今日の市況(2006年)(2006年11月20日)
かたる:NY市場は理想的な展開を示しながら、株高の景気減速に向かっているという。何故、景気が減速するのに株が高いのだろう? 不思議に思うのだがFRBへの金融政策の信頼性が高いのだろう。日銀への感情と天地の差だね。それと政策に対する信頼感だろうね。原油安はわかるが、住宅着工の縮小が在庫の縮小に繋がるとの思惑には違和感を覚えるが…。やはり儲かっていると、リスクの許容度が増し、経済が円滑に動くのだろうね。
ところが、日本は証券税制の改正をちらつかせ、個人消費などのマイナス要因があり、かつマネーサプライが減っているのに、日銀は年内の利上げの可能性をちらつかせる。年初の相場の時のように、個人投資家が儲かっていれば、多少の無理も消化できるが、既に相当な損をしており、投げが投げを呼ぶ相場のところで、相場の動向に関係なく、政策を決めようとするから市場が混乱をし、やがてこの混乱は実体経済へ影響を及ぼすのだけれど…
政策担当者の皆さん分かっているのですか?
学者先生は株が下がろうと、給料は変わらない。政策官僚も同じ構図、一度、株価に比例してボーナスの金額を決めればいい。財政が赤字なら増税より先ず自分達の給料をカットするのが民間企業のルールだからね。はぁ~それにしても…トホホ。。。
トロ:ハハハ…。既に「いざなぎ景気」を越えると言われているのだから、当然、中休みを入れる局面だよ。まぁトヨタ―7203も7000円を割っていたが、多少の調整は仕方ないよね。利上げをするのも仕方ないよ。僕は利上げに賛成するよ。輸出企業の儲けは膨らむばかりだからね。
かたる:どうして直ぐにブレーキをかけるのかね? 90年代の不況は大銀行が倒産騒ぎするぐらいに、ひどかったんだよ。今回は普通の景気後退ではなく、昭和恐慌に匹敵するような混乱期だったんだね。今年、大手銀行がようやく公的資金を返済したばかり、りそなも三井トラストもまだ入院状態なのに…
それなのに、新しい力の台頭を地検は切り捨てた。ライブドアの粉飾決算は事実だったらしいので管理ポストは仕方ないが、経営者を変えて生き残る道を与えるべきだったと僕は思うね。そうすれば個人投資家の痛手は普通の状態だっただろうに…、強権発動したばかりに、会計士がビビッて必要以上の厳格的な保守主義を貫いている様子が窺えるね。
どうも税制だけでなく、その点も買いは入らない原因のひとつだろう。単に裁定買い残だけでの需給関係ではなさそうだね。再び追証の話が市場で聞かれるようになっている。既に慎重姿勢なために、多くのお客様は追証とは関係ないが、一部のお客様が再び追証に陥っている様子。皆さんは前回の経験から早めの損切りが出ている様子だね。もう後がないからだろう。
神主さん:本当にそれだけかね? 企業業績は第3四半期が発表されると増額されるといわれているが、クリスマス商戦は好調なんでしょう?
かたる:うん、そう思うね。しかしここに来て株価が下げているので、日本の年末商戦はどうかな? 株安の原因が他にあるとすれば、外人投資家の戦略だろうね。来年、三角合併が解禁されTOBを成功させたい為に、今、株価を叩く必要がある。これが考えられるね。あとは僕もそうだけれど、やはり年末の税金調整の売りが、多少あるんだろうね。
時代や:えっ? 株で儲かっている人が居るの?
かたる:うん。僕のお客様はほとんど損をしているが、現物だけしか売り買いをしてないお客様は損切りをしてないから、みんな儲けだよ。3000万円ぐらいの投資金額で1000万円ぐらい儲けている人はかなりいるよ。その為に、この水準でも一度株を売って買う方法を選択している人もいるね。
時代や:特殊な例だろう?
かたる:うん。現物しか買ってないお客様は、損を出しづらいから…。
時代や:そんな話より、何処まで下がるのかな?
かたる:さぁ~? 日経平均株価は特殊だからね。僕らの印象度は日経平均株価より、JQ指数やマザーズの指数に近いからね。今日はJQ指数を見てみよう。下のグラフのように、一つのポイントに差し掛かっているね。2003年の秋の水準だからね。あの年はみずほ銀行が1兆円増資をした年だよ。いくらなんでも、明らかに新興株式は下げすぎだね。
だから僕は非常に強気なのだけれど、お客様は弱気かな? まぁ、これも文句を言えた道理ではない。何しろ僕のミスリードでお客様に多額の損失をかけたのだからね。仕方ないから、じっと耐えるしかないね。むかし僕の上司が言っていたね。「かたる君、こんな時はじっとしているのが一番だよ。」と…
市場の需給バランスが崩れたが、無尽蔵にお金があるなら別だけれど…そう売り物を全部買うわけには行かない。故に反転してから、また買うかな? 今日もだいぶ買ったけれど、いつになったら止まるのか? 困った市場だよ。
トロ:どうかな? どうもおかしいね。本当に止まるのかね? 日経平均株価を見ると、まだまだ下値がありそうだよ。下手をすれば、14000円を割れるかもしれないよ。
かたる:そりゃ、お前の好きな国際優良株は下がってないからね。トヨタにしてもずいぶん上げたからね。仮に金利が上がり、アメリカ景気が失速すると、財務レバレッジをかけているトヨタだって、忽ち、危うい会社になるよ。個別の財務指標では自己資本比率が66%だったかな? 立派なのに、何故、連結では37%ぐらいなのかね? そろそろ投資より引き締めに入るべきなんじゃないのかな?
トロ:お前みたな三流人間より、トヨタのエリートの戦略が正しいよ。
かたる:いや、僕は批判をしているわけじゃないよ。流石グローバル企業は違うと思ったんだね。経営効率の為に自らの信用力を利用して、積極策を用い利益をあげているからね。レンゴーの株価が高かったけれど、日本株は大きく変わり始めているよ。この時代観を大切にして強気に対処すべきだね。既に売り物はないのだから、ムードが変われば株価は大きく反転するよ。年末年始に向け、チャンスがやってきた。頑張ろうね。
投稿者 kataru : 2006年11月20日 17:33