今日の市況(2014年03月17日)
かたる:自由で民主的な主張が正しいと…、長い間、米国は理想を掲げ世界の秩序を構築して来たように思います。一般的な認識として…そう考えてきました。しかし現実社会はベトナム戦争を始め、アフガニスタン、極めつけはイラクへの侵攻は、フセインと言う独裁者の打倒と言う大義を掲げましたが、その後の経過を見れば…この理想主義が、正しいのかどうか…甚だ疑問を覚えます。理想が現実社会を変え、桃源郷に近づくとすれば…民意の主張は正しいことになりますが、その過程は様々です。シリアの情勢などを見ても、現実社会で、どれが正しい道なのか…サッパリ分かりませんね。クルミアでロシア編入を問う選挙があり、編入を希望する人が多いと言いますが…どう解釈すべきなのでしょう。イラクの民主化後の混乱を思うと、独裁政権でも治安が維持され、僅かな成長で自由が限られていても、その形もありかな…とも考えます。中国の共産党独裁政権の形も、ある意味で立派な成長過程です。日本の場合は、東西冷戦崩壊によるパワーバランスの変化から、この時期に長い間、低迷を続けている訳です。完全な市場原理が世界の目指す方向ですが…規制により、人間の心は歪むわけです。株価を見ていると、様々な現象を考えさせられますね。
PERでの評価が、一般的で理屈に合うようにも感じますが、株主還元の姿勢も経営者により違いますし、含み資産価値などもあります。目に見えない潜在的なパワーを、経営者がどう引き出すかどうか…。様々なファクターが株価に影響を与えています。ただ言えることは、成長するためには行動が必要で、その行動を活発化させるには、お金がなくては駄目だと言う事ですね。何か事を興すには、交通費も掛かるし、打ち合わせをする為の食事などの経費も掛かります。つまりお金を動かさなくてはなりません。日銀がいくらベースマネー(マネタリーベース)を増やし、マネーストックを増やそうとしても…過去の失敗の潜在的なイメージから、なかなか抜け出せませんね。でも日本の成長を加速させるためには、「官の主導」では駄目なのですね。民意をどうやって動かすか? 眠る資金を生かさなくては、宝の持ち腐れです。貨幣乗数を高めて、はじめて正常な市場経済への道が拓けます。溢れるお金が、躍進する為のエネルギーを、チャレンジを支えるのです。
ナノキャリアのような赤字会社が、正当な評価を受ける市場が理想です。現状はJ・TECさえ、過小評価されています。PER100倍の評価を得る企業が増える市場環境が望ましいのでしょう。人々に希望を与える社会構成です。夢が現実になる社会ですね。ようやくNY市場に、アリババの上場が決まると言います。孫さんの20億が3~4兆円に膨らむわけですね。1000倍以上ですね。投資の世界の種銭は、非常に貴重だと言う事が分かりますね。100万円は誰にでも用意できます。しかし序盤の増やす過程が難しいのですね。1億程度までの過程が…難しいのです。孫さんが出資したアリババの出資段階は赤字も赤字で…どうなるかサッパリ見えなかったはずです。ただ時代背景の流れにどうやって乗せるか…その事だけ、考えていたはずですね。時代の方向性が問題なのですね。小さな会社の時は…007の話をしているのですよ。ナノキャリアでも良いのです。この時期は、利益より会社経営の方向性が問われます。よくある事ですね。躓きは…。まぁ、アリババのように成功するとは限りませんが、大赤字の段階でこの評価は、ある意味で時代性を反映している価格なのでしょう。
右肩下がりが優勢なケネディクス、418円、405円、そうして390円と高値を切り下げています。今日は323円とジリジリと…下値を切り下げられています。前回の318円を維持できるかどうか…。再び関門のラインに来ましたね。朝方の330円前後の攻防は面白かったですね。政策支援と外部環境が影響し綱引きが演じられています。論理的にPER30倍の評価は、かなりの成長を見込んでおり妥当な評価でしょう。通常は10倍前後の世界ですからね。ただ不動産はマジックが沢山あります。前回の不動産ミニバブル時は、不動産の売却利益があり、急速に利益が膨らんでいます。3億、6億、8億、16億、47億、90億、146億…と、利益がうなぎ登りに増えたのです。
今回の売り上げのボトムが194億ラインの言う事は…前回の2005年から2006年の「はざ間」に、現在は位置しているのでしょう。2005年の売り上げは139億で、2006年は270億円です。この辺りが通常の基礎的な収益で、売り上げが構成されているのでしょう。つまり最低ラインが現状の数字なのでしょうね。200億に対し今回は30億円の利益ラインです。時間軸を見ると、どう見ても利益が隠せなくなる段階が近づいています。ただこの利益は、政策により大きくぶれます。あと半年かな? 株価と業績の時間軸の評価スピードは、全体市況に影響を受けますからね。現状は明らかに仮需に押されており、整理が進んでない為に、どうしても、一時的にしろ、外部環境による最後の叩きが否定できませんね。金曜日は信用買い残が増えています。だから、なくなっていた見せ玉の叩きが、今日のように演出されるのでしょう。実弾でなく一時的な玉のやり取りです。ただこのような仕掛け筋の介入により、相場が演出されていきます。要するに、よく考えれば、潜在的な人気株の素地を秘めているのですが、逆に人気が重荷にもなっているのです。外部環境により株価が大きく動く象徴的な銘柄だと言えます。あくまでもチャート上は、418円を抜くまで我慢ですね。ただ今回は390円で再び下押しているので、405円が基準との見方が出来るかもしれません。
既に収益が約束されているJ・TECも、株価の底入れが確認できません。ジャックの薬価収載は終わっており、現在は普及するために、整形外科医の研修活動の最中です。報道によれば、およそ半数程度が研修を終えたとか…。全国に160の拠点があるようですが、現状は80とか報道されていましたね。もしあの新聞報道が正しいなら、急激な売り上げ増加が、今年、見込まれます。おそらく富士フィルムがワラントを設定したのは、その可能性が高いと判断したのでしょう。だからカタルは二度目の推奨に踏み切ったのです。人工皮膚のジェイスと違い、膝関節のジャックの潜在需要は、かなり大きい筈です。ただあの報道はやはり眉唾でしょうね。もし数百億規模の報道が真実なら、株価が100万円じゃ、効きませんね。現実の株価は下げており、実際の需要を見ての判断になるのでしょう。武田とは違い、プロパーも桁違いに少ないのです。だから、どんなに良い成果があったとしても、時間軸が伸びますね。その代りジワジワと業績に、寄与するのでしょう。この銘柄も株価動向と業績の推移からの判断になります。
消費税の引き上げ後の落ち込みを、既に株価は外部環境の悪化から織り込んでおり、そろそろ反発場面を迎えると考えています。何しろ、あの1990年のケースでも、3月下旬には反転相場に移行しているのです。怖いのは、むしろ5月以降からでしょう。今はあまり怖くありませんね。なにしろ2月4日から1か月以上も下値の整理が続いていますからね。業績悪化が報じられた「3Dマトリッス」にも興味がありますね。このように認可があった後に、多くの銘柄は人気が一旦、はがれます。そこが狙い目になりますね。J・TECの7万円台の印象ですね。ただ止血剤は手術の需要だけで、どの程度の市場規模になるのかどうか…。僕はむしろ黒字化が全く期待できないナノキャリアの方に、惹かれるのですね。カタルはこのような会社の株価を高く放り上げ、時代の進化を高めるべきだと考えています。お金はそうやって回るのです。
この「見えない利益」の評価は、市場全体のマインドに大きく影響を受けます。利益がでている株は安心できますからね。リスク許容度が下がると「見えない利益」を材料に買ったカタル銘柄は、どうしても投資家は、リスクに過敏に反応します。これは仕方がない現象です。儲けがなくなると、リスクを取る人が減りますからね。現状は、内に消費税引き上げ、外に中国とウクライナを抱え、おまけにFRBの出口戦略も加わっています。日銀の孤軍奮闘ぶりが期待されるのですが…現状の国債買い入れは、そろそろ行き詰まりが見えてきましたね。金融庁の政策転換が期待されますが、どうでしょうね。あと一押しで、正常化の歯車が回り始めるのですが…なかなか信用創造の拡大に向かわないのです。トヨタのベースアップを見れば、分かりますね。日産は満額の3500円なのに、トヨタは2700円ですからね。
ただスピードは…上昇確度は鈍いのですが、確実に異次元緩和は効いています。建設、介護、サービスと来ており、好調な自動車まで広がっていますからね。オリンピックを控え、成長著しいアジアを抱えている日本は、やはり世界でも恵まれている環境下にあるのでしょう。文化を売りに、考え方の変化も生まれていますね。地域コミュニティーの存在が、地価も押し上げるのですね。ユビキタス時代は、様々な交流が生まれ始めています。このよう潜在的なバックボーンが一番、強いのですね。株価もそうですね。演出の10万株より、実需の1000株、5000株の方が、本当は一番強いのでしょう。
投稿者 kataru : 2014年03月17日 12:08