未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年03月07日)

かたる:論理的な理論武装が出来ていれば、目先の株価動向に一喜一憂せずに、安心して相場に取り組めます。株が上がるにはその背景があり、株価が上がる理由があります。他人より早く、その変化を見つめ、行動して利益を得る作業が株式投資ですね。この株価判断は様々な情報から、どのような未来があるのかを、想像する作業です。登山家の竹内洋岳さんが山を登るときに想像すると述べていましたが、未来予測は困難ですが、ある程度は訓練により感じられるのです。カタルは何もIRNETで銘柄を提供しようとは考えていません。ただカタルの考え方を通じて、株式投資の仕組みを理解され、日本と言う国を感じて欲しくて創めたサイトです。故に最初のホームページの名称は「株式市場 日本を考える」だったのです。

今まではおかしいと思わなかった日本の不可解なルールは至る所に存在しています。一番いい事例は年金問題ですね。働く若者は20万円の中から5万円も控除され、その資金を集めて、遊んで暮らしている年金生活者に20万円以上も払っている現実は、何処か構造が歪んでいます。国債と言うマジックは、何時までも通用しませんね。どうしたら正常な状態に戻せるのか? 問題は此処ですね。株が上がるか…下がるかより、日本と言う国が世界競争に勝ち続け、僕らの子孫が豊かに暮らせるかどうか…、間もなく時間切れなのです。民主党時代は、自民党の肥しになったのでしょうか? アベノミクスは交際費の解釈など…をみると、流石と言える実務派の政策を実施しているようです。心配していた原発も稼働を前提に話を進めており、理想は理想であり現実の対応は確りできている様で、TPP問題もマズマズ無難な形の推移のようです。

一番の対応は、金融緩和は切っ掛けに過ぎず、この金融緩和を信用創造に繋ぎ、実体経済に波及させることができるかどうか…なのです。アベノミクスの評価は3月6日のFFの「安倍首相の驚くべき計画」を読めば発射台の第一段階は成功したと言えるでしょう。この鍵を握る銘柄の動向は、非常に重要です。かたるは昨年10月よりマネタリーベースの話を展開し、今年に入ってからは、何度も信用創造の話を展開しています。この信用創造が人々に「希望の光」を与えてくれるのです。市場経済下に於いて、物質的な欲を刺激し続ける事は、行動の糧を生むのですね。だから理想的だと思われたソ連などの社会主義が敗退し、中国も共産主義を修正し市場経済を取り入れたから成長を加速させたわけです。三重野元日銀総裁を何度も批判するのは、彼がこの点を理解していなかったからです。もし日本が実力主義の社会構成であれば、バブル崩壊期の大切な時期に、あのような死者に鞭打つ態度は取らなかったはずです。

切っ掛けは円高を回避するための金融緩和であり、政治家に責任を押し付けられ澄田元日銀総裁は1980年代後半に金融緩和を続けました。金利を下げる事は理に適っていましたが、銀行は貸し出し競争に暴走します。日銀の窓口指導の欠如や、大蔵省の無能ぶりはここにあります。あの貸し出し競争は、異常な展開でしたね。銀行だけでなく保険屋も全ての金融界がバブルに踊りました。何故、資産インフレを見逃したのでしょう。都心の地価が、1年に2倍、3倍になると言う異常な状況です。デフレ不況の失われた時代、今度は逆に資産デフレを容認し、投資採算に合う利回り投資をしたダヴィンチまで、上場廃止に追い込んだ日銀の金融政策は、1985年からの金融政策の逆を演じているいい実例です。これでは失われた時代の10年が、20年代に延長される訳です

人間は誰にでも間違いはあります。ソニーの出井さんは、薄型テレビの時代がこれほど長く続くとは考えてなかったのでしょう。技術力重視に走りました。故に有機ELの時代が先に到来すると思い、薄型テレビの開発や投資に躊躇しました。その判断ミスが切っ掛けになり、次々にソニーと言う大企業を蝕んでいきます。ソニーはアップルを凌駕する先行投資をしていたのです。ゲームや映画などのソフト資産を持ちながら、ソフト資産を活用できなかったのです。技術力重視、ハード重視の戦略は、ガラパゴス現象と呼ばれる日本基準を生んでいます。ハードは無料で配るもの…真似のできない付加価値は、ソフトにあるのですね。この点は総資産経営とROE重視の考え方にも共通点がありますね。

日本企業はソフト面を軽視しています。ようやくドコモは、その戦術を変化させ始めたようです。最近はソフト重視に戦略を切り替えつつありますね。ハードの集金システムを持っている訳です。その活用に動いています。もっと早く日本でソフト重視の戦略を確立させ、アセアンの覇権を握らなくてはなりません。アセアンは人口がソコソコあります。EUとは本質的に違いますね。インドネシアの人口は2億4千万人です。中国やインドを周辺に抱え、アジアの成長は約束されているのです。また話が逸れそうですね。

信用創造が、何故、大切か?
失敗したらソニーは資産を売り利益を上げる事が出来ます。ところが資産デフレだと現金を作る資産が赤字を生むことになり、折角、稼いだフローの所得が資産の穴埋めに使われるから、負の連鎖からなかなか抜け出せないのです。既に地価は投資採算利回りなのです。ダヴィンチの金子さんは、優秀な人です。ただ米国の金融危機や日銀の引き締めを予想できなかっただけでしょう。さらに金融界の豹変ですね。金融庁の厳格な態度が、いつの時代も正しいとは言えません。マニュアルは景気動向により変化させるべきですね。アベノミクスの信頼感は、この政策手腕に掛かります。だから1兆円を超える受託資産を持つケネデックスは、アベノミクスの真価を問う株式になります。何故なら時価総額は、僅かに600億円だからです。1兆円の6%は600億円ですね。僕の仲間の中で成功した友達は、2003年前後だったと思いますが、リーマンから800億円の資金を預けられ、不動産を買い漁りました。しかし銀行が不良債権処理をしている最中の売り物が多い好環境でも、800億円を消化できませんでした。分かりますか?これが現実です。故に既に1兆円を超える投資物件を有する会社は、信用創造を加速する環境下に置いて、最も注目される銘柄の一つになる訳です。

みんな、それぞれに投資のポイントはあります。さてシャープの株価が緩んできました。日経新聞など本当に取材力があるのかどうか…肝心な点を取材していませんね。問題はIGZOの価値です。アップルはサムソンをライバルと認め、訴訟を仕掛けています。確かにサムソンは昔の日本と同じで、猿まねをしているのでしょう。サムソンの企業文化とアップルの企業文化は大きく違い、サムソンはサムソンの素晴らしさを秘めています。まるで鴻海(ホンハイ)精密工業のようなものです。アップルは強いドルを目指す政権下でファブレスの道を歩みました。その副産物で生まれた企業が鴻海精密工業ですね。しかし鴻海精密工業もたいしたものです。厳しい供給基準をクリアして、世界一の製造業企業に育ちましたからね。僕はシャープの村田化は可能だと考えています。村田はサムソンにもアップルにも部品を提供している筈です。

この考え方の背景を書き出すと長くなりますね。鍵はトヨタやホンダ、日産などの自動車メーカーとパナソニック、ソニー、そうしてシャープの話まで展開せねばなりません。明日書くかどうか…。時間があり、気が向けば解説しましょう。今日は、昨日最後に触れた効率的市場仮説と言う命題の話を、もう少し展開しようと考えていました。カタルはシャープの材料が出る前から、75日線と200日線のゴールデンクロス(75日線が200日線を下から上に抜ける場面)が変化日だと述べていました。チャートを見ると…3月4日に270円で75日線も200日線とも並び、3月5日に75日線が272円、200日線が269円と逆転しており、ゴールデンクロスの状態が生まれています。この日の引け値は299円です。何故、この日の夜に材料が発表されたのでしょう。偶然の一致でしょうか? 市場は全てを知っていると言う、効率的市場仮説が生まれる一つの実例です。

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僕は残念ながら電車に乗り損ないました。理由はグリーの業績数字の読みが外れた為にリスクを取れなくなり、株の上下はある程度、分かっていたのに…正しい投資行動が取れなかったのです。証券マンなら無尽蔵の資金がありますから、J・TECもサニックスも可能性のある銘柄に投資をしていたでしょう。しかし個人レベルでは限られた資金で何処かに集中させる必要があります。その選択は非常に難しいですね。更に時間軸が読めないとも述べています。Jトラストはまだ株価が伸びています。もう直ぐ10倍に届きますね。同じ業種で、武富士を選定するのと考え方は一緒ですが、銘柄選別を間違ったために、お客様に多大な損失をおかけしたのです。最高裁の今井判事の判決に疑問を抱いた論理的な解釈を持ち続けていれば、Jトラストの300円時代に、大量の買う事が出来たのです。過去のIRNETの記事を見れば、その事を何度も述べています。

今はくどいほど、グリーやDENAの話を展開させ、007に動向を書いています。稀に見る逸材だと…007を大きく評価しています。ピカ一企業が生まれる確率は非常に低いのです。株価が上がったガンホもナノキャリアも偽物の範疇です。カタル銘柄も株価が上がると多くは興味を失います。J・TECやサニックスなど…所詮、マツダもそうですが先が想像でき株価の成長が感じられなくなるからですね。007はピカ一銘柄との評価は崩れません。3年前からの夢がようやく華が開き始めるからです。竹内さんの語る「想像の世界」の話です。

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投稿者 kataru : 2013年03月07日 11:12