今日の市況(2014年02月21日)
かたる:昨年5月のパターンを今回に当て嵌めると…年初からの下落相場は、一旦は終了する筈でしょう。この下げの原因は、昨日述べた「テールリスク」の話が主体を思われます。新興国と言っても、特に中国でしょうが…その中国の自動車販売は6%増となっており、高くはありませんが過剰な警戒感を喚起するほどの数字かどうか…。確かに貿易統計などを見ると、固定資本関連の設備投資が減っているようです。故にコマツなどの株価は軟調の筈ですね。現在は下値圏ですが、一段安の懸念もあるように感じます。感覚的には、金融デリバティブの発展により、新興国の経済発展から固定資本形成(公共事業など)が進むので、資源が必要になり資源国の開発と相まって、コマツは最も恩恵を受けた会社だったわけです。ただ日本国は、これから需要が膨らみますから、大きく落ち込まないとは思いますが…コマツの置かれた環境は、そう良い条件ではないですね。
それなのに…。何故、昨日も日経平均株価は大幅安するのでしょう。制空権を海外勢に握られ、明らかに先物からの誘導ですね。しかしその先物に絡む裁定買い残も2兆6455億円と減り、昨年5月にピークを付けた時からの最低水準になっています。直近のピークは11月末で4兆2296億円ですから、そこから既に1兆5841億円の玉が整理されました。日経平均株価も52週線に位置しており、ケネディクスや007は仮需の為に、この水準を維持できませんでしたが、日経平均株価はノーマルなので…。おそらく、しばらくはこの水準が下値の筈ですね。つまり目先の需給バランスは落ち着いて来たと思われます。カタルがここ3日間連続して買い増ししたのは…この辺りに背景がありますが…正しい判断かどうか…。今の所、日銀の追加緩和も春闘の賃上げ予測も株価に効いていませんね。不思議だな…。
WSJには「1年過ぎても実を結ばないアベノミクス」と揶揄されています。この理由はみずほのやくざ融資など…の日本独特の清貧思想が反映されています。日銀と金融庁が喧嘩をしている訳です。土地資産価格の動向を見ると分かりますが、長い「失われた時代」は、様々な問題を、時間をかけて解決してきました。その結果、グローバル基準で見て、日本の土地が世界で一番割安とのドイツ銀行のレポートが出るほどです。1000兆円を超える日本借金は、偶然にも、日本の土地の値下がりとほぼ同額です。この評価損を処理するために、リストラを強いられた企業も多かったのです。東芝などは10年以上前でしょう。このような資産価格は政策で、いくらでも水準を変える事が出来るのですね。経済の勉強を国民にさせないから、如何に資産価格の動向が、景気に影響を及ぼすか知らない訳です。元日銀総裁の三重野さんは、土地や株が下がっても景気は悪くならないと暴言を吐いた人物です。現在の政策当局も株取引を禁止し、市場経済の仕組みを理解しようとしませんね。哀しい現実ですよ。
世界はグローバルなのです。割高な携帯料金も改善されるべきなのです。果たしてソフトバンクがそうするかどうか…スプリントの買収が一段落付いたなら、是非、孫さんには真のグローバル企業を目指してほしいものです。最近、NY市場は1929年の大暴落した株価チャートと現在のチャートは似ていると…警戒されているようです。このような背景もあり、日本株は弱含みだったのでしょう。不思議に思うのですが…日経新聞は盛んに中国不安を煽っていますが…何か、背景に意図があるのでしょうか? PMIが悪いと言っても肝心の上海総合株価指数は大きく下がりもせずに、最近の動きはむしろ上昇していますね。何故、隣国の経済状況に怯え、日本株が大きく下げなくてはならないのでしょう。今日は米国のPMIが…だそうですね。イワシ民族と揶揄される現象ですね。流行に弱く自己確立がなされていません。自分がどんな考えを持っているのか? 一番大切なことは、そう考えるプロセスの筈で…仮に間違った判断なら、何故、間違った判断をしたかを検討する事でしょう。
さて一度は、成功したカタル銘柄、J・TECを再び注目してみようかと考えています。二度目の推奨はケネディクスと007で失敗していますが…。この銘柄は一昨年7月に膝関節の「ジャック」の販売許可を受けて、カタルは9月頃より注目し、7万円台の推奨から大成功し、株価が10倍以上になったために、カタル銘柄から除外していました。しかし…赤字が継続し、未だに急激な売り上げ増加が見られません。理由はどうも、医者の教育問題にあるようです。先日の日経産業新聞によれば…現在は80人程度の研修を終えた段階と報道されており、ピーク時の年商が、たしか数百億規模と報道されていましたね。本当かな…? 小さな会社なので、武田のようなスピード変化にはならないでしょうが、ソコソコ期待されます。
しかし僕には苦い経験があります。日経産業新聞の医薬担当の記者に騙された記憶があるのですね。銘柄は日本ケミファだったのですが…。会社側のIR担当も法螺吹きでした。そうして新聞記者のアナウンスを信じて、大きく損失した思い出があります。この辺りは現場をよく知る現役の薬品アナリスト、それもかなり優秀な人でないと、商品規模の判断はできないのでしょう。でも世田谷食品のグルコサミンなどの健康食品が多く販売されており、感覚的に…かなりの市場規模ではないかと推察しています。前回の相場が理想買いだとすれば…今度は、現実的な利益を買う、現実買いの相場が生まれる筈です。007と同じで現状は赤字なので…そのつもりで注目して置いて下さい。
さて今日の相場は、どうかな?
昨日のケネディクスは、全体の下げに耐えられなかったのですね。基本的に弱いと思っています。有力な筋の参加なら、買う筈ですね。あのような下げは相場は、自己主張するチャンスなのですね。一緒になって下げるようでは、相場としてはアイフルに敵いませんね。きっとアイフルは、再び筋の介入があるのでしょう。ケネディクスの仮需は重く、素質は一流でも注意喚起の指定が外れないと…仕掛け辛いのでしょうか。ただアイフルには残念ながら心が躍りませんね。昔は好きだったのですが…。時代背景がケネディクスほど整っていませんからね。三菱UFJ銀行や三井住友銀行などの大手金融機関が消費者金融に参入し、うま味は薄れています。やはりケネディクスなのですが…仮需の動向が気になりますからね。カタルが仕掛け人なら、確実に現物で買い上げ、ヘッジはその玉を空売りに見せかけますね。そうして注意喚起解除を待ちます。そこから一気に仕掛けますが…そんな度量がある連中が居るかどうか…。あの下げは、演出による買いたいための下げの筈なのに…。まだ玉が足りないのでしょうかね。今日も後場から出来高が膨らむことを祈るばかりです。1週間以内に405円を抜けないと、目先はモタツキ相場が続く可能性も出てきますからね。
007の方は、あの日の寄り付き株価1151円を上回っており、依然、事情通の参加は否定できませんね。こんな株は少しお金があれば、いくらでもおもちゃで動かせるのです。時代背景は整っており、何が飛び出すか分からない楽しさがあります。株価は大きく下げ、リスクは軽減されていますね。100株でも良いのですよ。持っていれば…動きを見ていて本物の気配になれば、大きく買うのですね。10倍、20倍に育つ器を持っていますが…条件が整うかどうか。カタルが、これほど魅了されている訳ですから…きっと内容を知れば、多くの人も魅了されるはずですね。ユビキタス社会は既に進行しています。
最後にJVCケンウッドですね。此方はスケールが大きな銘柄ではありませんが、この銘柄とグリーだけが、今の所、最初に掲げた推奨価格を下回っている訳です。グリーは1400円で、JVCケンウッドは300円手前の270円ぐらいだったかな? 現在は米国で業務用無線に力を入れているようです。何故、カタルはこの株を選択したのかな?きっと黒字化が見えて純資産価値が割安で、仕手性があったからですね。ビクターは良い会社で技術力も高いのですが…社員の意識レベルが低いのでしょうね。失敗したからこうやって取り上げている訳ですが…成功した銘柄はあまり採り上げませんからね。現状は誰かが玉を拾っているように感じています。でもあまり魅力がある訳じゃないですよ。チョイの間、銘柄のつもりだったのですね。ユニデンやアークのような…。
予想では5月に向け、過剰に警戒した筈の「アベマゲドン・リスク」は薄れる筈です。先日、名目GDPを掲載しましたね。GDPの成長率が低いので評価が悪かったのです。でもね。カタルが名目数値を載せた理由は、実質より良かったからですよ。この鞘が明日への希望に繋がるのですね。この意味を少し皆さんも考えてくださいね。僕らは名目の世界で感情が支配されているのです。トヨタの満額回答を望む次第です。25年ぶりに再開される鉄砲洲のマンション建設は、報道に出てこない経済現象なのです。
投稿者 kataru : 2014年02月21日 11:16