今日の市況(2014年08月22日)
かたる:今日のNHKの朝ドラは、「もも」と「はな」の境遇の違いが、何から生まれたか?…を感じさせました。親の勧めで北海道に嫁に行った「もも」と、本好きの「はな」は女学校へ4人兄弟の長男は、野良仕事を経て軍隊から憲兵になり、二女の「かよ」は製糸工場の女工からカフェを経営するのですが、このドラマは、地域格差と教育問題を教えてくれます。やはり教育は大切ですね。株式市場に参加している多くの人は…、一般的には、知識上位者です。通常、株式投資などは、しませんからね。証券マンを長く続けていると、色々な面が分かります。やはり高額納税者を中心に、先生と呼ばれる知識階級のお客様が多いですね。特に学校の先生は、株式投資が好きです。大学教授から小・中学校の街の先生まで…カタルの印象の深かった先生は、入社4年目に担当した内山先生ですね。取引当時に教頭先生になりましたが…、きっと晩年は、校長になったのでしょう。かれは毎朝、学校へ行く前に、朝一番に注文をくれます。この売買は参考になりますよ。
どういう基準で選んでいるのか、分かりませんでしたが…100円から200円台の低位株専門で、2000株から3000株単位で、多い時でも5000株が上限です。毎朝、売り買いの注文を、10から20銘柄ほど指値を中心に入れるのです。全部、現物株投資で信用取引はしませんでしたね。それでも…時々、持ち株が大幅高します。その時は、必ず売り上がりました。誰も関心を抱かない安値水準で、株を買って、上がるまでジッと待つわけです。かなりの好成績で、カタルが担当セールスになった時は4000万から5000万ほどの預かり資産がありました。年率10%以上になっていた模様です。低位株の分散投資が基本です。中には、よく倒産した銘柄もあるのですね。しかし大概は1万株以下の持ち株です。
ネット世代が今の株式投資の主流になり、ロスカットが当たり前の投資スタイルになりましたが、いろんな投資方法があります。カタルは、証券知識はゼロだったのですね。大学時代にアルバイトしたお金で株式投資を始めました。でも新安値になると株を買っていましたね。その為か、カタルが売買した銘柄は、のちに、多くが消えています。角栄建設や三光汽船、Jラインなど…。かたるが入社した証券会社は小さな会社ですから、株式の教育が受けられず、研修に行った時に初めて…金利が株価を左右する景気循環の仕組みを知ったのです。それまで、募集ものの国債金利などに…全く関心がなかったのです。もし…金利の上下の話だけでも、原理を知っていれば…、金利が7%の時代に郵便預金や国債投資をしたことでしょう。7%と言うのは、およそ10年で資金が2倍になります。如何に「失われた時代」の価値が重いか…この時間概念は絶対なのです。
今日も日経新聞には、年金投資の話が載っています。カタルは年初のレポートで、今年は年金投資元年との…趣旨のレポートを書いており、代表的な銘柄として大手銀行や商社株を採り上げていました。最近は、よく「イールド・スプレッド」の話をします。株式の益利回りと指標国債の金利差を示すグラフです。通常は人間誰しも、高い利回りを求めますから…国債金利に比べ、益利回りとの差が拡大すれば…割高を売り、割安を買う裁定取引が起ります。これが正常な経済環境下での行動です。
現在の東証一部の連結PERは、およそ15.7倍ほどでしょう。益利回りは、この逆数ですから、1割る15.7で、0.063ですから、6.3%ほどの益利回りですね。指標国債の金利である0.5%から株式の益利回り6.3%を引くとイールド・スプレッドが得られます。つまり-5.8%ほどの鞘がありますから…単純に計算すると、10倍以上も投資効率が違う訳です。しかし株主還元率が低い企業が多いので、こんな単純ではありません。アマダのような事例は例外なのですね。しかし経営者も、だんだん株主価値を重視しており、株主還元率を30%程度にする企業も増えてきました。M&Aにも抵抗がなければ、借り入れを起こしTOBしても…充分に採算が合いますね。
最近は年金運用者も、企業に物を言う株主に変化しています。「スチュワードシップコード」と言う言葉を、聞いたことがあるでしょう。責任ある機関投資家の諸原則で、企業経営のコーポレートガバナンス(企業統治)への取り組みを、精査する行動規範ですね。株式持ち合いなどの村論理が崩れ…経営者の身勝手な行動が許されなくなっています。基本的に正しい裁定行動が生まれる前提は、この二つですね。株主還元に対する経営者の姿勢と、資産価格の上昇が、年金資金の移動を促します。日経新聞は、アマダの100%の株主還元を大きく取り扱いませんでした。本来は、画期的な出来事で、一面に大きな紙面を割いて、スチュワードシップコードと関連付け、イールド・スプレッドの考え方も関連付け、報道すべきです。
時代は、グローバル化になります。日本の村論理が、だんだん消えていき、正当な競争社会が構築される過程なのでしょう。今日は、少し難しかったでしょうか? 金利水準の変化は非常に重要なのです。更に、ここに来て年金投資が盛んになりつつあるのは、異次元緩和で、日銀が国債投資をしている為に、資金が行き場を失い、本来、もっと早く起るべき現象である金利裁定が起っているのですね。何故、ケネディクスと言う株が、上がるのか? 今年は復配をします。そうなると、社内基準で買いたいと思っていた機関投資家が、今までは無配だったために、買えませんでしたが、今度は、堂々とルールに則って株式を買うことができます。
続々と…三菱UFJに続くファンドが、ケネディクスの株主になりますね。浮動株は市場から消えていき、信用買い残が減る仕組みです。仕手株を手掛けたベテランは、カタルの述べている理由が、よく理解できると思います。浮動株が沈めば…株価は簡単に動くようになりますね。その時期が着々と近づき、秒読み段階に入ってきたのかも知れません。カタルだって、先は分かりませんが、ケネディクスのおかれた環境は…素晴らしいのです。カタルは今日も買い増しをしています。良いですか、最後は…株数勝負なのです。如何に持ち株を増やすか…。そのやり方次第で、株価上昇が2倍になれば…投資効率は5倍、10倍になるのですね。投資テクニックは、昔、カタルが書いた本に、日産自動車を事例に解説してありますね。基本は単純です。現物株投資なら2倍ですが、信用取引なら6倍になりますね。更にテクニックを使えば…。
昨日の動きは472円の壁を、あっさりクリアしました。しかも出来高を見てください。前日の2556万に対し、昨日は2507万で…僅かに少ないですね。実線評価の12円に対し、昨日は11円です。その前は1192万で11円ですね。信用取引の平均買値に近づき…だんだん売買高が膨らむでしょうが、バランス観ていれば、玉がどの程度、沈み始めたか分かる筈です。次の壁は488円ですね。本当に強ければ…一気に買い切るのがセオリーですね。そうしないと…信用買い残は、なかなか減りません。果たして異次元の上昇を示すのかどうか…ここ1、2週間の動きは、非常に注目されます。ただ外資系ファンドのマネ―ジャーは、バカンスからまだ戻っていませんが…。この辺りがどう影響するのでしょう。
昨日は、野村証券、大和証券の出来高が膨らんでいました。カタルは事前に異次元緩和の「二段上げ相場」も予想しています。今の所、そのシナリオに近い動きを、市場はしているように見えます。この時期の人気株には、注意を払ってください。カタルはケネディクスに関心を抱いていますが…。カタルの選択が正しいとは限りません。未来の政策の選択が違うなら…カタルの予想通りに運ばないことは、当然ですね。多くの読者は、高学歴の教育を受けている訳で、常識的な注意を、何度も述べる必要はないと思いますが…日本人はイワシ民族ですからね。自分自身で、自分を守らねばなりません。今の選択は、未来の結果に大きな影響を与えます。常識的な動きには、違和感がないのですね。スター株の条件は、いつも意外感であり、想定外の動きが、スター株の資質になります。
最後にFRBの動きは、注目されますね。カタルは米国経済の回復は、弱いんじゃないか…とも考えています。理由は、バンカメの制裁金です。日本は福井さんの時代だったかな?白川さんかどうか…、米国も、日本と同じ間違いを犯す可能性は否定できません。本格的な経済回復は、金融が儲からないと…社会に遊びが、生まれませんから、人々の行動が、なかなか活発にならないのです。「流動性の罠」から抜け出せない日本の現状を見て、カタルは金融庁批判をしていますが…清貧思想など、糞食らえ!です。もういい加減に、冒険をする時代でしょう。失われた時代は、25年も続いています。明治維新のパラダイム・ショックの時間価値と同じです。
今年前半は落ち込み、5月からの上昇は、本番に備えた予行練習なのでしょう。いよいよ秋本番、年末年始高に向け、異次元緩和の二段上げが、スタートする可能性は…かなり濃厚になっています。さて、皆さんの選択は…如何でしょう。それでは、また明日。頑張れ!日本文理。足でボールを止める技は、冴えていますね。何しろ…逆転ツーランのサヨナラですからね。後場からの動きは…どうなるのでしょう。
投稿者 kataru : 2014年08月22日 11:05