今日の市況(2013年03月05日)
かたる:今日は注目すべき材料がWSJに載っていますね。ファニーメイとフレディーマックの業務統合の話です。金融バブルの後処理は、直ぐに終わるものではありません。日本が未曾有のデフレ不況に苦しむのも…1985年から1989年に掛けて発生させた資産バブルの後処理が大きく影響しています。先日は拓銀傘下のカブトデコムの後処理がようやく終わりましたが、「りそな」は未だに入院状態です。あれから24年です。如何に金融政策などの基本政策が、重要か分かると思います。そのバブルを容認した男が、澄田元日銀総裁で、最初の後処理を誤り、被害を増幅させたのが三重野元日銀総裁です。新総裁が変わり黒田氏が昨日、国会答弁しており、その話を取り交ぜて、今日は話題を展開しましょう。
ご覧いただいているのは、バブル期と崩壊期の日本国債の10年物の利回り変化の動きです。如何ですか?(詳細の資料は財務省より、此方です)株価の動きと比べれば、より一層鮮明に分かるのでしょうが…面倒なので省きます。バブル期の相場は実質的に1987年に終了しています。この年に多くの金融株は天井を付けています。その後、製造業やサービス業などが買われ、1988年の年末にかけて利回り変化が起き、名実ともに株式の時代は終わりましたが…、政策担当者の隙を突き、ユダヤ資本のヘッジファンドが仕掛けを開始したのが1989年と言う年ですね。株は買う前に下げますが…、株を売る前に大きく持ち上げるのです。株式先物の動きを利用して、一部の指数銘柄だけを買い上がったのが1989年と言う年でした。
当時、カタル君は10年間の経験がありながら…、株の事を何も知らなかったのです。そうして歩合外務員になるべく上京し、苦難の道を歩き始めた年です。何故、1989年なのか? 人生の巡り合わせとは面白いもので、丁度、この年の夏にカタルの父は癌で他界します。そうして歩合セールスの免許が下りるのが10年の経験が条件になっており、この年に重なりますね。天皇陛下の崩御など…いろんな面で忘れられない1989年です。こんな話しは皆さんにとって、どうでもいい話です。如何に的を外れていた金融政策だったか、実感して頂ければいいのです。その様相を示した真実が、実際の国債相場に現れています。
昨日はケネデックスの話をしましたね。受託資産残高が1兆円を超えると…僕に力があれば、ベンチャリも助けたかったし、同様に2010年に上場廃止になったダヴィンチも助けるべき経営者だったと考えています。金融機能が失われていると言う状態を長く続けることは問題です。ダヴィンチはスポンサー探しをしましたが、日本には居ませんでしたね。何故、ルネサスは助けダヴィンチなどは検討もされないのでしょう。僕には理解できません。既に投資採算利回りで、不動産投資をしていた筈です。それを不動産の値下がりの含み損の処理で…消えたのです。
僕が今の相場は洗練されていないと言う理由の一つに、本来、次期総裁の黒田氏がイールドカーブのフラット化を述べている訳ですから、数十兆円単位で保有する日本国債の利益は確定されている訳で、金融株、特に銀行株が大きく株価を上げて良いはずです。昨日の国会答弁は、銀行株の大幅高を促す材料ですね。日銀が国債を買うから、民間銀行は国債を売って利益を出して、その資金を融資に回してくださいと言う事ですね。これまでは3年未満の国債を中心に買い増したが、直ぐに償還になりますし、既にものがないのでしょう。短期債では直ぐにマネタリーベースは減ります。だからバーナンキFRB議長は短期債より長期債の買い入れを進めた訳です。イールドカーブとは、残存期間に対する利回り変化を示すグラフです。通常は期間が長い程、リスクは高いですし、将来は景気が良くなり金利が上がるので、期間の長い債券の利回りが高いはずですね。逆に好況時において、金融引き締めをこれから実施し、利回りが低下して行くとなれば、短期債より長期債が買われ、逆イールド現象が生じます。期間の長い債券の金利は下がり、グラフは右肩下がりになります。まぁ、理屈は兎も角、基本は理解せねばなりません。
何故、金利と言う仕組みの基本原理が、非常に大切かと言えば、お金に掛かる基本的なコストで全ての経済活動に影響を及ぼすからです。何故、カタルが菅直人批判を展開したか? 原発の責任を天災として処理せずに、東電の責任にして世論を誘導したからですね。もし東電の有限責任だったら、他の電力株も大きく下がらず、原発も稼働しており電力料金は上がらなかったはずです。電力は全ての産業の基礎コストです。韓国のサムソンや現代が国際競争に勝っているのは、電力への政府の補助があるからですね。これが全てとは言いませんが、要因分析の一つです。良いですか…ディーリングではお金を増やせる量も知れています。余程、勘が良くないと小手川君にもなれません。おそらく彼は天才の部類でしょう。その小手川君も、経済の基礎知識があれば…間違いを犯さなくて済んだはずです。カタルの数々の失敗も、もっと最初に今の知識があれば…と考える事が少なくありません。場に出ている玉は、見せかけの玉が多く、少し腰を据えてかかれば良いのですね。
今日はソニーが株を売ると言ってDENAが下がっているけれど、野村は何処にこの玉をはめ込むのでしょうね。一時保管ですよ。僕の推測ではDENAもグリーも株価が大きく上がる時期は近いのでしょう。1年程度のタイムラグがあるかどうかでしょう。現在の金利では400億円で4億にもなりませんよ。400億が800億になる可能性がある投資ですからね。理屈をしっかり捉えていれば、邦銀株は買い場ばかりで…売ることは当面しなくていいのです。常に株は買い増しですね。ようやく個人投資家もエンジンが暖まり始めているのでしょう。Dガレージの株価操作は…語弊があるかな? まぁ、似たようなものでしょうが、あの株が動くという事は、その筋が動けるような環境だという事です。何れサイバードも似た者同士なので動くでしょう。
カタルは目先のディーリングを薦めている訳ではありません。経済の論理的な裏付けに基づいた投資行動を推奨しています。今は金融相場なのですね。1兆円を有する不動産を集めるのは大変ですよ。ダヴィンチは論外になりましたが、それよりICUで生きているケネデックスの「未来の利益」は見ものですね。ただアベノミクスには副作用の話が常に付きまといます。小手先だけでは、実際の相場はなかなか動かないでしょう。予算も限られます。その中で交際費の拡大解釈は良いアイディアですね。公共事業投資を増やしましたが…原発の労務者にも規則通り賃金が払われていませんね。つまり一般の競争入札の単価は安く、利潤が生まれないのです。とても、とても…だからなかなか建設株も上がりませんね。
時間軸は、なかなかカタルも見えませんが…理屈の解釈は既に卒業です。007のようなピカ一の素質のある株は、そうザラに存在するものではありません。数年から十数年に一銘柄、出るかどうか…。嘗てのソニーや松下は、最初は家内工業だったのです。今の時期の有望銘柄は宝物です。お金なんか腐るほどあるのです。要するに行動できる人間になれるかどうかです。皆さんも現物で10万円以下の時に、1株でも買って置いて下さいね。目先の利益は、どうでも良い。10倍、20倍に育つ銘柄をじっくり育てましょう。2倍になったら、また買いましょう。黒字になったら、また買いましょう。ただ日経新聞が大きく採り上げ、連日ストップ高するようなら、少しだけ売りましょうね。基本行動は守らねばなりません。金融相場と言うものは、数年は続くものです。金利が上がり始めたら…金融株の利食いを検討すればいいのです。今なら、まだ株価が上がったと言っても、まだ配当利回りで買える株価ですね。理論武装が出来れば、株は安心して持っていられます。
投稿者 kataru : 2013年03月05日 11:15