未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2014年09月30日)

かたる:今年一年を振り返るのは早いですが、年初からの下落による追証ラッシュから、5月には戻りましたが、それからは…鳴かず、飛ばずの相場が続きます。指数買いによる株価上昇は感じられますが、個別株を物色する力強さはありませんね。故に、多くの個人のお客様は儲かってないと思います。日本通信が、なんと言っても前半のスター的な存在で、これを見逃せば…今年は惨敗の印象です。いよいよ明日から10月になり、年末年始の相場に期待は膨らみますが、同時に今年は、日米とも大型上場があります。すかいらーくに、リクルートが予定され、現在は、この株式を消化する作業中ですね。

リクルートはダイエーの中内さんが傘下に収めた会社です。山本清治氏が、昔、よく、リクルートの価値は兆円単位で、ダイエーは立ち直ると言っていたのを思い出しました。アリババも、孫さんが投じた20億円が、兆円単位の価値になりましたが、多くの人はこのような現実離れした真実を知りませんね。バフェットが一代で財を築くことなど、通常のやり方では不可能です。資本マジック…信用創造はどうやって行うかという市場経済の仕組みを理解しないと、なかなか相場には勝てません。

どうも日本は情報戦もそうですが…資本の仕組みを軽視していますね。ようやく日経新聞はROEの記事を豊富に載せ始めていますが、今までは皆無でした。でも考えてみれば分かります。年度末になると工事が急増する予算の未消化、掘っては埋める意味のない公共事業投資、背景は雇用の維持です。今でも道路工事には、必ず交通整理の誘導員がいますね。必要な場所なら仕方ありません。しかし意味のない形だけの人件費を無駄に使っています。これで人手不足による工事の未消化率が上がっていると言うのですから…驚きです。ROEは、そもそも利益率の低い事業からの撤退を示唆した企業戦略です。そうして、よく問題にされるのが、財務レバレッジですね。

お金を利益率の低い所から、高い所に移転させるのです。これが市場経済の仕組みの根源を掌ります。所謂、裁定行為です。今の金融環境だと国債の0.5%台の運用から、地銀の資金を、リートなどの4%に移す作業ですね。量的緩和は、ある意味で強制的にお金を動かしています。日本が高度成長を成し遂げたのは…割引債やNTT債に見られるように、限られた資金の適正配分が、上手く機能したからですね。効率的な社会資本整備に成功したからです。奥田英朗の「オリンピックの身代金」という小説を読むと…あの時代の必死さが伝わってきます。一つの目標に向かい、国民が一丸になって立ち向かう姿ですね。ヒロポンを打ちながら、田舎からの出稼ぎ労働者は徹夜の工事を敢行します。

しかし…失われた時代は、効率的な資金配分が狂ったから、日本は落ちぶれたとも言えますね。一部の実力がない権力者のエゴに、沈んだとも言えるのです。証券マンは、如何にリスク資金を市場に取り込むか…その末端の集金人です。長年、その作業をし続け…日本の仕組みは、何処かおかしいな…と嫌と言うほど、突き付けられた時代がカタルにとっての「失われた時代」でした。でもようやく安倍さんもデフレ脱却、経済重視の姿勢を改めて表明したように、事の重要さに気付いたようです。株価は、彼の生命線ですからね。日銀に大量の国債を保有させ、インフレを徐々に加速させれば…、国の借金は消えます。税収弾性値と言うマジックですね。此処まで、財務官僚がシナリオを練って臨んできたのか分かりませんが、あり得るシナリオの一つです。

株価もそうですが、世の中の仕組みは、良く駄目押しを入れさせられ、確認作業が必要になるようです。2008年からの100円を割れる円高シナリオは、日本の構造改革の最終仕上げの局面だったと理解できなくもありません。再び109円と…円が売られ、ベルリンの壁崩壊からの一連の作業は、これで終了したのでしょう。あの時、カタルは「平和の恩恵」を市場から受けるのは、日本だとして、日経平均株価10万円説を述べたものです。しかし、その前に25年も…、この準備作業期間があるとは思いませんでした。でもスマートコミュニティーの確立で、日経平均株価は、やがて10万円の時代を迎えるのでしょう。ROEの資本効率の意味を知り…常に構造変化をしながら、時代対応できる体制に徐々に移行しています。労働政策もそうですね。日立も変化をみせています。東芝などの企業は黒字なのに…リストラを敢行しています。

きっと一般の人には、この変化は分かり辛いでしょうね。こんな話は…、皆さんには面白くないか…。でもカタルにとって必要な検証のプロセスなのです。株価の話しの方が良いかな…。今日のケネディクスは、あらら…、昨日の478円を維持できていないのですね。昨日の出来高は685万なので、大丈夫かと思っていましたが…、まだ信用買い残が重いのかもしれません。株価を一時的に上げることは、資金力さえあれば、誰にでも出来ますが…、時期の到来を予測し、時代の変化の浸透度合いを見ないと…成功はしませんね。ベストタイミングで仕掛けないと…相場と言うものは、綺麗な相場が出来ないものです。その為の条件が整うまで…待つわけです。この時間の読みが、なかなか難しいのですね。

早く来る時もあれば…遅くなることもあります。この時間概念が分かれば…苦労はしません。材料株に、大衆は良く飛び乗りますが…往々にして仕掛け人が不在の為に相場になりません。そうだね。一例を掲げると…最近では空気電池の古河電池、神鋼環境ソリューションですが…何れも小型株ですからね。でも神鋼環境ソリューションは、なかなかの形です。本来は、材料を手にして事前に玉を集め、日経の記者に調べさせたりして…自主的に記事を書くように仕向けます。昔は、金を払うと日経にも記事が載ったものですが…株式の専門新聞じゃ、ないですからね。でも材料株なんか…あまり期待通りの成果は、得られないものです。むしろリスクが大きいのです。これは経験則です。やるとしても…ちょいの間、程度の遊びの範疇ですね。

昔から「乗るは大相場のみ」…と言います。大相場が生まれる確率は低く、年がら年中、存在するものではありません。だから時代背景を考え、もっとも必要なものを探すのですね。今の日本に、欠けているのは何か?…と言う運動会で定番の探し物ゲームです。カタルには、先ずは信用創造機能の復活、1300兆円の逆襲と、スマートコミュニティーの確立に見えますね。これなら少子高齢化も乗り切れます。3%の物価上昇を25年続けると国家の借金は、実質的に半減します。当然、名目GDPは、それ以上に上昇しますから、税収弾性値は、6.1から落ちるとしても、10年程度で正常化路線に移行できますね。日本にとって、必要なことは、自ずと…明らかになっているのです。また明日。

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投稿者 kataru : 2014年09月30日 10:57