今日の市況(2014年05月19日)
かたる:税制優遇の国、アイルランド国債の格付けが見直され、ムーディーズは2段階引き上げで投資適格債の「Baa1」にしたと言います。誠に勝手な判断で、過去、ムーディーズの適格判断が、誤っていたと言う事実もあります。S&Pも同様ですよ。例えば…エンロンはAAAから、いきなりジャンク債になっていますね。ワールドコムなどの事例もあるでしょう。所詮、人間は間違うのです。でも不思議ですね。彼らに投資判断をしてもらわないと、市場が信用せず債券さえ発行できないとは…。市場のシステムもかなりいい加減なものです。アイルランドの事例は、基本的に混乱しているときが、買い場だと言う事実を示しています。
でも米国金融の時は、シティーなどの下位グループは戻りが悪かったのです。最上位のJPモルガンやゴールドマンサックスへの投資が有効でした。投資銀行、所謂、証券会社系の方が、株価の戻りは良かったですね。この意味は期間業務利益より、値上がり利益のキャピタルゲインが大きいことを示しています。戦後、日本でも大混乱があったのですが、お金ではなく、物に投資した人が成果を挙げています。特に土地ですね。長い「失われた時代」のようなデフレ期と言うのは、通常、期間はこれほど長くありません。歴史が語る事実は、お金より「モノ」なのです。
昨日、ケネディクスのレポートを書いていて思ったのですが…。混乱期という時代は、大きなチャンスでもあるのです。特に「流動性の罠」に陥っている現実は面白いものです。厳格な検査体制が、時代を歪めています。まるで中国の文化大革命です。まだ読まれてない方は、一度、中国人女性作家のユン・チアンが書いた「ワイルド・スワン」と言う本を読まれ、文化大革命を体感されると…自分の人生観も変わるかもしれません。良い本ですよ。国家権力の姿を理解できます。会社を辞めた年かな? 1年に100冊以上読んだことがありましたが…、元大蔵事務次官の小川さんが述べていた、小説を読めばその業界が分かると…という発言は、ある意味で正解なのでしょう。
さて久しぶりに、黒田君は勝ち投手になりましたね。これまで何度も勝ち投手の権利を有して降板したのに…勝利の女神に見放されていました。彼は「1つ勝つのは、すごく大変なこと。いい投球をしても勝てないことはあるし。こうやって、しのいで、しのいで勝ちがつくのは大きい。苦しみながら勝てたのは、我慢して投げていればと、自分に言い聞かせる意味で、大きい勝ちだと思う」と報道されています。
「苦しみながら我慢」だそうです。まるでケネディクスみたい。一度、更に抜けて完全な上昇を確定させてからのフルイかな?…と強めに読んでいましたが、今日は下げていますね。どうなのでしょう。この形もあり得ますね。どちらでも対応できるようにしておかねばなりません。ケネディクスの話ですよ。なんと388円まで押しています。先日390円の関門を抜けたのをみて、買い増しした株価が、翌日の寄り付きの390円でしたから、その水準を割れるのですね。いくつかのパターンがありますが、どんな形を経過するのか…。素人は安くなれば弱気になり、高くなれば買い向かいますからね。順張りと言う投資手法の採用が多くなっています。きっとネット時代で手数料が安くなったためでしょう。ずいぶん松井がネット取引を始めてから、証券界も変わりましたね。手数料がおおむね安くなりました。同時に、関東財務局などの検査が厳しくなりましたね。
僕らの業界の最高峰は、月間株式手数料1億円でした。カタルを興銀の常務に紹介してくれた先輩も、その水準でした。顧客はマックの藤田さんなど…業界では有名人でした。でもカタルは、とうとう、この水準を達成できずに業界を去りました。最高は4700万だったかな? 忘れましたが…5000万に届かなかったと思います。最初に1000万の水準をクリアした時は、証券マン5年生か、6年生の時ですね。あれは小野薬品の相場でした。それからバブル期かな? 上京して、なかなか1000万の壁を破ることが出来ずにいましたが、2003年からの銀行株上昇相場からは、毎月、この水準をクリアしていましたね。
やはり手数料の上限カットは大きく、どんな注文もいくらだったかな? 最高は15万程度でしたかね。だから1億の壁は、難しくなりました。昔は、顧客への連絡は、売買した後で良かったのです。お客様は証券マンを信頼し、任せてくれていました。でも今は駄目ですね。売買をする前の同意が、絶対条件になっています。だから物理的に高額な手数料は不可能になっています。どんなに努力しても、電話して同意を得て注文を流すだけの物理的な時間の制約を受けます。だから今では黒田君の15億レベルは、絶対に不可能ですね。1億を12か月やったとしても5億に届きません。
でも投資側に回ると…最高峰は、兆円単位になります。国家予算を上回る稼ぎを得る投資家もしますからね。今日も日経新聞にバフェットの写真が報じられていました。時代を読める器があれば、成し遂げることが出来ます。大河ドラマの黒田官兵衛は、どちらに付いた方が有利か…裏切りが続いていますが…株も似たようなものですね。勢力が優勢な側に付く行為に似ています。この勢力は時代が決定しますが、方向性は正しくとも、途中経過で敗退に追い込まれる場面があるのが、株式投資ですね。結果は分かっていますが、途中経過が問題になるのです。
ケネディクスの今日のフルイですが、時間概念は分かりませんが、一度、壁を抜けての調整なので、恐れることはなく、買い場ですからね。心配はありません。短期か、やや長い長期か…それだけの違いです。日揮のケースは1カ月ほど揉み合ったあとで、急騰相場を開始しました。しかしあの時と時代が変化していますからね。どうなりますか…。カタルの場合は、資金力の問題ですね。力量と言うやつです。自分の器を見誤る例は、いくらでもあります。まぁ、良い押しですね。アララ…384円まで下げていますね。先週が帳消しになりそうだね。セオリーとは言え、やはりウハウハを経験してから、下げて欲しかったな。結局、売らずに、買い増すばかりなり…か。まぁ、現実はこんなものでしょう。
それでは、また明日。
投稿者 kataru : 2014年05月19日 11:16