今日の市況(2013年04月16日)
かたる:最近は金融商品が複雑な関係に置かれ、仕組み債が多くある為に、どうして、このような動きになるのかな…と、思う事が時々あります。昨日は金価格が前からの予想のように下げ、更にボストンでの爆発テロ疑惑が持ち上がり、この所、強かったNY市場も利食いの動きが集中したようですね。加えて、ドル・円の為替もヘッジファンドと思われる利食いが入り、円高になっているようですね。でも皆、僕の目から見れば自然な流れで、株高のシナリオが消えるわけではありませんね。単なる利食いなのでしょう。量的緩和効果は、これからですからね。スケールの大きな話ですから…米国も日本も…。株高などは、まだ氷山の一角なのです。
確かに「比較優位から空洞化」、所謂、新興国への魅力が薄れ、資金の流れが米国や日本などの先進国へ回帰しています。だから市場に変化はある程度、生まれますね。先日から、カタルは米国金融の回復を伝えています。ディッシュがスプリントの買収に名乗りを上げたと言います。バークレイズの戦略に踊らされたとか…。正式な発表でないのに、NHKは、さも事実のような報道ぶりでした。株主にとっては優秀な経営者に経営を任せた方が良いのに…大丈夫かな?とも思いますが、この動きなどもバークレイズ(英)は違いますが、米国金融の回復動向を示す流れの一環でしょう。ハッタリじゃないのかな? イギリスは、まだ資本増強の最中ですね。まぁその話は兎も角、カタルは以前から、GSEの回復やJPモルガンなどの事例を引き合いに、ようやく米国金融にも復権の動きが出てきたと述べました。この意味は大きいのですよ。今日の日経新聞には、米国企業の手元資金の話が景気指標欄に載っています。2006年8200億ドル~2008年8550億ドル~2009年1兆530億ドルと書いてありますね。最新の数字はないようですが、企業キャッシュの行方が、注目される時期になってきました。この話は重要ですから記憶しておいてください。銘柄選別に大きな影響を与えます。まぁ兎も角、米国金融界の信認は、日に日に高まります。
つまり本格的にドルの信認が高まれば、金などの逃避資金を収集する商品への魅力は当然薄れます。当たり前の動きですね。金は利息を生みません。それに長く上昇過程にあり、いい加減に…相場は終わりでしょう。たしか記憶によれば、住友鉱山は産出量の半分を800ドル近辺で売りヘッジを掛けたのですね。期間(量)を、どれほどに設定したか分かりませんが…。ずいぶん昔の話です。おそらく、その水準が良識的な水準の下値なのでしょう。現在は1351ドル近辺ですから、まだまだかなり下値があることになります。この1000ドルの壁は、金融危機勃発後の高値ですから、当然、意味のある相場位置なのでしょう。
予てから、カタルは比較優位から空洞化の流れが終了して、先進国への回帰が始まる新しい流れを見ています。その一環の動きが、これから徐々に皆に分かるようになるのでしょう。ただ急激な変化は、一時的なポジションの縮小に繋がり、どうしても目先は下げますが、慌てる事はありませんね。おそらく日本も6か月も続く上昇相場ですから、多少の利食いは入るでしょうが、大きな流れが変わるものではありません。故に、押せば買い場になりますね。ただ上昇相場が既に長くなっており、相場が疲れていることも事実です。この辺りの評価をどう考えるか?…の問題だけです。
「デフレ・ボトム・ポケット」の考え方は、市場に信認されつつあるようですね。昨日はアークと共にシャープも買われ、ソニー、パナソニックもマズマズの動きでしたね。株式投資は、ある意味で「現実と市場」とのギャップを埋める作業とも言えます。分かりますかね。株価の移動平均線から大きく株価が乖離すると、必ず調整場面を迎えます。株価が下がるケースと時間が経過するケースです。両方が同時進行するケースもありますね。アイフルもそうだし…シャープも、マツダも、人気株は全て同じです。仮に論理価格が更に上にあるにしても…、株価が一時的に上昇すると必ず利食いが入り、株は休みます。これは仕方がありません。その時間を利用して、株価は市場経済(実体経済)と対話をして、再び現実の株価推移を確かめるのですね。そうして現実が株価に追認していれば、再び株価は理想の論理価格に向け、動き出します。この目標値は、様々な条件により常に流動的で変わっています。
株式投資で儲けるという事は、どういう事かと言えば、市場の中で論理価格と実際の株価が大きく乖離している現象を探し、その乖離を埋める作業ですね。この場合は論理価格が株価の移動平均線にあたります。実際の株価は、論理価格とのギャップが大きければ大きい程、値上がりが大きくなりますね。何れ時間をかければ、必ずどの株も修正されますが、順番があり、修正のスピードはそれぞれ違います。割安株で業績の見通しも良いし、将来性もある株は必ず上がりますが、得てして、そのような株は割安に放置されます。出来過ぎのお坊ちゃんは、人間から見ると魅力的に見えないのです。ところが、傷があるやんちゃな坊やは、危なっかしいが、何故か応援したくなります。これがカタルの言うスター性ですね。007はピカ一なのです。「ピカ」が付くのですね。このピカはなかなか付きませんよ。僕の過去の経験では、任天堂にヤフー程度のものでしょう。任天堂などはカルタを製造していた京都の町工場でした。ヤフーは少し意味合いが違いますが…。007は久しぶりに「ピカ」を感じる銘柄なのです。
さて、この論理価格と現実の株価の差の大きな銘柄の中から、時代性を考え銘柄を選別するわけですが…、この作業には長いキャリアが必要になります。何故ながら、それぞれの株価には値動きの特性があります。株主構成からくる場合が多いのでしょう。あるいは時代的な歴史観ですね。アークはスター性があるのですね。そのアークが人気株の仲間入りを果たすかどうかは…これからの値動き次第ですね。今日のような安い不安感が充満するステージは、ある意味でデビューする絶好の舞台環境です。「僕は存在しているよ。」…と自己主張をする絶好の機会なのです。世間は、この程度の株価上昇では存在を認めませんね。しかし比較優位から空洞化の過程に流れた、過酷な環境を生き残ってきたアークと言う会社は立派なものですね。それも日本の技術力の結晶とも言われる金型の会社で、しかも中小企業の親分です。企業再生支援機構は官僚組織のシンボル的な存在ですね。日本航空を立て直しましたが、その時は金融機関に大幅な債務免除を認めさせ、批判も浴びていました。更に株主責任も迫ったからですね。しかしアークを見事に復活させれば、中小企業は庶民の感覚で、しかも株主に迷惑もかけておらず、金融機関にも株券を渡していますから不満もありません。真の成功事例になりますね。分かりますかね?
カタルが調べれば、調べるほど…だんだん惹かれていった過程が…。最初は僕も発行株数のマジックで心配になったので、滅多にない事なのですがIRに問い合わせたのです。だって詳細事項を探すのが面倒だったのですね。分かり辛いのです。IRのサイトをもっと分かりやすくすればいいのに…みんな素人が作っているからこうなるのですね。成長期のアークのM&Aのやり方を見て下さい。素人集団ですね。ハッキリ言って…。途中、何度か自力で立て直そうとしますが…専門家も今までは不在だったようです。僕の知り合いに債務整理の専門家がいます。銀行が投げた物件を再生させるのですが…。演出効果など…全て素晴らしいですよ。それこそ舞台を観ているような役者効果を演出するのです。プロのレベルは従業員の心をどう惹きつけるか?そうして財務面では…無駄を見つけ削っていきます。もう、この差は歴然としています。銀行が投げた不良債権が、優良な投資物件に変わり、再生して会社を高値で売却し利益を上げていますね。
さて先ほどの企業再生支援機構は、日本航空を短期間で再上場させたエキスパートの集まりですね。侮ってはいけません。日本航空は金融機関の債務放棄を迫りました。それだけボロだったのですが…アークは債務を株式化していますね。ただあまりユトリがあるとは言いませんが…そんな所に、クロトンと言う追い風が発生ですね。このクロトンの追い風は「元寇の神風」です。だって単純に考えてください。日本の売り上げは、ピーク時には1547億円あったのですよ。セグメントを見れば明らかですね。空洞化で縮小し今度は拡大するのです。現状の四季報の今期の数字は、全ての売り上げで…全世界の売上合計で560億円と四季報は予測しています。おかしいですね。この数字予測は明らかに、「先進国への回帰」を全く織り込んでいませんね。だから株価と実体には、大きなギャップがあるのです。このギャップを株価は確実に埋めに行きますね。後は仕掛人が存在するかどうか?
野村は2005年3月に3724円で300万株、同じく2005年10月に5422円に300万株の公募増資を実施しています。見て下さい。この会社の急成長を支えたのは野村の部隊ですね。野村証券が庶民を騙してボロ株を押し付けたなどと言う汚名を、挽回せねばなりません。この公募増資の嵐を見れば…、当然、株価面のフォローは予測されます。更に官僚組織の企業再生支援機構の「面子」が掛かっていますね。資金力はいくらでも無尽蔵にバックアップできるのです。法律が応援しているからです。金融庁も文句を付けられません。一般銀行がやれば、犯罪者になるような融資も平気で実行できるのですよ。どう考えても上がると考えるのが自然ですね。クロトンが演出し、官僚の面子(メンツ)が掛かり、野村のブランドが掛かる銘柄は、そんなに存在はしませんね。スター性の発揮ですね。故に、カタルはマツダ並み、過去最高利益水準の妥当価格まで、相場は上がり続けるのではないかとも考えています。
さらに気になる企業再生支援機構は、昨日紹介したホームページを読めば分かるように時限立法のようです。平成28年とありましたね。つまり与えられた期間は3年間で、早期に再生するのでしょう。しかし日本航空は、あっという間に再デビューしています。条件は揃っていますね。果たして後場から…人気株の仲間入りを果たせるかどうか…。ここ数日の値動きは、当然、注目されます。官僚組織の面子を見てみようじゃありませんか?でも007に軍配は上がるのですが…。後は皆さんが考える事です。
投稿者 kataru : 2013年04月16日 11:01