今日の市況(2005年)(2005年11月29日)
かたる:アメリカ株は中古住宅販売の伸び悩みで金利が下がり、逆イールドが視野に入ってきたという。2年と5年物の利回り格差が、一時、約5年ぶりに逆転したという。デュレーション(残存期間)を長くする長期債の買いが活発化したとか…このために好調な小売株を中心に、利食いが入りダウは下げたと解説されているね。
一方、日本株も1万5千円乗せを目前にして、足踏み状態だけれど相場は強かったね。値嵩株の出遅れ修正からか、値上がり上位銘柄も、株価の高い会社が選ばれていたようだね。本日の騰落レシオは130台に突入したね。まぁ、過去には150近い数字を記録したことがあるが、かなり過熱状態なのだろう。
時代や:しかし、ここに来て的が絞られていないせいか、あまり儲かってないような…
かたる:それはお前だけじゃないの。基本的に株価は比較感で株価が付けられているね。同じ業種で利益成長が同じなら、PERの安いものが買われ、PERの高いものが売られる。勿論、他にも資産状態や経済環境などにより違うけれど…
時代や:比較感か…
かたる:うん、だから出遅れ株が物色されるようになるんだね。水が低い所に流れるように…ね。
トロ:また誘導尋問じゃないか…マインドコントロールが始まったぞ。気をつけないといけないぜ。だいたい、かたるがこういう言い方をするときは、布石を打っているときだからね。碁じゃ、あるまいし、いい加減に本題に入ったらどうだ?
かたる:せっかちな奴だな。女にもてないぞ。もともとハイテクなどの値嵩株が買われた背景には出遅れ修正の意味があるんだね。金融株が何倍にもなっているのに、ソニー―6758などは蚊帳の外だったからね。つまり日経平均株価が上がれば、どの銘柄も基本的に上がるんだよ。
神主さん:しかし効率の悪い株もあるよ。
かたる:そうだね。例えば双日―2768など…代表的なケースだね。下のチャートを見て、日経平均株価と比較すると良く分かるね。2003年の10月7日に、この会社は高値794円を付けているが、その日の日経平均株価の高値は10820円なんだね。10月21日が日経平均の高値で、11238円を付けている。同様に、2004年の4月15日に双日は777円を付けるけれど、日経平均株価は12189円を、その日に付けている。4月の日経平均株価の高値は26日で12195円だよ。
今日の日経平均株価は14955円の高値を付けているが、双日は逆に下げており、今日は651円が高値なんだね。しかし業績が悪いのかな? 違うね。良いよね。業績の見込みの立たないソニーやパイオニア―6773が買われているのに、何故、立ち直っている双日が、比較感の新高値を更新しないのか?不思議だね。
最初の高値を基準に、日経平均株価があがり、相対的にみて非常に出遅れている銘柄の一つだよ。日経平均株価は10820円から14955円だから、1.38倍になっているね。双日だって、そのくらい水準訂正の波動があって良いはずだね。拠って、最大の双日の上値予想は、794×1.38=で1095円目標になるよ。
時代や:それで、かたるは今日も株価が高いのに、積極的に買い増しをしていたんだね。何度も買いに入っていたみたいだね。
かたる:まぁ、そんなに買えないが、20万や30万株程度なら、新高値を更新するまで、毎日、買うつもりだよ。昨日も20万程度かな? 今日は少し多いかな? 連日、買っているよ。週足のチャートを良く見て欲しい。調整が一巡し、いつ新高値を更新しても良い形だね。ここは追撃買いだね。
トロ:おいおい、ボロ株を買って大丈夫? 優先株は基本的に借金だよ。
かたる:デフレ経済の場合の借金はマイナスだよ。しかしインフレ経済になれば、借金は正解だね。日銀と政府は金融政策で対立を続けているが、借金は悪じゃないよ。当事同士が納得して契約しているのに、政策責任を無理やり押し付けた、竹中・木村論理は異常な構造だったよ。だから、みずほ―8411の株価が、なんと58300円まで売られたんだね。
正常な状態になってきたから、みずほの株価は80万円台を回復した。同じことが双日にも言えるよ。僕は、いままで世間一般的な道理で、銘柄選択をしてきている。例えば、今日、買われているグッドウィル―4723は、折口氏はチャンスと見たから、借金をして積極的な事業展開をしてきたんだね。見事にこれが当たった。業績は後で付いてくるよ。もう心配ない。年初来の高値を取ることは、確定しているよと思うよ。
ベンチャーリンク―9609にしてもそうだよ。見えない人もいるかもしれないが、もう心配ない。みずほだって、僕がおかしいと感じ、連日、みずほばかりをお客様に薦めてきた。どの銘柄も正しい価値観を、基準に銘柄選択をしたから、株価が上がっているんだね。同じ事だよ。双日は当事者同士が納得して、銀行は双日を信じお金を貸した。しかし政府がチャチャを入れ、無理やり同じ基準に当てはめたから、多くの優良子会社を双日は売らされたんだね。
双日の社員は減給を甘受し、ボーナスももらわずに、頑張って働いてきたんだよ。この会社を市場が助けなかったら、市場経済の存続の意味がなくなるよ。分かるかな? 日本は官僚が計画する大きな共産国家から、小さな政府の市場国家に変身しているんだね。その最先端を行っている会社が、双日だね。だから、株価を千円にして日産ディーゼル―7210のように応援する義務が、証券マンにはあると思うよ。だから、僕は買うんだよ。
神主さん:しかし本当に儲かるのかな?
時代や:そうだそうだ、やられてばかりだもの。
かたる:わかっちゃないね。僕は責務と言ったんだよ。義務なんだ。日本を良くするためには頑張る会社を応援しなくちゃ駄目なんだね。それが市場経済を根付かせる行為に繋がるよ。儲かるかどうかは、副産物で、後からついてくるものだよ。市場経済の考え方を確りとマスターして欲しいね。
トロ:よく言うよ。偉そうに…危ない会社なのに…
かたる:僕は時代の流れで、株を選べと言っている。時代は双日を応援しているね。嫌なら買う必要はない。ただ見ていれば、良いよ。じゃぁね。
投稿者 kataru : 2005年11月29日 18:04
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