今日の市況(2013年02月19日)
かたる:今日は色んな材料が浮かびますね。新聞を見て驚いたのは、やはり高値で持っているグリーかな? 出来高のバランスや自社株買いの発表など…、全ての材料が株高の起点になっているように思いますが、でも自信はないですね。本来なら海外展開の時期からしてそろそろ成果が出る筈で、こんなに株が売られることが不可解なのです。何もグリーだけに限らずDENAの動きも気に入りません。DENAは本来想定していたグリーの業績推移に似ています。それにも拘らず大きく売られるのが解せないのです。何れは国内売り上げを、海外売り上げが抜く筈で、LTEの世界普及はこれからです。日本国内でもまだ普及段階ですね。世界的にみると欧州や中国は全く進んでいませんし、米国だって、今、投資の段階ですね。故に、かたるは、以前に「アンリツ」を何度も取り上げて解説していたのですね。まぁ、株価が上がると言っても、あの程度ではカタルの興味を惹きませんが大手のファンドなら十分でしょう。
グリーの業績数字もそうですが、この手の新興企業の数字は読みにくいですね。DENAのゲームの参入からの利益の急増を見逃し、かたるは高値でお奨めしたDENAを、株価の急騰に溺れ、買い場なのに売ったのを反省し、今回は失敗しないようにグリーを見守っている訳ですね。この顛末は2月11日のコラムで書いています。あの悔しさが忘れられないと…。その失敗が経験となりグリーに固執して、現在までは失敗に至っている訳です。昨年のコンプガチャの混乱は、DENAが以前経験したSNSの青少年問題と同じです。まだ事件になっていませんが、最近はLINEやカカクトークを使った犯罪の火種もあるようで、最近は迷惑メールの中に、この手の勧誘が増えています。IRNETを長くやっているためか、カタルの所には一日200通ぐらいの迷惑メールが来るようです。
だいたいはHものやBSカードの不正アクセスの代物です。かたるは何故かKDDIの光ファイバーのセットを利用しており、そうか…僕は都市整備公団で、この組織がKDDIなんですね。それでそうなのか…。海外ドラマもこの系列の有線から入っているのですね。いくら払っているのかな? 料金を見た事が無いから分かりませんが…きっと数千円でしょう。この料金を払わずに有料番組を見ようとする悪質な勧誘が後を絶ちませんね。かなり長くこの手の迷惑メールは続いています。一体、我が国の警察体制の通信対策はどうなっているのでしょう。先日も誤認逮捕がありましたね。だいたい情報と言う価値を軽視しがちですね。
人生を決める選択に欠かせない情報の価値を日本人は軽視し過ぎです。だから太平洋戦争で敗北し、精神論で押し切ろうとしたのでしょう。確かに人間の原点はモチベーションです。しかしモチベーションを生かす方向性を考える事は非常に重要ですね。今までは政策官僚が固定資本形成を生かし信用創造の仕組みを作ってきましたが、この信用創造の意味を理解してない学者や政治家が、何と多い事か…悲しい現実ですね。ものづくりを否定するわけじゃないけれど、金融マンの存在を軽視するから、こういう社会構成になるのでしょう。あらら…、ついあらぬ方向に進んでしまいましたね。本筋に戻しましょう。
仮に、ここ数日のグリーの動きが作られたものだとすれば、ここから仕掛けは始まる筈です。故に読者からも指摘がありましたが、グリーの空売り残が存在していたわけです。この自社株買いは、日銀の金融政策のアナウンスメント効果と同じです。うちの会社の株は安いよ。と経営陣が述べている訳で、一番現状をよく知る経営陣のアナウンスですから、通常は起点になるケースが多いはずです。しかし日銀のように流動性の罠に陥るケースもあり市場を甘く見ても駄目ですが、ポイントの一つでしょう。
さて驚いたことに、終わったように見えていた野村証券の株価は昨日の上げで一気に戻しましたね。何故、大陰線が多発するのでしょう。今年に入って非常に増えているように感じます。一つは急激な株高、そうして、もう一つは信用取引の仕組みが変わったことが影響しているのでしょう。金融株は為替のマツダなんかとは違い、まだ息をしていますね。やはり本格筋が参入しているのでしょうね。何故か、弱く感じもするのは、きっと金融規制の影響が関与し病院上がりだから…本来の力が戻らないのでしょう。日本株の水準は三菱UFJを見れば分かります。この株が700円以上、本来なら1100円程度が適切な信用創造のバロメーターの一つでしょう。相場の指標は、現在、野村証券ですが、社会指標の代表企業は三菱UFJでしょう。だって欧米の銀行はまだ不良債権の処理を続けており、新規の融資は余程の事が無い限り応じない段階でしょう。しかし邦銀はソフトバンクの買収資金を提供するのです。ある意味で異常行為ですよ。このような環境下だから三菱UFJを始め、昨年の大口事業融資は、邦銀が世界でトップ水準なのですね。日本の金融がアジアに視点を移し、間もなく利益を上げ始めています。このバックボーンは現在の利益水準の倍増以上の効果があり、邦銀株の潜在的な株価水準を大きく引き上げます。だからここ数年は、邦銀投資だけで資産を形成できます。信用創造の機能を生かさない限り、日本は成長路線に戻れないのです。毎年稼ぐキャッシュ・フローが過去の清算に使われたのは行き過ぎていますね。
マネタリーベースの増大は分かりやすい為替と言う副産物効果をあげ、株価指数を戻しましたが、本来は信用創造が大切なので不動産株のスター株が生まれても良い筈です。野村の値戻しを見て、短期上昇を願う気持ちもわかりますが、おそらく無理なのでしょう。もう少し時間が必要なのでしょうね。だから第一幕の幕間相場に移行するのでしょう。グリーやシャープは格好の対象だと思いますが、肝心の業績数字が読めません。それとも既に内部観察者には、先が見えるようになったのでしょうか?あの時のDENAと同じように…。
最近は見えない利益の話をしていますが、株価を押し上げるのは潜在概念の覆しです。一般的に株価が下がると駄目だと思い、市場心理が大きく後退します。だから株価が上がると空売りをしますね。この空売りが相場の肥やしになります。仕掛け筋も毎日、毎日、手を入れる訳に行きません。そんなに資金がないのですね。だから仕掛け筋は買いながら売る訳ですね。その鞘を抜いているのです。昔、僕が勤めていた証券会社のS自動車の話しですが、不動建設の相場を作りました。1995年の話です。彼等は10万株の売り物を買うのに、一度に買わずに3万株単位で偽装売買をしていましたね。今では相場操縦で捕まるのでしょう。ディートレは同じ手法です。銘柄は関係ありません。その日の一番人気で強弱感が対立しやすい銘柄を手掛けるのです。まぁ、具体論は避けましょう。犯罪行為を増長する可能性がありますからね。
この幕間で活躍できる可能性のある株はシャープやグリーなのでしょう。本筋は野村なのでしょうが…あまり無理をしない方が良いような気がします。どうせ5月になれば、また仕掛けられます。それまでお休みさせてあげた方が…後々良いですね。今日はこの辺で…。本当はもっと「見えない利益」の話をしたかったのですが…又にしましょう。
投稿者 kataru : 2013年02月19日 10:32