくアドバイザーで総合コンサルトに徹し、民間企業を主体に事を運ぶことですね。今ならできますよ。日立は協力するでしょうね。いくつかの企業にアイディアを持ち込めば日本の未来都市建設は一気に華が開きます。しかし現状では駄目ですね。だから復興庁の手腕がどの程度かどうか…見極める必要性があります。

今日はこんな所でしょう。DENAの決算は物足りないものです。まだ海外の売り上げ寄与がないのですね。しかし自社株買いを実施すると言うことは、会社側の姿勢が出ていますね。余程、先行きに対する自信があるのでしょう。きっと順調なのでしょうね。

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投稿者 kataru : 2012年02月07日 17:22