今日の市況(2013年01月28日)
かたる:温室育ちの日本人は、従順に与えられた物を受け入れる民族で、一つの方向性に流されやすい民族です。昔は疑問を抱きませんでしたが、テレビを見ていると、その動向は良く分かります。大震災の方向性は同情を誘うものが多く、あの震災を機に、何故か募金の広告が目立っていました。最近のニュースは日揮のテロ事件一色です。同じニュースでも話題性があるのは橋下市長のコメントです。一時の田中真紀子のように…。この人気と言うのは、どうやって作られるものなのでしょう。
株式市場の人気銘柄の拠りどころは値上がり率ですね。ナノキャリア、ガンホーは10月末より4倍以上の値上がりを示しています。アイフルをはじめとしてアプラス、オリコはサラ金株で最高裁判決の怨念相場のようなイメージです。為替ではカタル銘柄のマツダが筆頭です。サラ金も長らくカタル君が指摘していた銘柄です。しかし同じ発想でも武富士を選択したばかりに失敗しましたが…。このように着眼点が同じでも銘柄の選択により成果は大きく違いますね。Jトラストなら、このデフレ下でも大金持ちになりました。人気上位を見ると、USENなどの銘柄も顔を出し、懐かしい顔ぶれが並んでいます。証券株も金融相場のイメージが良く出ています。SUMCOは前回の四季報から選択した4銘柄のうちの一銘柄ですね。この時は他にNTNなども候補だったのですね。概ね、上がると考えていた株は上がっています。今日も人気のJ・TECなどは既に2倍の領域を超えてきています。相場環境がよくなれば、マズマズの成果なのでしょう。
でもカタルが考えているような結果が未だに出てない株もあります。代表事例はグリーでしょう。既に売り切りましたが三井住友建設なども、何故、最後の噴き上げがなかったのでしょう。野村やシャープなどの動きは、ほぼ想定通りの形を見せています。アイフルはもう少し手前で休むかと考えていましたが、こちらも自然な動きですね。マツダは為替水準次第ですから、なかなか先は見えません。通常、このような資金流入期の株価は、大きく伸びるのが通例です。ところが人間心理は不思議なもので、過去の映像が頭の中に残り、潜在意識として焼き付いているので、上がり始めた時に利食い売りを急ぎます。誰でもそうなのです。それが自然なのです。しかし相場巧者の人の中で、稀に買い増しをする人がいます。おそらく、かなり確率は低いのでしょう。
僕らは現実に惑わされていますね。テレビのニュースでも緻密な考え方がなかなか出来ず、コメンテーターの意見に同調しがちです。しかしこの人種は、みんな、いい加減な人間たちですね。稀に武者さんの様な変わり者はいますが…。一般人から見ると狂人に見える人達は貴重な存在です。彼等の考え方の源泉を良く知る必要がありますね。一般論は真実を語ってないことが多いのです。特に人気と言うのは必ず冷めます。アップルが時価総額一位に輝き、現在は下落が話題になっています。当たり前の動きですね。目先の動きに騙されない為に、時間軸を変化させることは非常に重要なヒントでもあります。
昨日はギリシャ国債を事例に市場の怖さを考えてみましたが、こんなサイトを見つけました。この円建てギリシャ国債の利回りと価格推移、そうして現在の動きを考えると極めて重要な事実が見えてきます。ただこの話はある意味で机上論なのかもしれません。多くの投資家はギリシャ国債を買うこともできず、流動性があるのかも難しい問題ですから…。僕の計算では5%クーポンの一番下がった価格は44%の利回りですから、瞬間でしょうが、僅か13円だったのでしょう。その価格が現在は10%だとすれば70円前後なのですね。つまり120円だったものが13円に下落して70円に回復しているのですね。
同じことがシャープにも言えるかもしれません。1000円を超えていた株価が100円台まで下がり現在は300円台です。このような株が急騰してきたときに、運よく安値で株を買ったとして、何処で利食いをしたら良いのでしょう。こんな時の目安は時間軸を変える事なのでしょう。私はよく日足だけではなく、週間足、月足、年足と時間軸を変えて株価を考える事がよくあります。むかし何故、その株価が実現したのか? その株価が成り立った背景を考える事です。途中で大量の公募により増資しているケースもありますから希薄化概念も必要になります。しかしこの時代を超えた株価の考察の仕方は非常に大切です。時間軸を考えれば、僅かな期間に2倍になった株も、3年、5年、10年の期間で考えると、まだまだ下値圏に位置していることが良くあります。その時は、今、株価が急騰している背景を考える事ですね。そうすれば、現在の高値は、未来の安値になるかも知れないのです。
投稿者 kataru : 2013年01月28日 11:33