今日の市況(2014年02月12日)
かたる:米国株はイエレンFRB議長の議会発言を受け、大幅続伸しました。しかし日本は黒田総裁がインフレ目標に自信を示したのに、株は大きく下がりました。本日の日経新聞には起ってもいない「副作用」発言が示されています。カタルが証券界に入社した1979年時の日本株は6000円台でした。第二次オイルショックが起り就職難の時でしたね。日本石油がスター株でした。同様に米国のNY株価は800ドル台の揉み合いでした。長い低迷が続いていたように思います。それが今では完全に逆転どころか…日本はNY株の10倍だったのに…並ばれ、更に逆転されている訳です。僅か35年の話しなのです。
政策の成否は、市場が決めるわけです。国民が豊かになっているなら、株価が上昇を続けています。国民が貧乏になっているから1989年の38915円を、いつまでも抜けないのですね。早い話は…日経平均株価が下がるという事は、悪政が続いているのです。株価を下げる内閣は、どんなに詭弁を弄しても失敗している訳ですね。市場原理主義とは、株価が政策を決めることを示します。株が下がるなら上がる政策が採用するのが正しいのです。それをクダクダと…木内政策委員(野村出身)など偽物人間を抱えるから、野村証券の株価は、大和に抜かれ低迷し、OBから文句を言われる訳です。如何に日本が偽物社会か…よく分かりますね。既に異次元緩和がスタートして1年以上が経過し、追加の政策を求められているのは、明らかなのです。此処が米国と違うところですね。市場原理主義が世界の流れです。故に国際会計基準からBI規制やTPPと流れているのです。こんな理屈は小学生でもわかるのに、どうして日本の識者は現実を見ようとしないのか…。悲しい現実は続くから、ブラック企業が生まれ、自殺者が高水準の状態が続くのです。
待機児童問題や、特老の不足から待機老人を抱える現実は簡単に解消できるのに…。こんな初歩的な解消が、東京都知事の公約になるのですね。如何にレベルが低いのでしょう。みんなが選挙に行かないから、こんな国が出来るのでしょう。もっと株価を見て、現実の日本を正しく観察して欲しいものです。
本音はこんなところですが…。安倍政権誕生以降、赤字のバイオ関連株が買われ、007などの割高銘柄も生まれています。夢を買う相場も生まれ、少しずつですが市場は機能を回復していることが窺えます。しかしここに来て52週線を維持できない銘柄が増えてきました。カタルが日本の復活には、信用創造機能の復活が絶対条件だと述べてケネディクスを市場に送り出しましたが…現状の信用創造機能復活は道半ばです。三菱UFJ株を見れば分かりますね。モルガンに資本参加し、米国のユニオンバンクを傘下に置き拡大を図り、先日はタイのアユタヤ銀行を買収しました。4ケタは既に確定していますが…、市場はなかなか実態評価に動きませんね。ガラガラポンのリスクが残るからです。木内発言のような論議をしている場合ではありませんね。既に待ったなしの切羽詰まった状態なのですが、その認識がありません。貿易赤字からの経常赤字(12月)は時間切れを物語っているのです。
政策が正しいなら、ケネディクスは間違いなく4桁から4000円に向かいます。しかし現実は400円台のキープも危うい状態ですね。現状の論理価格は677円なのでしょう。たぶんこの辺りの認識が正しいのだろうと考えています。理由は受託資産規模が1兆2000億円として、この3%が利益としてPER10倍の3600億円に、税金が半分として1800億円の時価総額を元に弾き出した株価です。その理論価格を大きく下回っている現実は、間違った政策が実行されているからでしょう。ヘッジファンドは、必ずこのようなギャップを狙い行動に移します。1000兆円を超える借金を返済するには、既存の経済規模を拡大させるしかありませんね。
オリンピックを控え、労働力不足から移民の話が出ています。注目されるのは大成建設や清水建設などの株価も同じですね。建設業界は長い不況から脱出して、ようやく需給バランスが整った業界になりました。最近、入札未達の案件が増え、選別受注がなされています。年金ファンドのマネージャーなら、ファンドのコア株に選択するのが正しい認識です。日本の中では、介護に続き建設も成長路線を歩み始めています。丁度、日立や重工などの社会基盤銘柄が、アジアの成長で利益が出るようになった環境に似ていますね。オリンピックが決まった直後、カタルは資材高や人件費高で、直ぐには利益は生まれないと述べましたが…、Jカーブ効果と同じで、時間が解決するのです。今度は正しい成長のパターンに社内体制が追いつき利益が生まれるようになってきますね。大成建設の4ケタなど…を今から言うと笑われるかもしれませんが、充分に成長株の素地があります。方向性を見失っているソニーなどより、ずっと評価されると思っています。カタルがヘッジファンドのマネージャーなら、ソニーを空売りして大成建設を買うでしょう。
昨日も少し述べましたが、今の日本株の焦点は、春闘と日銀の金融政策です。新聞に木内氏のインタビューが載るという事は、市場が催促しているからですね。市場と言うのは間違った政策を続けると、正しい政策が実行されるまで催促に動きます。1995年、阪神大震災(1月)と同じくサリン事件(3月)が生まれました。事件と言うのは時代を反映するのです。振り込め詐欺被害の金額が膨らむのは、若者の雇用が上手く機能していない為ですね。普通の人間なら、正しい人生を歩みたいと思うものです。食えないから…安易な道を選ぶのでしょう。家庭内暴力で死亡する子供も最近は多いですね。親がストレスを抱える社会環境になっているのでしょう。故に弱者を責めるのです。バブルの発生と崩壊がサリン事件の温床になっていました。あれから、間もなく20年ですからね。いい加減に日本人も目覚めて欲しいものです。
当面の課題は国の借金を正常値に戻す作業ですね。その為には信用創造機能を復活させねばなりません。故に金融庁批判を続けるわけです。清貧思想をまき散らしている張本人だからです。ここで政治家の裁量が問題になりますね。度量の大きな人間を担当大臣に任命して、部下の暴走を止めねばなりません。正しい方向性に力の方向を変えれば良いのです。経団連の次期会長に東レの榊原さんが選ばれましたが…製造業に拘る過去の呪縛から抜け出ていない危惧を感じるのは、僕だけの認識でしょうかね。トヨタの春闘の回答は注目されますね。期間工の正社員化は当たり前の認識です。既に労働力不足なのですね。なにも建設業界だけではありません。実効為替レートからの推測では、既に日本の内外価格差は解消され、生産性の不足状態になっています。この現象は日産のグローバル化戦略の時から始まっています。2010年10月から採用された、日銀の包括的金融政策は画期的だったのです。ETFやリートの購入と言う危険資産を、日銀が政策目標に掲げたのですね。しかし日銀は大胆性がないのです。方向性は既に決まっていますが…初めチョロチョロ…なのですね。
目先は夏に向け、確認作業とも言える状態ですが…やがて異次元緩和が勝ちます。金融庁のやくざ融資問題などのイレギュラーな動きは、過去のデフレ政策の揺り戻しなのですね。おそらく経団連の認識も同じでしょう。たぶん豊田さんはボンボンですが…なかなか見所もある経営者です。僕の感覚にはないですが、なにしろピンクのクラウンですからね。だからきっと期待に応えてくれますね。故に外人投資家の評価も大きく落ちない筈です。やがてダボスのドリル発言の広がりもあるでしょう。おそらく二番底は軽微で、このまま上に行くんじゃないかな? ただ残念ながら、やはり4―6月期の数字は見たいのですね。故に秋以降にならないと、本格的な上昇に向かうとは思いませんが…、横這い、それも強含み…という認識です。銘柄は信用創造のケネディクスに、スマートコミュニティーの007はコア株に違いありません。007の業績悪と言うアノマリーに脅えている現状認識は間違っていますね。まぁ、来週になれば、判明します。2000円以下は安いと思っています。ケネディクスは500円と言う認識ですね。何れもカタルの推奨価格より2割程度、下に位置しています。
時代性が、株価の位置を決めるのです。そうして市場が政策を決めるのですね。やがて、いくら市場を軽視する馬鹿な日本人でも、グローバル化に目覚めたように…市場を大切に思うようになりますね。株価の認識は愛おしいのです。
投稿者 kataru : 2014年02月12日 11:03