未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年02月28日)


かたる:昨日述べた新日鉄のCDSの話は、何も非現実的な話ではなく、エルピーダの例を見れば分かる。確かにエルピーダはDRAMに拘りすぎ、ARM社のように携帯端末への転換に遅れた面もあるが、基本的には設備等に対する税金や法人税、労働条件による年金費用や健康保険などの費用負担に電力料金などの基本的な基盤維持価格(インフラ価格)が日本は世界的に見て製造業は成り立たない面がある。故に世界で一番だった半導体が韓国のサムソンに抜かれ、やがて灯が消えてなくなる。昔の繊維や石炭産業のようなものでしょう。昨日、書いたあの記事の内容を精査する必要があるのは明確な流れですね。

つまり何度も話しているように車などの組み立て製造分野、テレビもしかり…技術力の乏しい産業に拘れば敗退するのでしょう。それでは新興国が真似を出来ない先進国型の産業とは何か? ダヴィンチなどの医療ロボットやホンダが開発しているアシモなどのロボットですね。オリンパスはカメラを捨てるそうですね。競争の激しい利益の出ない分野は捨てるのが鉄則です。日立が方向転換を始めたのはそこに尽きますが、改革のスピードや規模が小さいですね。未来都市に向かえる会社なのに…ソニーだってネットテレビの雄に成れる素質があるのに経営資源を投じていません。

成長する会社を見ると時代の色彩を反映していますね。富士フィルムは、技術革新で写真はなくなりましたが、いろんな分野に進出しています。ただあまりに多様化しすぎていますがコダックと経営方針が違うから生き延びています。

どこで調整を入れても不思議ではない金融相場の位置です。225銘柄では、昨日は140銘柄がRSI70以上になっており、ここ数日連続しています。いずれ訪れるこの調整の仕方が問題です。最も強いのは循環物色です。先ほどエルピーダの例を示したように先進国の中でネット文化は日本が進んでおり、アップルのような巨大企業は存在しませんが、たくさんの成長企業が存在しており、全体が休む時に買われる今日のような相場が理想的ですね。本当はグッドウィルも世界的な成長企業に育つ可能性がありました。介護は日本が誇る世界への成長分野ですね。介護方法のノウハウはサービスですが、このようなソフト資産は簡単にマネができません。

さてWSJの報道では、日経新聞とは違いECBの供給額を50兆円規模と予測していますね。これでも大変な数字ですね。FRBの規模に匹敵します。僕はもっと少ないかもしれないとも考えています。基本はこの金額は世界中で何処に向かうかです。やはりインフレは避けられず、日本は円安の方向性にあるのかもしれません。先ほどの企業が製造するうえで日本で活動するためのインフラ価格は割高ですから、貿易赤字が続きやがてゆとりは消え計上も赤字化するシナリオが存在しますね。原発の否定はここにあります。だから昨年、東電が問題化した時に国家責任にして原発の処理をスムーズに運べば、今く行けば原発の多くは稼働し、電力料金の引き上げも少なく、原材料の輸入も抑えられ貿易赤字にならないかもしれなかった。

結果論は評論家が後講釈で述べますが、現実の選択は難しいものがあります。頑張ってくださいね。

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投稿者 kataru : 2012年02月28日 13:13