未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年10月18日)

かたる:まぁ、新しい時代はこんなものなのかもしれませんね。米国の経済指標は元GEのCEOジャック・ウェルチ氏さえ疑う内容が続いています。今年に入って続いた失業率の推移は8.2、8.3、8.1と何れも8%台だったのに…、9月に入り0.3%もいきなり改善され7.8%となった事実を、大統領選を控えた政策筋の陰謀説まで出るのですから…。2回目のテレビ討論はオバマ氏が優勢で、どうやら二期目もオバマ大統領が継続しそうな様相です。オバマ大統領の就任演説を受けた1月20日のNY市場は、大幅下落で332ドル安の7949ドルだったのです。現在のNYダウは13557ドルで2007年の10月11日の14198.10が新高値、終わり値では10月9日の14164.53ですね。僕はどちらかと言えば、オバマ大統領を清貧思想者と決めつけ批判してきましたが間違いだったようです。金融筋には厳しいが、この環境下で良くやっているのでしょう。市場の結果論を見れば、最高値まであと640ドル余りです。

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QE3発動の直前まで株価が下げて、金融緩和の発動を受けて株価が上がるパターンか?と考えていましたが、株価は下げずに、高値揉み合いを徐々に抜け出すパターンになっていますね。大統領選の行われる11月初めに高値奪回を出来るのかどうか…。思い出します。あのスピーチは名演説だと言われ多くの英語の教科書に広く用いられました。国民の熱狂的な歓迎を受けたのに、株価が大幅安してどうなるのか?…と心配したものです。

今朝の日経新聞はインド経済のマイナス面を多く掲げていますが…この内容はおかしいのではないかと疑っています。確かに少し前まで、政治の混乱などが経済情勢を悪化させているとして株価が大きく売られていましたが、最近はかなり元気のいい動きになっていますね。此方も米国同様にもう直ぐ20000台に突入しそうな動きを示しています。何か僕らの感覚は間違っているんじゃないか?…と最近は考えていますね。

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今は高値圏の株価ですが、僕は必ず一度は、米国は「財政の崖」を懸念した洗礼を受けると考えています。つまりこの新高値を目指す上昇には違和感を抱いているわけです。同時にソフトバンクのM&A資金が邦銀の融資で実行されるという現実も噛みしめているわけです。誰が考えても貿易赤字は続く訳で、経常収支の黒字幅は徐々に減り続けるのでしょう。加工貿易立国の成長シナリオモデルは、とっくに崩壊しています。おそらく中国もそうなのでしょう。シェールガスの開発は米国の取って大きな武器ですね。そこで大統領が就任した時にオバマは雇用を増やすために製造業の復権を誓いCMに肩入れしましたね。公約通り金融緩和の影響を受け、為替はドルの独歩安の様相です。日本の自動車メーカーも挙って米国での現地生産体制に力を入れています。

まだ見えてないから、上手く文章が書けませんが…漠然としたシナリオ(音楽=旋律)が頭の片隅に流れています。金融デリバティブの発達はベルリンの壁崩壊から新興国の発展を促進させました。そうして僕らは中国株投資に動いたわけですね。しかし今は全く逆の構造ですよ。欧州危機は年金資金も含め新興国からの資金の引上げを図りました。だから僕は長らくブラジルの株価に注意を払っていたのですね。金融規制も総資産を圧縮する手立てですね。自己資本比率規制は、そういう事ですね。これらを総合すると、新興国から再び停滞した先進国への成長が加速されるのがセオリーの筈ですね。ファッションの流行と同じように景気循環も繰り返されるはずです。そう考えると米国の新高値奪還は当たり前の構造に見えてきますね。

ここで日本の事を考えると…野田政権は景気の落ち込み見通しを重視し経済対策を指示しました。えっ?と誰もが思ったタイミングですね。政局への配慮があるとも言われていますが、赤字法案を人質にする自民党の姿勢には、嫌気がさします。長らく失政をしてここまで日本を駄目にした張本人は自民党ですからね。3ちゃん農業の農業政策を見れば分かります。このツケはどうやって解消させるのでしょう。赤字法案も景気対策も協力して、総選挙も同時に求めるのが大人の政治ですね。田中慶秋法務大臣の政治資金問題などを大げさに捉える方がおかしいと考えています。確かに政治家の信条に対する根底の部分ですが…個人的な事より国政を優先させるべきですね。この機会に日本国民も一旦政権を委ねたら、任期一杯は任せるのが当たり前だという常識を、もう一度考えるべきですね。だって2年や3年程度で体制が整いますか?マスコミに先導され、馬鹿な概念を植え付けられたものですね。野田政権は外交問題で大きな汚点を残しましたが、このタイミングの経済政策の発動はなかなかのものです。どのような形になるのか見ものですよ。

株価もそうですが…今の日本の経済情勢も、もういい加減に自律反発する時期なのですね。何もしなくても内需が増え始める筈ですよ。何故、僕が百貨店の売り上げ推移などに関心を持っているか?日本にはGDP500兆円余りの底力があります。国民みんなは、おそらくカツカツの貧困生活を強いられている筈ですね。要するに底辺を這いばっている印象です。僅かな恵みも天与の恵みになるのですね。僕は嘗て一晩に20万円を使い遊んでいましたが、今の20万円は天与の恵みですね。不思議なものです。同じことですね。株価は下がりませんが上がるかどうか?…は分かりません。しかしソフトバンクの事例にみられるように徐々に周りは変化していますね。米国が新高値を付け、住宅指標が改善してくると一気に購買力が復活し溢れるようになります。何故なら本来、QE3は必要なかったけれど、アクセルを踏み続けているから…一気に加速する可能性があるのでしょう。「ベルリンの壁崩壊」で新興国に流れた波は、「アラブの春」で先進国に戻るのでしょう。

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投稿者 kataru : 2012年10月18日 13:01