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2012年08月31日
8/31
かたる:恵まれている環境を生かせない企業が日本にはたくさんあります。やはり日本村論理を重視する余りでしょう。本日、日経新聞トップの新日鉄は代表的な日本村企業の一つです。東電と並び「規制の虜」の温床になっている企業の一つのイメージです。このように書くと不正をしているとか…暗いイメージを持つかもしれませんが、日本村社会の構造が悪いとは一概に決められませんね。昔は儒教の精神が生かされ、年功序列、終身雇用は力を発揮し輝く時代がありました。集団体制と言うか…日本のお家芸だったのですね。日本女子のバレーボールが銅メダルに輝きましたが…1964年の東京オリンピックでは金メダルを獲得しましたね。東洋の魔女と言う造語が生まれたほど当時の活躍は有名な話です。
今の時代は日本が先端までたどり着いたので…社会体制を変えねばならないのでしょう。先日お話ししたNTTの民営化などの時代が分岐点だったのです。日本は中央集権により画一化した教育で人間を駒として動かしてきましたね。その社会体制が機能したのは1985年のプラザ合意までです。それまでは大蔵省の活躍はすごかったですね。効率的な資金配分が社会基盤づくりを整備し、村論理から会社型人間を作りだし、全ての日本人は会社の為に滅私奉公をしてトヨタやパナソニック、ソニーを創りだしました。しかし…時代は変化し、ものまねだけでは成長は期待できません。日本が生み出した文化と言うか独創的な商品はカラオケに、ウォシュレット・トイレにカーナビ、ぐらいかな? 車を始め多くの製品は欧米が独自に開発したものですね。追い付き、追い越すには、ものまね文化で充分かもしれませんが、最先端までくれば独創的な違った視点が求められます。つまり中央集権体制は機能不全に陥ったのです。
今、我々が経験している清貧思想の日本化現象は高成長の反動ですね。中国以上に高成長を続け一人あたりのGDPを先進国並みに押し上げた中央集権体制はある意味で成功してきました。しかし…国家が方向性を決める能力がない以上、日本村論理を壊せずに改革が出来ない以上、根本にある中央集中権力体制を、一旦は破壊して地方に分散させて独創的な発展を目指せば面白いでしょう。独創的なアイディアはマスメディア文化(大衆化)に相容れないものがありますが、規制の虜などのしがらみを切る効果はありますね。道州制が相応しいのか?試行錯誤の余地はありますが、地域に生きる美しい文化はあると思います。日本には長い歴史の中で培われた失われた知恵がたくさん眠っています。忘れ去られた日本独自の文化を大切に育てる生き方は、新しい時代に相応しいかもしれませんね。
勿論、スマートシティー構想なども残していいのでしょう。正解などないのでしょう。最近のNHKを見て良く感じるのは…ようやく個性的になってきた印象を抱きます。昔の日本人はこうあるべき論で、統一された映像と言うか、画一化された番組構成を見るようでしたが、最近は日本人の心に残る美と言うか…個性的な独創的な番組形成になってきたように感じています。まぁ、法律で守られた受信料金が背景にある為に予算も豊富なのでしょうが…センスのいい番組が増えていますよ。NHKはこの文化を海外に積極的に売り込むべきですね。特にアジア圏に日本独自の文化を売り込み、心の交流を図れば、この効果は大きく経済にも広がるでしょう。おしん効果(テレビドラマ)は、昔の話しではありません。このメディア教育はやがて日本の子供達にも影響を与え、市場原理優先の欧米体制を変えるかもしれませんね。
だいぶ、今日の市況の内容から離れましたが…、新日鉄はライブドアの登場に恐怖を覚え、金融デリバティブの脅威に溺れた企業でした。日本村論理で守られた体制が壊れたのですね。自分達はグローバル時代なのに必要もなくなった高炉を日本に建設したり、維持したり…その為に中国の追い上げに怯え、ブラジルなどへの投資も遅れましたね。あれほどの技術力があるなら、韓国に技術供与する時代に自らが進出して海外拠点を設けるべきだったのです。薄板鋼板技術は世界トップですね。世界トップにも拘わらず…技術を生かせる経営力がありませんでした。だから2006年の時代に株式持ち合いを再開するのですね。銀行も銀行だけれど…、規制の虜の「井の中の蛙」です。三木谷さんが経団連を脱退する空気がよく理解できます。
株式相場を見るうえで…このような背景を理解することは非常に大切なのですね。先日、ルネサスの資金提供でNECは台所が苦しく最後まで抵抗していましたが、村論理に押し切られ融資しました。この背景には世界一の技術力があるのに…、村論理の為に安い価格で製品を提供する系列意識があります。おそらく技量的にそんなに独創的ではないのでしょうが…自動車用のマイコンでは世界一なのですね。それにも拘らず、収益が上がらない理由は、押し付けられた雇用ですね。NECや三菱電機、日立から古い設備と共に押し付けられた人員の整理が出来なかったのですね。倒産の危機に直面して、ようやく着手した改革、全ては村論理が背景にあります。
凋落する日本企業は難しい舵取りを求められています。増え続ける社会負担費を超える成長が出来ないのですね。最近はお家芸の工作機械が市場を奪われています。森精機などの株価を見ると情けないですね。ただファナックはこの日本の環境下で、ロボットがロボットを作ることでどうにか凌いでいるようです。そのファナックの自社株保有比率が20%近くもあり、市場経済が日本では機能していないことを物語っています。1%以下の国債に資金が流れているからですね。この背景は日本の総資産経営にあります。世界ルールはROEなのですね。投下資本に対しいくら稼いだか?で競争が行われていますが、日本は雇用の維持などが問題視される土壌があります。その為に総資産経営に傾斜しているのです。だからこそ、日銀の資産デフレ対策は非常に重要なのですね。資産デフレは期間利益を食う魔物です。年金問題一つとっても積立不足がいつも問題になります。株価を論理的な水準まで持ち上げれば、問題は直ぐに解決し前向きなお金の利用が進みますね。
今日はいすゞの話が載っており、先日はホンダが米国で稼いでいるという話が躍っていました。つまり工作機械は非常に恵まれた環境なのです。ファナックの売り上げ推移を見てください。森精機だってそんなに悪くはありません。しかし株価は下がっていますね。エルピーダにしてもシャープにしてもおかしな話ですね。経営者が確りしていれば、投げ売りなどせずに済むのですが…。株価と言う市場原理を理解していない為に、損をしている日本人と言うイメージです。シャープの亀山工場の価値だけでもすごいでしょう。堺市の大型パネル工場もこんな株価の評価じゃないですね。株価を理解してない人間が、経営者になることが問題なのでしょう。市場原理は非常に過酷です。一旦、550円で決めた割当価格を履行できないルールが、問われるべきなのでしょう。
2012年08月30日
8/30
かたる:商船三井が日経新聞に7日連続安で紹介されていましたね。基本的に世界経済が低迷しているからでしょうが、自動車などを見ても分かるように現地生産化の動きが背景にあり、船舶の過剰が問題になっていますね。金融デリバティブの金融拡大を受けた弊害ですね。確かに船舶の運航能力は、省エネや環境整備などで高まっていますが…効率化投資をしても、それ以上に需給バランスが悪いのでしょう。船舶の環境は金融のようなものです。大規模な需要期が終わり長い氷河期のイメージですね。銀行の不良債権処理は日本の場合、20年近くかかりました。未だにりそなやあおぞら銀行のケースを見れば分かるように償却が済んでいませんね。つまり破綻処理すべきだったのですが、日本的な処理を選択したために時間を浪費しています。日本村社会の構造です。自己資本比率規制などで金融機能がリスクを取れなくなっているので、当然、世界景気は低迷します。ただ昨日、見てもらったケースシラー住宅価格指数のような状況が、至る所の現状なのでしょう。今日はカタルが一貫して注目しているブラジル株価指数のボベスパ指数を見てください。そうして昨日のケースシラーと比べると良いですね。
株価が上がるかどうか?は、基本的に企業業績の推移が問題になります。何故、カタルが一貫してブラジル株に注目するか、以前にも話しましたが新興国BRICsの中で一番恵まれていますね。資源国でありオリンピックを控え固定資本形成がGDPの増加に結びつく環境下にあります。日本の90年代の公共事業投資の失敗は、既に社会基盤整備は完成しているのに、旧来型の社会資本整備に力を入れた為に、無駄な投資になったのですね。確かに、やらないよりはやった方が良かったけれど、1のお金を投じて1.1とか1.2程度の波及効果しかなかったのです。つまり財政出動の意味を履き違えて投資した旧来型の官僚の発想だったわけです。全てが無駄ではありませんよ。森政権下ではIT投資支援を盛んにして光ファイバー網などを整備したために、現在のインターネットの産業群が生まれた背景もあります。しかし…年度末になると予算執行の為に、掘っては埋める無駄な投資が至る所でありました。今でも道路工事に必要もない交通整理のおじさんが雇われていますね。馬鹿げた規制ですね。まぁ、その為に雇用は確保されていますが…日本国の方向性を決める官僚の政策(規制)ではありませんね。IT情報を利用する副作用情報を整備し、電子カルテを統一化して普及させるとか…他にいっぱい、やる事はあります。
高齢化が進み、ようやく医療費削減の観点からジェネリック医薬品が一般化されてきましたが、電子カルテを整備すれば、無駄な医療費が削減されます。検査や過去の病歴などの経歴や健康診断のデータが一覧で見られるようになれば、もっと的確な診断が出来ますね。検査データと問診を徹底させれば、コンピュータ診断も出来る筈です。そうすれば無駄な医療費は大幅にカットできます。ガンの治療薬もおそらく遺伝子データの蓄積で、どの患者にはこの制癌剤が有効だというデータも直ぐに集まるでしょう。だから治療薬を試行錯誤する時間が必要なくなりますね。馬鹿な厚生労働省ですね。医師会の反対があるのかどうかわかりませんが、時代と共に社会基盤の整備のやり方は変わる筈です。これだけ節電化が叫ばれているのにようやく電球の生産が停止された段階です。もっと早く強制的に販売停止まで踏み込むべきでしょう。規制とは効率化時代にかじ取りをする政策を促進させることですね。原発の選択は難しい問題です。しかし科学者が何故、核分裂と核融合の観点で、原発の必要性を発言しないのか?テレビのデレクターの方針なのか分かりませんが…原発推進派の意見が聴けないのは残念なことです。経済的な観点のみ強調され、核分裂と核融合の無限の可能性が否定されている事が哀しい現実です。
自民党の問責決議採択には驚きです。ご都合主義の自分達だけの視点で政治運営する姿は野党になっても変わって居ませんね。人がいない政党です。国民も一度は選択したのだから任期はあるうちは政権を委ねるべきですね。それをメディアは色んな批判をして政局に誘導している実態が哀しい現実です。米国は基本的に変わりませんよ。早く日本も本当の大人に成長して欲しいものです。やはり画一化教育が問題なのでしょうね。文部省の指導するマニュアル教育が問題なのでしょう。日教組などが日本を荒廃に追い込んだのでしょう。まぁ、嘆いても仕方ありませんが…。
昨日の人気株はルネサスです。しかし…ここ最近賑わっているシャープもそうですが、所詮は大きく下落した反動の相場です。また下がる運命にあります。基本的に業績の裏付けがない材料株は必ず下がります。しかし長い低迷相場が、今、変化を迎えていることは事実です。常識的に0.8%の国債にお金が集まり、3%の株式にお金が流れないことはどう考えてもおかしな現実です。必ず修正されます。銀行株は既に大底を叩き、下値を熟成させている段階でしょう。おかしな表現ですが…この底練現象は雄大な大相場へのステップですね。
最近のNHKを見てください。いい番組が多くなっています。BSなどはお気に入りの番組ですね。昨日は米国の刑務所の若い受刑者が、捨てられた犬を育てる訓練をしており、その様子をドキメントした番組でした。多くの犯罪者は家庭環境が恵まれていなく、両親の離婚が原因となっているようです。愛が忘れさられているのですね。犬を育てることで犯罪者の心にも愛情が芽生えます。小さい時に動物を買う事は、いろんな感情を豊かにするトレーニングの一つなのでしょう。都心のマンションでは動物の飼育は難しく…この点からも地方分権の必要性が認められます。豊かな田舎を大切にすべきですね。画一化された中央政権のエゴを、地方に押し付けるべきではないのでしょう。NHKの里山特集を見ていると心が和みます。
IRNETの読者には、豊かな資産形成を判断できる投資家になってもらいたいと願っています。今は金融危機の影響で金融機能が不健全なので基本的にデフェンシブストックが選択されますが、正直に言えば、カタル向きではありません。値動きが乏しく魅力がないのです。最近新安値を付け始めたハニーズはカタルのお気に入りの銘柄の一つです。中国に積極投資している会社ですが…。一般的にリスクがないと思われる中国の消費業界も難しいのでしょう。今は高値圏ですがピジョンが在庫調整で苦しんだ時期があります。消費産業の業績が伸びる成長する背景は積極投資ですから、大きく伸びれば何処かに無理がかかる訳ですね。その動向がどう出るのか?
カタルが注目しているグリーですが…下値圏で値固めをしています。このような段階が面白いのですね。目を離せませんね。先日のDENAの決算でコンプガチャの影響は限定されることが証明されましたね。でもまだ値固めの段階なのでしょうが…何処かで変化が出るのです。カタルは発表されたあの会員数に未だに拘っていますね。おかしいですね。あの数字と実際の業績数字には大きなギャップがあります。現在の売り上げのほとんどは国内で計上されたものですね。しかし実際の会員数は圧倒的に海外の方が多いのですね。このギャップが実現益に変わる日が必ず来ると考えています。株価が低迷しているときが一番の見所なのですね。その株価の動きが問題なのです。
先日、報道されたJ・TEC(7774)の時価培養軟骨(ジャック)の製造販売承認の業績寄与はこれからです。膝関節の痛みを訴えるお年寄りは多く、グロコサミンなどの健康食品の需要は非常に高いですね。つまりJ・TECは大きな夢があります。カタルはこんな企業に夢を感じるのです。株価が下がったら終わりではないですね。ルネサスやシャープはまだ先が見えません。大きく下がった反動の動きです。つまりリバウンドの相場では上値が限定され、また下がる確率が高いでしょう。しかしJ・TECはこれから実際に業績が大きく変化するのです。グリーもその可能性が高いのですね。季節は紅葉を迎えますが、相場はやはり冬から春が良いのです。
2012年08月29日
8/29
かたる:米国の6月の住宅価格が1年9か月ぶりにプラス圏に上昇したと言います。S&Pが統計を取っているケース・シラー住宅価格指数の話です。小さなグラフで見難いかもしれませんが、際どい所に位置していることが分かりますね。(グラフの出所は此方です。)今の米国の状態を示しています。先日、掲げた消費は資産価格の上下によりかなり影響を受けますが、基本的に生活用品の消費水準はある水準から下がりません。人間が生活をするからですね。だから景気の上下に食品や薬品などは影響を受けにくく、デフェンシブ・ストックと呼ばれ、景気低迷時には株価が他に比べ堅調に見えるのです。近年、日本企業はピジョンのように、ユニクロだってそうですが、海外進出を図り世界競争に挑み始めました。逆に景気が良くなると…基本的に資産価格が上昇すると生活にゆとりが生じ、消費が伸び耐久消費財などが売れ始めます。洗濯機、冷蔵庫、テレビなどは、毎年は替え買えませんからね。車もそうです。まして家などは高価なので、一生に一度、買うかどうか…の決断をします。基本的に資産価格は緩やかな上昇が好ましいのです。
ところが…ケース・シラー指数の動きを見れば分かりますが、2000年頃から金融デリバティブが開発され始め、2003年を過ぎると金融デリバティブ万能論が生まれます。CDSの誕生によりリスクを分散できるようになった為に、サブプライムローンなど様々な金融商品が開発され、お金が2倍にも3倍にも積極的に動くようになりました。この咎めが天文学的に急拡大したCDS残高であり、一部の金融機関の破たんが切っ掛けになり、保険機能が不健全だと判明したのですね。これが金融危機の実態です。AIGは保証料を受け取っていた為に多額の損失を受けることになりました。ヘッジ機能が働かないことが判明したために連鎖倒産が広がり、政府がその信用分を肩代わりしました。どうにか…信用崩壊を止めているように見えています。実際はまだ完全にこの落ち込みの修復は出来ていないから、いくら金融緩和をしても「流動性の罠」の現象が起こり、日本化現象が世界中で生まれています。先日、GSEの再建計画を早めたのは良い報道でしたね。りそなやあおぞら銀行は、未だに1989年のバブル処理に苦しんでいるのです。それは資産価格が低迷したままだからですね。資産デフレは深刻な問題なのです。
日銀がリートを買うと、リートを発行している不動産運用会社にお金が集まりますから、どんどん収益還元法に見合った不動産投資を増やす事が出来ます。つまり需要が増えますから資産価格が上昇するのですね。不動産価格が上がると、やがて5%もの利回りを確保するのが難しくなります。太陽光発電の採算ラインが日経新聞に載っていましたが、借地料金が上昇しているとの事ですね。この政策も基本的に資産デフレを止めることに繋がっています。要するに、眠っているお金を動かす事が必要なのです。資産価格が上がり始めると…人間は欲の動物ですから、本来、リスクを取ろうとしますね。1985年に民営化されたNTTが1987年2月に上場され、バブルに火がつきました。一部で批判はあったのです。高すぎる放出価格は問題視されました。政策官僚の責任は大きいですね。その目先的な成果の為に、日本の資産形成が歪みました。そりゃ、財務省は一時的に売却代金の収入で潤いましたが…世論を煽った行動は犯罪ですね。日銀の澄田さんをIRNETでは度々、登場させ批判していますが、何も日銀総裁だけの罪ではなかったのです。
今もそうですね。自民党政権は日本の失政の反省の欠片もありません。問責決議などを採択するのは選挙民を愚弄しています。日本人はもう少し賢くならねばなりません。一度、政権のチャンスを与えたのですから…4年程度は、何故、我慢が出来ないのでしょう。野田政権は僅か1年ですよ。1年で解決できることは知れています。今までの所、原発処理を間違う菅政権のような選択ミスをしてないと思います。消費税の問題は分かりませんからね。一般論では増税は可処分所得を減らすのでマイナスですが…金余りの現在、段階的に引き上がる税率のおかげで駆け込み需要が正常な経済運営の切っ掛けになるかもしれません。つまり先ほど、説明したように日銀はリートを買い入れているわけで、下準備は出来ていますから、消費税の引き上げが需要の切っ掛けになる起爆剤となりエンジンに火が付くかもしれないのです。1987年のNTTの上場と同じような効果があるかもしれませんね。やってみなくては分からないのです。
本日の1万社起業支援の話は良い話ですね。無駄な公共事業投資より、ずっとすそ野を広げる良い経済効果が生まれるでしょう。何より意欲がある人が活動しやすくなりますね。日本の金融機関は保守的でノウハウもありませんから…。どうせムダ金を使っているのですから金融機能を補う政策は良い政策です。最近は官僚が本気になっているようにも感じます。先日の国家戦略会議の100兆円需要の話しから、経済財政白書のイノベーションの話し…ようやく、かたるの考えていた方向性が生まれ始めていますが…まだ点ですね。点を線にして、やがて面となる潮流を生み出さないと株式は大きく上がりません。でも最近は下値が限られ、空売りしてもそう儲からなくなっている筈です。上がりはしませんが下がりもしない…需給バランスが均等化しているのですね。こんな時にラストリゾートは威力を発揮します。伊藤園は自己株を消却していますね。流石に、一流セールスだった本庄さんの会社です。最近は米国に力を入れているようですね。日本茶は素晴らしい飲み物です。彼は自動車販売で超人的な販売記録を持っていましたね。時代はグローバルですね。
グローバルと言えば…先日、カタルが述べたソフトバンクの次なる挑戦の話ですが…高すぎる携帯料金の比較が日経新聞に掲載されていましたね。間もなくLTE投資が峠を迎える筈で…ソフトバンクは世界価格に挑戦すべきですね。韓国企業の2093円に挑戦すべきでしょう。日本は6687円だそうです。僕が漠然と感じて電力料金程度に抑えるのが当たり前だと述べましたが…、いくら設備投資負担が重いと言っても世界価格とかけ離れているようでは、コメと一緒ですね。孫さんはこのグローバル価格に挑戦せねばなりません。これを成し遂げれば一流経済人の仲間入りとなりますね。ドコモなどの日本村社会から脱皮し、日本を変える為に挑戦は続けねばなりません。一流のセールスは何をやらしても大概はこなせるものです。それほどセールスは素晴らしいノウハウが必要な職業なのでしょう。僕は怠け者で…なかなか意欲が生まれませんが、モチベーションをどうやって高めるかは永遠の課題ですね。
2012年08月28日
8/28
かたる:今日はあまり解説することもない相場ですね。市場の焦点はドラギの空手形に対するドイツの対応とFRBの姿勢です。米国は「財政の崖」と言う減税停止と強制的な支出削減が、折角、回復途上の経済活動に水を差すと言う場面に差し掛かっています。しかし財政処置の削減が実際の数字を押し下げる影響と財政の健全化の効果と、どちらに市場が反応するか難しい問題です。市場は常に色んな見解があり、実際に事が起きてからの反応を見ないと分かりませんね。本当にバーナンキ議長の言うように財政の崖が米国経済に深刻な影響を与えるのかどうか…難しい問題です。
日本は需要不足という事でバブル崩壊後、積極的な財政出動をしてきました。しかし景気の急激な落ち込みを防ぐ効果しかなく、むしろ財政出動により構造転換を遅らせた為に調整が長引きました。時間的な延命処置と言うか…坂道を転がる角度を変えた効果しかなかったのです。この劇的な構造転換を、時間をかけて行ったツケが、現在の財政赤字と構造的に膨らむ予算規模ですね。プライマリー・バランスの精神など何処かに飛んでいます。株式市場は半年先の経済を表していると言いますが、新高値を更新する米国経済はQE3が実施されなくても大丈夫のように感じますね。むしろマイナス金利に陥っているシステム的な不安感を取り除くことが必要に感じられます。夢を与え、自信を与えないと正常なお金の流れに戻りませんね。金融機関の機能回復が問題なのでしょう。
今日は大阪チタンが欧州危機の影響で需要予測を下方修正しました。この記事を見た瞬間に株価に影響を与えると思いましたが…同時に貿易統計の疑問を感じました。下のグラフはチタンの輸出動向を示したものです。(貿易統計より)実際の統計値は伸びているのに…これからだんだん悪くなるのでしょうか? 石油価格はそんなに下がっておらず、プラント向けの需要が大きく落ちるとは考え辛いと考えていましたから、大阪チタンの需要予測に違和感を覚えています。
今日の日経新聞は内需買いの外需売り、生活用品の確実な需要と景気敏感株の売りが鮮明になっていると言いますが、ピジョンが好業績を発表しているのに株価が大きく下がっている所を見れば、この発想が既に市場に織り込まれているのでしょうね。市場で人気になっているシャープは材料株としての評価でしかなく短命なのでしょう。株価が大きく上がるためには、先ずは確りした業績の変化がなくてはならず、更に未来に対する夢がないと相場になりません。シャープは大切な業績面の行く末も見えませんからね。とてもまともに買える環境ではありませんね。同じくあおぞら銀行が上がっていますが、需給不安が消えたためと思われますが…双日は僕らを騙しましたね。期間利益で返済すると言っていたのに…10年も先の話を持ち出すようじゃ…仕方ないですね。りそなと同じであおぞら銀行もバブルの処理が出来ないでいますね。本当は倒産処理すべきだったのでしょね。JALと同じ形で…再生を図るべきだったのでしょう。資産価格の下落を期間利益で埋めるのは逆風下では大変なことですね。10年、20年、いや30年掛かっても処理が済まないのですね。
金融危機の影響を早急に解決するためには、資産価格の上昇が一番ですね。日本のような清貧思想のやり方の処理では人生は終わってしまいます。資産価格がバブルの最高価格まで戻れば、全ての問題は解決します。スペインの不良債権もそうですね。需要に見合わない理屈が付かない価格を付けたことが問題なのです。しかし今は収益還元法価格まで日本の地価は下がっています。だから日銀はやはりもっと大胆に行動を起こすべきなのでしょう。
世界的に電子部品などの在庫が発生していると言います。欧州危機の影響が広がっているのでしょう。その割にTDKなどは下げませんね。この解釈は難しいですね。ドラギの空手形の効果は長く続かずに、ドイツが強硬姿勢を貫いている間はユーロは弱いのでしょうが…もともとドイツにとって、今の弱いユーロは好環境ですね。ドイツは日本と同じで自動車の輸出大国です。ユーロが弱まることは自動車の競争力が上がり歓迎です。ギリシャが見直しを求め、スペインからイタリアまで白旗を掲げ、フランスは大統領まで変わりました。つまりユーロを維持する強硬策の清貧思想は長続きしないという事でしょう。更なるユーロの劣化に、ドラギは追い込まれるのでしょうね。丁度、最初の穴をふさぐのに失敗して堤防が壊れ始めているように感じています。米国も同じような状態なのですね。世界中が同じイメージです。
選択と結果、市場は、常にこの間を揺れています。どれも真剣に考えると二面性があります。財政の崖もそうですし、足元の経済は常に流動的に動いています。そろそろ始まるのでしょうか? 9月のQE3に向けての演出が…。もしそうならば…間もなく劇的な下げを演じるのでしょう。2週間程度下げ、2週間程度揺れ、回復する。そんなイメージを未だに描いています。果たして、その通りの展開になるのでしょうか?
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2012年08月27日
8/27
かたる:本当に米国は景気が悪いのでしょうか?
そこでGDPの7割を占めると言う消費の中でも小売売上高の推移を見てみました。下のグラフです。(米国商務省より…)確かに金融危機の影響を受け2007年11月より急激に落ち込みました。3413億7千万ドルから2009年4月まで2945億95百万ドルまで落ち込んでいますが、その後は再び上昇基調を取り戻し消費は伸びていますね。そうして2011年3月に、これまでの最高額を抜いています。今年3月には3624万48百ドルを付けここ数カ月は低迷していますが…許容範囲の動きでしょう。
やはりNY株が強い動きは裏付けられていますね。なにか僕らは日本の報道に染まっている為か、世界中が不景気のように感じますが、データは正直に実体経済を捉えているのでしょう。何故、FRBは更なる金融緩和が必要なのでしょう。既に十分に金利は安いし、欧州危機の影響もあるのでしょうが、ドイツを始めマイナス金利が常態化するほど金余りなのです。不思議な市場の解説と構図です。カタルが何度も話題にしている消費税の引き上げから官僚が名実GDPの政策変更を行うと言うカタルの仮説、消費税編ですが先ごろ決まった国家戦略会議の主要テーマの環境、医療・介護、健康分野の100兆円需要の構想は今日も報道されています。日揮が80億円を投資してメガソーラーを建設すると言う話ですね。日本株は下がりようがないですね。ただ上がるかどうか…まだ分かりません。下がらなければ上がるのが道理なのですが、需給バランスは微妙な状態がしばらく続くと思われます。マイナス金利に象徴されるようにお金が動かないのです。
このような状態がいつまで続くか分かりませんが、何かのインパクトが切っ掛けになり、お金が移動を始めます。日本の成長力の一つは内需の需要です。明らかに日本人は震災以降、節電などの意識の高まりから効率化生活に舵を切っています。多少割高な商品でも機能が納得出来れば買い求めるわけです。電力の見える化などスマートフォンを利用した節電商品がこの秋の目玉商品のようです。どうもスマートフォンは一つのキーアイテムになってきたようですね。最近では様々なソフトがあり周りの景色を取り込むと山の名前が表示されたり…ガイドが不要になるサービスが次々に開発されています。高山植物の図鑑など不要になる時代ですね。便利になってきました。喋るだけでソフトが動き時代ですからね。フュートレック(2468)など色んな会社が何れ注目を集めるでしょう。
どうも今の所、カタル君の読みは外れそうです。本来8月後半は安く、9月の上旬に底を打ちFOMCを切っ掛けにNY市場は新高値に躍り出るとの読みだったのです。米国の大統領選を意識した動きを考えていましたが、意外にもずっと米国株は強いですね。考えられるのはやはりQE2の効果が広がっているという事なのでしょう。ただ米国金利の上昇は明確に見られず、流動性の罠から確実に抜け出しているかどうか?分かりませんね。おそらく金融機関の痛手が大きくリスクを取れない為に上手くお金が循環しない状態が続いているのでしょう。日本もそうでしたが…日本の場合は金融庁の強硬姿勢が現場に怯えを与え現場が過剰に委縮しているのでしょう。飴と鞭と言いますが…鞭が効きすぎました。日債銀だったかな?幹部の背任横領罪は無実になりましたが、不良債権の認定は難しく、お金さえ貸せば助かる人は大勢いますからね。僕は亀井さんを批判しましたが、「中小企業金融円滑法」を一概に批判は出来ません。
今日も売買代金がトップなのはシャープですから市場の薄商いの状態が分かるというものです。下がりはしないが上がりもしない…銀行株が間もなくどちらかに放れてもおかしくない位置に来ました。三菱UFJなどはかなり煮詰まってきましたね。この意味はこの価格帯で玉が集まらなくなりつつあるという現象と考えています。綺麗な三角フラッグを形成しています。タイミング的にはソロソロなのでしょう。ただ急上昇するかどうかは分かりません。エネルギーガ蓄積されていることが事実ですが、爆発するほどインパクトがあるかどうか分かりませんね。
先日、日経新聞に東邦チタンの市場解説が載っていましたね。豪カンタス航空が赤字になった為に、ボーイング787の発注をキャンセルしたとの報道を受けて株が下がったと解説されていましたが…関係ないですね。たまたま上がっていたから利食いが入っただけの話です。ただ明らかに玉集めをしている様な動きにも見えます。こういう下げが買い場になりますね。余り下げなければ、狙っている筋が居るのでしょう。僕らは下げの動きを見て相場が強いかどうかを判断するわけです。今後の動きが注目されます。しかし…全体の相場は面白くありません。ワクワク感がないのですね。
何かきっかけが欲しい相場展開が続いています。やはり僕には三菱UFJが非常に安く感じるのです。一つは、都市銀行はヘッジ能力に長けています。国債などの保有も多いのですが、たいがい婆を引くのは地方金融と相場は決まっています。最近、地銀株も高いようですが運用能力が乏しいのですね。だから急激な方向転換が始まると損失を隠す傾向があります。更に地価の上昇はいつも都心から始まります。都市銀行の支店は必ず駅前ですよ。仮に規制緩和で銀行の複合経営が認められたなら…土地の有効利用は大きな収益に繋がりますね。純資産価値の半分以下の株価はどう考えても黒字の有配企業に相応しくありませんね。様々な点で日本株復活は銀行株から始まるのでしょう。内需株と共に注目されます。国家戦略会議の流れに沿った銘柄も注意が怠れません。
2012年08月23日
8/23
かたる:いよいよバカンスシーズンが終わり、つかの間の欧州危機の小康状態も、再びドラギの空手形が確かめられるはずで、早くも指数売買のトレーダーは先物の売りポジションに変化するのでしょう。TDKやエレクトロンは目先的な天井を付けたようにも見えます。基本的に株式相場は、個別企業の要因と市場全体の指数による影響を受けるわけで、最近は売買高が少ないために、指数売買が減ったとはいえ、やはり市場のテクニカル要因により株価が変動することが多いですね。
ただ確実に何度も述べていますが、下値には湯水のように湧く無限の需要が控えており、どんなショック安も時間をかければこなす株価水準になってきましたね。はやり1%以下の金利と3%の配当利回りでは、益利回りの考え方が生きて来るのでしょう。2%の鞘は裁定的な考えが十分通用する領域なのでしょう。加えて日銀のETFの買い付けは額は少ないですが、ラストリゾート呼ばれるように無限のお金がある訳で…株式の発行株数は決まっていますから需給バランスは時間の問題で改善される訳です。
市場経済は基本的に小さな政府で放任主義の考え方です。しかし民主党のオバマ大統領はグリーン・ニューデール政策を実施しメーカーに投資しています。ソリンドラは米エネルギー省から53500万ドルの融資を受け工場を新設しましたが破たんしましたね。成功例のGMは今の所、目算通りに進んでおらずに株価は低迷しています。自動車産業はどちらかと言えば好環境だったにも拘わらず…この有様です。1500億ドルを投じて500万人の雇用を創設する筈だった政策の検証はどうなったのでしょう。大統領選は見ものですね。日本は税金投入ではなく利用者負担で再生エネルギー法案を通しました。太陽光を42円で買い取るという事で投資が起こっているようです。参入企業は次々に現れていますからね。メーカーに直接、政府が税金投入して投資するより賢い政策かな?と考えています。
この政策のおかげでソフトバンクも株式市場では象徴的な存在として買われたわけです。ソフトバンクは総務省の応援もありプラチナバンドの割り当てを受けて設備投資にも着手しています。背景には2兆円を超える買収資金の返済が順調で繰り上げで償却しているので財政面で余裕が生まれているためですね。昨日WBSを観ていたら被災者の高校生たちに米国短期留学を経験させている企画をソフトバンクが提供したとか…最近は人材教育に力を入れている様で孫さんらしい取り組みです。当分、他のメーカーに携帯電話を変えることはできませんね。しかし僕は携帯3社のメーカーは本当の競争をしているのか?疑問を感じています。どちらかと言えば孫さんも日本村の「規制の虜」の仲間入りするのでは…と危惧していますね。どう考えても携帯電話料金は高すぎます。やはり電力料金並みに家族で1万円以下に抑えるのが筋でしょう。これから使えるお金が増えますから彼の行動が見ものです。
さて今の疑問はFRBがこの環境下でさらなる金融緩和QE3を実施できるのか?と言う疑問ですね。株価は高値を付けています。しかし実態景気は明確な回復ではなく、ぬかるんでいる状態かな?GSEの再建計画が早められたように中古住宅販売も回復傾向が続いているようです。日本はどちらかと言えば徐々に変化させている感覚です。確かに間違いではないし方向性も正しいと思いますが…潮流になっていませんね。いつまでもチョロチョロ流れる小川の印象ですね。春のうららかなイメージですよ。やはり株屋ですね。どうしても株価が上がるインパクトを求めたがるのです。だからFRBのQE3を期待するわけですね。
やはり演出される可能性が高いと思うのですね。9月は…12日ですから早いから10月だと23日ですね。米国の大統領選は11月6日でしたよね。演出効果を考えるとすれば、やはり9月ですよね。10月では時間がなさすぎますね。討論会は終わっています。こう考えると、そろそろ米国株は下げ始める筈ですね。イスラエルがイランを攻撃するのか?なにが起こっても不思議ではない時期になっています。ただ何度も言うように日本株は大きく下げませんね。その理由は先ほど益利回りと日銀のETFなどで解説しています。日本は株式持ち合い解消に20年以上かけて消化したのです。新日鉄の三村さんの時代錯誤の考え方が政治家の中にも残っているらしく、昨日の大機小機には「経済の歴史認識を誤るな」となっていましたね。昔は僕のような証券マンが多くおり、政治家に直接セールスしていたのですね。だから経済界の空気が自然と政治家にも伝わったのです。しかし株の取引をしていると疑わしい目で見られたり…官僚も株取引が禁止になったり…馬鹿な規制をするものだから…現場の空気が政策官僚に伝わらないのでしょう。清貧思想の大きな誤りですね。倹約が悪いとは言っていませんが、清貧思想は貧乏を美化する言葉ですね。貧乏は基本的に人間をいやしいものに育てます。ひがみ根性を養う環境ですよ。上を向いて皆が豊かになればいいのに…下を向くデフレ社会は貧困精神そのものです。日銀券の価値を重んじる気持ちは分かります。しかし…自殺者やうつ病患者の推移をみれば…どう考えても清貧思想は行き過ぎですね。
まぁ、現場は劣化していましたが…今日のニュースの「パートの時給、引上げ」の話は、夜明け前が一番暗いという島崎藤村の作品を思い出します。昔の作品ですから著作権が切れているのでしょう。インターネットでも読めるようです。青空文庫は此方です。「夜明け前」と言う明治維新を舞台とした島崎藤村の父親をモデルにした小説だそうです。僕は読んだことはありませんが、むかし先輩が「カタル君、夜明け前が一番暗い、夜が明けない事はないよ。必ず陽はまた昇るんだ。」とよく話してくれました。カタル君は今、山登りに魅了されており先日は槍ヶ岳に行ってきましたが、明日は日本一の富士山に行く予定です。明日と、ひょっとすれば、土曜日もお休みいただくかもしれません。ごめんね。
2012年08月22日
8/22
かたる:まんざら駄目な市場展開ではないな…とも思うのですが…人を惹きつける魅力が乏しい市場には違いありません。体たらくの出来高推移と売買代金を見ていれば、市場の様子は分かります。この程度のしのぎでは僕のような半端もんの技量では儲けるのは難しいですね。余程の資産があれば話は別ですが、限られた資金で効率的な運用は難しいのです。何故ならば、安値は分かりませんからね。確かに三菱UFJ銀行も10円程度の幅で揺れていることは事実ですが…この揺れを実現利益にするのは難しいですね。1000株単位で買い下がり、上がったらすぐに売る細かな対応をしなくてはなりません。ネット取引なら可能かもしれませんが…僅かな値幅で小銭を稼ぐディーリングのような小手先商いは性に合いませんね。
別に僕が掲げているから日経新聞が取り上げて沢井製薬やピジョンなどを引き合いに出したとは思いませんが、カタルの採り上げている株は、大体が時間をかければ上がっています。しかし…カタルは常に高値になっても追い続ける夢みる人間だから失敗しますね。ベンチャリも100円から500円まで上がったことは上がったのです。デモね。現実の日本社会の構造の中ではやはり難しい。
何故か…日産東京の株価が上がっています。この会社は確か東京都内に自前の不動産を沢山所有しており、銀行管理が長く続いていたはずですね。最近の業績はようやく黒字体質になって来て、復配も視野に入ってきたようです。目先の業績向上と含み資産の背景を利用した特定筋の介入があるのでしょう。ただこの株価から上は論理的な裏付けが乏しくなりますね。実際に調べたことはありませんが…どの程度の資産があるのかどうか…2008年の127円の第三者割当増資がキーワードかな?もともと浮動株比率が低い会社だから…この株価の動きは分からないでもありません。同じ不動産評価の松屋も高くなっています。僕は松屋の方が好みです。
株は目先の業績と夢ですね。カタルが下値圏と思われる位置で東邦チタンを採り上げたのは、両方が備わっているからです。チタンの需要は航空機の量産化拡大で増える傾向で海水淡水化プラントに利用されるチタンの需要も原油価格が高止まりしているから好調でしょう。中国の海軍事情をみると潜水艦などの需要もソコソコなのでしょう。つまりチタンの将来性は悪くない筈ですね。問題は為替水準ですが…この環境下なので値上げが浸透しようやく水面下から顔を出しています。チタンの需要期はこれからで為替が更に円高方向に行くかどうか…どちらかと言えば円安なのでしょう。先日、発表した「 金属リチウム空気電池は負極に金属リチウム、正極は空気中の酸素を用いたリチウムイオン電池の一種であり、蓄電容量(エネルギー密度)がリチウムイオン電池の5倍以上とされ、車に搭載すれば航続距離を1,000km以上にできることから車載用次世代型二次電池として注目されている。」との記述の新技術が、もしEVなどに利用できるほど信頼性が高いなら…画期的なことですね。
世界のノーベル賞的な開発は蓄電技術にあります。携帯電話の充電を毎日している人は痛感されていることでしょう。この容量が5倍ですよ。1週間で1回の充電で済みますね。当然、充電、放電の激しいやり取りがなくなるので電池の寿命も長くなりますね。株は夢を買うのです。素材企業なので為替さえある程度まで円安方向に向かえば、大きく収益は改善され一株当たり100円台の利益水準の回復も可能です。その変化率を狙い仕手筋が仕掛けるわけです。株価は下値、売り上げは順調に伸び面白い存在ですね。ただ今の市場はなかなか参加者が少ないからね。ワクワクする材料も裏を取らねばなりません。実際にサンプルが世界各国の自動車メーカーに渡り、共同開発まで持ち込まれるようになれば支援材料になりますね。経営のスピード感は大切です。
人気になっているサニックスも規制緩和が後押し、収益が見込みやすくなるでしょう。ただ実際に収益構造が大きく変わるためには様々な試練がある訳です。グリーを見ていれば分かりますね。おそらく欧米では通信会社が料金を回収する仕組みではないのでしょう。欧米ではいちいちカード番号を入力するのでしょうか?一番の見所は海外収益の推移なのですが、会社側は発表しておらず、あの会員数も眉唾ものに見えなくもありません。しかし順当ならそろそろ今年後半には確実に収益が寄与してくるはずですね。日本は携帯先進国ですからね。LTEの普及はある意味でインフラ整備なのですね。僕は携帯各社の競争が足りないと思っています。3社とも料金を大幅にダウンさせてはいませんね。家庭の電話使用料金は2万円程度ですが、電力やガスは1万円未満です。つまり更にディスカウントの可能な業界なのでしょう。ソフトバンクはようやく買収資金の返済の峠が超えたところで、遅れていた設備投資を急いでいます。これで普通の会社になる訳で更なるシェアを奪う戦争を仕掛けるか…海外に進出するかですね。太陽光買取価格が42円になったことで夢が現実になりますが…こんな程度で株価が大きく変化しませんね。アジアの情報インフレ整備を急ぐべきでしょう。
エムスリーは良い会社に育ってきました。ソネットエンタをソニーが買収するわけです。実は証券マンを止める前にソネットエンタをお奨めし買って頂いたことがあります。まだ10万円から20万に乗ったばかりの時でしたね。21万円台だったかな?2年ほど前の話しですが…僕はソニーのDENAを見る思いだったのです。ある意味でソニーと言う会社はまだ健全なのでしょう。このTOB劇は安く買うことも出来たのでしょうが…正当な価格で買い取る辺り…腐敗臭が漂う企業ですがソニーはまだ腐っていませんね。三菱UFJもそうですよ。僕のサイトにむかし登場していた神主さんは小さな証券会社で歩合セールスをしていましたが、三菱系に買収されました。その時は破格の支度金が出たのです。前年の収入を1年分支給したのかな?彼は年収が2000万程度だったので、それが支度金になり立花に移籍しましたね。信用と言うのは…腐っても我慢するので養われるのでしょう。今回の買収はソニーを見直すポイントの一つですね。まぁ、1000円を割れても触手は動かない会社ですが…出井さんの失敗が痛手だったですね。時間の選択は非常に難しいものです。
今日は話が飛びますが…先ほどNHKを見ていたら、藤田嗣治が最初にパリで評価された乳白色の裸体像の作成の話をしていましたが、ベビーパウダーの原料であるタルクを用いるなど苦労したのでしょうが、あの作品が評価される時代背景がきっとあったのでしょう。芸術家はそれぞれ才能を持っていますが、時代背景が合わないと評価されませんね。何人かの作家は死んだ後に大きく評価された人も居ます。稀な存在ですが…面白いものです。株と同じですね。有機ELをとり急いだために失敗した出井さんは時代の推移を見間違ったのでしょう。早すぎても駄目なのでしょうね。
構想を抱いてはいますが…時代がマッチするかどうかが…時間の見極めが成否を決めるきっかけになるのでしょう。株式投資をやっていると、この時間の感覚が非常に重要だと認識させられます。金融バブル崩壊から既に6年程経過し、先日、初めてGSEの処理が早められると報道されていました。GMの再建も政府の持ち株が売れずに進みません。オバマ大統領のグリーン・ニューデール政策は失敗ですね。唯一の成功例に見えるGMも不健全な形です。ただGSEの処理を早めることは新しい時代が近づいている証でもあります。本日の風力発電の報道はある意味で正しい政策なのですが、何度も言いますが単発では意味がありません。政治家らしいスケールの大きな夢が新しい時代のイノベーションを高め早めるのですね。50兆円程度の法螺を吹いて、やはり未来都市の実現が面白いけれどね。
2012年08月21日
8/21
かたる:本日の日経新聞に載った「節電マンションに補助」の記事は、昨日、紹介した経済財政白書のイノベーションの話しの続きですね。白書の3節では、「持続的成長を考える際のイノベーション」について述べられています。カタルが、昨日、紹介したイノベーションのグラフの意味は、現在日本の姿は旧世代が開発したガソリン車で、成長力が新興国に奪われ空洞化が生じて成長力が失われている様子を示し、現在はHVやEVなどの未来型車が開発され燃費が向上され、実際は既にイノベーションにより効率社会への変貌期を迎えているわけです。故に、政府は新型車向けにエコカー補助金を設け、構造転換を図っているわけです。あのグラフの意味はそんな所です。いちいち解説するのは面倒ですが、グラフにも、紹介する材料にもそれぞれ意味が隠されているのです。
長くIRNETを読んでいただいている方にはお分かりだと思いますが…基本的に今の時代は明治維新のような革新期に日本は位置しています。産業革命時には大きく時代が動いたように、先進国主導の世の中から。ベルリンの壁崩壊を切っ掛けに、中国が市場原理を取り入れ成長したように、続々と世界は先進国レベルまでBIRCsをはじめにして成長してきました。今度は先進国が再び成長を加速させる場面なのです。その為に白書ではイノベーションの重要性を謳い、その成果を実社会に浸透させる音頭取りをはじめた訳です。このヒントは中国の財政出動にありましたね。流石、中国ですよ。指導者は13億の人間から選ばれるだけあって優秀ですね。熾烈な権力闘争を潜り抜け本当の実力がないと、なかなか上に行けない競争社会が共産党内部にも存在するのでしょうね。薄氏夫人の殺人教唆に執行猶予が付くのは驚きですが…早急な幕引きのための取引なのでしょうね。
話しが途中でしたね。要するにイノベーションを日本に取り入れる一環で節電マンションに補助金が支給される訳ですね。賢い市場原理を取り入れた政策ですね。カタルは象徴的なモデルケースとして未来都市の建設を提言しています。既にスマートフォンを始めITS、Nシステムなど…色んな技術がバラバラに開発され統合されていませんね。これを形にする必要があります。だからイノベーションを潮流に変化させる政策が必要だと述べているわけですね。ようやく、白書に産業革命の変化が取り入られ、実際の政策が少しずつですが…始まりましたね。
この進化を速めることが、国単位でできれば一番いいのですが、利害関係が交差し難しそうなので、地方分権で予算権を委譲すれば震災復興などもスピーディーに事が運ぶわけです。既に株式市場は反応を始めていますが…変化は非常に緩やかなのですね。ソフトバンクも上がりましたが…人気を持続して上がり続ける器ではありませんね。何故なら、あの程度の計画では収益構造が大きく変化しないからですね。昨日はサニックスが人気になりましたね。カタルは太陽光の買い取り価格が42円に決まった段階で買った株価は210円台でした。しかし…残念ながら、酒田五法では「化け線は一本」と知れと言う諺があるくらいです。おそらく一旦は下がるのでしょう。相場になるとすれば…もう少し後でしょうね。
市場にはエネルギーがないのです。目先筋だけの存在では、相場はなかなか育ちませんね。相場になるためには新規の参加者が次々に増えないと駄目なのです。「ドラギの空手形」が効果あるのかどうか…現状は空手形に敬意を表してスペイン国債やイタリア国債は買われ金利は低下しています。市場と言うのは我儘な存在ですからね。素質があるとした東邦チタンも現状では大きく育つかどうか…わかりません。だから本筋の銀行を待った方が良いのでしょう。
白書を読んで…イノベーションを浸透させるために、市場原理を応用する仕方を覚えた官僚は消費税法案の通過で名実目標を変えたのが、先日紹介した政府予測ですね。デフレ脱却はその意志さえあれば簡単にできます。早い話、日銀がバンバン株を買い、リートを買い漁れば、市場は儲かるから動き始めます。それを太陽光の買い取り価格が38円とか…にすれば、儲からないから投資は起こらず、折角の技術革新の芽が失われる訳です。既に日本は色んな新技術が進化しており、華が開く改革期に突入しています。おそらくキャッシュレス化が進化の要かな?犯罪も出来なくなりますね。振り込み詐欺などもできなくなりますよ。フェアな競争社会を確立できれば、一所懸命に頑張る人が増えます。
そろそろ清貧思想にも多くの日本人は飽き飽きする頃ですね。やはり1本100万円もするワインをバンバン空け楽しく過ごす方が…世の中は面白いですよ。買った株があっという間に2倍、3倍になれば…そのあぶく銭を若者の夢に託すことが出来ます。その夢が新たなイノベーションに繋がり、どんどん豊かな社会が実現します。清貧思想は反省の時間です。もう既に世代が変わるほどの時間を反省に費やしたので、そろそろ変化しますね。カタルの一番の強気の根拠は、株は上がらないかもしれませんが、既に大きく基準価格を割り込んだ水準で、これ以上、株価は下がりようがないのです。だって預金金利が1%未満なのに3%や5%で運用できる場所はたくさんあります。時機は到来しているのに…信頼感が生まれないだけなのです。
生活保護を受けたい人はいません。仕方なしに甘えているだけの現状を、何とか打開するチャンスは、今、到来しているのでしょう。新聞に踊る清貧思想の犯罪(自殺者の増加や生活保護世帯の急増)はやり過ぎですね。政策転換をすべき時なのです。頑張れ銀行!
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2012年08月20日
8/20
かたる:本日の日経新聞で関心を抱いたのは…大林さんが書いた「江戸の世に匹敵する国民負担」と言う内容のレポートで、2012年の経済財政白書を見ての感想でした。7月27日に白書が公表されていますね。全部を読むのは大変なので、誰かが読んでエキスを与えてくれると良いのですが…。そのようなサービスはネット社会の中でも、なかなかお目にかかれませんね。一つはエキスを抽出する力は、時間では買えず経験がものを言います。長年、レポートを書く商売をしてないと、良い物は出来ませんね。カタルが目を通す量は限られています。だから株価が自分の意に反した動きをする事が時々ありますね。
例えば…現在進行している、「何故、米国株は6週間も連続高するのでしょう?」 きっとカタルが知らない何か背景があるのでしょう。サブプライムローンの時もそうでしたね。日経新聞には、最初はCDSの話は出ていませんでしたね。後でわかることですが…サブプライムローンはCDSを利用した末端の大衆商品でしたね。金融デリバティブの実態が分かるのは、最初の株価の下げから、ずっと後の事です。現場で働いていれば実態は把握できますが、一般的な情報では分からないことはたくさんあります。
冒頭の国民負担は消費税が話題になっているので、経済財政白書から抜き出された意図は良く分かります。多くの高級官僚が目指す北欧型の経済体系を引き合いに出して解説しているのも理解できますね。大林さんはどちらかと言えば…官僚的な発想なのでしょうね。しかし市場原理主義の考え方では、健康保険なども自己責任と捉え米国の共和党は戦っていましたね。小さな政府をめざし市場原理に資金配分を委ねるべきだと考えます。ただ市場原理主義の欠点は今回の金融バブルのように「行き過ぎる」事で、必ず修正が訪れます。そうして1929年の大不況の反省として1933年にグラス・スティーガル法が制定され、今回の金融危機ではボルガー・ルールが取り入れられるわけですね。
でもデフレ経済を長く続ける清貧思想は日本化現象を生み、長い停滞を生みますね。あとで登場させるイノベーションのイメージ図で例えると…日本はガソリン車のような存在です。反省も20年を超えれば…違う考え方が生まれても良いでしょう。この白書の中で国民負担率より、刺激的な記述はイノベーションについて考えていることで、最近のエコカー補助金はこの考え方が背景にあるのですね。人類史上の大きな発展は、なんと言っても産業革命でしょう。しかし産業革命も調べてみると分かりますが、時間軸が長く徐々に変革して行きました。蒸気機関が生み出され、鉄道が整備され、様々な産業が興る訳です。キーワードはいつの時代も「情報」ですね。情報は命も救うことがあるのです。知識の伝達は非常に重要なことですが、日本人はこの考え方が希薄です。
さて白書に戻りましょうか…情報の宝庫と言うか…日本の現状を白書はよく解説してあります。最近の高齢世帯が消費を増やしているグラフなども載っていますよ。カタルが百貨店株に注目している理由のバックボーンの一つの現象ですね。このイノベーション、技術革新と良く訳されますが、刷新するとか革新するとの意味でもあるようですが、日本は確実に変化しているのですね。エコカー補助金によりガソリンスタンドはどんどん衰退し、エネルギー効率が高まりますね。太陽電池の42円の買い取りは投資を生んでいます。使わなくなった休耕地が活用され投資の物件になりお金が動くようになりますね。使わなかった屋根や屋上が電気を生む場所に変わり経済効率が高まります。本日の日経新聞トップのLTEですが…昨年、アンリツに注目した根拠が現実になっている事が書かれており、株価は4桁を維持し下げていませんね。此処にもイノベーションの価値が証明されていますね。スマートシティー構想が軌道に乗れば、日本の新しい潮流は明確になるでしょう。
今の日本の現状は単発のイノベーションがあちらこちらで散見されるようになりましたが、一つの流れになっていませんね。潮流にするためには力強いリーダーシップが必要になります。原発も、オスプレイも、TPPも、消費税もみんな意見は分かれます。正解などはないのでしょう。どれを選び突き進むか。要するに行動しなくては、分からないことはたくさんあります。少数の犠牲で多数が豊かになるなら、その道を歩むのが正解なのでしょう。成田闘争のような悲劇を繰り返さない為に、犠牲は仕方がないと切り捨てて突き進む勇気も必要なのでしょう。株式投資も同じです。IRNETで紹介した介護のツクイなどは徐々に下値を切り上げ、武富士のかたき討ちのアコムもそうですね。もし本当なら画期的な材料の東邦チタンも徐々に評価されているようです。本筋は銀行ですが…様々な切り口が株式市場にはあるのです。
2012年08月13日
8/13
かたる:日本の4―6月期のGDPが0.3%増と発表され、相変わらず、実質GDPがメインになっており4四半期連続のプラスとなっています。詳しい数字は此方です。何度も実質と名目の違いを述べていますが、僕らは名目の世界で生きており、円高を背景とする実質の世界で生活しているわけではありません。名目の成長力は残念ながら前年同期比で-0.1%でした。震災の影響で7-9月期もプラスになる可能性は高いのでしょう。FRBも最近は名目GDPを増やす事が正しい目標かどうか…疑問を呈しており、ブータンの幸福度を模索する動きが先進国共通の課題です。価値観の変化に驚いているのは当事者のカタル君自信です。
まぁ、カタル君の場合はどちらかと言えば、挫折感から敗北感が滲み出ています。一番の理由は信じてきた上昇志向が覆った日本の社会構成を23年も見せつけられたためです。日本のバブルは1985年のプラザ合意の少し前が起点になっており、プラザ合意で円高修正が盛り込まれたのに…日本の政策官僚はこれまでの政策を転換せずに誤った為にバブルを拡大させて破たんしたのですね。低金利下の金融拡大はバブルを生み、地価が暴騰し銀行経営を破たんさせました。この後処理を永遠と23年もかけて、ゆっくりと償却してきました。2003年からの3年間続いた株価上昇は、金融のバブル処理が一段落ついたためと、欧米の金融デリバティブに助けられた面や小泉首相の市場原理主義にありますね。
米国の株高の源泉は効率化にありますね。労働生産性の効率化が毎年上がっています。日本も副作用情報のデータベース化を進めるとか、既に遺伝子レベルの新薬開発が主流になっているので、遺伝子データを含めたデータベースを整備すべきでしょう。そうすれば再生医療にも利用できます。効率化を進めるには情報のインフラ整備に力を注ぐべきですね。日本は情報の価値を過小評価していますね。太平洋戦争の敗北もここにあります。暗号が解読されており敗北に繋がりましたが、現代社会においても島国らしい考え方が、依然、根付いているわけです。
相場の強さを見る試金石はいくつかあります。既に峠を越えた印象を抱いているソフトバンクの行方とか…業績発表でコンプガチャの影響が軽微だと分かったDENAの株価とか…LIBOR問題が報道された三菱UFJとか、自社株買いを発表したキャノンとか…数え上げればキリはありませんが、基本的に材料が表面化し人気になった株価の行方が全体の相場の方向性を見る為に役に立つわけです。
例えばDENAが金曜日にストップ高しましたので、少し解説をしましょうかね。通常、コンプガチャの業績影響度は限られる訳です。この話は過去の話題であって未来の話ではありませんね。つまり株価は行き過ぎた面を修正しているだけで、残念ながら新たな展開を迎えるわけではありません。何度も述べていますが、携帯コンテンツのゲームの分野のグリーやDENAは海外売り上げの業績寄与が焦点です。だから通常は空売りでしょうね。そうして再び下値を試に行き、先の安値を割らなければコンプガチャ問題は完全に株価に織り込まれ下値を確認できるわけですね。でも相場が強ければ、あるいは水面下で既に海外売り上げの見込みが見えていれば株価は意外に強く大きく下がらずに下値を切り上げ横ばいから再び上昇に向かうかもしれません。この辺りは水面下の評価になりますね。空売りが多ければ、仕手化もある訳ですが基本的には海外売り上げの見込みが立たなくては目先筋の参加だけで株価が大きくは育たないと考えていますね。
相場の見所と言うのは市場参加者の総意によって成り立っています。ただ私には相場が上に行きたがっているように見えますね。どう考えても理屈に合いませんから…日銀がETFの買いを継続している以上、市場から浮動玉が吸い上げられており配当利回りから見て潜在的な需要はとてつもなく大きいものです。故に下値は岩盤なのです。三菱UFJがLIBOR問題で叩かれようが…基礎的な株価が歪められるわけではなく株価は下がらないでしょう。丁度、インサイダー問題で揺れた野村証券のようなものでしょう。
まぁ、個別株の解説をしても所詮はボックスの動きに過ぎません。ただゆっくりではありますが需給バランスが改善され、やはり割安の株は徐々に下値を切り上げあがっています。アコムなどは僕のお気に入りの会社の一つです。武富士にやられて以来、サラ金株の仇を討たねばなりませんからね。東邦チタンのような株が仕手化するようになれば、市場も相当、温かくなってきたのでしょうが…素質のある株が下値での評価と言う現実は、市場の閑散を物語るものです。だから何度も言いますが金融株から相場は立ち直るのです。
さてカタル君、明日からしばらくお休みを頂きます。3泊四日なので17日は帰る予定ですが帰りは深夜ですから…18日から再開かな? まぁ、普通は大きな危険はない筈ですが…生きて帰ってきたら自然の楽しさをご報告します。冒頭に掲げた価値観の変化、ブータンの幸福度など…自然相手にゆっくり考えてみるテーマですね。デフレ社会もそれなりに悪いばかりではありませんね。幸せとは何か?とか、哲学的なテーマを考える時間を天が与えてくれた時なのかもしれません。
2012年08月10日
8/10
かたる:この辺りで大きな間違いがなければ、市場は順調に回復するのではないかと楽観しつつあるわけですが、NY市場は流石に疲れている様子ですね。最初はカタルが指標として、好んで使っているブラジルの株式指数ボベスパ指数です。いかがですか? 下値を離脱したように見えますね。つまり欧州危機の対応による新興国からの資金引上げの動きが止まり始めていると解釈出来るかもしれません。何故、ブラジルを選んでいるかと言えば資源開発国でオリンピックもあり内需は確りしており、もっとも経済環境に恵まれていると判断しているからですね。つまりBRICsの中でも、新興国の指標国に値すると考えているわけです。上はボベスパ、下がNYです。
続いてNY市場ですね。6か月程度の流れでは上値が重くなっており、下がるか、横ばいを維持できるかどうかに見えますが…判断が難しいですね。このような場合は時間軸を変えればいいのです。今度は3年に時間軸を伸ばすと…如何ですか?長期トレンドは上昇を続けているように見えますね。多少、目先は下がっても大丈夫のように感じます。
今の日本市場は、荒んだ焼き野原のイメージです。市場参加者は少なく、まともな投資家はどんどん減っていますね。株と言えば短期勝負しか知らない投資家しか残っていないように見えます。そりゃ、23年も資産デフレが続けば…このような姿に変化するのが当たり前ですね。時間軸で23年と言えば、活動する会社の人員構成は大きく変化しています。世代が変わっているのですね。平成生まれの人間がどんどん増えて、昭和30年代を知る人間が居なくなります。高度成長時代を経験した事がない若者が多く、デフレ社会が当たり前の現象で「ブックオフ」などの中古品を扱う商売が生まれるわけですから…。
ただ米国発の金融危機は、日本にバブル崩壊の先行メリットがあり、相対的に日本はあらゆる環境面で有利なのですね。人口増加国の多くはアジア地域で日本は地理的に近く、同じ黄色人種で馴染みがあります。更に日本はアジア諸国から慕われていますね。アジアで欧米社会に先進国として名乗りを最初にあげたからでしょう。故に日本型の追い付け追い越せの合理化システムは、中国などにも多く取り入れられ社会構成が似ています。加えてこの円高は…海外進出を後押しし、グロバリゼーションに拍車をかけています。そうして消費税が引き上がることで財政余力の許容度が増し、震災復興の財政支出の大義名分が成り立ちます。どう考えても世界で一番恵まれています。これから不良債権処理をする欧米に比べれば、邦銀は溢れる国債利益を温存できるぐらいに力が溜まりつつあるのです。経済の基本は金融機能です。
NY市場は緩和期待だけで株価を保っており、通常はFRBが動く環境ではありません。カタルの9月緩和説の根拠は11月大統領選にあります。景気回復の楽観論を蔓延させるに必要な時間が2か月と読んでいたのです。金融緩和の効用は通常は半年から1年遅れます。よって直ぐに現実の経済が良くなることはありません。しかしアナウンス効果と言うか…緩和策に踏み切ることで期待感から株が高くなりますからね。この高揚感を演出する為にきっと9月に向け株価は一時的に緩むと考えています。だから今はまだ動く場面ではないと考えますね。
今日はDENAが裁判の影響か…株価は強いですが業績面の支援がない以上、一時的な現象かと思います。しかしDENAは自社株買いを実施しており、以前話したように、何かいい材料が出てきたときに、この需給バランスは意外な効果を生むのですね。その事例が今日の動きでしょう。動いている視点が裁判の話だとすれば、株が上がる道理ではない筈ですが、馬鹿にして売ると仕手化する可能性もある訳ですね。難しい判断です。裁判に負けたグリーも上がっており、この手の銘柄の相場が下値圏を示していますね。キャノンの自社株買いと共に興味深い見所です。
以前ご紹介したことがあるアコムの力強い動きは外人投資家でしょうね。今日は東邦チタンも高いようです。リチウムランタンチタン酸化物系の原料を使った次世代リチウムイオン電池用固体電解質の発表から間もなく2週間が経過します。通常はそろそろ背景を探ることができる筈。この発明が本物なら自動車各社は競って取り入れますね。加えてスマート社会向けの蓄電器の画期的な技術開発になる筈です。会社側の発表は真実でしょうが、問題は実用化出来るかどうかの研究なので、どう考えても製品化には3年以上はかかるでしょう。でも画期的ですね。普通なら仕手筋が狙う物件ですよ。ほら、思い出してください。GSユアサは200円から1200円へと仕手化しましたね。ただし裏が取れないと行動は出来ません。だから2週間が経過し株価の動向が注目されます。
IRNETではあまり個別株に触れていませんが、細かい動きを解説しても全体に躍動感がなければ意味がないからです。ただ目先のネット・トレイダーは健在のようですね。今の一番の関心は9月の配当付きを迎え邦銀株の行方ですね。例えば三菱UFJですが、Aのように下値を切り上げ、Bのように上値を切り下げている三角フラッグと言う形を、形成しつつあり強弱感が拮抗していますから、まもなくどちらかに軍配が上がります。相場にはいろんな視点があり、それぞれに見所が満載されています。背景を知ればもっと面白くなり、お金持ちになれるかもしれませんね。互いに頑張ろうね。まぁ、お金が全てとは言いませんが、生活するためにはある程度は必要です。
2012年08月09日
8/09
かたる:あれれ…今日の株価は弱いですね。昨日は何で相場は強いのか分かりませんでした。日経の解説によれば9000円を超える水準でSQを迎えれば、儲かるポジションを組んだ連中が値嵩株を買い煽り日経平均株価を持ち上げた。…とか本当かな? 他には日銀の政策会議への期待感だとか…言われていましたが、後場に入り急速に冷え込んだのは「決められない政治」が露呈…いや言葉が違いますね。再認識されたのかな?
この不安定な感情を呼び起こす元凶は、拮抗する需給関係で新しい路線が見えないからでしょうね。少ない参加者の市場です。僅かなことで微妙に市場心理が揺れ株価が反応するのでしょう。日銀の政策決定会合に新たに参加する審議委員に、骨があるかどうか…もともと一人二人の人間の力で「規制の虜」や「日本村社会」の構造を変えられるとは思いません。ただ徐々に環境は変化しているのです。昨年の震災を通じて価値観が変わった人も居られるでしょうが、しかし感情は一時的な現象ですね。だから「のど元過ぎれば熱さを忘れる」と言う表現があるのでしょう。でも何度か感じる相場の強さは、これからも繰り返し訪れ、やがて、確かな「うねり」になるのでしょう。このような状態が中華鍋のような「なべ底」と言われる最も強いチャートを形成して行きます。このチャートの所以は、徐々に増える参加者が無限に居ると言う意味ですね。だって配当利回りの益利回りと言う概念は、既に普遍です。
経済の活性は金融からなのです。金融相場と言う言葉は、ジャブジャブに金融緩和された状態から景気が立ち直る姿を表したもので、今は長いデフレ経済状態で「流動性の罠」と言う、いくら金融緩和をしても資金需要が起きない日本化現象が生まれていますね。本来は金利を下げれば調達金利が下がり、それを上回るROEの高い経営をしている企業は経営拡大に乗り出すチャンスなのですね。ROEの分解式であるデュポン式は、その事を示しています。高いROEを誇る無借金の高収益企業が、借金をしてレバレッジをかければ更なる利益が生まれるのは当たり前のことですね。少し専門的ですが簡単な式ですから覚えておいても良いですね。ネット上に解説はいくらでもあります。例えばこちらかな?
さて話を戻しますね。この「流動性の罠」の状態はいくら金利を下げても、借り手がおらずに仮需が起こらずに経済が低迷することを指しています。この背景にはバブルの反省があり、金融機関が痛んだために利益の蓄積を失い、貸し出しと言う本来の業務を推進する「ゆとり」がないのですね。自己資本比率規制を示すBIS、バーゼル3、ボルガーなどの言葉は、金融機関に足かせを掛ける法律と言うか規則ですね。バブル崩壊の反省をしているのです。しかし…この金融機関への規制は、本来、景気のいい時にすべき話で、今のような「流動性の罠」に陥っている状態やバブルの反省をしている環境下では、すべきではありません。何故なら不景気になるからです。仮需がなければ物々交換の世界の経済になりますね。少し誇張していますが、現実の日本化現象は金融庁が強権を用いてUFJを潰したために金融庁様の権限が強くなり過ぎて、清貧思想が蔓延したからです。だから日本化現象が起こったのですね。この規則の下では、誰もお金を借りられません。もともとお金を借りるのは博打に近いのですね。この博打が成功すれば…事業は成功する。昔はみんな博打をしたのですね。今では優良企業のトヨタも一度は倒産の憂き目にあっています。その時に三井銀行が博打をしたのです。そうして生き延びています。こんな事例はたくさんあります。現金融庁の規制下では、背任横領の法令違反の判断です。このさじ加減が難しい。だからカタルは何度も金融庁の姿勢転換を求めているのです。デフレは日銀だけの責任ではありません。しかし重い罪の主犯ではありますが…金融庁も同罪ですね。日本の失われた時代の背景には様々な流れがあるのですね。
ちょっと、難しくなったかな? バレーボール女子の活躍は手に汗を握る接戦で…昨日は女子のレスリングでオリンピック3連覇の偉業を成し遂げた伊調馨さんは強かったですね。すごいね。3連覇はなかなかできないでしょう。その陰で小原日登美さんが金メダルに輝きましたが、妹の為に一度は引退し、復帰しての金メダルを獲得した人生の歩みを知って泣けますね。単に金メダルを獲得したと言うだけの話ではなく、彼女の人生の歩みを考えれば…メディアが大きく報じる理由がよく理解できます。
表面上、株価は付けられていますが、その背景を知ることはとても大切なことですね。ネットトレイダーには、この感覚は不要かもしれませんが、真の投資家を育てたい為にIRNETを何年もやっているカタル君にとっては非常に大切なのです。僕の好きな作家に山本周五郎と言う人がいますが、作品に心があるのです。心を感じたい為に彼の作品を読むのです。株価も同じなのです。輸出株が凋落するのは背景があるのです。原発事故の敗戦処理を東電の責任にしたからです。あの時に原発法の解釈を変えて有限の免責にすれば、電力株は下がらずに電気料金も上がらずに済み、輸出株の凋落も防げたかも知れません。僕にとって不思議なことがあります。日産自動車の株価がトヨタやホンダに比べ、低いのは何故か?という疑問ですね。
日産は日本でもいち早く、マーチの生産移転をして逆輸入をしています。その影響も多少あり日本の貿易赤字は拡大していますが…今ではいち早く新興国への布石を打っていますね。ロシアやインド、インドネシア向けに50万円の車だそうです。薄利多売の危うさを市場は感じているのでしょうか? デファクト・スタンダードは利益を生むのです。今はまだトヨタとの差は大きなものがあります。財務基盤がガタガタでエコカーの開発費もなかった日産、ようやく、どうにか一人前の状態になってきました。リバイバルプランから12年が経過し、車の世界も熾烈な競争になってきますね。日産はある意味で一つの生き方を選択しました。ITSなどを利用した究極の無人で運転する未来カーの開発などの道もあったはずですね。カーナビはスマフォの侵略に遭いソフト勝負の世界に入っています。株価を考えると色んな世界が見えて面白いですね。
一見すると弱い相場に見えますが…やがて僕のように感じる投資家が少しずつ増える事でしょう。今日は流動性の罠から日本化現象を解説したので、長く読んでいる読者には退屈でしたね。でも重要なキーワードは良く理解して頂きたいのです。デュポン式が分かれば日本化現象などの流動性の罠の意味がよく理解できますね。だからアップルが自社株買いや配当を実施し、内部留保を削減した意味が大きいのですよ。あの行動は正常な経済下では当たり前の現象なのですね。米国はまだ日本化現象に陥りそうで、落ちていない状態なのでしょう。しかし日本は旭硝子で批判したように…安値の株価を放置する経営者が多いのですね。その点、キャノンが一流だと言われる所以が、分かると思います。最後の株価を決めるのは、やはり経営者なのです。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2012年08月08日
8/08
かたる:指数を巡り様々な動きが水面下で繰り広げられている様子です。昨日は旭硝子の事例を示したように基本的にどの株価も非常に安い水準で、何故、この株価でTOBが掛からないか?不思議なのです。ここで思い出していただきたい事例があります。ユナイテッドアローズが株安を放置していたために、ABCマートが株集めに乗りだし提携を持ちかけ、場合によれば買収まで発展する事件がありました。結局、ユナイテッドアローズは高値でABCマートの買い集めた株を買い戻すことになりました。ABCマートの三木谷さんは、楽天がTBSを買収に乗り出した時にも相乗りし、途中でTBS側に付きTBS株を高値で売却しています。最近、米国の靴の販売会社を買収しましたね。会ったことはありませんがなかなかユニークな人物のようです。市場原理を活用する経営者の一人でしょう。話はそれましたが、どうにもならないくらいに売られている実力を無視した株価なのですね。だから日銀が自らETFの買いに動いているのです。日本の株は安いよ。…と訴えているわけです。しかし日銀の白川さんは三木谷さんのような行動はしませんね。やはり常識人なのです。
自民党総裁の谷垣氏に一任された問責決議の駆け引きは、自民党の裏切りで暗礁に乗り上げそうな気配です。公明党は紳士な立場を貫き3党合意を守っているようですが、若手の突き上げに遭い谷垣氏はそれらの勢力を抑えきれずに動いている様子です。長い迷走する自民党政治の結果失われた時代に突入しました。生活第一を掲げ民主党が政権を獲得しましたが鳩山の世間を知らないボンボンの為に出来もしない理想論を掲げ自ら墓穴を掘り、能力のない菅が震災から原発処理の危機対応で誤りを犯しました。そうして財務省主導の官僚政治の復権で野田内閣が誕生しましたが…財務省の援護射撃も力が弱まったものです。「規制の虜」をバックに力を付けてきた官僚政治もやはり末期現象なのですね。まぁ、だからこそ維新の会が誕生し、その新勢力を叩く日本村社会の構造が話題になるのですが…メディアが自ら間違っていると認めない為におかしくなりますね。清貧思想を美化し、現実離れした安心安全を持ち上げるメディアの官僚批判に、当初、カタルも踊っていました。長い間、官僚批判を繰り返してきましたからね。しかしメディア、つまり日本国民一人一人の問題なのですね。1億総クレイマー社会に成り下がった社会構成を改めねばなりません。
つぶやきデモは誤った方向性に向かわないのか?少し心配です。尖閣湾諸島の問題など外交問題は難しい時期を迎え日米同盟の問題ともに冷静に考えねばなりませんが、前原政調会長のような目先的な行動に走る政治家が多く、漁船を拿捕した後の戦略を持っていませんね。非常に政治の世界は危ういですよ。東電の処理で日本村社会の権力者達は解散総選挙に舵を切っているようですが…五十歩百歩の世界じゃないかな?それより教育論に踏み込む維新の会に理があるように感じますが…どうなのでしょう。なかなか人が出てきませんね。明治維新の頃は今と同じで、グダグダと長い論争が続き迷走しました。尊王攘夷から開国論へ意見が180度変わる武士が多く居ましたね。最初は攘夷派もだんだん開国派に変化するのです。アダムスミスの「見えざる手」、全ては神のお導きなのでしょう。
株価も同じです。前回も感じましたね。このところ良く「なんで株価は高いの?」と不思議な気持ちになります。今日はどうして上がっているのでしょう。日銀の政策会議で何か出るのでしょうか?…まさかね。FRBなら分かりますが、日銀が世界で最初に火ぶたを切るとは考えられませんものね。そりゃ、パナソニックやソニーの凋落を見れば…原発からの処理(電力料金引き上げ)や日銀の為替発言(円高容認の内需振興に触れる)など…空洞化の極みの現象が続いています。カタルは原発の処理に際し菅内閣の取った行動を批判し続けました。何故、東電の責任にするのか? 理由は明白で電力料金の引上げが産業の競争力を奪うからですね。韓国は税金を投入し電力料金を下げています。この環境下では技術力に大差がない以上、製造業は日本では勝てませんね。だから日産自動車のように逆輸入が増えます。電力確保で高い天然ガスを買い、徐々にシェールガスに切り替わるでしょうが、貿易赤字は増えますね。まだ資本取引で経常収支が黒字だから何とかなっていますが…間もなく時間切れです。
最近感じる株高は、この時間切れのサインなのでしょうか?
目先の現象は駄目なのですが、最後は正論に歩が上がります。必ず株価は修正されますね。三菱UFJの純資産は来期には700円近くに膨らむ筈です。3年後には1000円が見えますね。300円台の株価で留まる筈がありません。水面下では常識派が資産投資を進める筈ですね。日本人も先ほど紹介したABCの三木谷さんのような優れた人がたくさんいます。僕の古巣の西葛西にも銀行を相手に採算に合う水準で資産拡大を図っているお金持ちが居ます。きっといつか数十億からの百億台に乗せるほどの巨額なお金に変わるのでしょう。今の不動産投資は場所さえ、間違わなければ十分な利益を上げることができるでしょう。収益還元法価格まで下がった地価は宝物ですよ。同じく配当利回りに見合う株価もそうなのですね。3%台はゴロゴロしていますね。
信用力さえあれば、市場から1%~2%でいくらでもお金を調達できます。そのお金で3%台の株を買えば…無限の利益が確約されています。やがてこの動きは広がります。カタルが最近非常に強気になっている理由の原点はここにあります。「益利回り」の考え方にありますね。徐々に株価は水準を切り上げます。いつの間にか…あれ、この株はこんな株価だった?…と感じるようになるでしょう。その自信が更なる投資を呼び込みやがて輪が広がるようになるでしょう。ようやく…23年か。最近感じている、何故か、株価が強い現象はおそらくそんな背景なのでしょうね。残念ながら、多くの読者と言うか人は感じませんね。目先ではありません。徐々に、徐々に…ゆっくりした変化なのです。
日銀のETF買いはそんな効果を演じる黒子役なのでしょう。馬鹿にしちゃダメですね。ラスト・リゾートと呼ばれる言葉の所以を、良く味合わねばなりません。最後の楽園ですよ。日銀は「禁断の実」を食べるアダムの心境でしょう。政策の愚が導く結果なのでしょうね。先進国の貨幣価値が変化する「欧州危機」や「財政の崖」なのでしょうね。
2012年08月07日
8/07
かたる:相変わらず市場参加者が乏しい展開で、市場には躍動感が感じられませんね。しかし個人に人気の高いソフトバンクが高値圏に戻っており、好業績の銘柄は何とか株価を保っています。何故、これほどPERが低い状態に置かれているのでしょう。米国はジョンソン・アンド・ジョンソンを見れば分かりますがPER21倍です。益利回りの概念は生きており、配当が高ければ株価は下がりません。ところが日本は安定的に高収益が望める企業もPBR1倍を割っておりPERは10倍以下の会社が多いですね。勿論、配当利回りも米国株に劣るわけではありません。
常識的な考え方をする人が、長い株価低迷で市場から居なくなったのでしょう。だいたい証券会社に株を薦めるセールスが居なくなりました。投資信託を販売する営業員だけと言う有様ですね。市場原理を否定する日本村社会の構造の一旦は、清貧思想を好む日本の風土にあります。仲間意識です。今でもつるんで昼飯を食い、夜は上司の悪口を魚に一杯やるサラリーマンも多いでしょう。若者はマニュアル重視で考えることをしませんね。世界競争に敗れるのが道理の教育です。維新の会の橋下市長が、教育改革に乗り出す意味が良く分かります。日教組に文部省、どうにもならない権力構造は、時間の流れで絶対的な世代交代の時期を迎えます。日教組あがりの輿石さんが、幹事長の座についていることがある意味で日本の姿を象徴しているのでしょう。
市場は正しいのでしょうか?
アダムスミスによれば神の「見えざる手」により市場価格はある水準で落ち着き真の姿を表すそうですが、シャープの株価は何処まで下がるのでしょう。出資の価格問題が起こり選択を間違ったのかどうか…リストラするにはその対策費用が必要になります。ルネサスも苦しみましたね。傷が浅いうちに改革を実施すればよかったのでしょうが、先送りした結果、最後の最後まで追い込まれて実施を意義なくされました。今回の時代の変遷を顧みれば、このような結果が多いですね。一時的な対応で売り上げが再び伸びると言うことはないですね。景気循環と言う考え方より構造展開を迫られているのですね。だから難しい。
名目GDPが伸びる成長期は、景気循環の考え方が通用します。しかし今回は名目GDPが横這いから減少ですから、一旦落ちた売り上げは海外に奪われ、なかなか戻ってこないのです。だから体力が残っているうちに大規模なリストラを余儀なくされます。まだ体力があるパナソニックやソニーは不要な人員を抱え、どう戦略を練るのでしょう。この生き地獄に位置しているのが日本板硝子です。同業の旭硝子は黒字を維持しているのに、何故、赤字が継続するのでしょう。2006年に行ったピルキントンの買収は、今の所、生みの苦しみを味わっているように見えます。株価が50円台になってきましたね。買収と買収される側で立場は違いますが、シャープを連想するのは何故でしょう。
キャノンは欧州危機の影響を大きく受ける筈で株価は大きく下げましたが、自社株買いを実施しており会社側の主張が市場に伝わっています。今、人気のソフトバンクがやはりそうでしたね。あの時は自社株買いの後で株価は下げましたが、今はその株価を上回っています。SNS関連で自社株買いを実施しているのはDENAです。基本的に需給バランスで株価は決まりますから、浮動株を吸い上げれば、何れ業績が回復した時に大きく株価は反発することになります。今は状況が見えませんから、買うにしても打診程度で、本格的に買う訳に行きませんが、状況が変化した時はチャンスになりますね。
先ほど紹介した旭硝子など…何故、500円の株価を割れるのでしょう。配当は26円を実施しており株価は479円です。純資産価格は760円ですね。通常、常識的な市場経済信者の経営陣なら自社株買いを実施し、次に起こるM&Aに備える手を打つもの経営の能力だと思われますが、この手の経営者が日本には多いですね。株価をあまり意識しません。サラリーマン経営者の為でしょうか?
仮に世界景気が回復して行くと…想像して貴方ならどちらを選択しますか?
旭硝子を買うか?それとも板ガラスを買うか?デフレ時代の選択は明らかに旭硝子に歩がありますが、もし名目成長率に主眼を置く政策が実施されれば…変化率は板ガラスに歩がありますね。丁度、三菱UFJとみずほの選択に似ています。
時代背景により選択の対象が変わるのです。僕らはいつも名目の世界で生活をしています。今日はピーマンが安かった。長ネギは高いね。でも玉ねぎは安いよ。とか…昨日はイカが安く手間はかかりますが、皮をむいてさっと茹でて、わさび醤油で食べました。安くておいしいですね。僕らはいつも名目の世界で生きているのです。フランスの猛攻を防いだ「なでしこ」はワクワク感やひやひや感を与えてくれます。PKの時はもうだめかと思ったけれど…株も駄目かと思った時が買い場になることが良くありますね。躍動感の感じられないつまらない相場に見えますが、見所は満載されています。自分で焦点を絞って市場を眺めれば、「見えざる手」の行く手が見えてくるかもしれませんね。
2012年08月06日
8/06
かたる:市場は「ドラギの空手形」より米国の株高を選んだようです。しかし雇用統計の中身はそんなに良いものではありませんね。むしろ「財政の崖」の懸念の方が勝ると思われますが、財政の崖も基本的に人為的な主義主張の問題で、市場が財政問題を認めれば赤字の拡大は継続されます。要するに清貧思想の考え方の問題です。日本の場合はドンドン安全・安心を求め自由な空気を潰してきました。故に「日本化現象」が至る所で起こっているわけです。日本化現象のデフレ圧力は金融庁のUFJつぶし辺りに端を発しています。もともと不良債権認定は難しい考え方の問題です。事実、双日はMSCBと言う詐欺行為同然の手法を用いて危機を乗り切りました。ダイエーやカネボウの後の姿を見れば、どちらの処理が正しかったのでしょう。この背景には「規制の虜」と言う、官と民の権力争いが在ったのは容易に想像できますね。長く読んでいただいている読者にとってカタルの表現は難しくはないと思いますが、初心者には「ドラギの空手形」「財政の崖」「日本化現象」「規制の虜」など言葉の表現は、意味の奥が深くご理解いただけないかもしれません。しかし無理に調べなくても長く読んでいただければ、みんな理解できるし、将来の生活にもカタルの考え方は役立つと思っています。
今の市場の焦点は欧州景気、FRBのQE3の行方、日本の戦略再生会議などが焦点になっており、欧州や米国に比べ日本は大変恵まれています。何故か? 理由は明白です。米国発の金融危機の被害が軽かったのです。それは皮肉にもカタルが批判している日本化現象が金融界を救ったのですね。米国発の金融危機の形は少し違いますが、1989年に崩壊した日本のバブル経済と同じ仕組みです。基本は行き過ぎた金融機能が暴走したために資産価格と現実の社会感覚が離れすぎました。その乖離、つまり開きを調整しているわけです。その為に不動産などの資産価格は下がり、金融機関はその損失を埋めています。この調整は時間がかかります。まだ「BIS規制」「バーゼル3」「ボルガールール」と言う金融機関を縛るルールが厳格に実行されていません。日本は20年以上も時間をかけて危険資産を減らし、貸出債権から持ち合い株式まで、整理を実行し綺麗になっています。多少、難があるとすれば金融危機のセイフティー・ネットとして用いられた中小企業金融円滑法、例の亀井静香が古典的な時代錯誤の為に用いた手法の融資が焦げ付いています。しかし既に戦略再生会議でこの処理を持ち込みましたから、後に繋げることが出来ますね。
専門的かな?よく新聞を精査して読んでいればカタルの意見はご納得頂けると思います。その為にS&Pやムーディーズなどの格付け会社の邦銀の評価は、相対的に欧米金融機関が下がったので高くなったのですね。目先の三菱UFJなどの四半期決算数字はモルガンの処理などの膿と言うか、損失を計上していますから悪く見えますよ。しかし国債の利益を計上し良く見えるみずほよりずっと優れていますね。利益を隠しているのです。ゆとりが見えますね。株価はみずほが公募価格の130円を上回り、三菱は公募価格の428円を下回っていますが、いずれ修正されます。分かりますかね? 現在の株価に比較し将来の株価とのプレミアムは三菱にあるのですね。みずほは株価に「あそび」がありませんが、三菱UFJは50円ほど株価に「あそび」があると考えていいのです。
経済の要は金融から始まります。何故なら現物交換の経済は非効率です。僅かな重さのダイヤモンドや金を買うために山のような米や小麦粉を持って行き交換は出来ませんね。だから貨幣制度が発達しました。この貨幣制度の価値はドルが基準になっていますね。人類はドンドン金融機能を発展させ、金融デリバティブと言う分野を開発しましたね。難しい数式を用いたリスク分散を考え出したのです。その仕組みの一つがCDSと言う貸出債権に対する保険ですね。保険をかければ大きな貸し出しもリスクを減らす事が出来ます。行き過ぎた金融デリバティブが生んだ悲劇が、今回の金融危機です。単にサブプライムローンと言う、貸してはならない生活弱者向けの融資問題ではなかったのですね。最初に表面化したのがサブプライムローンでしたが…カタルは今回の金融危機を当初、読み間違っていました。まさかCDSの残高が天文学的な数字まで広がっているとは、現場にいない為に分からなかったのです。新聞では報道されませんでした。問題が起こって初めて新聞の活字になったわけです。
つい最近もあの信用されていたJPモルガンが多額の損失を計上しました。勝者の奢りでしょう。確かに中央銀行の共同介入と言う、前代見たことがない処置により世界景気は持ち直そうとしていますが、負の遺産処理は、まだまだなのですね。GSEの存在が指標になるでしょう。この時間的な概念が日本の失敗から学ばずに行った金融取引により多額の損失を生みました。多少のゆとりがあるからリスクを冒す空気がJPモルガンに在ったのでしょう。この表面化した事故は、ある意味で金融界は、かなり立ち直っていると言う証明です。しかし金融の世界はシーソーゲームと同じで、傾く瞬間を捉えるのがベストとされます。理屈が正しいとか…正義の問題ではなく、最後のひと乗りがベストなのです。丁度、敗戦が確定していた日本へ、日ソ不可侵条約を破って参戦するソビエトのように…。漁夫の利を得ることがベストと称賛されます。仮定ではありませんね。多少の道徳観より目先の欲が勝者と称賛される少しいやらしい世界です。武士道などの心はありません。
8月になると…太平洋戦争の失敗が思い出されます。数々の作戦本部の無理難題、敗北が決まっているのに精神論を持ち出す「日本村論理」ですね。話題のシャープを見ると何故か敗戦が連想されてなりません。司馬遼太郎は日本の戦車部隊におり、ソ連軍の装備と日本のおもちゃのような戦車の違いを、はっきり実体験として認識しており、日本のかたちを長年にわたって考えてきました。真実を考えつづけ綴ってきたから、多くの人からの共感を得たのでしょう。機関銃の弾が貫通する鉄板の薄さじゃ勝負になりません。迷走する民主党政治ですが自民党がやっても同じことです。消費税やTPPなど…原発も含め意見が大きく割れる問題です。
多くの読者は目先の業績に揺れますが、一番大切なのは時代の流れを読む力ですね。この時代の流れが見えれば、自然に好業績の銘柄が分かり、その株価が上がるのです。カタルの好きな沢井製薬やピジョンなど地味な銘柄ですが、時間はかかりましたが日本を代表する優良企業に育ってきました。時代の流れと企業戦略がマッチしていたためです。一見すると赤ちゃん用品を扱うピジョンが、何故? そんな単純な疑問が会社を調べる原動力になったのです。疑問が調査の行動を駆り立て、その結果、少子化が確定している日本を離れ、移民政策を継続する米国や人口の多い中国へ、早くから進出して基盤を築いてきました。最近、ピジョンは在庫整理の為に業績が低迷していました。その販売網の再構築が完了したので業績が再び伸びるのですね。
株価が買われるのは必ず背景があります。その背景に夢があり実際に数字が伸びれば、株価は確実に上げ続けます。皆さんが興味を持っているグリーは、今、苦しんでいます。コンプガチャ問題で一時的な業績伸び悩みは仕方ない事でしょう。問題は何度も述べますが、海外売り上げの推移です。この会社を見るポイントは此処ですね。既に目先筋はおらず、株価は低迷していますが、業績の伸び、海外売り上げの伸びが確認されれば、株価が多少高くなったところで買っても問題はありませんね。それぞれの銘柄には時代の流れと同じで焦点があり、見所があるのですね。よく背景を見極めて戦略を練ることが肝要ですね。
2012年08月03日
8/03
かたる:いよいよ政策の催促相場が始まるのかどうか…。
WSJには「FRBとECB、新たな危機対策探す―実現には問題山積」と言う記事の中で…「これまで言葉だけで行動が伴っていないベン・バーナンキ氏とマリオ・ドラギ氏は今週に入って、世界経済に警戒態勢を取っていることを示した。」と述べています。市場は必ずリップ・サービスを確かめに行くわけです。準備は分かりました。本日の日経新聞の一面の記事は、昨日のフジサンケイに載っていた記事ですね。僕はこの報道を知らず、何故、最近の相場は強いのか、不思議だったのです。
やはり背景があるのです。その為に先物のショート・カバー(買戻し)が入り相場を押し上げていたのですね。今日の相場は目先の買戻しが終わったのでしょうね。しかし相場は既に下値で、これ以上、下げようがありませんね。上がるかどうかは分かりませんが、兎に角、下がりません。下がらなければ、あとは時間の問題だけの話です。最近の日本を見ていると、ようやく新時代への流れが加速し始めています。代表的なトヨタは国内生産300万台の死守を謳っていますが、実際は付加価値の高い高級車も海外生産を始めました。シャープはリストラで、ルネサスもようやく身の丈に合った合理化策を発表し資金を獲得しました。
一方、日本を代表する食品メーカーなどは、海外シェア確保に動き出しています。国家戦略会議の目玉の「環境」と「医療・介護」は成長分野で100兆円需要の有力候補になっており内需振興に力を注ぎます。TPP絡みで予算が盛られる予定の農林業や中小企業への支援の具体策は見えませんが、方向性は正しいのでしょう。技術のないゾンビの中小企業は切るべきでしょう。中小企業円滑法の後釜が決まり、真の金融改革が中小企業レベルで進みますね。本当は市場原理に委ねるべきですが、今の段階では、まだそこまで日本の金融界はゆとりがありませんね。ただ三菱UFJのように今第一四半期にモルガンの負ののれん償却費を計上する辺り、三菱のゆとりを感じます。膿と言うか傷には早めに対処しているわけですね。
来るべき新しいうねりに対する姿が、少しずつ明らかになってきましたね。IMFは日銀に更なる資産購入額を増やすように迫り、為替介入へも容認姿勢になってきました。チャンスでもありますね。2011年8月だったのかな?「円高対応緊急ファシリティ」の追加策を実施しても良い環境下です。日本に還流する資金を海外へ投資し日本の経済的な地盤を確保すべきですね。インドの労働争議を見て二の足を踏む経営者もいるでしょうが、リスクはどの世界にもあります。問題はリスクに見合うリターンを得られるかどうか…。中国は人口の減少を迎えますが、インドは世界で一番人口の多い国になりますね。更にナイジェリアなどへも投資を加速させるべきでしょう。
かたるは最近大きく視点を変え始めています。まだ新しい見方が定着していませんが、日本のサービス業に視点を移し、生活用品への気配りが世界でも戦えるのではないかと考えていますね。唐突に聞こえるかもしれませんが、食品株が意外にも成長業種になるかもしれません。ただ日本の技術立国の芽を捨てた訳じゃないですよ。例えば小さな記事でしたがカタルには宝物に見えた東邦チタンが発表した「次世代のリチウムイオン電池用の固体電解質の高性能化の成功」は画期的なものに感じられます。現在の電池の5倍の容量を確保できるとの事です。つまり重さが大きく減らす事が出来ますね。現状の大きさをキープするなら1000キロの航続が可能になるとか…素晴らしい発明のように見えます。
市場に参加者が多い時期なら、間違いなくストップ高になる材料でしょう。必ず誰かがこの裏を取って仕掛けるでしょう。もしこの発表が本当なら、世界経済への朗報ですね。なにも車だけでなく幅広く応用できる蓄電池の話ですからね。足元の企業業績は黒字転換を果たし業績は上向いています。円高がきついですがチタンは成長業種ですね。非常に関心の高い材料です。このような銘柄が、他にもいくつかみられるようになっています。
相場環境が整ってきた証でもあります。邦銀の体力は回復し融資は伸びはじめ、日銀はベースマネーをさらに拡大させ、金融緩和の継続は決定されています。世界的に金あまりで日本は新躍動時代に突入するのですね。お金持ちはようやく眠りから覚める時期でしょう。これほど投資する環境の舞台が整った時期はないでしょう。11月は米国の大統領選が始まり、必ずバーナンキは大統領支援に動くでしょう。だから9月なのですね。株価が高くなる演出をします。その為にはFRBもECBも動くのです。おそらく日銀も協調姿勢を取ると思っています。この秋は素晴らしい投資環境になると確信しているカタル君です。
2012年08月02日
8/02
かたる:昨日も触れましたが、FRBの緩和策が先送りされている割に強い株式市場の展開です。ECBのドラギ総裁のリップサービスが効いているなんて…奇妙な感じです。チャートを見る限りここ数日は落ち着いていますが、未だに金利は上昇傾向にあるようにみえます。通常、市場はこのような発言があると真意を確かめに行きますね。そこで本当にECBなどが買い支えに入るなら、発言が本物だと市場から認識される訳です。どの時点でドラギ総裁の発言を確かめに行くのか? 分かりません。もういい加減にうんざりする欧州問題を棚上げして過剰流動性相場に向かうのかどうか? もう一つインパクトを期待しているのがカタルの本音です。
しかし昨日触れたようにエレクトロンもTDKも下値を固め上昇に転じたようで、私が独自につけているRSIの指標も改善し始めています。短期の上昇なのか…ある程度、続くのか?みずほが久しぶりに132円を抜き134円まで来ています。LIBOR問題が指摘され出遅れていた三菱UFJも上昇に転じたのかどうか…。野田内閣は更にTPPへの参加推進の舵を切るのかどうか…党内には反対意見が多くありガタガタになっている民主党の分裂へ向かうのか…様々な障壁がありますね。個人投資家の星とも言えるソフトバンクは壁に阻まれると考えるのが普通でしょう。仕手株として一本立ちできるほど市場参加者が増えているとは思えませんが…どうでしょう。
ここにきて再生医療の分野にも話題が向かっています。そうせいなどは、今日の日経報道に連想されたのか、2倍にも急騰していますね。更に先日、認可が発表されたJ・TECと役者が揃ってきましたね。国家戦略会議のテーマ、環境、医療・介護、農林業などの分野への路線に乗っている銘柄群ですね。このテーマは民主党が転覆しても政策官僚のシナリオと思われますから自民党政権になっても継続されるのでしょう。100兆円計画は夢のある話であり内需振興にも繋がり注意が怠れないテーマです。
何よりうれしいのが、予てから主張している金融政策の変更を告げる記事が日経新聞のトップを飾っていましたね。出資基準を変えると言うものです。私が長年述べている金融政策の変更にあたります。何故、この記事が重要かと言えば世界の金融機関は資産圧縮ばかりなのに…邦銀だけが資産拡大できると金融庁自らが認めた記事だからですね。分かりますか?自己資本比率規制は完了したサインとも受け取れますね。だからみずほが壁である132円を抜いてきたのでしょう。おそらくLIBOR問題を抱える三菱UFJも上昇に転じたと判断できる関連記事でもあります。
おそらく多くの読者は、同じ日経新聞を読んでも受け取り方が大きく違うでしょう。つまらない記事と流す人も居るでしょうが…カタルにとってとても新鮮な記事でしたね。その理由は資産の拡大だからです。これまでは自己資本比率規制を確保するために資産圧縮してきたのですね。それが反転する基点になる記事の可能性があるのです。プロは様々なレポートや記事から色んな連想をします。その記事が事実が生まれた背景を考えるわけですね。金融庁は長年、不良債権処理を進め過剰に自己資本比率規制問題に取り組んできました。わが国の金融機関の経営の仕方が総資産経営だったためですね。しかし近年効率化意識は芽生え、欧米の債権買取も厳選されているようです。つまり利益率が上がると言う事ですね。そのような環境下で出資比率を拡大させリスクを取ると言う記事は新鮮に映りますね。よって銀行株はやはり買い場なのでしょう。
沈むように見える個人好みのSNS関連やゲーム関連の銘柄も私には次のステップに備えた動きに見えます。過剰な期待は全くなくなり普通の評価に成り下がっていますが…依然、私はワクワク感を意識しています。もっと下がれば良いとさえ思っていますね。次の狙い目だからですね。先日の昨年の夏からなかなか下値を入れなかったソフトバンクは今年初めにようやく下値を確認し、5月から上昇に転じましたね。同じようなものでしょう。そんなに心配するこちはありません。
さて今の焦点はエレクトロンやTDKなどの先物主導銘柄を誰が買っているのでしょう。通常は景気悪化を確認する環境なのに…米国は「財政の崖」が懸念されバーナンキは度々警告を発しています。底打ちしたとはいえ、不動産動向は相変わらず弱弱しい動きを続けています。何故、このような環境下で株だけが強く見えるのでしょう。これから下げるための演出?しかし米国の大統領選を控え、そのような形になるのでしょうか?それなら過剰流動性相場の始まりなのでしょうか?FRBもECBも積極的な緩和姿勢を継続していますからね。背景には日銀の新委員の動向もあります。外債投資の可能性を述べていましたね。日本が円売りユーロ買いを実施し、その資金でイタリア国債やスペイン国債を買うシナリオですね。まぁ、非常に可能性は低いですが…ないとは言えません。
この強く見える背景は単なる値戻しにすぎないのか?それとも新しい動きが始まっているのか? 興味がある所です。
2012年08月01日
8/01
かたる:今日から再び失業者になったカタル君、ダイエットの新聞配達も終了しました。2か月でみるみる痩せて、およそ6か月間経験をしました。ただ後半の1か月は体重の減少が止まりました。おそらくこの水準がベスト体重なのでしょう。73キロから63キロへ、およそ10キロ痩せましたね。新聞配達はとても新鮮な感覚でした。経験によりどんどん配達する時間が縮まり、努力をすれば効率化が生まれることを実感できました。株屋の世界は自分の力で市場を動かせるわけではないので、他人任せですからね。夜明けの光景は綺麗ですね。体力的にはきつかったのですが、楽しめた時間でした。この体験記は何れ書く機会があるかもしれません。面白い世界ですよ。
さて市場は面白いですね。業績の悪化が報じられたコマツは大幅安、この現象は中国経済の悪化で事前に予測されていました。それにも拘らず、株価は未だに大幅安を演じています。つまり、この経済的な背景は市場に織り込まれていなかったか、まだ環境が悪化していると言うシグナルでしょう。おそらく後者でしょう。同じくホンダの利益が急増していると報じられていましたが、これは事前に株価に織り込まれていて、尚且つ事前予想に届かなかったか、サプライズがなかったから売られているのでしょう。両社とも日本を代表する中核銘柄です。一方、個人に人気の高いソフトバンクの決算は事前に好調が伝わっていたはずですが、市場予想よりサプライズが強かったのでしょう。故に上がっています。しかしかなり既に上昇を続けており、この株高推移がまだ続くのかどうか? 判断が分かれる所です。判断が分かれると言うことは、仕手化する可能性が高いと言うことです。
この仕手化…全体の相場が強ければ、強弱感が対立して空売りが増えて参加者が徐々に増えますから相場になりますが、参加者が限られる現在の相場で、仕手株が育った例がありませんね。しかしソフトバンクには背景があります。昨日、閣議決定された国家戦略会議の行方ですね。12年度の補正予算と13年度の予算概算要求で特別枠を盛り込むことになっています。政権が不安定なので実現するかどうか微妙ですが、国家戦略会議は政策官僚が描いたデフレ脱却戦略なのです。消費税の引き上げに絡む、名目成長率の引き上げ目標なのですね。だから注目しなくてはなりませんが、何故か、日経新聞の報道は少ないですね。不思議な現象です。裏があるのか、編集長の配慮が足りないのか? 新聞を読む時は、常に自分の感覚と比べねばなりません。本来なら一面トップを飾る戦略なのに…何故?
この会議で経団連の米倉会長はTPPの参加表明を強く求めています。その為に農林業関連予算を盛り込んだのですね。しかし株式市場は成長分野である環境、医療・介護・健康関連分野の100兆円の新規分野に注目せねばなりません。ソフトバンクは環境分野で自然エネルギー関連でもあるから流れに乗っています。故に株価は強いのでしょうが…何しろ休まずに急伸しているから、仕手化するのですね。そうして過去、ここ数年は仕手株が育った例がないのです。
業績発表が続々と続きみずほは強く、三菱UFJは安いですが、トップは三菱ですね。つまりこの形の上昇は続かないのでしょう。みずほだけが上がるパターンはありえないと考えます。この辺りの相場現象は、時期尚早を示すものだと考えています。株価が上がらないとは言っていませんよ。今直ぐに上昇するタイミングではないのではないかと考えているだけの話です。物事には理屈が存在しますからね。2番、3番が、1番を抜いて、長く動くことはありません。おそらくは一時的な現象でしょう。むしろ注目されるのは先物相場に影響を受け安い2銘柄の動向ですね。エレクトロンやTDKのチャートを見てください。何やら底入れのシグナルのようにも見えますね。今が目先の底値を形成しているのか?注目される動きです。
まぁ、このように個別株の動きから色んな形を推察するわけですね。大切なことは全体の流れです。今は4―6月期の業績発表が続いています。しかし比較的欧州危機の再熱の動きがない好調な時期の数字が発表されており、その後、欧州危機が再び悪化しているのでマツダなどの数字はあてになりませんね。為替相場の想定レートを見ても分かります。100円を割り込むユーロの相場環境で105円はありえない環境ですからね。つまり会社の業績予想は甘いと言うことになります。環境が悪化すれば90円を割り込み、株価がもっと下がる可能性もある訳ですね。僕は好きな会社ですが…経営陣はアマちゃんですね。
リストラ策を発表し黒字転換したパナソニックの動きは注目されます。しかしリストラの合理化効果による利益ですから、後ろ向きな利益ですね。パナソニックはある意味で環境関連でもあります。電池の分野では世界トップ水準ですからね。しかし如何せん、小回りが利かない巨艦ですから体質改善には時間がかかるのが一般的です。株価は短期底入れ状況を示していますが、大きな反転は見込めないでしょう。株価水準が安いから、ある程度の相場になる可能性はあります。しかし大きく育たないと言っているだけです。同じことが負け組の他の輸出株に言えますね。
何度も言いますが、視点を変えないとなりません。100兆円の市場を創設すると政策官僚は青写真を描いているわけです。だからこの青写真に乗るセクターから銘柄を選ぶのが筋でしょう。今日から少し時間がありますから、良いレポートを書けるかもしれませんがカタルの目指す相場は、米国のQE3からの展望です。おそらくBRICsの市場参加が市場経済のパイを膨らませた動きに対応したのが、QE2までの基軸マネーの動きの筈。ここからのお金余りの部分は、つまり過剰流動性を促進させる起爆剤になります。起爆剤があれば、株価は一気に飛び出す環境に変化するのではないかと言うのがカタルの仮説ですね。だから、かたるは9月に注目しているのですね。まぁ、何時も外れる予想ですが、良くカタルのレポートを読んで頂いている方には、ご理解いただけると考えています。だからお金を作ろうと言っているわけです。税と社会保障の一体改革か…。名前は良いが、官僚の取り分を膨らませる政策ですね。本当は小沢さんの意見が正しいかもしれません。選択と結果の勝負ですが、どうなるのか?誰にも未来は分かりませんね。