今日の市況(2013年02月26日)
かたる:昨日のレポートで、何かを感じて頂けたでしょうか? 最近は「利益の質」をテーマにレポートを作成しているつもりです。しかし読者の多くは、僕との接点はない訳で、上手く僕の心が伝達できているかどうか…。夫婦でも定年と同時に離婚なんて事例もあるそうで、互いに理解できてないケースが多く、ましてや他人の心を探れと言う方が無理なのでしょう。僕自身の概念も漠然としており、レポートを書くことにより、資料を調べたりして、自分自身の考え方が確立されていくわけです。
最近、よく考えるのが「アラブの春」から時代の流れが速くなり、加速度観が感じられるのです。一人一人のアイディアはなかなか世の中に出てこなかったのですが、インターネットの普及で、誰でも有名になれるツールを手に入れ、特に仕組み社会の日本では、その変化は激しいのでしょう。底辺に居る人間が、いきなり脚光を浴びる事例も増えてきました。つまり本物の実力が偽物より評価される本物の時代が来るのでしょう。メディアの主張が正しいとは言えませんね。僕には謎は色々あります。
最近は自民党の利権集団の復権が盛んですね。多くは新興国開発に絡む利権のようですが…呆れる構図は変わりません。郵便局が元になる財政投融資資金の活用で官僚が食う仕組みも変わりませんね。日本のGDPがまともな成長率を示すならまだしも…国民が疲弊しているのですが、そろそろ真剣に国の運営を考えてほしいものです。今の相場は非常に微妙な段階です。3月なので配当付きで株価は維持しやすいのですが、昨日のような指数の上げはどうも頂けません。ここで賑わっているのは、農業関連と言う位置づけなのでしょうか? 丸山製作と言う銘柄です。クボタが選択されるなら分かりますが、内容のない会社の株価が上がる所を見ると…相場の質が悪くなっているようにも感じます。
一幕は終了だと考えていますが、延長波の可能性は絶対にないとは言えません。何故なら、日銀総裁の決定を受け円安が進むという解釈で、昨日の相場は上がったそうですが、明らかにこの解釈は間違っています。何故なら、円安効果を一番受ける筈のマツダは、既に調整入りをしているようですからね。つまり指数だけで上がっている訳です。しかし野村などの金融グループは、簡単に新展開へのスタートラインである544円を付けています。カタルは自信をもって、買い場だと判断していた2月12日の寄り付き価格544円の水準に簡単に戻れるのです。
しかしカタルは現役時代に新波動入りを狙い、何度も高値圏をチャレンジしていた感覚にも似ています。このケースは大半が駄目なのです。つまりおそらく金融株は、売りの場面かも知れませんね。そのケースなら野村のこれまでの下値は465円で、このラインのボックスを維持できるかどうかが、次の焦点になるのかな? そんな風にも感じています。やはり今の心境は、一幕の終了ですね。この幕間を保つ銘柄が、偽物の丸山製作では相場の質が問われますね。
ここでは強弱感が対立するかもしれませんが、いくつかのシナリオが浮かびます。日経新聞には企業収益、復活の足音となっていますが、相場は既に11月まで円安銘柄を買っていますから、市場は他の展開を望んでいるのです。僕は予てから、その候補として株価水準が安いグリーや、DENAの携帯コンテンツを掲げています。あるいは先駆したシャープの復活、何故かと言えば、シャープの第三四半期は営業黒字に転換しているからですね。くわえてIGZOの時間効果があります。問題は増資問題だけですね。はたして鴻海精密工業への増資話は消えたのでしょうか? 僕がシャープに関心を抱いたのは、この増資話が出る昨年の春より前でしょう。アップルが水面下でシャープの支援を後押ししているという記事を、何処かで読んだからです。この話を展開すると長くなるので、さわりだけにしましょう。
この時期にカタル銘柄のJ・TECが新高値を付けているのは納得できます。でも随分高くなりましたね。もう関心が薄れていますが…なんと3倍になります。でも僕の一押しは007の見えない利益ですが…。今日は上がっていますね。兎も角、この会社は10万円で自社株買いをして、その玉を5万円で村田に捧げたのですね。この撒き餌と言うか…その効果が見えないから、ワクワク感が消えませんね。一方、市場評価が低いグリーやDENAの利益の質は、そんなに悪い物とは思えませんね。カルタやトランプを制作していた京都の弱小企業の任天堂が、既に世界的な会社に育った現実を、クールな日本の文化と認めるべきでしょう。
僕には巨大な装置を作り、多額の資本投下をしているのに、僅かに5%の売り上げ高営業利益を上げる事で、四苦八苦している様な産業の利益は、日本に必要かどうか疑わしいと考えています。むしろDENAやグリーのように5割近い利益を叩き出す効率企業を大きく評価して、日本の成長に繋げればいいのです。フジテレビの日枝さんは買収されたことを根に持ち世論を動かし、新日鉄の三村さんもTOBを恐れ、株式持ち合いをしても批判されずに、日本のメディアは、ライブドアを倒産させる方向性に、社会を仕向けた事に犯罪意識を持っているのでしょうか? オリンパスは認めライブドアは駄目? いったい何が正義なのでしょう。これで子供たちに道徳を語ることが出来ますか? 偉そうに…学者を識者と呼び協議して、嘘で固めた社会体制が世界に通用する筈がありませんね。証券マンを罪悪感の塊にさせる社会体制でしたからね。
もう辞めたのだから、ゴタクは止めて相場論ですね。「利益の質」と「見えない利益」の対立なら相場は理解できます。しかし丸山製作に、その可能性はあるのでしょうか? 僕には残念ながら、現段階では、その焦点さえ見えません。だから、僕は絶対に丸山製作には近づきません。
日本に欠けている成長戦略は自由性かな?
随所に革新的な技術は、すでに開発されていますね。リナックスが発展しているのはオープン・ソースだからですね。最近の進化は情報を公開しデファクト・スタンダードを確立させることに絞られています。社会の活性化は利権を守ることではありませんね。日本の作家などは著作権問題で騒いでいますが、小さな利権に拘ると、大きな流れに乗り遅れます。世界の文化は共有化されています。グーグルは、アマゾンは…何故、市場シェアを席巻できるのでしょう。本などの著作問題を、悪戯に大きく採り上げる社会風土は、日本の進化を妨げているように感じます。最後は裁判で争われるのでしょうが…裁判官もグローバル化の視点を忘れてほしくないものです。
日本にはITSやNEDOの自動運転技術など…様々な未来技術が育っていますね。みちびきだって、宇宙に舞っています。ホンダは歩行支援ロボットの実用化に動いているし、村田だって負けていません。これらの技術を一般化させるためには、金融の力が必要です。リスクを冒す人間を育てねばなりません。だから「信用力の創造」なのですね。ほほ…諦めかけていた野村が、再び挑戦していますね。戻ることができるなら、もう一段のスケールアップを狙えるが…果たしてどうかな? 僕は既に幕間相場にポジションを変えたけれど…。一幕のアンコールがあるのでしょうか?
皆さんはどの場面が好きですか?
チャート論からすれば、間もなくグリーの下値の三角保ち合いに変化が現れる頃でしょう。一度は変化すると思いますが、大きなスタート地点として大相場に育つかどうかは、あくまで海外展開次第なのですね。しかし既に売り上げの1割から2割に振れるでしょうから…そろそろカチカチと、時を刻む音が聞こえても不思議はないはずですが…現実の推移は、いったい何処に位置しているのでしょう。
投稿者 kataru : 2013年02月26日 11:31