今日の市況(2013年04月01日)
かたる:いよいよ黒田さんの初舞台が近づき、市場は固唾を飲んで動向を見守っていますが…通常はケネデックスなどの「信用創造銘柄」は、目先の山を迎えているのでしょう。まもなく下値ボックスの山を越えるのでしょう。まぁ、人気ですから外人投資家の動向により、短期上昇波動も大きく伸びるかもしれません。カタルがケネデックスを登場させたのは、3月2日の株式教室ですから、2月の最終週に不動産株が一段高し始めた訳ですから、およそ1か月間、棒上げに株価は上がり、現在の26週乖離は100%を大きく超えたままです。通常は、今回の日銀政策決定会合を焦点に相場は形成されており、この辺りが目先の天王山になるのでしょう。ただ外人投資家が買いの主体と思われ、彼らはこの感覚が好きですからね。乖離など気にしないで走る傾向が見られますが…どんな展開を示すかどうか。
米国の消費者信頼感指数は、(この指標は景気動向の先行指標です。)かなり好調のようです。株高は一部の金持ちだけの緩和効果で、全体景気への波及効果は少ないとの主張もありますが、これは明らかに間違いですね。いつの世も勝者は限られ、多くの平民である99%は、1%の勝者のおこぼれをもらい、全体の景気動向が決まるのです。勝者は賢いから世論をリードするのです。その形態は渡り鳥のリーダーに似ています。全体の群れの方向性をひっぱるわけです。ただ4月になると新年度で様々な様相が変わります。一番に気になるのは「アベノミクスの副作用」の影響です。おそらく小麦価格の改定などが行われ、輸入商品の値上げラッシュが始まる筈ですね。円安効果より、貿易動向を見れば現状は円安負担の方が影響は大きいはずです。ここをどう判断するかですね。
実は昨日少し触れた「先進国への回帰現象」は世界の潮流なのでしょう。昨日は比較優位から空洞化の話の途中で終わり、重要な点には触れていません。この仕組みが分かれば、カタルの成長戦略への拘りが理解されると思いますし、シャープの動向などが、日本の今後を左右することも、理解されると考えています。まぁ、今週の山は、「日銀の政策決定会合」の4月3日、4日ですね。つまり常識的には、この段階が目先の「信用創造相場」の山場と言う訳です。ただし黒田さんに、サプライズが生まれるなら、話は変わります。しかし現実的な対応は一部で言われている段階に留まり、サプライズはないのでしょう。
具体的には「資産買入基金と輪番オペの統合、オープンエンド方式の資産購入の前倒し実施、購入対象国債の残存年限の3年から5年への延長、銀行券ルールの撤廃検討」といったところまでは相場に織り込まれていると言われています。仮にETFなどへの買い越し額が大きくなるなら…話は変わりますよ。しかし通常は、いくらこれまでは「リフレ政策論」を振り回しても、実際の行動となると…なかなか踏み込めないものです。これが人間ですからね。ただ日経報道にもあるように、確実に邦銀はリスクを取れるような段階になっています。カタルがソフトバンクの米スプリント・ネクステルへのM&A資金提供を見て大きな方向転換だと、昨年の発表後に直ぐに反応しましたが、世間の認知はようやく日経新聞が紙面で、その意味を採り上げる程度の認識なのです。まだ邦銀の賃金の引き上げの意味は理解されていないようです。
分かりますか? 実は外人投資家も、この評価を見逃しているように感じています。何度も話していますが、彼らにとっては仕方がないのです。自分達の金融界の時間軸が日本の金融界の時間軸と大きく違うのが理解できないのです。イギリスでは自己資本の増強に動き、パリバは支店を閉鎖するリストラの最中です。米国もまだまだ…GSEの動向が米国金融の動向を決めます。バフェットがGSの普通株主になる程度じゃ…先進国の金融機能は依然傷ついたままなのですね。バフェットは先ほどの渡り鳥の話で、リーダー的な存在ですね。景気動向を実感できる雁行形態論です。渡り鳥をイメージして下さいね。
しかし邦銀は、既に新規段階に突入しています。ようやくグローバル化に動き出しています。通常、金融業はインフレ型の経済成長率が高いところでないと、利益の蓄積が出来ません。ほら…悪徳の金貸しが、家などを担保にとって太っていきますが、担保に取った土地などの資産価格が下落しちゃ…貸し手責任を取らされるだけで、お金を貸しても損をしますね。日本のデフレ環境下では、利益は生まれませんでしたが、今度は資産価格が上昇する番ですね。更にアジアに向け融資を増やせるようになっています。だから今は株価が一服していても、正しい政策が実行されるなら、確実に金融株は上がります。おそらく、ここでの邦銀株の弱さは国内投資家の利食いですね。新営業年度に入り、先ずは利益を確保しようとするが人情でしょう。馬鹿な連中です。
実はこの傾向は先週から見られます。225のRSIは50を金曜日に割れ、アベノミクスの短期イメージ効果も、息切れする段階になってきました。そこで冒頭の食品価格の値上げの話になったのです。だから付加価値の高い産業である新産業戦略の重要性が光ってきます。相場のテーマは「マネタリベースの増大」から「信用創造」の話へと移りましたが、今度は「新産業戦略」への話に移るのでしょう。そこで売上高営業利益率の高い業種の話に移行するわけです。勘のいい方なら私が何を言いたいか分かるでしょう。今日の007は高いですね。17万円台に入り今はまた16万円台のようです。何度も言いますが現物で買ってくださいね。企業の成長は普通3年程度は続くものなのです。カタルが武富士に傾斜していた2008年2月の段階に、Jトラストという選択なら、僅か株価は14円だったのです。分割を考慮すると、そうなるようです。まぁ、あの時は倒産を心配していましたから完全な博打。しかしカタルが、その後、取り上げるのは300円台だったので、分割前ですから、今の株価なら150円になるのかな? それが3000円ですからね。驚きます。2年や3年はあっという間に過ぎますよ。
実は現在4連続安を演じているグリーの話まで昨日は展開したかったのです。昨日の「比較優位と空洞化」の話しからですが…。あまり長く書くと読む方も大変ですからね。まぁ、またの機会にしましょう。「比較優位と空洞化」の話は、先進国への回帰現象に繋がります。思い出してください。カタルは昨年10月に「マネタリベース」の話を展開し、アベノミクス効果もありますが、金融株中心に上がってきましたね。そうして1月にカタルは信用創造の話を展開しています。だから総資産の大きな金融株の代表としてみずほを取り上げましたが…2月に入るとアベノミクスの副作用の話しもしており、相場の弱さを指摘し、銘柄選択を変えましたが、2月の最終週の不動産株の上昇を見て、直ぐに信用創造の話に戻していますね。そうしてケネデックスを紹介していました。たぶん今週が山場なのでしょう。
最近、かたるは「比較優位と空洞化」より先進国への揺り戻し、回帰現象に焦点を充て始めています。つまり安倍政権の成長戦略の話ですね。ここで重要なのは、売上高営業利益率の話しなのですね。シャープも関連しますが、基本的には新産業戦略の話です。だから株価が弱いグリーにも関与していますし、007もそうですね。株は希望を感じ常に動き続けるのです。さて皆さんの判断はどうでしょう。あくまでもカタルの推論であって、いつも正しい訳でもありません。しかしカタルにはカタルの考え方の根拠が銘柄選別に中に隠されています。後は皆さんの判断なのです。僕らは画一化教育のロボットではありません。自分自身でものを考え、自分で選択して、行動するのです。
投稿者 kataru : 2013年04月01日 10:54