今日の市況(2014年04月15日)
かたる:潮目が変わるとは…どんな時なのでしょう。
日本株は、年初より下落を続けウクライナ、中国のシャドーバンキングなどの外部要因と、消費税の国内要因を抱え、弱い展開が続いています。カタルはこの消費増税懸念を、余り気にしていません。それよりは日銀黒田氏の想定外の強気発言が気になります。この為に当初のシナリオが狂ったのですね。期待値の時間軸と上昇角度の修正を迫られました。市場から一気に、「希望」の二文字が消えたのです。
基本的に金融相場と業績相場と言う二つの相場のエンジンは不変です。相場で一番面白いのは…企業業績が悪い最中に、株価が上昇する「見えない利益」へ期待値が膨らむ瞬間ですね。一昨年11月から昨年5月までの相場を示します。ガンホーからナノキャリアが中心に買われていました。通常は、この期待値が現実利益に変わり相場が完成されます。
長い失われた時代感覚に洗脳され、トヨタのベースアップが4000円から値切られ2700円になる辺り、清貧思想の影響から、なかなか抜けませんね。大林、大成などの建設市場は、既にトンネルを抜けましたね。再入札が頻繁に見られ、デフレのトンネルを抜けたように感じます。しかし昨日は、新発国債の取引がなかったと言います。日銀が国債を多額に購入している為に、流動性が減少し民間金融の機能を圧迫している訳です。この現象は一見、仕方がなく当たり前の現象に見えますが、よく背景を考えると、金融庁の清貧思想論理が強く影響していますね。いくらマネタリーベースを増やしても、マネーストックがなかなか伸びない雁字搦めの金融政策の結果、民間の金融機能も冒され始めている現象と言う見方も出来ます。それにも拘らず、自信を深め追加緩和を実施しない黒田さんの自信はどこから来るのか?
確かに貸出は伸びています。しかし…ソフトバンク、サントリー、LIXILなどの海外向けM&Aが多く、投資も海外投資が中心ですね。この辺りに希望が見え辛い部分があるのでしょう。正しい政策を実施しないと、悪戯に時間を喰うだけで疲弊しますね。異次元緩和から1年が経過し、トヨタの現状を見れば、異次元緩和と言う犠牲を払った割に、成果は乏しいとみるのが一般的な評価なのでしょう。確かに民間金融機関は、日銀のおかげで損をせずに国債を外せ、その売却資金を活用できますが、やはり金融庁のみずほのやくざ融資問題が響いていますね。金融庁の姿勢転換と言う報道を、時々目にするのですが…実態の動きは、鈍いように感じています。
地所は大手町に国際都市再開発を実施すると言います。これはおそらく特区構想を睨んだ動きなのかな? つまり国債の受け皿としてリートの需要は強いと言う事ですね。はやくカタルが主張する「リートは、PFIだ」と言う構想を、軌道に乗せた方が良いですね。眠った資金が一気に動き出します。
さて相場論としては、今週は一つのポイントのように感じています。ウクライナ情勢の変化は3月の初めに起り1カ月が経過、中国では一部で不動産価格が下落していると言います。メディアはいつも最も悪い部分を強調して報道するので、見方が歪むのですね。カタルの認識では、シャドーバンキング問題は何処にでもある話で、問題はオープンにされてない為に、悪戯に懸念が先行すると考えています。この元である理財商品は、大手企業の私募社債にあたり、地方政府発行の債券にあたりますね。市場経済下では、オープンに金利を決めることが重要なのです。中国では二重金利が存在し、ここにメスを入れる作業ですね。日本のメディアが、悪戯に実態を歪めて報道しているとしか思えません。中国は着実に金利自由化の動きに移行しています。
つまりあとは消費増税の話ですね。おそらく大きな影響がないと言う事実が、明らかになるまで、相場は上昇相場に突入した可能性が高いと思われます。今週はその分岐点でしょう。IMFは各国の財務相、中央銀行関係者に向け「スピルバック(跳ね返り)」と言う造語を使い、注意を喚起していると言います。つまりFRBに向けたものであるのは明らかです。ECBは実質マイナス金利に挑むと言うし…株高の素地は整ってきたように感じています。日曜日のコラムで1990年の相場と比較した観測を盛りましたが…やはり5月、6月は高いのでしょう。問題はその後ですが…。今はそろそろ、過度の警戒感を抱かずに良いのでしょう。
そう考え、本日は再びケネディクスを買い増ししてみました。これは実験なのです。最近開発したBT指数やAV指数、AB指数も…何れも買いを支持しています。その様子を見てくださいね。此処ではAV指数をご覧ください。グラフは小さく見づらいですが…感覚を掴めばいいのです。どうも本格的な上昇局面を示唆しているように、カタルには思えるのですね。ただし最近開発したばかりで、多くの検証事例はないので…データの信頼性は非常に低いのですよ。でも感覚で分かりますね。金曜日の267ドル安を受けての大幅安の相場環境の中で、ケネディクスは変わらずの展開でしたからね。先日、ご紹介しているBT指数と合わせてみれば、何となくカタルが、このデータは使えるかも…とワクワク感を感じているイメージを理解して頂けると思います。
さて今日の相場は…どうかな? シャープは増資報道を受けて相変わらず続落していますね。代わってMVNO(仮想移動体通信事業者)の契約が昨年末に1375万件になり、前年の1010万件から、36.1%も大きく伸びたとする総務省のデータが発表され、日本通信は早くもストップ高していますね。先日、イオンでは品切れ状態と言う話をしています。この手の成長率になると…PER100倍論理が基準になりますね。つまり株価は500円と言うカタルの前からの予測ですね。でもカタル自身は、株価が上がりましたから、既に興味はないのです。むしろ最近開発した、様々なテクニカル分析の検証に興味がある次第です。身銭を切って実践して効果を確かめるわけです。また失敗にならないように…祈っています。どうなりますか…。又、トホホ…を使わないで済めばいいのですが。それでは、また明日。
投稿者 kataru : 2014年04月15日 10:41