今日の市況(2006年)(2006年11月21日)
かたる:NY市場はM&Aが盛んに行われている様子だね。日本でも携帯電話向けコンテンツ事業のインデックス・ホールディングス―4835はゲームソフト開発のアトラス―7866の株式公開買付け(TOB)が成立したと発表しましたね。インデックスはアトラスの子会社化によりコンテンツの拡充を図るといいます。
一方、本日、この相場で値上がりトップは、グッドウィル―4723も人材サービス大手のクリスタルを買収した会社ですね。両方の共通点は新市場で盛んに規模の拡大を計っているという点ですね。しかしインデックスの株価は安値近辺です。一所懸命に努力している会社の株価が評価されないのはおかしな現象だと僕は思うのですが…
時代や:そんな話より、株は大丈夫なのかな? なにか国際優良株も下げてきたね。大手銀行株も冴えないし…
かたる:銀行株で儲けた個人投資家は多いのだろうが、景気循環からすれば銀行株の相場は既に終了している。仮にこの後に新高値を付ける場面があったとしても、上値は大きくないだろう。相場的には銀行株に魅力は感じられない。
日本株が力強く新高値を更新するためには、現在行われている紙業界のように、積極的なM&Aを繰り返し、企業の効率化を勧めれば良い。北越製紙―3865のような保守的な態度を示すことは日本経済にとってはマイナスのイメージだね。
神主さん:ところで、なかなか底入れの感じはつかめないね?
かたる:うん、まだ調整局面は続く可能性があるね。どっちにしても個人投資家の売りが続いているが、この人達は下がれば売る連中だからね。上がれば買う連中だし…。この付和雷同組みの心理は、株価の動きに転機が見られないと変わらないだろう。
時代や:まだこのグズグズ状態が続くの?
かたる:さぁ? 僕はやはりソフトバンク―9984に再び期待したいね。効率的市場仮説という説によれば、転機は近いかもしれないね。何しろ株価は全てを知っていると言う説だからね。
時代や:どういう事なの?
かたる:下のチャートを見てよ。新興株の復活にはどうしてもリーダーが必要だね。今の市場は年初からの弱気市場が続き、空売り派が増幅しているが、ソフトバンクを見ると、既に下値抵抗ラインに届いているね。7/19の下値1894円と8/28の1995円、そうして9/20日の2020円の下値を結ぶと下値抵抗ラインの傾向線が生まれる。その延長線上の位置が今日のソフトバンクの株価2115円に接触したからね。つまり買いのポイントと言うわけだね。
時代や:なるほど…ところでかたる銘柄の一押し、ベンチャーの株価が弱いけれどどうなの?
かたる:みんなが期待しているようじゃ…自然体が一番だね。僕は連日買っているが、何百万株も買えないからね。270円が100億円の第三者割り当て価格だよ。つまり金利を含めれば、彼らの買い単価はずっと上だよ。基本的に赤字から脱出し、黒字の将来が見えている。今期の黒字転換は微妙だけれど…なにしろ新規事業展開を加速させているからね。
しかし来期から(この会社は12月決算だから一般株より3ヶ月先行しているね。)新しい展開が臨めるよ。成長株路線だね。どの株もそうだけれど、そんな簡単にお金儲けはできないよ。売りたい奴は売ればいいし、買いたい奴は買えば良い。僕はお金があればいくらでも買いたいよ。株価が下がってくると不安になる人は、良く企業のIRを見れば良い。
むかし、みずほが10万円を割れて僕は安いとおもい、馬鹿になって買ったけれど、株価はドンドン下がり、なんと5万円台まで下落した。おんなじ現象かな? 所詮、この株の良さは後で評価されるのだろう。利益が出てないときに何を言っても、ましてや株が下がっているわけだから、何を弁明しても無駄さ。だから売りたい奴はどんどん売ればいいし、買いたい奴は買えば良い。自分自身でIRを勉強して判断すればいいよ。
時代や:そう言われても…ね。
かたる:僕は自説を曲げないタイプだよ。お客様から問い合わせを受けても、IRNETで原稿を書いていても、いつも同じ事を言っているよ。ただ、僕は神様じゃないからね。株価の先は分からない。でも夢のある銘柄は分かるつもりだね。理論的にソフトバンク―9984は絶対に買えない銘柄だけれど…
幕末に誰が坂本竜馬のような人間が、日本を変化させる切っ掛けを創れると思ったの? 江戸時代の仕組みは今の官僚社会主義と一緒だよね。官製談合の動きを見ても…確実に日本に変化は来ているよ。日経ビジネスには買収割安銘柄のリストが載っていたが…日本はもっと効率的に変わらないといけないね。
団塊の世代が退職し若い世代が新戦力になっているが、賃金構成が大きく変わるね。年収1000万円の人が退職し、300万円の人が変わる。…と、企業の労働生産性は700万円アップすることになるね。しかし社会全般は夕張炭鉱化しているね。はやく日本人が目覚めないと行けないね。互いにがんばろうね。
投稿者 kataru : 2006年11月21日 18:11