今日の市況(2014年04月11日)
かたる:新規発想の豪州EPAから米国TPPへの発想も、日銀の追加緩和も幻に消えつつあります。ケネディクスが維持できなかったように、日経平均株価も52週線を維持できず、下押ししそうな勢いですね。今週に入ってからのソフトバンクの下げ方は、明らかに売り手が存在するポジション調整です。ドコモが料金改定をしましたが、相変わらず村論理の料金体系で斬新なインパクトはありませんね。日本独自の村論理の展開で、成田闘争の時間イメージは拭えません。
本日のナノキャリアは、上昇後の最安値を更新しています。つまり希望が生まれない社会に転落しているのでしょう。カタルが再推奨した「J・TEC」の株価も、下げが加速しギャップが拡大しているので潜在的な魅力は拡大しています。しかし抵抗感なく下げていますね。ケネディクスは、先日、関門と見ていた352円を簡単に破られ、再び本日は、仕切り直しを迫る319円です。4月1日の323円を簡単に割る辺り、需給バランスは改善していると思っていましたが…、今、ひとつの展開なのでしょう。指標銘柄のソフトバンクはどうでしょう。先日の安値が6655円ですからね。あぁ…良かった、今の所は6780円までですね。三菱UFJの先日の安値は、519円でしたよね。本日は523円までですね。辛うじて…期待感は維持しているようです。
でも、どれも「風前の灯」ですね。
本日、いくつかの貴重な材料が日経新聞に提供されています。先ずは、中国の李克強首相が「構造改革を優先」させると言う記事です。シャドーバンキング問題が表面化し、固定資本形成の拡大による成長が困難になっています。シャドーバンキング問題は、市場金利が投資先を決めると言う問題なのですね。カタルが日本の補助金行政を批判しているもの、この市場金利体系を歪めているからです。最初は良いのですよ。例えばクールジャパン構想に、機構が1500億円も出資すると言うものですね。でもこの組織が役割を終えても、民間組織に移行せずに、官の力が及び続けるから批判しているのです。本当は官主導でお金をかけるより、民間資本を動かす政策支援をするべきなのです。10年間は税金免除とか…。貸し出し支援のメザニンローンの負担をするとか…。やり方は色々あります。当然、エクイティー部分は民間の出資です。借り入れの支援をするのですね。兎も角、役割を終えたら…、組織は解散すべきなのです。これをしないから、官の組織がアメーバーのように増殖し、市場原理が働かなくなります。
例えば、問題になっている「理化学研究所」です。独立法人組織で政府の予算がついていました。若干の寄付もあるのでしょが、基本は税金でしょう。カタルは必要だと思っていますし、予算も少ないと思っていますが、一般的な事例として紹介するだけですからね。誤解がないように…。ほとんどの政府系の組織は、似たようなものなのでしょう。このグラフを見ると分かりますが、1989年の人員は612名で予算は200億円以下だったのです。ところが…人員は微増ですが、予算は右肩上がりで上昇し、現在は900億円を割れている所のようです。株価はバブル期より下げ続けGDPも横ばいなのです。それにも拘らず、政府系の予算は4倍以上に膨らんでいますね。財政が破たんするわけです。基礎研究は必要なので、カタルはもっと理研に対し予算を増やすべきだと思いますが…基本的な日本の構造は、こんなものなのでしょう。ただ用いたデータは古く、現在の体系に合ってないかも知れませんが…何となくイメージを掴んでもらえばいいのです。
社会基盤がない戦後、官僚機構は良く機能しました。効率的に資金配分を実施し、電力債やNTT債の発行を認め、社会基盤を整備してきましたが、いつしか産業にぶら下がる組織に変貌し、彼らが喰うための組織になり、社会効率化の阻害要因になっています。勿論、必要な組織もありますがJAのような事例を見れば、ぶら下がりの意味が解ると思います。三ちゃん農業を容認し、就業年齢は65.8歳ですからね。どう弁護しても組織の容認は不可能です。医師会も同じようなものでしょうし…全ての産業に、このぶら下がり団体が存在し、最近は資格がないと職業にさえ就くことが出来ず、資格の学校が流行る形だけの社会になっています。実力ではなく先ずは資格なのですね。全てが形骸化している訳です。失われた時代から脱出するためには、希望の溢れる社会構成が必要なのです。日銀総裁の黒田さんが、余りに消費者物価の事ばかり持ち出すから…少し論点がずれているように感じています。故に、ガラガラポンのスタグフレーション懸念が、市場から消えませんね。
この市場原理で動く社会構成に、資金の流れをみれば中国も移行していると言う事なのですね。そうなると…その金利負担を考えると、当然、成果が必要になります。7.5%成長は、夢に消えるのでしょう。だって日本と同じ構造ですね。水俣病など…の公害を経て、日本は清貧思想を加速させてきました。今回の原発問題もやがて成長の糧になるでしょう。中国はPM2.5問題など…浮上しています。
カタルが問題にする日経新聞の態度が、5面に出ています。見出しが「不良債権、3年ぶり減」となっています。見出しに失敗を持ってくるのではなく、希望のマネーストックが増えず、貸し出しが増えない事を、訴えるべきです。その見出しの脇に、マネタリーベースが44%も増えているのに、マネーストックの伸びが3.8%増となっていますね。1/10以下なのです。信用乗数効果がまったく出ていませんね。カタルが、みずほのやくざ融資問題を批判し、金融庁の方針転換が必要だと述べている実態が描かれています。
ただ3面に「既存オフィスも都心で賃料上昇」となっています。カタルが話しているSやAグレードの投資から、Bグレードの変化率が高い投資へ。投資が横に広がっている…との証明の記事ですよ。再三、ケネディクスの株価が上がると言う空想と言うか、予測を述べていますね。しかし株式市場は、三井不動産や地所の株価は52週線を維持していますが、ケネディクスは、この水準を維持できずに転落しています。このギャップをカタルは述べている訳です。今日の日経新聞の新築ビルの賃料と、既存ビル賃料のグラフをよく見て考えてください。
何故、相場に焦点があり、一つのテーマが信用創造で「ケネディクス」を掲げ、もう一つのテーマで、スマートコミュニティーを掲げ「ユビキタス」と言う銘柄を参考に掲げているのか? 当面は、この二つだけで充分なのです。そうして最近、再推奨し株価の下落が加速している「J・TEC」はバイオと言う成長分野の参考銘柄も掲げました。本当はナノキャリアの方が、相応しいとは思うのです。しかし007の反省が此処にありますね。だから赤字しか見えないナノキャリアではなく、黒字が見えているJ・TECにしました。3Dマトリックスでも良いのですが…、J・TECは日経産業新聞のジャックの市場規模が数百億円と言う夢に、賭けてみたいと思っているのです。
現在のイメージは、20%から30%です。この意味は膝関節治療剤「ジャック」の使用に際し、専門的な研修が必要なのですね。整形外科医が研修を積まないと、ジャックの使用ができないのです。でも、内のかみさんが、最近、膝が痛いと整形外科医に行って注射を打ってきましたね。彼女の友達もそうだそうです。つまり相当な潜在需要が存在すると…思っているのです。日経産業新聞が記事で引用した市場規模が数百億だと言う掲載も、一概に眉唾だと判断は出来ませんね。此処に「賭け」が生じます。先日、レポートに掲げたのは、この記事を読んだ後で、株価は366000円でした。つまり今の株価で1830円ですね。ところが今日の株価は1215円ですよ。どう考えても、ギャップが急速に広がっているイメージですね。昔から株価の動きが加速したところで、変化点を迎えるのが常なのです。これは経験則です。しかしナノキャリアのような事例をみると、心が折れますね。希望の生まれない市場に、成り下がったのです。
黒田さんが、ほほ笑んで、自分の今の政策に自信を深めていると市場は取りましたが…実態は、マネーストックが3.8%しか増えてないのですね。消費税が3%も上がると0.8%になりますね。国債金利と…どっこいですね。皆さんは解釈を間違っていないでしょうね。国債金利が低いと言う事は、世界で一番、成長が鈍いと言う事なのです。安全な国だと言う面ばかり、強調されていますが…。金融庁のような態度では何処もそうなります。必ず保守的な見方を強要するから…ですね。おかしいでしょう。
カタルは何度も、ケネディクスを買っては投げています。500円台の時と同じように…。その度に、損をしていますが…この行動が、買い増し利益の増大に繋がらないと、日本の明日は、ないですね。早い話、他の株は買わなくて良いのです。ケネディクスが4ケタの株価を回復すれば、間違いなく、日本経済は立ち直るのですね。しかし現実はマネタリーベースの段階で、マスターベーションの域を出ません。マネーストックも貸し出しも伸びていませんね。この伸びが10%台にならないと…なかなか、希望が日本の社会には生まれません。
カタルは、何度も述べています。上昇角度が…最初のイメージより、時間のズレが生まれ、更に、その上昇角度も鈍っていると…。当初は30%程度と考えていましたが、現状は10%以下ですね。でも大林組は7500円の賃上げ、大成建設は7700円の賃上げなのです。トヨタの4000円を渋り2700円にした実態とは、現状の内需は違いますね。内需振興は、異次元緩和により、もたらされ動いているのでしょう。通常は大手建設程度の実態が、妥当な水準なのでしょう。
イメージは、綱引きなのですね。カタルは常に最善のシナリオを基にして、相場を語っています。しかし現実社会の選択は、東電に責任を押し付け、小保方さんが吊るし上げにあうのです。確かに彼女にも非はあるのでしょう。しかし組織がトカゲのしっぽ切りをするものでしょうかね。メディアの論調も、何故、両者の確執の話しを主体にするのでしょう。誰が悪者ではなく、問題はSTAP細胞が、本当に存在するのかどうかが…最重要なのです。そこにスポットを当てる報道姿勢が重要な筈ですね。これじゃ、若い研究者は日本には居なくなりますね。哀しい出来事です。司馬遼太郎が、草葉の陰で泣いていますよ。日本を創った坂本竜馬や、多くの先人は、今の日本の姿を見て嘆く訳です。マー君は大リーグのグローバル社会を実感し、どう変化するのでしょうね。黒田君の価値が光っています。
投稿者 kataru : 2014年04月11日 11:49