未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年04月11日)

かたる:いやはや…米国株も強いですね。WSJからの記事ですが…「1年前、米アリゾナ州の土地仲介業者のネイト・ネーサンさんは、フェニックス中心街から約15マイル(約24キロ)離れた新興住宅街、ビスタンシアの数百区画の販売に苦労していた。1区画当たり5万4000ドル(約530万円)で売りに出していたが、4万5000ドル以上出したがる買い手はいなかった。 それが過去1年間で様変わりした。フェニックスの住宅価格は回復し、建設業者が突然ネーサンさんに連絡し、これまでにないほどの高値を付けてきた。今年に入り、ネーサンさんは既に850区画を販売しており、なかにはここ45日間に区画当たり9万6000ドルで販売した250区画も含まれる。」となっています。

まぁ、メディアの体質は米国も日本も同じでしょうから,飛び抜けた事例を引っ張り出して煽るのでしょう。その方が読者の関心を惹きますからね。だいたいスクープなどを追う姿勢が問題だと思いますが仕方がありません。故に読者の方が、それを考慮し情報の利用の仕方を考えねばなりません。カタルの書いているレポートも同じです。カタルの認識が間違っているかもしれませんね。常に自分で考え、自分で判断し行動するのです。自己責任原則とは、そういう事ですね。選択は自由なのです。同時に年内にもFRBは資産の買い入れを止めるとも報道されています。大丈夫かな? ここで通常なら米国金融株の動向などを調べるのですが…。今日はアークの続きを書かねばならないし…まぁ、あまり力が入っている訳じゃありませんが、ひょっとすればJトラスト並みになるかもしれないし…、目先はアイフルや、シャープのような人気株になるかもしれません。あるいはマツダかもね。

先ずはテクニカル面から…2012年5月に急騰し、その後、約1年近くも高値を維持したままでした。本来なら11月からのアベノミクスの恩恵を受け、全体との比較から上がっても不思議ではないのに…株価は上がらず横這いのままです。どうも事前に3Qでの大幅な特損計上を知っていた節が感じられます。今期中に損失を付けるとは…、内容を読めば分かるように関連会社の損失を2月に付け加えているのです。おそらく中小企業円滑法の終了と関連があるのかもしれません。でもこの発表の後も、株価は下がらずにいる所を見れば…後の「ゴミ」(損失)が出て来る可能性は薄いと判断しています。何故なら企業再生支援機構も出資前に、かなり詳しく調べている筈です。出資後、間もなく2年になるのです。役員が送り込まれ充分に財務内容は調べられているでしょう。つまり現状のスキームは市場から容認されたと、考えるのが自然です。

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チャートを見ると、関門である253円を、昨日突破しました。これは既にアークが下値ボックスからの「離脱」する事を、意味しますね。次の壁は2008年の400円台です。ここを突破すれば、マドをあけた613円がターゲットとなり、最終的には800円台の揉み合いに、挑戦できるかもしれません。だいたい2000年代初めの株価の動きを見れば分かるように1000円前後が、地相場の株なのでしょう。何故、2006年に1万円台(5000円)に噴き上がったのでしょう? この時期に盛んにM&Aを実施しています。何処から資金を持ってきたのか分かりませんが、あの当時は外資には豊富な資金がありましたからね。

テクニカル面は、こんなイメージですね。さてカタルが注目したのは空洞化した国内の実態です。その為に「比較優位から空洞化」の話を先に展開したのです。中国の生産人口はピークアウトし、人口ボーナスは終了します。クロトン効果は、ある意味で仕組まれているのかもしれませんね。奇妙に中国の成長マジック終了の時と重なります。円安効果は冷酒のような効果がありますよ。昨年のマツダは見事な演出です。幹事証券は野村、アークも奇妙なことに野村が幹事で、おそらく今回の救済スキームに関与したのでしょう。昔から野村には、何故か、実行部隊が存在していました。でもいくら力で需給バランスを変えられても、実態が伴わないと「モノ」になりません。そこでカタルは、ピーク時からの落ちぶれるアークの姿を追ってみました。下のセグメントを見れば分かりますが、一番気になったのは、国内の潜在的な生産能力です。折角の円安も海外売り上げの割合が多いようじゃ…アウトですね。円安効果が生かされません。

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見れば分かりますが、日本、北米、欧州、アジアは4:1:1:4の関係のようですね。円安効果は、国内の空洞化した生産装置が稼働するのですね。調べてみると予想通り、事業環境悪化の「のれん償却」、「固定資本の減損」、「事業再構築費用」など、ほとんどがデフレ効果による特別損失でした。中には「為替差損」の32億59百万円と言う項目もありましたね。つまり比較優位から起きた空洞化の影響を受けた外部環境による損失が多く、その為に倒産企業扱いされたのです。それなら外部環境が変わると、前のような成長企業に戻れるのかもしれませんね。この作業も大変ですよ。IRから決算短信を見て、一つ一つ取り上げてみるのです。毎年のように事業再構築費用が掲げられ、デフレと空洞化に苦しめられています。まるでオオカミ少年ですね。頑張って営業利益を計上しても、この利益はみんな空洞化とデフレ効果に消えて行きます。クロトンの政策実行を見て、真っ先に考えたのは、アークと言う銘柄でした。

株価がストップ高したので再度、調べてみて…、やはり日本の失政の打撃を受けた中小企業の実態を見るようで、調べるにつれ、だんだん泣けてくるような内容です。銀行は容赦なく借金を取り立てるし、会計士は毎年、稼働率が落ちた生産設備の減損会計を迫ります。上場企業であるが為に、減損を厳格に迫られたのでしょう。ライブドア事件の弊害が、ここにも垣間見られますね。厳格な会計を求める金融庁の姿は果たして正しいのでしょうか? 興銀の中山素平さんは、昔、「ここで成長企業を助けなければ、日本は滅びるよ。」このような趣旨の発言をし、アスキーの融資に応じました。日本の多くの企業は、銀行の資本力により博打をしながら、大きくなったのです。しかしアスキーは「モノ」にならずに消えました。過去、日本ではトヨタ自動車も助けてもらったのです。たしか三井銀行だったと記憶しています。あの融資があったから、現在のトヨタが残っているのですね。

何故、企業再生支援機構が、アークに融資(出資)を実行したのでしょう。この背景はモノ作りの灯を…中小企業の灯を消したくなったのでしょうね。それにアークは泡沫企業と明らかに違いますね。毎年、営業段階では黒字なのです。シャープを強く支持するカタル君、シャープは泡沫企業ではありません。マツダに変わる人気株が、それも円安のメリットを生かす中小企業の集まりは…、明らかにスター性を秘めています。このような存在を、市場は見逃すでしょうか?

内容を見れば、色んな批判を受ける内容です。カタル君は一応、証券アナリストなので、優先株のマジックも知っています。幾つかのメールを頂き、その疑問にも応えねばなりません。どうも読者は他人のページを見て、その他人も僕のレポートを読んでいる様で、名指しで疑問をぶつけられているようです。その内容が此方のようです。読者からのメールなので引用しました。悪しからず…。

『何の根拠があって、アークを未来君が推奨するのだろうか。なんと再生支援機構のもと再建中である。期首の計画を思い切りよく出して、リストラによる特損で、大赤字になるのは昔とまったく変わって無いのである。2回も下方修正、再生計画はでたらめなのでしょうか。あまりにも子会社等が多くて、リストラ計画が立たないと思われる。因みに、前期の決算報告で一株純資産をマイナス206円なのにプラス261円で報告してるというお粗末なのである。純資産206億円もあるのに、一株純資産マイナスとはこれいかに。未来君、また三井住友と同じ間違いをしているのである。発行株数68百万株の10倍以上の優先株が潜んでいるのである。
A種優先株、90億円、15千万株普通転換4倍、6億株
B種優先株 103億債務の株式化
C種優先株 102億同上     計4、730万株普通株転換3倍の14、190万株 総計74、190万株が眠ってるのである。再生機構一株14円、ワンみずほ、三菱UFJは145円くらいが原価である。本日の株価243円不思議ですね。こんな怖い企業とても手が出ません。』

書いた人に了解も取らず…ごめんなさい。読者からのメールで、あったので紹介しました。この方のご指摘の通りです。他にも優先株の話で、問い合わせがありました。この回答は明日にします。もう長くなってきましたからね。 読む方も大変です。ただ基本的に、株はいつも強弱感が対立するから良いのですね。みんなが良いと思ったら、それこそ株は既に終わりです。僕の考えがおかしいと思えば、空売りをすれば、良いのです。僕が間違っているかもしれませんからね。いつも選択は自由なのです。

もう一人の人は前もって買っていたようですが…、アークの利益の見通しが見えないと述べています。この回答も明日にしましょう。僕だって先の事は分かりませんよ。今日はシャープの話をしたかったのですが…、約束だからアークの続編を書きました。明日もアークの事を書かねばなりませんね。今では僕は、マツダ、シャープ、アイフル、Jトラスト…ここにアークも並ぶかもしれないと考えています。いくつかの共通点が、これらの銘柄に見られます。昨日のアークのチャートの形は、十字に近く強弱感が対立している様子を市場は示しています。当然ですね。ケネデックスクラスに見えるアークより、僕は、やはりピカ一企業に魅力を感じています。此処で20万円前後を固める事が出来れば、更に信頼感は増しますね。だんだん不動の本物企業に見えてきます。しかし当然、クロトンの行動を見てから、カタルはアークを買ったわけです。ほほ~野村が730円台になってきましたね。あの投資キャッシュの行方は、やはり注目ですよね。何しろリーマンなのですから…。冒頭に、米国不動産の話を持ってきましたが…やはり何かあるのかな? まだ大和の後塵ですね。

市場には様々な考えがあり、ぶつかり合って株価が成り立っています。僕なんか失敗ばかりで…これは祟りと考えて、お伊勢参りをしたのです。しかし…正しい政策が実行されれば、儲かるのが当たり前です。問題は自分自信との戦いなのですね。株価が休むと売りたくなりますね。その休んだ時に、買える人は居るのでしょうか? 人気化すれば買い易いのは当たり前ですが…。結果論は、誰にでも言えます。問題は事前に自分の考えを述べ、当たっているかどうか? 市場は冷淡ですからね。

頑張れよ。カタル銘柄。

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投稿者 kataru : 2013年04月11日 10:27