今日の市況(2014年08月26日)
かたる:今の所、組閣を前にして株式相場は、順調に回復し始めている様に見えますが…果たしてどうなのでしょう。昨日、掲げたように日経平均株価の75日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロスが、今の所は変化日となり、順調に回復しています。しかし中身をみると…、甚だ、心もとない動きに見えます。値動きに魅了される個人投資家の仮需により、株価が動いている様なのですね。ただ大型株も下値は乏しいようです。一つは、今日の日経新聞にもあるように…。カタルが以前から、日経新聞の記者にお願いしているROE関連の記事が多くなり、経営者も考え方が変化し始めていると思われるのですね。
日立に代表されるように…企業経営者が効率化に目覚め始めています。もともと大企業は無駄が多く、これまでは雇用の維持、売り上げ至上主義の大規模化を目指してきました。まだ少しですが、最近は、この感覚が「失われた時代」を通じて、変化し始めているようです。…がしかし、今日の新聞をみると、三菱電機のように完全に負け組の会社が、4Kテレビなどの事業を再開すると言います。馬鹿な経営者ですね。三菱電機には、確かパワー半導体があったと思いますが…無駄な投資はせずに、経営資源を、儲かる所に集中すべきです。日本でのテレビ生産はシャープとソニーぐらいかな? (しかし…これもグローバルでは負け組です。)あとは負け組ですから、ハッキリ言って自前で製造せず、シャープなどへOEM製造で、委託すればいいのです。この辺りが…まだまだですね。今日は、野村証券が、やり玉に挙がっていた報道になっていました。
昨日は007も買われていましたが、最初は…何故か、分かりませんでしたが、良く相場を観察すると、カタルの以前の推奨株だったJVCケンウッド(6632)が買われており、パイオニアが続いています。おそらくIVI(車載情報機器)絡みの動きが活発化してきたのでしょう。この分野で、最先端にいるのがルネサスエレクです。しかし…。もともとカタルは、JVCケンウッドを採り上げるに辺り、普通の経営をしていれば、もっと早く上がるべき株なのですね。だってビクターを割安で手に入れたのですよ。…がしかし結局、雇用は守れませんでしたね。パナソニックはおそらく、譲渡にあたり、雇用を守る条件で譲ったのでしょうが…金儲けのファンドらしく、吸血鬼のような存在です。
この秋に、「すかいらーく」が、再上場すると言います。これは確か…記憶によれば野村でしたね。野村は、たしか他にハウステンボスも持っており、カジノ絡みの政治力が発揮されるかもしれません。この辺りの読みは難しく、いつか野村にとって、プラス要因に働きますね。推測では、米国不動産もかなり持っていると思っています。何しろ、無理して資産を拡大させたために、自己資本比率規制に引っ掛かり、公募を余儀なくされたのです。今日はROE比較で、大和に負けている様子が、新聞に載っていましたが、実際の実力は…力が落ちたと言っても、まだ、かなり差がある筈です。みんな、氏家体制に嫌気がさし、仕事の出来る人間は、転職しましたからね。金融はアイディアと実行力で、勝敗が決まります。
今日の新聞を読むと…。例の不良債権物件であるパシフィックセンチュリープレス(PCP)の近況が報じられていました。どうも、この報道だけでは、判断が難しいのですが…。カタルの主張が、分かるかと思います。もともとダヴィンチは収益還元法価格、つまり投資採算利回りを弾きだし、借り入れを起こしていたはずで、金融庁の「ちゃちゃ」が入らなければ、銀行団も無理して、値下がりによる追加担保を求めずに、適性適格融資だったはずです。ところが…時代をみない金融庁は、目先論理優先で、多少の値下がりも厳格に融資に反映させる姿勢を貫き、この融資を不良債権として、扱ったのですね。その為にダヴィンチは安値圏で、PCPの外部売却を強要されました。2000億円が1400億円に下がり、今回は1700億円だと言いますが…、報道によればオフィス部分だけとの話、あのビルは、ホテルや外食などが入る複合ビルで…もっと価値があるのかも知れません。つまり現状は2000億円以上になっている可能性がありますね。詳しい人が居たら…教えてください。
分かりますか? このような報道は、重要なのですよ。ケネディクスの次は、おそらく早くに積極化投資をしているみずほ系の「東京建物」(8804)が、市場で人気になるでしょう。今の株価は916円ですね。89年に2430円があります。建物は比較的、早くに積極投資に転換しています。注目されておくと良いでしょう。建物は…確か目黒や銀座を開発していましたね。昨日、僕がカタル銘柄の候補株を発見したと書きましたが…多くのお問い合わせのメールを頂きました。ゴメンね。あんなことを書かなければ良かった…と反省しています。皆さんは、やはり株の事を分かっていませんね。株価が上がる為には、色んな条件があるのです。そうして、その環境が生まれないと駄目なのですね。素質はあるが…上がらない株は、腐るほどあります。だから安値圏で買う場合は…当然の話ですが、待たされるのです。こんな事は常識ですね。
仮にうまく、仕掛け人が参加したとしても…その力関係で、仕掛けている本人たちも分からないのです。全部の浮動株を買い切る力があっても、良識的なファンドは、加藤あきらのような真似は、絶対にしません。せいぜい5%止まりですね。ケネディクスの大株主のステートストリートファンドなどは、いくらでも買う力がありますよ。でも買いませんね。みんな5%程度で、分散しています。大きく上がる時は、複数のファンドが…入り乱れるのです。ケネディクスは、その時期が、いよいよ秒読みに入るのですね。だって今まで利益を抑えていた値下がり損失が、消えるのですよ。そうして今日のPCPの買収のように続々と海外からも資金が入り、国内も…金融機関は国債を日銀に売り、運用先がないのですね。
日銀も、政府も…資産価格上昇へと、政策転換していますね。だから時間の問題なのです。今年12月に復配をしますから…この時期に絡む動きが、いよいよ本格化します。米国は引き締めからピークアウト観が生まれ、欧州はウクライナ情勢からロシアの反乱があります。新興国はFRBの影響度を見極めたいですね。何処に投資します? やはり日本でしょうね。だから今日も新聞に、PCPの報道が踊っているのです。こんな事は常識です。新聞を読んでいれば…分かる話ですよ。でも的確に値上がり時期を予測するのは難しいですね。前回は、たまたま当たっただけの話です。「化工機」は出来過ぎですね。さらに「NSW」もそうです。たまたまなのです。ある程度の推測は、そりゃ、ありますよ。それらしい動きも見られますからね。でもそれが…確実に成功する事はないのです。カタルは、いつも言っています。銘柄など、一つで充分なのです。この年末年始から来春は、ケネディクス一本で充分でしょう。他に目を向ける必要はありません。
でもそれじゃ面白くないから…時々話題を提供しています。昨日、高校野球が始まる前の1時間ほど調べてみました。この程度の時間しか掛けてなく、詳細は分かりませんでしたが、おそらく小野薬品(4528)の株価は、確実に上がるでしょう。理由は新薬の認可が7月4日に承認がおりました。でも相場はNHKの事前報道があったのか…6月27日に、株価が大きく反応しています。高値は9190円です。昨日は8750円ですね。
なぜ、昨日の日経新聞一面の小さな新聞記事に、カタルが反応したのか?
このニボルマブの記事の中で、栗田開発部長は「免疫細胞を抑制する仕組みはほぼ同じ」と発言していたからですね。ガンは自己免疫作用が効かないから、あっちこっちに転移するのですね。もし癌細胞を異物と…自己免疫が判断すれば、白血球に殺されます。ニボルマブは、この点を解明した世界初の薬なのですね。つまり、あらゆる癌に応用できるのです。小野薬の発表を添付しておきますから、自分で読んでください。詳しくは此方です。
簡単な内容は…「オプジーボはヒト型抗ヒトPD-1 モノクローナル抗体です。PD-1 は、リンパ球の表面にある受容体の一種で、生体において活性化したリンパ球を抑制するシステム(負のシグナル)に関与しています。がん細胞は、このシステムを利用して免疫反応から逃れているという研究成績が報告されています。オプジーボは、リンパ球を抑制するPD-1 の働き(PD-1 と結合するPD-L1 およびPD-L2 との相互作用)を抑制することで、がん細胞を異物と認識してこれを排除する免疫反応を亢進することにより有効性が期待されている薬剤です。なお、オプジーボはPD-1を標的とする治療薬としては、世界で初めて製造販売承認を取得した薬剤となります。」
何と驚くことに…この申請が、昨年の12月24日なのです。そうしてその薬の認可が7月の4日ですよ。あり得ないスピードです。昔、小野薬品を手掛けた時に…プロスタグランジンから様々な薬が生まれると言われ、株式市場で大人気になりました。でもなかなか認可が下りず、追加の臨床試験を求められたりして、3年、5年と時間が掛かるケースが当たり前だったのです。ところが…この速さですよ。
調べてみたら、他のがん治療薬も、続々と臨床に入っていますね。問題は既存の薬の期限切れなど…の収益の谷間問題も浮上します。此処は…調べる時間がなかったのです。しかし2013年に、あのサイエンスが「Breakthrough of the Year」のトップに選んだのがこの免疫療法に関する研究です。この免疫療法はいくつかのタイプがあり、以下はペーストです。『免疫療法の研究が始まったのは、1980年代後半にフランスの科学者らによりT細胞(免疫細胞)上の「CTLA-4」と呼ばれる受容体が発見されてからだ。CTLA-4分子は、免疫系の調整で重要な役割を担っていることが分かっている。 サイエンス誌によると、この10年後には米テキサス(Texas)州の研究者が、マウス実験でCTLA-4をブロックすることにより「マウスの体内でT細胞に腫瘍細胞を攻撃させ、腫瘍を劇的に縮小させることができる」ことを明らかにしたという。この後もさらに研究が進み、1990年代には日本の生物学者が、死につつあるT細胞で発現する分子「PD-1」を発見した。この発見でも、がんとの闘いにおける有望性が示されている。』と結んでいました。
すごいね。おそらく治癒率に差があるのは、遺伝子の関係でしょう。この遺伝子などの情報を、クラウド上に集め分析すれば、オーダーメイド治療に発展し、無駄な薬と時間が排除されます。厚生労働省は、早く予算を組んで、統一基準を設けるべきですね。スマートコミュニティーは、様々な分野で起る時代革命なのですね。ただ小野薬の株価は、既に9000円近い評価ですから、かなり事前に、この事を織り込んでいます。007と同じケースですね。007は赤字ですが、小野薬は黒字で配当をしているだけの違いです。J・TECは、おそらく007より先行しているのでしょう。小野薬のこのPD-1は、多くの癌に応用でき、まさに黄金の玉手箱となる可能性が高いですね。株価は、此処から更に2倍、3倍となるでしょう。
今日は、長くなりましたね。昨日の日経新聞を読んで…証券マンは直ぐに反応するのが、普通ですね。先ずは、お客様に100株でも良いですから…買ってもらう事です。そうして調べましょうね。このケースは、何かに似ていませんか? 新薬の認可が下りて2か月、3か月と…株価が休み、暫くすると、上がってくる現象です。思い出しましたか? カタルが2012年の秋に、J・TECを7万円台で薦めていた時と…同じ時間感覚ですね。あの後に、J・TECの株価は10倍以上になったのです。まぁ、カタルも驚きましたが…。
J・TECはフォローしているアナリストが、少なかったので大化けしましたが…小野薬は比較的にまともな会社で、多くのアナリストが追っていますから…残念ながら10倍にはならないでしょうが、2倍や3倍は、期待できますね。故に年金ファンドなどの機関投資家向けです。配当性向をみてください。良い会社ですね。研究開発費も多く、未来に夢を感じさせます。懐かしいですね。カタルは現役当時、小野薬に惚れこみ、3000円台から15000円台まで…最後まで、付き合いましたね。この銘柄で、証券マンとして初めて、株式手数料の月間1000万を…入社4年かな?…達成したのです。当時の株式部長が、僕らを洗脳したのです。社を挙げて取り組んでいましたね。
もう読む方も…もう大変ですね。今日は、長くなりました。小野薬は良い会社ですね。このスピード認可は、スマートコミュニティーへの第一歩になるのでしょう。ニボルマブは末期がん患者にとって、朗報かも知れませんよ。仕組みからすれば…何も、メラノーマだけじゃない筈ですね。試してみる価値はあります。幸い混合診療が認められるそうですからね。それじゃ、また明日。
投稿者 kataru : 2014年08月26日 11:28