今日の市況(2006年)(2006年10月05日)
かたる:NY市場は力強く上昇し、来年は景気が回復するという見方が出ているという。これまでは住宅市況などの悪化から個人消費は伸び悩むという見方から、アメリカ景気は減速しているという観念が一般的だった。けれど最近は、この落ち込みは軽微で来年は再び景気が拡大するという見方が一部で生じているらしい。新任のバーナンキFRB議長は無難な船出に成功したのだろうか?
一方、出遅れていた日本株式も先物と思われる買いから急伸し、国際優良株のトヨタ―7203、キャノン―7751などの銘柄から上がってきた。一方、米原子力発電大手のウエスチングハウス(WH)の買収案件から丸紅―8002の撤退を受け、東芝―6502の負担が当初の見込みよりも約1600億円増えることを嫌気した売りが膨らんでいた。何故だろうね?
時代や:今日は東芝を買っていたね。商社が採算は厳しいと、見放す銘柄を何故買うの?
かたる:誰が採算は厳しいと思ったの? 商社には償却負担期限があり20年もの償却期間を考えている投資案件には手を出せないという基準があるんだってね。一度、買収価格が高いということで東芝は2月の説明会を開いた後に洗礼を受けているね。あの時は3月に621円まで売られている。市場はWHの買収を容認し、先日、東芝は高値を付けたから、この問題は決着だね。
僕が買っている根拠は選択と集中を実践しているからだね。世界シェアで競走に勝てる案件に積極投資し経営資源を集中している現実があるんだね。1600億円程度の金額負担増の為に、株価が40円も下がることが不思議だね。株価が40円も下がるということは、5%を越えているわけだから、1600億円の金利分以上に株価が下げているんだよね。何しろ東芝の今期の営業利益は2406億円だよ。まぁ、新しい参加者が現れるか、それとも東芝の割合が多くなるか分からないが、一時的な株価の下げだと判断した次第だね。

問題は日経新聞の書き方に振り回される投資家のほうだね。火曜日のソフトバンクの記事を読んでカラ売りした人もいるだろうし、メリルやリーマン、クレディースイスのレーティングに影響され、売った人もいるだろう。どうしてみんな大新聞や外資系のアナリストを信じるのかな? 先日、ドイツ証券のアナリストが三越―2779の業績が思わしくないとレーティングを引き下げ株価は急落したけれど、僕は買い向かったよね。理由は景気拡大が続けば、消費は回復するという単純な発想だね。株価は下げているしね。
トロ:どうだか…まだソフトバンクにしても、三越にしても、東芝にしても結果は出てないよ。もう少し時間を置かないと、どちらが正しいか判断が付かないね。
かたる:そうだね。株価のことではなくて、要するに僕がここで言いたい事は、他人の判断はどうでもいい。「自分はどう考えるか」と言うことを、みんなに考えて欲しいんだよ。
神主さん:素人には難しい話だよ。経験を積んだ証券マンじゃないと…要するに、かたるが言いたいことは、株価の判断は単に業績見通しだけでなく、株価位置にもよると言いたいんじゃないの?
かたる:うん。まぁ、そうかな。仮に業績の読みだけで株価が動くなら、経済学者が儲かるよね。ところが学者は株で損をすることがあるね。あまり儲けたという話を聞かないよ。声を大きくして言いたいが、今は、国際優良株を買う場面じゃ…ないんじゃないかな?
時代や:あれ? かたるだってハイテク株を買っているじゃないの。
かたる:うん、今日の日経新聞の28面は注目されるね。IT調査会社のデータガレージ調べによるとDGレシオ(販売額の受注割合)は1.1で横這いだが、受注、出荷とも緩やかに回復しているという。そうしてデータガレージでは7月が底になると見ているとの談話が載っている。このような記事は非常に重要だね。この話しが事実なら、これから期日を向かえる底値に位置する電子部品株は買い場になるね。この話は重要なんだよ。これでこのIRNETが、仮に月1万円の有料コンテンツだとしても元が取れるね。
トロ:フン、何が有料コンテンツだ。こんなイカサマサイトが…
かたる:だからそう思うなら、読まなければいい。
神主さん:さっきの話だけれど、国際優良株より買いたい株って何?
かたる:何度も言うが株価が大きく下げた新興株だと思うよ。ソフトバンクをみれば分かるよ。既に2度の追証整理を乗り越え、売り物がかすれているんだね。切っ掛けさえあれば、大きく値戻しするのは、やはり売られた新興株だろう。問題はその選択だね。
トロ:おいおい、内容の伴なわない新興株なんて…PERが30倍程度なら、いざ知らず、50倍など論外だよ。ネットは成熟期だよ。既に黎明期ではないよ。
かたる:僕は株価が1/5になるなんて…いくらなんでもやりすぎだよ。大きく下がった株を、一度に買わずに、何回かに分けて買うようにすれば、儲かると思うね。トヨタが1万円になる確率より、大幅に下げた新興株が2倍になる確率と、どっちが高いのだろう? もう直ぐしたら、値下がり率ランキングを掲載しようと思うよ。その中で業績が上向いている株が良いね。仮に利益が減っていても、売上は伸びてないといけない。新興株の命は利益より売上の伸びだね。
トロ:おいおい、折角、いいムードに相場がなってきているのだから…内容のない新興株を美化すべきではないよ。
かたる:美化などしてないよ。トヨタの株を高くする理由がない。トヨタはいい会社だから、充分、銀行からの融資でも、自社で社債も出せるよ。しかし新興株は信用がなくファイナンスをするしかないね。株式市場は新しい企業を応援する場だよ。決して、確立された国際的な会社を支援する場じゃないね。
トロ:その考え方はおかしいよ。運用するのだから…世界中の年金資金などが…
かたる:その運用益はトヨタが稼ぐ利益から回収すればいいよ。分かるかな? 市場が豊かになり資金が溢れれば、新しい産業が生まれ、雇用が生まれ、景気がよくなる。いい会社に投資して、年率2割、3割と稼げる道理がない。いい会社はリスクがないから、国債の利回りにプラスオンされるだけの収益のはずだよ。
ものになるかどうか? 誰にも分からないから、ソフトバンクが仕手化するわけだよね。株と言うのは、常に強弱感に投資をするんだよ。僕はそう考えているよ。だから出遅れている新興株に妙味を感じる次第だよ。
トロ:だから、いつでも貧乏人なんだな。ハハハ…

投稿者 kataru : 2006年10月05日 17:09