今日の市況(2012年03月15日)
かたる:FRBの奇妙なストレステスト…。今回発表された結果は失業率が13%、株価は半減、住宅価格が21%下落すると言う仮定を元に、自己資本比率を弾きだしたと言います。バンカメは5.9%、GSは5.7%、JPモルガン5.4%、モルガンスタンレー5.4%、シティーが4.9%で落第だと言います。この結果を受けウェルファーゴやJPモルガンは増配を決めているとか…。不思議な条件下でのテストですね。何のためなのかな? 確かに米国の金融株は結果を受け上がったけれど…復活を思わせるほど株価は回復している訳じゃありません。
今日の新聞各紙は、一斉に景気回復、株価一万円の回復を謳いましたが…少し違和感を覚えたのは僕だけでしょうか? いつも一斉にメディアの論調が傾くのは危険なサインの一つです。
為替が大きく動き、この恩恵を受ける企業は少数でしょう。既に多くの企業は為替の影響を受けなくなっている筈で、むしろ円安はマイナスに働く所もあるでしょう。むかし人口比から推測した米国の自動車販売台数は基準を満たさずに低迷が続きました。だからその買い控え分がこれから出て来るわけで、おそらく米国の自動車販売の好調は続くでしょう。中国も一時的に足踏み状態ですが心配はないでしょうし、何と言っても次はインドが控えています。間もなく日本の販売台数を超えるのでしょうね。たしか予測は2014年だったかな? 自動車は関連企業が広く多くの産業を潤します。何しろ家電のように価格が大きく変動しませんね。売り方が違います。
今日の個人投資家の人気株のグリーは先日付けた21日の安値の2177円を割りましたね。今日の引けはどうなるのかな…ここで耐えられるか、それとも1月の安値2000円割れまで向かうのか? 相変わらず、規制の話を蒸し返ししているようです。私は日本を代表する携帯コンテンツの一つで高評価しています。情報化の一つの雄ですね。遊びから色んなビジネスに発展するものでしょう。この技術は人間が開発するソフト資産で、家電製品のように簡単にマネができませんね。ある意味で人間の持つ感性の問題ですから…。これまで物を売ってきた考え方をする人には理解しづらいでしょう。
今は金融相場の可能性が高く、資産デフレからインフレに向かうかどうかのせめぎ合い。加えて日本の方向転換を問う場面で、政治の情勢も大きな影響を株価に与えます。円安の流れは変わらないと考えています。しかし最近は少しピッチが速すぎますね。米国経済の回復から世界景気の方向性が見え始め、足踏み状態の中国の行方など見所は多く存在します。勿論、峠を越えたとはいえ欧州景気も影響を与えます。ホンダが買われるのは分かりますね。
今日は日経新聞のマツダの援護射撃で人気になっています。買いにくい事でしょう。何しろ大幅な赤字計上は確定しています。5月の決算発表時はかなりの赤字ですからね。その為に増資をしたようなものでしょう。銀行団の劣後債での支援は増資がなくては出資がなかったものです。加えてマツダはフォードの傘下を離れ、自前主義を余儀なくされ生産ラインを再編中ですからね。マツダと言う会社にとって、今は非常に重要な時期ですね。成功すれば残れますが…いつか世界の再編に巻き込まれるでしょう。色んな意味で今のマツダは注目されますね。幸い一番重要な為替が味方の風になっています。これだけ環境が揃って株価が騰がらないようでは…二度とチャンスは来ないと思われますね。それほど好環境ですね。一気に200円台を抜けて人気株に育つかは、今の全体相場の試金石でもあるのでしょう。
今日は野村もみずほも一服していますね。ここでの休み方は重要ですね。どんな球形の仕方をするのか非常に興味深く眺めている次第です。この両者の株価次第で他の多くの銘柄の選択肢が決定づけられますね。勿論、売られているグリーも、その候補の銘柄なのですね。相場の流れを作っている銘柄の一つです。全体相場が疲れている時に急落し出したグリーは…面白いタイミングですね。乗り換えの為に売られたので需給バランスが崩れたのか?それとも他の材料があるのか?いろんな見方が出来ます。
今日のファーストリテイリングは少し高いですね。あのチャートを確実に誰かが玉を継続して買っているから、あのような形になりますね。何処かのファンドでしょう。先物だけではありません。チャートの形を見ても背景が読めるようになれれば大したものでしょう。折角、僕はグリーやDENAは一つのタイミングに来ていると思っていますが…なかなか現状は動いておらないようですね。この爆発地点は近いと思っています。日本のタイミングは非常に早かったですね。ファッションの世界では日本で成功できれば世界で成功できると言われているようです。故に多くのブランドが日本市場に競って出店しています。だからスタートトゥデイも株価は最近低迷しているようですが注目されます。もっともこれだけ騰がりましたからね。
このFRBの発表したストレステストは前から決まっていたことなのでしょうか?何故、このような条件を設定して検査を実施して、何故、今の時期に発表するのでしょう。少し重要なことなので考える必要がありますね。金融緩和はカンフル剤ですからね。実際の体力を改善させるわけではなく、本来持つ免疫機能を助けるだけの話です。今回の金融危機の本質を考え、時代を考査しなくてはなりません。その意味で産業革命と同じ技術革新の意味を持つインターネットやスマートフォンを代表する情報革命は価値が非常に高い筈なのです。だから日本で育っているネット文化にかたるは高評価を与えていますね。この辺りの考え方は時間のある時にいずれ解説します。

投稿者 kataru : 2012年03月15日 13:56